威力偵察と思われるロシア軍の攻勢は殆どの地域で撃退されたが、ルハーンシク州のクレミンナをウクライナ軍は失ったと報じられている。
参考:«Жодної зради тут немає»: Гайдай пояснив, чому ЗСУ відійшли від Кремінної
ウクライナ軍がクレミンナを失ったためルビージュネは北と東からロシア軍の攻撃を受けているらしい
ゼレンスキー大統領は18日の演説の中で「懸念していたドンバスでの戦いが開始された」という認識を示したが、米国防総省は「予想された大規模攻勢には程遠い」と述べ、多くの軍事アナリストも「本格的な攻勢前にウクライナ軍の反応を調べるため威力偵察を実施したに過ぎない」と指摘した。
ウクライナ軍参謀本部も20日に「ロシア軍は殆ど前進できなかった」と発表したが、幾つか例外が存在する。
1つ目はルハーンシク州のクレミンナがロシア軍に奪取された点で、ルハーンシク州当局者も19日「クレミンナからウクライナ軍が撤退(戦術的なものらしい)して街がロシア軍の支配にある」と認めているが、街全体をロシア軍が確保したのか、ルビージュネ方面に向かう幹線道路沿いだけをロシア軍が確保したのかは不明だ。
ただウクライナ軍はクレミンナを失ったためルビージュネは北と東からロシア軍の攻撃を受けており、ここを突破されるとセベロドネツクとリシチャンシクが危なくなるので注目すべき動きといっていいだろう。
2つ目はテルニーから南下してきたロシア軍がドネツィク州のZarichneに到達したという情報だ。
今のところ視覚的な証拠が無いので「ロシア軍がZarichneに入った」と断定は出来ないが、ここを確保できればロシア軍は更に南下してスラビャンスクを東から攻めることも、セベロドネツクやリシチャンシクを西から攻めるこも出来るため、何とかZarichneでロシア軍の南下を食い止める必要がある。
さらにロシア軍はザポリージャ州でも攻勢を仕掛けており、本格的な大規模攻勢に備えて突破口をこじ開けるポイントを探っているのだろう。
関連記事:始まったドンバスの戦い、ロシアはスラビャンスク経由のルハーンシク州制圧を狙う
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
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流石にロシア側も調子出てきたか…
ウクライナ側が引き込んでポケットを作っての包囲殲滅をやろうにも周りの地形的に伏兵できないのがきついな…
キーウ攻略失敗の反省を生かしてるって話あるからロシア側もキーウのときみたいに大渋滞おこしたりはせんだろうからなあ。
攻撃側は戦力を集中する場所を自由に選べるので、突破口を開けることはできるわけです。問題はそこから戦果を拡大できるかで、今後がロシア軍の真価が問われるでしょう。
ロシア軍の主力はイジュームから南下する部隊だと思えますが、その攻撃は撃退してむしろ押し戻したとウクライナ軍は発表しています。あとドネツク市の隣のマリンカ市(Мар’їнка)を奪還したとウクライナ軍は発表しており、本当だとしたらやられっぱなしではないということになります。
防御側は待ち伏せや防御陣地に拠る事で、攻撃側に多大な損失を強いる事が可能な事をお忘れなきよう
攻撃三倍とよく言われる事
ロシア軍は歩兵戦闘力が低いので、市街戦になると攻めあぐねる傾向
市街に立て篭もられると砲撃するしか能がない
市街を瓦礫に変えたところで天然の塹壕ができるばかりで攻略は中々難しいのはマリウポリで見た通り
クレミンナは元々係争地というかロシア軍とやりあっていた地域なので、取られたとしてその外側で防御する陣地は当然作っていたと思われます。だからわりとあっさりそこまで下がったのだろうし、2日経ってもロシア軍の戦車部隊が縦深攻撃するという事態になっていないのは守れているのでしょうね。
— 勉強になるコメント、ありがとうございます。
こんだけ動いて威力偵察でしたとかあの砲撃量で?って話だし例の25個BTG南下が初日に阻まれるようでは軍事情報の収集能力問われるし
やることなすこと全部見透かされてる感じなのセオリー通りだからかもだがその上で戦勝セレモニーに合わせての最短狙いなのもあるなと
しかしウ軍は明らかに充足率の怪しいBTG数と準備砲撃規模に怖じけず屈する事なかったのにまさか驚いてはいないだろうか露軍さん・・・
東側はいくつか食い込んでいるロシア部隊があるので予断を許しませんが、メインのイジュームから南下する部隊がだらしないですね。ロシア流の縦深攻撃でやるならどんなに損害が出ようとそれを乗り越えて後続の部隊は前進し、その連続的な波状攻撃で突破するもののはずです。それなのに、ちょっと損害を受けたら逃げ帰ったというように見えます(ウクライナ軍の発表通りなら)。ロシア軍に「俺の屍を乗り越えて進め」というような士気はなさそうなので無理なのかもしれません。
ヒトラーじゃあるまいし、どこもかしこも死守すればいいってもんじゃないから不利なら引いてもかまわない
侵攻側は逆に突出部が出来て不利になるケースも多々あるし
最終的に東部包囲を阻止できればいいんで、あまり一喜一憂してもしょうもない
トータルとしてロシア軍は戦力不足だと思うし、実力も伴ってない
包囲を長期的に維持する事も出来ないと思うし、包囲作戦自体が失敗するんじゃないかと
しかもロシア軍の継戦能力には疑問があるのでこの攻勢がいつまで続くのやら。
ウクライナ軍にはつらいだろうけれどもうひと踏ん張りしてほしい。
ロシア軍の実力だとドネツクかルハンシクどっちかに絞って侵攻作戦立て直さないとそのうち息切れするだろうな
やはりウクライナ兵が勇敢に戦っても武器が足りないのは如何ともし難い
東部2州全土を失陥するとは思ってないけど
レンドリースはまだか
クレミンナ。ロシアは他国の人々の日常生活を破壊してまだ、なにをしたいの
あまりこんな比較は良くないと思うけど、1941年のドイツはソ連との国境線全域で攻撃を発起できたのに、42年は南方軍集団しか大規模作戦ができず、43年になるとクルスクでしか攻撃できなくなる
ひるがえって今のロシア軍を見ると、たったひと月で戦域を半分以下に縮小する羽目になったわけで、国家としてのロシアの限界なんだろうと思う。もっというとアメリカ以外の国に戦争できる力が無いんだろう
移動速度が増大した代わりに消耗速度も段違いに早くなった
湾岸戦争、イラク戦争でもアメリカの兵站はちょっと異常ですね
今回のロシアが電撃戦で激烈な失敗する様を見て思ったのは、
電撃戦というのは実行は非常に難しく、普通の国は、今回のロシア軍のようなあのグダグダになってしまうものであって、ロシア軍がレベルが低いというより、電撃戦を成功させる事が出来た軍が異様にレベルが高いだけなのではと思いました。
だから、太平洋戦争の初戦の日本軍のシンガポール・インドネシア方面への南方攻略は実は軍事史に残る凄く高度な事をしてたのではないかと。
太平洋戦争初戦は真珠湾攻撃が目立ちすぎて南方攻略の高度さが実は隠れているのではないかと思いました。
気付いていなかったのが私だけかもしれませんがw
南方攻略は海陸(空)の連携も必要ですし相手の態勢が整うまでに攻略するスピードも必要です。
銀輪部隊など今のウクライナ軍のような創意工夫も見られますし、ハッタリを利かせたタフな交渉もありました。
太平洋戦争で日本軍の目を見張るような実績は真珠湾で実証した空母という新しく出現した艦種の正解の使い方は集中運用であるという事以外に、私だけかもしれませんが遅ればせながら、陸海空が連携して機動的に攻略してみせた連携力が必要な緻密な作戦を遂行してみせた事かと感じました。
ロシアの伝統戦略の一旦後退して冬将軍の到来を待つやり方が良いんじゃ?
制裁で兵器維持に必要な材料が入ってこなくなったから次の冬まで待つ余裕は無いんや
一喜一憂してもしょうがないのはキエフ侵攻を思い返せば分かるんだけど
少しでも進軍を撃退してくれと願ってしまうんだよね