ロシア側情報源は「我が軍のTOS-1AとBM-21がダチの敵を焼き払い始めた」と報告しており、ヘルソン州右岸のウクライナ軍が築いた「左岸の足場=ダチ」を巡る戦いが激しさを増してきた。
ロシア軍が本気で攻撃を仕掛けてくれば右岸にさっさと撤退するかもしれない
ヘルソン州右岸のウクライナ軍部隊はボートでドニエプル川を渡河、左岸のダチ(アントノフスキー橋のふもと)に足場を築くことに成功したが、ロシア側情報源は「我が軍のTOS-1AとBM-21がダチの敵を焼き払い始めた」と報告しており、ここに駐留するウクライナ軍部隊の規模は70人前後らしい。
厳密にいうとダチはドニエプル川の中洲にある集落で、オレシキがある左岸に入るためにはコンカ川に架かる橋を渡らなければならず、これを小規模なウクライナ軍部隊で実行するのは困難だ。
そもそも「ダチ上陸」自体が威力偵察である可能性が高いため、ロシア軍が本気で攻撃を仕掛けてくれば右岸にさっさと撤退するかもしれない。
逆にウクライナ軍がロシア軍の攻撃に耐えてダチに定着するなら、今回の上陸には何か別の意図が隠れている可能性もある。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
これに関しては舟橋をかけてるんじゃないかとか、オレキシ側の橋の近くまで宇軍部隊が露軍を押し出してるじゃないかとか、いろいろ言われてるみたいですね。
ただ重装備の輸送が行われてそうな感じがしないので、縦深を作るつもりなのか、それとも本当に唯の威力偵察や脅しの類なのか、注視する必要がありそうです。
ただ、他の戦線での実績を見る限り、ウクライナ軍のシンプルな歩兵浸透戦術が一番効果が出てるので。
人的損害を度外視すれば,重機なんて揚げずに歩兵だけ運べば、それでかなり領土を稼げると思いますね。
この地域には防御陣地も地雷原も無いわけですから。
まあそれでも右岸からの砲兵の支援射撃の射程までしか進めないと思うけどね。
左岸に進出しないのであれば、ロシア軍の砲撃による損耗を受け入れる意味があるかどうかですね。
ポンツーン橋の位置を描いた地図を目にしたのですけれど、アントノフスキー橋を通っている(た?)幹線道路M-17をM-14と書いていたりしてなんだか怪しいです。。。
サーモバリックは低コスト高リターンのチート兵器?ウクライナ側が類似兵器作ろうとしないのは効果が限定的だからだろうか
Rybarはダム崩壊後の渇水でドニエプル川の川幅が狭くなり、ザポリージャ原発周辺などほぼ歩いて渡れる地点が存在することを報告している。しかし敵前渡河はそれでも無謀だ。専門の訓練を受けた部隊と十分な上陸装備、支援する十分な火力が必須だ。ウクライナにはどれも足りていない。
今回のアントノフスキー橋付近の上陸も悪天候に乗じた小隊規模の威力偵察にすぎないと予想できる。
今後も注視する必要があるだろう。
記事の主題から外れますが、ウクライナ軍の広報によると同軍はT-72系列の車両をまとめて近代化改修していたようです(PT-91がここに入るのかは分からない)。同広報によると22個戦車連隊規模だとか。東欧各国からかき集めたT-72はエンジンから無線からFCSから何もかんもバラバラだったでしょうし、その辺りを統一しつつ乗員の錬成をやっていたら何だかんだ1年近くかかってしまったという理屈は分かる話です。逆に統一単位として使うには少なすぎる、異質すぎる西側戦車は入ったそばからロシアにぶつけていこうという話も納得できます。
これらの戦力をウクライナはまだどこにも投入していないので、これまでの戦いは使い所を見極めるための威力偵察という趣旨なんでしょうね。正直そんな数の戦車軍を一気に投入しようと思ったら浮橋が数本あったくらいでは全く足りないし、ドンバス正面から迂回でもさせないと数の優位は活かせないと思いますが…
ウクライナ軍がドニエプル川を渡河して足場を築いた事に理解にできないです。
補給の維持や撤退などがかなり困難で孤立するリスクが非常に高く、補給や支援が限定的。
それらのリスクとリターンが釣り合わない。
例え少人数でも、これを排除するのに数倍の規模の兵力を投入せねばならないので十分にメリットあるよ
ウクライナ軍に渡河の企図有りとなれば、河岸防衛に少なく無い部隊を割かねばならないので効果的。
てかやらなければならない陽動作戦だろ
陽動の可能性も考えましたが、すぐに対応され、殲滅されたら意味がないです。
それが、どうも活発な砲撃支援のせいで簡単には宇軍部隊を排除できない状況だという情報もある模様です。それどころか人数が増えているとも。
実際、アントニフカ側は現在宇軍部隊が展開している地点から見て高台になっており、砲撃支援を行うにはうってつけなのである程度信ぴょう性はあると思います。
渡河作戦の目的が潜入潜伏や圧倒的な戦力差からの効果的な奇襲ならわかりますけど、今回のダチ上陸の記事を読んでから余計わからないです。第一次世界大戦以降の戦史上で渡河作戦を陽動目的にした成功事例を私は知らないです。
ドニエプル川のような渡河作戦ってかなり大変ですよ
渡河作戦の問題点は下記の通り
・絶対条件として退路や補給線を常に維持
・渡河の方法にもよるけど兵器や弾薬量がかなり限定される
・四六時中火器管制下
・負傷兵や兵器のオーバーホールの問題
・限定された陣地及び構築
・包囲や孤立の可能性
・撤退時にほとんどの兵器をその場に破棄する
現時点では情報の少なさや明確ではないので判断はつけないほうがいいんでしょうが、これらのハイリスクに見合うものリターンがあるように思えなったから、つい指摘してしまいました。
ロシアはダム破壊のあとに「渡河なし」と判断して河岸防衛戦力を引き抜くことができた、なんてニュースもあったんで、「じゃあ渡河してやんよ」は効果あるでしょうね
いいか悪いかを話すつもりはないけど、露軍はダム決壊後にヘルソンの兵力をサボリージャやドンバスに回したらしいから、その隙を狙ったんじゃないかな
リスクはともかく進出することができればリターンは非常に大きい
現段階で情報が少ないので経過を見てから判断することにします。
ロシア側ブロガーなどが、ちらほら渡河作戦の可能性を語っていますが、5箇所同時渡河作戦の可能性が示唆されており、なかなか興味深いです
本気かどうかは現時点では不明ですが、人海戦術で複数箇所から渡河して、上手くいった所で拠点を作るかそのままなだれ込もうという思惑だと思います
狭い所は数百m程度とはいえ、遮蔽物の無い川底を渡ろうというのは正気を疑いますが、NATO会議を前に何らかの戦果を主張できないとマズいのかもしれません
いや、ウクライナの動員数はロシアを圧倒してるからありではある
もちろん参加したくはないが
NATOやアメリカ自体はウクライナの進軍が少し遅いと認識しつつも、長期的に見たら楽観視しているという発言をしていたしハルキウのようなあまりに急速な戦果は期待してないと思うので、戦果の報告に焦って無謀な攻撃を繰り返してるというのは無いような気がする。
そもそもウクライナのドニエプル川渡河作戦は、これまでに少なくとも3度は実行されており、その都度、ある程度の期間、対岸に踏みとどまり、その後撤退するという事を繰り返してきました。
これまでの試みに比べると、今回はロシア軍がザポリージャ方面やドンバス方面に戦力を移動させたことから、ウクライナがよりリスクが下がったと判断したのなら、渡河作戦を実行するのは、そこまでウクライナにとって特別な事ではないかもしれません。
今回の渡河作戦は、その人数が小規模であることから、ダム決壊後の土地を確認し、機動部隊を投入可能か判断するための偵察ではないかというのが一番考えられる線だと思いますが、いかがでしょうかね。
ウクライナ側は、ドニエプル河を渡河しなくても、対岸の南部や東部で戦えています。
さすれば、敵前上陸のような奇襲作戦になります。しかし、補給に課題があるし、機材もモーターボートなどでの往来なら、たぶん小部隊での撹乱でしょうね。
管理人さんの記事が客観的なので、コメントの方々もわりに冷静ですね。
「ウクライナ軍の渡河大反撃開始!」みたいなのを期待する人には、物足りないかもしれませんが。
それと、ロシアの軍事ブロガーの発信についてですが、
ウクライナのような情報統制社会でなく、ロシアの方は大勢がそれぞれわりと勝手なことを発信しているので、いい情報もありますが、受け手が、都合のいい選択や解釈をする危険性もありますね。
結局のところ、被侵略国と侵略国であるというところに尽きると思いますね。
国内を戦場とするウクライナとしては、情報統制を必要とする局面は出てくる(社会とまで評するのは疑問ですが)し、侵略の当事国の内部から発信される種々雑多の情報には侵略を正当化するフェイクやプロパガンダが含まれるから、扱いにはひどく苦労する。玉石に加えて毒虫の卵も混じっているようなもんですからねえ。
>>ウクライナのような情報統制社会でなく、ロシアの方は大勢がそれぞれわりと勝手なことを発信しているので
???
ロシアの高齢者層は国営メディアの報道しか信じていないため、昨日のプーチンの演説が何だったのか全くわからず困惑してる(プリゴジンの乱が起きたこともプリゴジンとワグネルも知らない)っていう記事がいくつも出てきてるけどね
イズベスチアのニュースサイトだと「ウクライナでのロシアの特殊軍事作戦」「反ロシア制裁」に並んで「エフゲニー・プリゴジンの反乱」って括りで記事が上がってたからこの事を知らないロシア国民はほぼ存在しないと思う。
ただ貴方の言ってる事も100%理解します。
私もyahooで「中村逸郎教授 ワグネルの反乱、国内で報道されないワケ「プーチン政権で初めての本格的な反乱…」」なんて記事を見ましたから。(でも中村教授なんだよなあ・・・)
ロシアが情報統制社会ではないような認識はちょっとおかしいですね
戦争と言う言葉を使ったら逮捕されるような社会なんですが
ミリブロも当然当局の意に即した内容に補正されているとみるべきでしょう