米国の政府関係者は米メディアの取材に対して「天候にも左右されるが、西側諸国の介入がなければ数週間の内にロシアのウクライナ侵攻が開始される可能性がある」と明かした。
参考:U.S. officials warn of possible Russian military incursion into Ukraine
今月末から12月上旬にかけて「何か良くないこと」が起こりそうで不安だ
ロシアは安全保障上の問題で「これ以上国境を接する国がNATOに加盟することを容認できない」と主張しているが、欧米はロシアの意向を無視してウクライナとジョージア(旧グルジア)との関係強化に乗り出しており、NATOは9月末にウクライナと合同で大規模な軍事演習「RAPIDTRIDENT 2021」を実施、米国のオースティン国防長官は10月にジョージアを訪問して2ヶ国間の安全保障協定を締結するなど着々と関係強化を進めている。
このような動きに反発してロシアはベラルーシとの国境に近いエリニァの郊外に戦車、装甲車、自走砲など含む地上部隊を集結させNATO加盟国の軍が演習を終えて帰国するタイミングを狙い南下を開始、首都キエフに近いウクライナ北部の国境沿いに推定9万人の兵力を展開させているらしい。
米国の情報機関を統括するヘインズ国家情報長官はNATO加盟国に対して「ロシアのウクライナ侵攻に関する可能性を警告した」と報じられていたが、米国の政府関係者は米メディアの取材に対して「天候にも左右されるが、西側諸国の介入がなければ数週間の内にロシアのウクライナ侵攻が開始される可能性がある」と明かした。
特にイラク、シリア、イエメンなどから流れてきた何千人もの難民がベラルーシ経由でEU域内に入国しようとポーランド国境に殺到、この問題は「ロシアやベラルーシが意図的に主導した結果でウクライナへの注目や支援を分散させようとしている」と米情報機関は見ており、力の誇示が目的だった前回とは異なり今回のロシア軍動員は「実際に首都キエフもしくはウクライナ東部ドンバス地方への侵攻準備である可能性が高い」と警告、ポーランドのブラスザック国防相も「ベラルーシから流れてくる難民問題が今後何ヶ月も続くことを覚悟しなければならない、私はそうなると確信している」と語っている。
ウクライナ北部の国境沿いに展開するロシア軍の中には精鋭部隊として知られる第1親衛戦車師団(1999年の解体されたが2014年に再編成されロシア陸軍のエリート部隊で、最新鋭の装備が真っ先に配備され対反乱戦から大規模な機甲戦まであらゆるレベルの戦闘を遂行できるよう準備されている)が含まれており、NATOのストルテンベルグ事務総長もウクライナ国境沿いに展開するロシア軍について「大規模かつ異常な戦力の集中」だと警戒感を強めている。
本当にロシアのウクライナ侵攻が行われるのか謎だがウクライナは米国に対して防衛装備品などの支援を緊急要請するなど状況は日増しに緊迫感を増しており、今月末から12月上旬にかけて「何か良くないこと」が起こりそうで不安だ。
関連記事:ロシアが再びウクライナとの国境沿いに軍を移動、精鋭の第1親衛戦車師団まで動員
※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defense of Ukraine / CC BY 4.0 ウクライナ軍の演習風景
欧米の妨害と言っても米は露に対して打てる制裁は殆ど撃ち尽くしており元から通商関係も限定的。残るは欧州だが昨今のエネルギー危機で頼みの綱が露の天然ガスであり輸入代替先もなく、中欧の盟主としてEUの対露政策の音頭を取ってきたドイツはコロナ感染拡大と選挙戦で麻痺状態…これは東部ウクライナどころか西部方面への侵攻すらあるかもしれないですね
西部は元々反露親EUだから、無理に占領しても統治が面倒になるだけな気がするが。
DMZや優良な防衛戦になりうる場所をできるだけ取っておくのが目的では?
あくまで可能性の話です。
ただ、露の冷戦後史観だと旧ソ連衛星国が親米・親EU路線になっているのは全部西側の侵略工作だという考え方が一定の支持をうけている。これが中国のよくやる「緩衝地帯を確保するための侵略戦争」と違う点。彼らにとってウクライナやバルト三国や中央アジアで戦うことは失地回復だし、国民も勝てる戦争は支持している。14年のウクライナ侵攻だって、NATOとウクライナの交渉が停滞して米軍の進駐なども微妙だと明らかになってから始まった。露はドネツクやルガンスクの新しい連邦加盟国のためにかなりの金額を拠出せざるを得なくなっており、軍事費と合わせてただでさえ厳しい連邦財政から見て合理的ではない。一連の露の外征は自衛反応や予防戦争なんかではなく、内政問題に基づくものなのでロシア人がそう思うなら何だってやる。合理性に基づくパワーゲーム以外の力学が働いているから、旧ソ連衛星国の東欧・中欧諸国は本気で慌てている。
今のロシアが求めているのは肥沃なウクライナではなく緩衝地帯としてのウクライナだから、侵攻して占領するにしても防衛しやすい天然の要害であるドニエプル川までだと思うな。
逆を言えば、ウクライナ東部は3方向をロシアに包囲された平原で、侵攻するに易く守るに困難。
兵站的にもNATO諸国から遠いから防衛は困難だろうな。
ただウクライナ西部はポーランドとだいぶ近くなってくるから、ここまでくると流石にロシアにとってもかなりリスキー。
あとウクライナって長年散々ATOから防衛資金や兵器の供給受けてきたのにそれを横流ししまくって対ロ防衛軍事力を育てず、NATOからも見捨てられかけていなかったっけ
侵攻?(ヾノ・∀・`)ナイナイ
ロシアに東部を侵攻するメリットないじゃん
チェンバレン的思考停止ですね。
歴史から学びましょう。
ロシアの領土欲とパラノイアは伝統だからなぁ
西側の橋頭保を破壊するって目的なら、ありえないとは言い切れないなぁ
>「これ以上国境を接する国がNATOに加盟することを容認できない」
容認するもしないも、彼らは独立国・主権国家だろうに、NATOに寝取られてるのそういうトコだぞ。
「旧ソ連の構成国はオレたちの庭だから何をしても良い」「核兵器を持っていない国は主権がない」とかガチで主張するヤクザ国家なので…
そうは言っても、ドイツ東西統一容認したときの約束だからな。
NATO側は勢力を拡大させない義務がある。
ベイカーとシュワルナゼがNATO東方拡大を否定することで合意しましたからね。
後任のクリントン政権がガン無視しましたが。
やるやる詐欺で慣れた頃に本物が来そうだなぁ
中国がコレに併せて日本や台湾に圧力加えて来るやろね
ロシアが西 中国が東を攻めればアメリカは2正面作戦を強いられてどちらにも強い対応を取れなくなる
そうなるとインドのステータスが高まる。
ロシアとは対話で、中国とは殴り合いで。
ロシアと対話するにしても対話だけじゃロシアは止まらない。
欧米が旧ソ連の構成国家はロシアの勢力圏である公認すれば止まるかもね。
それは冷戦後の国際秩序を破壊することになるけど。
仮にやるとして他国が何も言えないような侵攻理由は作れるのか。ロシアを挑発しなければ何もしないとは言うが、何をして挑発とするか。流石にウクライナ側から撃たれたとか使い古された言い訳なんてしないとは思うけど。まさかロシアとの戦争に備えて兵力増強するのを挑発とかむちゃくちゃな事は言わないよな。
季節的に言うと、今後12月上旬頃にウクライナ&ロシア方面は秋の泥濘(地上部隊の移動の障害になる)の季節が終わって、本格的な冬の季節になる為、地面は凍って機甲部隊の移動は容易になるから、耐寒装備さえしっかりしていれば軍事行動には絶好のタイミング(分からない人は、WW2独ソ戦の戦史を読んで欲しい)。
そう考えると現在ポーランド国境に殺到している難民問題や石油価格の高騰は、ウクライナ問題にEUを介入させない為にロシアが手を打ったと考える方が自然なので、来月以降ロシアがウクライナ問題に決着を付ける為に軍事侵攻を決行する可能性は高いと思う。
国内なら冬季の攻勢はありですが、一応外征で雪まで降るとどうなんでしょう?
コロナで大変なところご苦労さんなこって
軍隊なんかコロナで機能不全になりそうだから、流行が始まった頃は戦争は当分無いって思っていたら予想が大外れでした。
数日前にアルメニアとアゼルバイジャンが小競り合いをやらかしてまたきな臭くなってるのにウクライナに手を出してる余裕があるのか?
そっちはロシアの友達同士の喧嘩だから、ロシアが大規模な軍を動かす理由が特に無いし。
アルメニアはロシア側だけどアゼルバイジャンはトルコ側だよ
ロシアの仲介で停戦したものがぶち壊された上に同盟国のアルメニアを見捨てればロシアの面子も権威もズタボロになるぞ
言うて昔っからあの両国は仲が悪くてソ連・ロシアが手を焼いているくらいだし、紛争理由も昔と全く変わってないから、ロシアのメンツもくそもはじめっから無いんじゃねかと。
そりゃアゼルバイジャンがトルコと組んでロシア領に攻め込むなら問題だろうけど、ナゴルノ・カラバフでもめてる程度なら今始まったこっちゃないから放置してもそんなに・・・、
ロシアといい中国といい国家主導の共産体制はやりたい放題で、これらの横暴を民主主義が
一応非難だけはするが実力行使が出来ない状況を鑑みるに、甘っちょろい民主主義の限界を感じるな
騒がしい時は起きないもんよ
戦争は静かな時に突然起きる
静かなときというか忘れたときにかな
例えば、12月、あるいは1月あたりに地球の反対側で中国が大規模な演習を始めて、世界の関心がそちらに移ったタイミングを狙ってもいいわけで
グルジア戦争は北京五輪の最中、クリミア動乱はソチ五輪とパラの間隙に起こったよね。
両者ともロシアから仕掛けたのではなく好機を利用しただけとも言われるけど、こう続くと何がしかのジンクスを感じる。
ポーランドが軍を大幅に増強することを決めたけれど増強が完了するにはまだだいぶ時間がかかる。
逆に増強が完了するとポーランドがウクライナの援軍として登場する可能性もある。
おまけに、エネルギー問題で西欧がロシアに強く出れない今が侵攻するには最適のタイミングか。
冷戦時から随分と西側に流れたよなぁ
ベラルーシにまで行かれたらモスクワ丸裸、400km
逆に南米では反米左派政権盛り返してるし、他国を力で押さえつけると反動で痛い目見るんだなと。
ソ連なりアメリカなり、力で押さえつけた後は必ず、経済的軍事的なメリットを与え続ける覚悟が必要なんだよね。
日本はどうなのでしょうか?
上手く渡り歩いているのでしょうか
手玉に取られているのでしょうか?
戦後の日本は基本的に軍事的空白地帯を生み出して偶発的な戦闘が発生しないようにして来たため最近までは上手くいっていたと言えます。アメリカがベトナム戦争と同じ失敗(ドルの大量流失)をした為に中国とロシアに舐められて挑発されているので、対応しなければいけないので防衛費倍増の話が出てきていますけど、何に投資するかとかは議論してから必要な物を調達するというスローペースなので宣伝効果狙いの方が上ですよ、アメリカと中国と協調路線を継続しながら戦闘が起こらないようにする為の備えがある事を中国とロシアに見せつけられればそれでいいのです。戦わずに勝つのが軍隊における最大の目標なのでそれで良いのでは?政治家と官僚のバランス感覚と世界の火薬庫になったらアジアで渡り歩くのは簡単ではないと思いますけど。
因みに冷戦時代の自衛隊はクソ雑魚レベルの数しか無かったのですが、冷戦終結後は周りの国が日本に合わせてクソ雑魚化したため数は増やさなくて無人兵器で補完すれば良いのでは?と個人的には思っています。
空戦や海戦で圧倒するシーンを夢見つつも、争いが起きないのが一番ですね。
とても冷静で現実的なご意見でしたm(__)m
またロシアがなんか企んでるのか。
オバマでさえ中露融和は一期目でやめたのに、メルケルはほとんど最後まで貫いたよな。
ロシアに天然ガス依存とか最悪すぎるでしょ。
プーチン大帝、終身大統領にこの前なったわけだけど、自分の任期が終わる前に、ウクライナに片をつけたいとは本心から思ってるはずで。
実際に来年頭に動くは別の話ですが。
まぁEUのおっかさん、メルケルが退任する移行期でその辺のタイミングも魅力的ではありますねん
ベストなタイミングは米の中間選挙がらみで中国への軍事圧力が引き返せないところまできた時
今は予行練習ではないかと思う
戦車群がなだれ込む
なんて脅しはもう効かないような
4月にも似たような話を聞いたような
EU内の天然ガスによる発電よりも新型の石炭発電に切り替えしてそっちにした方が安くなったりして
ロシアに対する兵糧攻めで考えるなら新型の石炭発電所の建設なんだろうな
EUが今からまた石炭火力にするのは難しいでしょcop26で石炭発電の廃止とかまで議題に上がってるんだし
どっちかって言うと原発建設の方がワンチャン…?