バイデン政権はウクライナが要求していた米国製MLRSの提供について「熱が醒めてしまった」と報じられており、ウクライナ側は不満を募らせているらしい。
参考:Biden resists Ukrainian demands for long-range rocket launchers
戦いのエスカレーションを懸念したバイデン政権はMLRS提供の熱が醒めてしまった
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア軍を追い出すため多連装ロケットシステム(MLRS)の提供、特に米国製のM270/MLRSかM142/HIMARSの提供を強く望んでおり、米国務省のビクトリア・ヌーランド次官は「バイデン大統領が4月に発表した追加支援パッケージにMLRSが含まれている」と明かして注目を集めていたが、このMLRSはNATO加盟が保有する旧ソ連製のBM-21とRM-70のことで、今だに米国製MLRSの提供は実現していないらしい。
この問題に詳しい関係者の話によれば「ラムシュタイン会議までバイデン政権は米国製MLRSの提供に前向きだったが、ウクライナ軍がロシア領内の兵站拠点や施設の攻撃にこれを使用する懸念(恐らくウクライナ政府関係者がクリミア大橋の破壊を示唆したことが関連している可能性が高い)が浮上、戦いのエスカレーションを懸念したバイデン政権はMLRS提供の熱が醒めてしまった」と明かしている。
M270/M142が使用する通常のロケット弾は30km程度の射程なので旧ソ連製MLRSと大差ないのだが、このランチャーで使用できる地対地ミサイル「ATACMS」は300km先の目標を破壊することが可能(MTCRに抵触する可能性があるので手続きも複雑)で、M270/M142のみをウクライナに提供しても「ロシア側にATACMS提供の疑念を与えて戦いのエスカレーションに繋がるのではないか?」とバイデン政権は危惧しているのだ。
つまり4月末にウクライナ当局が「友好国から提供された最新の多連装ロケットシステム(MLRS)を使用してドネツィク州の敵を攻撃した」とM270の写真付きで発表したのは、M270/M142のみの提供さえ躊躇するバイデン政権のケツを叩く意図が込められていたのだろう。
米当局者も「M270/M142の提供を拒むバイデン政権にウクライナ側は確実に不満を募らせている」と明かしており、議会が400億ドルの追加支援案が可決すれば武器支援にも新たな動きが出てくると思われるが、バイデン政権がM270/M142の提供に踏み切るかどうかは微妙と言わざるを得ない。
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※アイキャッチ画像の出典:Public Domain
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アメリカはもう大量に武器あげてるんだからもう、今MLRSあげても変わんないって。でもあげたほうがいいとは思う。
プーチンは中途半端な攻撃で無駄に死傷者を増やすし、バイデンは根性無しで発言がおかしい。
こいつらの為にどれだけの人々が死傷し、家を追われ、奴隷にされているのか?
香港も結局見殺しだし、有害無益だな。
日米始め西側諸国は危険な軍事国家であるロシアを消耗させるためにロシアの敵対国を支援してるんであってウクライナ人の命や家財を守りたいわけじゃないんで…
ウクライナが既にロシア相手に十分拮抗出来てる状態でこれ以上の重火器の支援を躊躇するのは当然の話
個人的には泥沼化して、ロシアがドイツと戦った後のソ連みたいになるのが、1番日本の国益に叶う気と思う。総兵力ではロシアの方が大きいし、ウクライナに戦前実踏支配されていた土地(クリミア半島とか)を取り戻すくらいの勢いがないとウクライナの体力切れで戦争終わりそう。
ウクライナもこう言っちゃなんだが大食いの乞食だよな。
まぁオバマのYesWeCan真に受けた被害者の一人みたいなもんでもあるんだが、
安全保障に何の保証もない状態でゼレンスキー政権作っちゃって、当政権も侵攻直前まで侵攻はないとお花畑な調子いいこと言ってたし。
ロシア軍の質も低いけど、ウクライナ軍の質も大概なので、要求通りに出してもお代わり無限に喰らい続けることになるだろう。
8月になんちゃらとウクライナ政府は言ってるが、攻勢限界に達しているのはロシアだけでなくウクライナも同様。
この戦争は底無しの泥沼化しつつあるわけで、来年もこの状態と大して変化していなくとも全く驚かない。
とはいえ西側にとってウクライナへの提供は対ロシアとして備えられていた兵器がその目的通りに使われていますので、自国を直接戦闘状態にさらさず、ロシアの戦力(脅威や国力)を削り、平時のように死蔵して消費期限間際に演習で在庫処分するというロスを避けられるという点では有意義だと
その矢面に立たされているウクライナやその国民には非情な話ではありますが
戦闘機、戦車(米国製)、そしてMLRS。
バイデンは今の消耗戦の継続を望んでいるのだろうか?
せめて防空システム位は提供すれば良いのに。
戦争が拡大しないようにという善意を演じてるが、そのために戦争が長引いてウクライナとロシア両国民の苦しみが続く
半端な正義は悪と変わらない
その理屈で言うなら支援をせずに早期降伏させるのは悪じゃないと思うけど、悪だと言うんでしょ。
意識高い系の人が満足するのは答え一つしかないのってどうなのさ。
わけの判んない絡みだね、敗けるのはロシアだ、
ウクライナではないから
クリミアはロシア領って間接的に認めていて草
何処まで攻撃が許されるのかの線引はウクライナが一番わかってるし大丈夫でしょ
ダラダラ引き伸ばしても制裁に耐えきれない欧州諸国が出てきてロシアへの結束が緩む可能性があるんだから、さっさと援助してロシアに敗北を与えてやれ
クリミアを取るには、橋~落とす必要があるから、ATACMSくれてやれ。
一番上の写真、ランチャーの大きさと、
出てきたミサイルの大きさがおかしい・・・
いえ、ATACMSはこうなんです、ふつうのが6基入るランチャーにこの太いのを1基のみに入れ換えてるわけで
あれは六発入りのロケット弾コンテナに見せかけた、一発の対地ミサイルコンテナだから、一見してわからないようにしているのが正しい。
これが記事中で問題にしていたATACMSですよ。
今梯子外してウクライナ人の反感買ってどうするんだ?
下手に日和ってロシアに媚びたとしてもロシア人は絶対に感謝なんかしないしウクライナも「西側の兵器を多数所有する西側に反感を持つ国」になるだけだぞ。
だから国防を外国に依存するのは危険なんだよ
酷使と言われようが何だろうが自主防衛じゃないと駄目
昨年のアフガニスタンといい、ウクライナといい、米国の支援は半年も経たずにヘタレると世界中に知れ渡れば、米国を後ろ盾とする安全保障は、根本が錆び朽ちかけたフェンスのようなもの。
東アジアの未来は……うっ暗いな
強いアメリカというイメージがさらに弱くなるとは思いますが、ウクライナとアメリカは日米安保のような同盟を結んでいたわけでもないので、そこまで一気に印象が悪くなるということはないかと
「アメリカ製兵器でロシア領内を攻撃してほしくない」ということだと思いますが、ロシア軍はウクライナ領内で暴れ放題なのにウクライナ軍はロシア領に敵が一歩入ったら攻撃できないなんて不利な話です。
その理屈だと戦闘機も提供できないことになるので、そういう腰が引けたことをいまさら言うのはやめてほしいものですね。NATOが宣言した通り、ロシア軍をウクライナ領内から追い出すまで付き合ってくれないと。最悪支援が無駄になります。
MLRSについてはたしかにアメリカの危惧もわかるが
それならそれで榴弾砲や戦車をもっと供与することでバーターにしたらいいんでないか
クリミアで手も足も出ずしてやられるだけだったウクライナは痛みから学び、支援もあってこの8年でロシアに大出血させるだけの存在となった。そして今回はロシアが痛みを覚えている。だが背骨を折られるような致命傷ではない。
中途半端に済ませば今度はロシアが逆恨みの復讐心を持って学ぶだろう
バイデンはウクライナ領は外敵を撃退しましたはい終わり、で済ませるつもりなのか
一度開戦した以上徹底的に叩き潰しておかないと次の戦いに繋がるだけ
人類がww1とww2で得た数少ない教訓の筈なんですけどねぇ
>一度開戦した以上徹底的に叩き潰しておかないと次の戦いに繋がるだけ
アメリカ自身が安全安泰な範囲内で、自分たちとは異質な旧ソ連の国同士(ウクライナもソ連)が、永遠に「内戦」を続けることが、アメリカの利益なのでは。皮肉じゃなくて、マジで。
それは残酷に見えますが、トップの戦略として、トップに居続ける為にライバルを潰し続けるのは合理的な戦略であり、アメリカ以外の国がトップになってもその国が合理的に考えれるのであれば同じような戦略を採るでしょう。
で、そう考えますとアメリカが一番揉めて欲しいのが東アジアで、中国と日本のGDPを足せばアメリカに匹敵します。
日本から見たら中国と組む事なんかあり得ない事ですが、アメリカから見ればそれを万が一にもされたら悪夢でしかありません。
アメリカが韓国の建国時に筋金入りの反日の李承晩を立てた事や、慰安婦問題、慰安婦が下火になると徴用工と、昔から延々と謝罪ネタを作っては日本に謝罪を求めて何かを引き出す外交というのは、日中韓を離間させる戦略に基づいたアメリカの後ろ盾があると思います。
幸い、東アジアの我々は抑制が効いてて、アメリカの戦略通り仲は悪くなっても中東みたいな禍根を残す戦争での潰し合いを行わなかったのでこれまでの所良かったです。
日中韓が今後もタカ派が間違った事をせず、トップのアメリカにより、東アジア動乱という冷徹な戦略目標にはまらず抑制し続ける事を願います。
その為にも日本が軍備を増強して、これまでの媚中外交で中国の政府中枢に増えたであろうタカ派を減らし、ハト派が多数派を増やさなければならないと思います。
ウクライナの市民がロシアに連れていかれて行方不明になったり、道端で射殺されてる状況を見ても、戦争は市民にとってシャレにならない生活の質の低下と破滅を齎します。あれはキツいですわ。
というかさっさと中国が一対一路みたいな覇権的なものを捨てて民主化してくれたらいいんですが。
米英が、武器供与の匙加減でこの戦争のエスカレーションを自分達でコントロールできる
と思っているっぽい空気は、AS90供与の中止のあたりからちらちら見えて来てましたが、
やっぱりこういう話が出てきますか。こうなると戦闘機提供の問題もこの辺の思考が
絡んでいそうです。
とはいえ、ではアメリカがどのような戦後構想を実現しようとしているのか、
シナリオ選択で変動する軍事的・外交的コストをどう考えているのかも判然としませんね。
歴史的には、パワーの行使は強力に短期でが最善というのが経験則ですし、
プーチン政権を保存しても構わないのならば、平時となった時に、
ロシアによる周辺への侵略行動を抑制する意志と手段をどう考えているのか…
旧時代の勢力圏思考の固定観念と相場感に、政策立案者の思考が拘束されてませんかね?
この戦争の勝敗の行方は、今でも見通せない部分が多いですし、
戦争では局地レベルの錯誤は常に起きますが、現在の均衡はそれを許すほど強固な物でも
ありません。
武器供与をケチった挙句不利な結末を迎え、関係者全員と周辺諸国の反感と不信を買うなんて
事にならないといいのですが。
米欧の考えはエスカレーションを抑えるために侵攻開始前の状態に戻して対ロシア経済制裁続行じゃないですかね。
EUのロシアエネルギー依存脱却政策は後戻りせず、ロシアを経済的に締付けて制御していく。最終的にプーチン政権の瓦解からロシアの民主化が進めば制裁解除と人道的支援を行うぐらい。匙加減は状況次第。
まあ妄想ですが、その過程でクリミア半島の返還とドンバス地方紛争の政治的解決を模索していく。ウクライナにはNATO加盟の可能性を排除しない新たな安全保障の枠組みと復興支援を提供することで妥協を求める。
てなところかなあ。
戦争のエスカレートと言ってもロシア側に切れるカードがもはやNBCしか残ってないだろう。
流石にそれはしないだろう。
もう既にロシアの方は、国民に対してNATOとの戦争だと宣伝してるわけで。
プーチンも今までの展開を見て腹の底からそう思ってるだろうし。
今度は米英が戦力の分散投入をやらかす側になるのかな?
バイデンにブーイングが目立つけれど、実際に核が使われた後にどの程度の手のひら返しになるだろうかとも思う。
日本人は核戦争後のことを思考停止する傾向があるが、実際は全面核戦争になろうとも人類滅亡も国家滅亡もせずに、復興と反省をする状況が来るんよ。ガチでそういうことを冷戦時代から考え続けてきたアメリカが慎重なのだからそれなりの根拠はあるんだと思う。
要はそこに帰着するんですよね。
そうなると、ウクライナがロシアを早急に追い詰めた結果としてロシアが核を撃つ位なら、10年位ダラダラと消耗戦を続けて貰ってロシアを痛め付けた方が効果的と考える可能性が有ります。
何故なら10年位消耗戦を続ければロシアの国力は完全に底を尽き、核兵器の維持すら出来なくなる可能性が有るからです。
そうなれば確実にロシアを国際舞台から引き摺り下ろす事が出来て、しかも全面核戦争を防ぐ事が出来るかも知れない訳で、米国としてはウクライナに今勝って貰う必要は無いし、下手をすると多少は負けて貰わないと困るので戦闘機やSAM、MLRSは送るべきでは無い(勝ち過ぎたら核戦争のリスクが上がるから)と思っているかも知れません。
でも10年プーチン政権が保つんじゃ中国に全力投球できませんよ
台湾有事が起きる前にウクライナが勝ってくれないとアメリカも困ると思うんですよね
なお一番困るのは日本の模様
おいさっさとFH70輸出汁!
だから、米軍やNATOはウクライナへ派兵していないのでしょう。
彼らがウクライナへ行っていないと言う事実が、そのまま中国の台湾侵攻に対するメッセージとなっている訳です。
それに、中国もプーチンの失態を見て、あと10~20年先までは台湾侵攻を起こす気は無くなったと思います。
もしもウクライナとロシアが戦っている最中に中国が台湾へ攻め入れば、その時が第三次世界大戦の幕開けになる事を中国も知っているからです。
今の中国は、コロナ禍と経済対策に専念すると思いますよ。
「西側諸国がウクライナに武器提供をし対ロで協調したせいで核戦争になった」ってそれもう手のひらの返しようがないっす。核兵器による恫喝をされたら無条件降伏しましょうと言ってるのと変わりませんよ
まあ素人にはアメリカの考えなんて知る由もないですが
そういう展開になると、今まで核武装正当化理論の根拠であった核バランスによる均衡が平和を保っているという話が絵空事になる、
核を持たないウクライナにロシアが核を使用するならば、たぶんプーチン一味が考えてるよりも重い、破壊的な意味がある
ゼレちゃんが絶対クリミアまで取り戻すと言い出したから、アメさんも流石にそれはカロリー高いよと、自重しろよというメッセージだろ。
ドネツク、ルガンスクから追い出して停戦で手打ちにせぇと。
クリミアまで押し進めたら絶対年内に終わらないし欧州諸国にも厭戦気分が広がってしまう
ATACMSは仮にも戦略兵器ですから、躊躇する理屈はわかります。最大射程300kmを誇るブロックⅡA弾頭の場合、先ごろ解放したハリコフ市内から撃つとロシア側の近隣都市ヴォロネジを直に狙えてしまう訳ですしね(ブロックⅡ弾頭の中身は滑空式の多弾頭形成炸薬弾なので橋や都市の攻撃に適するかどうかはわからないけど)。
ただ、既に同盟国を巻き込んでこれだけ兵器供与しているのに通常弾頭装備の戦術弾道ミサイルを躊躇するさじ加減は共感できないですね。ウクライナはトーチカシリーズを始めとする短距離弾道ミサイルや攻撃ヘリ・戦闘爆撃機による長距離爆撃能力を一定数持っていますから、M270がウクライナが始めて手にする長距離打撃力になる訳では無いです。さらに言えば「欧米のウクライナ支援と反ロシア主義的な戦争強力」という視点はロシア側ではもう規定路線化されていますし、今更レッドラインも何もないでしょう(レッドライン云々言うなら最初に超えてきたのはロシア側)。エスカレーション管理が既に大部分崩壊した結果の戦争であるにも関わらず、バイデン政権側は開戦前の東西秩序観念に印象を引っ張られているような印象があります。
このまま決定打を欠いた戦争をずるずる続けてロシアの消耗を待ちたいというのが大統領の本音なのでしょうが、世界情勢に米国として関与したり(表面的な責任を負う形での)影響力の行使をしないというオバマ以来の民主党の外交政策はあまり評価するところがないですね。
ウクライナ領内からロシアの大都市を精密打撃可能な戦略兵器です。さすがのアメリカでも供与を躊躇をするのは別に不自然ではないと思います。たしかに戦争を早く終わらせられるとは思いますが、そんな殺人マシンの如き冷酷な考え方をする軍事大国はロシアと中国だけで結構です
早く戦争を終わらせることを優先すべきだから送ればいいのに。
戦争終わらせた後で経済制裁継続してロシアを弱らせる方法なんていくらでもありそうだけど。
いざクリミア奪還まで話が進んで、ロシアが動員令発動するのを恐れてるんだろうか。
>早く戦争を終わらせることを優先すべきだから送ればいいのに。
そんなことを本気で考えている大国がどれだけあるのかとw
ふと思いましたが、この話が出た直後にウクライナ軍に不利な情報が次々と出て来ましたね。
南部や東部での反撃が失敗して、ロシア軍が勢いを取り戻しつつある様です。
あと、ウクライナ軍のトップエース「キエフの幽霊」は実在しないとウクライナ軍から訂正報道が出たり……
まさかと思いますが…今、ウクライナと米国・NATOとの間で何らかの駆け引きが起きているのかも知れません。