米海軍は10年以上も実用化に向けて開発を続けてきたレールガン・プログラムを中止する方針を打ち出して注目を集めている。
参考:The Navy’s Railgun Looks Like It’s Finally Facing The Axe In New Budget Request
レールガン・プログラムへの資金供給を止めると言い出した米海軍、極超音速兵器の開発に資金や人材を集中させることが狙い?
米海軍は実用化に向けて10年以上も研究・開発に取り組んできたレールガン・プログラムへの資金を2022会計年度予算案の中で要求していないことが判明、つまりレールガン・プログラムは資金が供給されている2021年度で開発作業が終了してレールガンを実用化させるという取り組み自体が「お蔵入り」するという意味だ。
米海軍は実用的なサイズや性能を満たす艦艇搭載用のレールガンを開発するため2005年にレールガン・プログラムを正式に開始、少なくとも2種類(BAEシステムズ/ジェネラル・アトミクス)のレールガンを実際に製造して音速の約6倍に相当する時速4,500マイル以上の速度で砲弾を発射できることを陸上テストで実証したが、肝心の艦艇に搭載するレールガンのプロトタイプ開発は何度も浮上しては延期されるというプロセスを繰り返し何度も計画打ち切りの噂(実際には安定した資金供給が続いており昨年は約3,000万ドル/約32億円の資金が供給された)も流れたこともある。
しかし2018年に中国海軍が艦艇搭載用のレールガン開発を進めていることが明らかになり「米海軍もレールガン・プログラムを加速・活性化させるのではないか」と思われていたが、先月末に公開された2022会計年度予算案の中で米海軍はレールガン・プログラムへの資金供給を「0」に設定していることが判明、米海軍はレールガンの実用化に見切りをつけたと米メディアが報じている。

出典:Weibo 中国海軍の艦艇搭載用のレールガン
さらに米海軍はレールガン・プログラムで獲得した技術を流用して通常の5インチ艦砲弾よりも高速で誘導システムを組み込んだHVP(超高速発射体)弾の開発計画(Gun-Launched Guided Projectile:GLGP)についても本年度以降の資金供給を「0」に設定にして「同プログラムの研究・開発は終了した」と議会に提出した資料の中で述べており、HVP弾への再投資への可能性については「国防総省の戦略的能力室が進めている評価分析が出たあとに再検討する」と説明して開発再開への可能性も一応残された格好だが恐らく状況は悲観的だ。
参考:Long In Development Hypervelocity Rounds For Navy Railguns And Deck Guns Killed Off In Budget
そもそも迎撃が困難(現時点)な極超音速兵器の登場で水上艦艇による火力投射の範囲は1,000マイル以上に拡張されることが確定的で、精々100マイル強の火力投射の範囲しか実現できないレールガンやHVP弾に資金を供給して実用化させても極超音速兵器をもつ中国やロシアとの戦いで活躍する可能性は相当低く、特にレールガンに関しては実用化時期の目処もたっていないので国防予算の状況が厳しい中で資金を供給し続けるのは不適当なプログラムと判断したのだろう。
勿論、これは米海軍の予算案で示された方針なので議会がレールガン・プログラムやHVP弾への投資継続を決断すれば同プログラムへの予算が復活する可能性も残っている。
果たして議会はレールガン・プログラムやHVP弾の開発を中止したいという米海軍の提案にどのような決断を下すのだろうか?
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by John F. Williams/Released
戦略爆撃機の更新やF 35の開発でレールガンはほぼ断念か……
防衛省が頑張って開発してほしいな
米軍が費用対効果悪いっていって実用化やめたもん日本の予算で作るとかありえんのか?
日本の研究開発予算少ないしアメリカが断念したのを続けるかな?
財務省から突っ込まれそうな気がする
別に米軍が断念=不可能でもなんでもないけどな
海軍が「艦船向け」のレールガンを一旦断念しただけのように見えますが。
レールガンそのものを否定したわけではないかと。
スペースシャトルからロケットへの先祖返りと同様に、将来の研究は模索しつつ、時期尚早な分野の実用開発は中止ですかね。
緊急性の優先順位に応じ限られた予算を振り分けてことでしょうかね。
レールガンは一応中断保留でしょうが、将来的に兵器として陳腐化する可能性はある。
支援砲撃の価値が再認識される状況になれば再開も有りでしょうが、実用化前にレガシー兵器の仲間入りになる可能性も。
そんな論調を10年くらい前には聞いたけど、今はまた再使用できなければ時代遅れとか掌返しされるじゃん
その手の言う流行の後追いなんてやってたらいつまでたってもトップはおろかキャッチアップすらできない
夢が無くなるなぁ・・・。
ロマンはないけど主砲撃つよりミサイルのが射程長いんだからどうにもならんわなあ
ただ夢はないねホントに
また無駄な研究して断念か、
中国が研究を続けて実用化させた後に
慌てて後追いするようなことにならなければいいがな
記事を良く読んだら分かるけど、「そもそも迎撃が困難(現時点)な極超音速兵器の登場で水上艦艇による火力投射の範囲は1,000マイル以上に拡張される事が確定的で、精々100マイル強の火力投射の範囲しか実現できないレールガンやHVP弾に資金を供給して実用化させても極超音速兵器をもつ中国やロシアとの戦いで活躍する可能性は相当低い」と書かれている様に、レールガン自体が実用化する前により強力な兵器が登場した事で「完成する前に時代遅れの兵器」になってしまった事が中止の最大の原因だと思う
なので、中国が研究を続けて実用化を目指すのなら、中国は余計な予算と資源をレールガンに注ぎ込む事になるので米国にとっては好都合だと思うし、仮に中国が実用化に成功すればその後を追えば良いと言うのが米国の本音だろう(実際、極超音速兵器の開発でも米国は中露が実用化を発表してから本格的な開発に入っており、既に実用化の目鼻が付いている)
でも強いて言えば、まさかレールガンがより現実的な技術で開発された極超音速兵器に負けると言うオチは、去年までなら誰も想像出来なかっただろうね
>>(実際、極超音速兵器の開発でも米国は中露が実用化を発表してから本格的な開発に入っており、既に実用化の>>目鼻が付いている)
いや?アメリカは極超音速兵器の目途は全然たってませんよ?
パーシング2擬きを極超音速兵器だと苦しい言い訳している段階なので。
アメリカはDF-17のような1000kmも50km以下は滑空飛翔するものはなく、
HK-2のようなブースト滑空飛翔体なんかはまだ実験段階にもありません。
むろん、ロシアとは比べ物にならないくらい突き放されてます。
冷戦期にはですな、突拍子もない計画をリークし、対抗しようとするソ連に無駄な研究開発費用を浪費させる欺瞞作戦なんてのもありましてな
先頃のロケットで100トン運ぶ計画もその類いではないかと思ってる
関係ないけどSFで宇宙兵器としてレールガンがよく登場するけど、実際に宇宙で使えるのかな?
実際に使えるなら世界初の宇宙レールガンは中国が実用するかも?
無重力でも使えるにしろ、宇宙空間ではこちらも標的もICBM並みの高速だし、それを無誘導で当てられるのかってなると、ふつうにミサイルを発射するほうが現実的かと
接近が可能ならレーザーが有効だろうし、レールガンの必然性が見えない
砲身の耐久性もない、再発射までの砲身冷却が長く連射できないあたりがクリアできない問題かね?
中国のレールガンにしてもその辺クリアしてるとも思えなく、能力的にも従来砲程度じゃないかと思ってる
連射性能は遥かに劣るだろうし
今電子戦能力が西側よりも東側のが上になってるし、今の技術では厳しいという理由で開発を止めてしまったらウサギと亀理論で追い抜かれるぞ
発電量の問題もあるんじゃないかな
消費量が鰻登りのセンサー系に電気バカ喰いのレーザー兵器、加えてレールガン
電気推進なんてのもある
どんな発電機積めば良いんですかねぇ
レールガンは止めるだろうけどレーザーの方は続けるのかな?
射程の問題でレールガン止めるって話だからレーザーは別枠では
近距離の迎撃用だし
極超音速ミサイルが出てきたんで中途半端な射程になってしまったレールガンは中止、、、ということで、近距離防御(CIWS)としてのレーザーや高エネルギー兵器のほうに注力するのかな 電力の問題はあるけど成層圏や宇宙用としても使えるし
メタルギア計画が・・・
米議会「ジャッジメントですの」
ビリビリの後輩?
砲身の摩耗を抑えるなんらかのブレイクスルーが無い限りレールガンの実用化は無しか…
AIだ量子コンピュータだとソフト方面はまだ発展する余地がありそうだけど
素材とかのハード分野の方はほんとに技術的な限界に来てるな
ズムウォルトにレールガン乗ってるポンチ絵見たあたりが未来を感じれた最後の時だった
レールガン戦艦(誇大広告)の夢はかなわず、ズムウォルト級は残念な駆逐艦として
名を残すことになりそうですね
それどころか、もしも米国が近い将来中国と戦争して負けたなら、ズムウォルト級駆逐艦はフォード級空母・F-35戦闘機と並んで「米国を滅ぼした三大駄作兵器」として永久にその名を残すかも知れない位の大失敗作だよ
裏金無くなったらしいから影で開発継続って事も無さそうだな
宇宙空間用には使えないの?
宇宙空間ならそれこそレーザーでよくない?完全に木っ端微塵にするならミサイルで別にいいし
質量の有る物体を投射するには、大地に脚を踏ん張って打つ必要が有る。
宇宙空間には脚を踏ん張る物が無いから投射する物と同量の180度(真)逆の力が必要
例えば衛星から投射したら、衛星も逆向きに何処かに行ってしまうと思うが。
日本の開発してた中小口径レールガンはどうすんの?
無駄金になっちゃうのか?
損切りは早いほうが良い
今試験中だと思うからその結果次第だろう
防衛省が研究を止めても、JAXAの方は残り続けると思う
海はあれでも、陸でなら使えるんじゃない?
軍予算を減らされて、有望な新技術開発に資金を集中投下するというならわかりやすい話
そういってソ連崩壊後に停止してしまった米軍の電子戦能力はいまどうなってますか…?
それは陸軍の防空システム用の話であって、海空軍はそうでも無かったはずですが…?
空軍でもめっちゃ問題になってるじぇねーか!
EF-111が退役したあとあの米議会からですら電子戦機を早く確保しろって向こうから予算出そうとしてたのに米空軍の方から無視してたし
空軍では分かりませんが陸軍では電子戦は馬鹿にされて
穀潰しの窓際閑職レベルの扱いだったと聞きますしね…
中露の電子戦能力を目の当たりにして急いで電子戦能力の復旧に努めている有様
それもそのはず、米空軍は海軍の電子戦機との共同運用(EA-6BやEA-18G)で満足していたしね
今ではF-35で代替出来るんじゃないかって言う話もある位
それに戦闘・攻撃機ベースの電子戦機は、電波を常に使うからステルス化の仕様が無いと言う一大問題があるので、将来的に微妙な存在になっているし…実際、空自でも以前F-15DJの電子戦機化が話題になったけど殆ど具体化しないまま、最近になってC-2輸送機ベースの電子戦機が開発される事になったしね
ソ連は経済破綻して滅亡しましたが、米国も双子の赤字に苦しみ続けて、
結局冷戦終了後に軍予算を減らしました。
当時は、それが当然と誰もが受け止めていました。
いまの問題は、軍予算を減らす理由がはっきりしないことでしょう。
弾数無制限のESSMとして考えれば有望だと思うが、空母と戦闘機で接近拒否ができるのだからアメリカとしては要らないとというのも分からなくもない。イタリアの76㎜はRAMと被ってるしアイアンドームが400万円を達成できるんだから何万Gを耐える機構をつくるよりミサイルの方が安上がりというのも確かだろう。
1000マイル砲もポシャったしロマンはあっても火砲の未来は暗い。
アメリカがレールガンの開発を断念したということは、中国のレールガン開発も止まってしまうでしょう。
なせなら、中国がハッキングで盗むアメリカのレールガン技術自体が無くなってしまうからです。
いつも思うけどその自信はどっからくるんだ?
無人機なんかはアメリカですら今は中国製に依存してるレベルだってのに
小型ドローンだけだろ
理由もアホみたいに安いからだし
高性能を安く造れるって、それ凄いことじゃないの?
敵を侮るのもたいがいにしなよ
過大評価もたいがいにしてほしい
大抵の連中ってソ連様には逆らえないからいうことを聞けといってる連中と被る
作るだけなら人件費が安い国が優れてるだけ。
中国凄いというけれどまったくオリジナリティはない。
パクって自国市場から外国を締め出して猿真似で自国に普及させるってやり口をやってきただけ
米国より先にスマホを開発しただろうか?いやしない
中国版GAFAとやらはアメリカより先に出てきただろうか?否
宇宙ロケットでもアメリカを抜くとドヤ顔してる割にはスペースXに周回遅れにされた
無論軍事でも一事が万事それだ
ステルス機も空母も水上艦も何一つとして中国が開発したわけでもない
中国を貶めても日本が偉くなるわけでも無し、
実力差を見れば虚しいばかり
日本の話は一切出ていないんですが
同じことだろ、いまさら中国を見下そうとする態度はむしろ負け犬に見えるよ
勝手に強がるアメリカの代弁をしてるたぶん日本人はいいんですか(笑)
中国海軍は2019年初頭に海上で艦載用レールガンの射撃試験を行っているので、
レールガンの開発は中国の方が進んでいるんですけどね(2025年運用開始予定)。
中国は電磁を用いた兵器に自信があるようなので止まらないと思いますよ。
まあ普通抗争相手がライフルを大量に買い付けててやべーって状況では、よく切れる魔法の剣なんかに金は突っ込まないよな…
ズムウォルトの砲スペースが完全に死んだ
レールガンを諦めたらアメリカの艦載砲はMk45で停滞してしまうが良いのだろうか…
アーレイバーク後継艦にMk45が採用されたら、運用100年の可能性が出てくるのでは
実用化されても艦の電力不足で問題になりそう
その為の統合電機推進でしょう?
余計電力要るんだけど…
EMLだけが弾体高速化への道と思わんほうがいい
ライトガスガンとかもあるし、何より超々高速砲弾はまだ人類には早すぎる(費用対効果的側面で)
現実世界で実現できそうなSF兵器はいよいよ高出力レーザーくらいで悲しい
その高出力レーザーも所詮は艦隊防空というか、SeaRAMやCIWSの置き換えでSM-6みたいなMDに使えるか怪しいし……パトリオットとかTHAAD的な運用はできるんだろうか?
そこで46cm砲復活ですよ
ベースブリード弾なら射程100キロを超えます
実際比べるならこの兵器とって話だろうな
当たるかどうかは数打てば当たるだろっていう考え方
実際に完璧に出来上がったとして、それを運用する場合利点あるの? っていう
もちろん船から地上に向けて無差別に打ち込むっていうならアリだけど、それは世間が許さないだろ。
レールガンのスペックを落とせば良いだけの気がする。
従来砲程度(射程45kmとか)にして従来砲の置き換えに留めれば、難易度はぐっと下がる。
消費電力も砲身寿命も向上するし、ターゲットまでの距離が短くなれば命中率も向上する。
メリットは、弾薬の軽量化や発射衝撃の低下。
炸薬量あるいは弾数の増加、(原子力機関でない場合はレールガンのエネルギー源である)燃料タンクを増量しても良い。
従来砲がそれほど問題になってないんだから、説得力に欠けるよ
射程延長を放棄してまで高価な新兵器を採用しないって
従来砲でいいじゃん。安いし
何ていうか、一昔前の「次世代の艦砲はダイナマイト砲!!」って言ってた人みたいだな。
レールガンなんてレアアース使用量が従来の比じゃないんだから調達価格が爆上がりするのは目に見えてるんだからちょっと射程落とした程度で安くなるなんて画餅もいいところ。
記事の内容に関係なくて申し訳ないのですが…
この記事を開こうとしたらジョーシンの広告のページ?に飛ばされてブラウザバックしました。
最近少し不便になってきましたね…
偽リンクの自動ジャンプ広告はGoogle AdSenseの広告引っ剥がされる違反行為のハズだが…
このプロジェクトの中止理由として管理人が主張している内容を念頭に置くと、日本こそレールガンは必要度が低いことになるんだろうな
日本にとってミサイルの超射程化を懸念すべきは中国とロシア、つまり正規軍を持つ強大な国家
コストフレンドリーな兵器が求められる非対称戦闘ならレールガンの役目もありそうだけど日本がその場面に出くわす確率は更に低いだろうし、大人しく超射程ミサイルの開発に金注ぐのが吉なのでは
防衛装備庁の場合、当該研究に係わってるのは陸上装備研、弾道技術研、火力防護力評価研なんで、陸戦兵器としての可能性を念頭に置いてるぽい。
現状、弾体サイズ40mm幅/初速2000m/s以上/レール耐久120発以上/電源装置規模20ftコンテナ×3、てなレベルで実験の域を出ていない。
事業実施期間は来年度までなんで、情勢に鑑みて以後の研究は中断されるかもですね。
液体装薬の研究なんかも技術課題を残したまま中断されてるみたいですし、レールガンも同じ道を辿るのかなあ。
みんな貧乏が悪いんや…
高出力レーザーに関しては長年に渡って細々ながら研究開発を続けてきたんですけどね。
40年ほど前に某大学流体力学研に対し防衛庁が高出力炭酸ガスレーザーの可能性について研究委託していたと聞いてます。
その際、提供資料に導入されたばかりのF-15Jに高出力レーザーを搭載するイメージ図が添付されていたとか。
頭の悪そうな話ばっかりだなあ。
昔のレーザーというかビーム兵器と一緒でマンガの知識と一緒にされてもねえって感じ。
そもミサイルの射程なんてはなから期待されてないだろ。
そも日本のレールガンは最初から対空想定
お姉様のレールガンも白井黒子の空間跳躍に助けられるシーン度々あったしね
近距離ワープが実用化されない限り射程がネックになってしまう