ウクライナメディアの取材に応じたエストニア軍諜報機関のアンツ・キヴィセルグ大佐は「現状でウクライナがクリミアを解放してロシア軍を領土から追い出すのは難しい」「ロシアの砲弾生産量は侵攻前と同じ生産水準=月150万発だ」と述べた。
参考:Антс Кивисельг, разведка Эстонии: Зима для украинцев будет тяжелой, Россия продолжит атаки
残念ながらウクライナを取り巻く状況は厳しいとしか言いようがない
ウクライナメディアの取材に応じたエストニア軍諜報機関のアンツ・キヴィセルグ大佐の話を要約すると以下の通りになる。
我々の反撃は約6ヶ月間も続いているが、前線における主な戦闘や反攻作戦全体についての見通しは?
私はウクライナ軍の作戦について論じる立場にないが非常に厳しい状況だと言える。ロシアは防衛ラインを確立する時間的猶予があり、幾つかの地域で航空優勢を確保しているため、ウクライナがクリミアを解放し、ロシア軍を領土から追い出すのは難しいだろう。
反攻作戦を成功させるために何が必要だと思うか?大砲や弾薬?それとも攻撃機?
貴方が挙げたものは全て必要で制空権と精密誘導兵器も必要になるだろう。ウクライナ軍は浸透作戦を行うのが非常に上手で、大砲を多用するロシア軍の背後に回り込んで兵站に圧力を加えている。
ロシアはルハンシク州とドネツク州の行政境界線に到達することを望んでいると思うか?それとも行政境界線を越えて来ると思うか?
ロシアは日和見主義者だと思う。より多くの領土を奪うチャンスがあればそうすると思うが、今のところはルハンシク州とドネツク州に多くの戦力を集中させている。改めて注意しておきたいが、この冬はウクライナ人にとって厳しいものになるだろう。ロシア人はウクライナ人から電力を奪うためインフラ攻撃を続けるはずだ。
ロシアは兵器をどれぐらい保有しているのか?
侵攻前は戦車9,000輌と装甲兵員輸送車3万6,000輌を保有していた。大部分の装備は時代遅れで「3輌に1輌しか復元できない」という点を考慮しても戦車3,000輌と装甲兵員輸送車1万2,000輌だ。この数は依然として膨大で侮ることができない。さらにロシアは大量の弾薬を保有しており、月150万発もの弾薬(あらゆる口径の砲弾の合計数だと思われる)を生産している。
つまり砲弾を月150万発も生産していると?
そうだ。ロシアは侵攻前と同じ水準の生産量を維持できている。さらに工場での操業をフル稼働させ始めたので砲弾の生産量は更に増加するだろう。問題は砲弾を発射する大砲システムの復元で、これはロシアにとっても挑戦的な課題だ。
戦闘機については?
ロシアはそれほど多くの戦闘機を失っていない。ロシア軍はまだ多くの能力を戦場に提供できウクライナ軍に対して効果的だ。
他国はロシアを支援しているのか?中国がロシアにドローンを供給しているのを知っている。ロシアと北朝鮮の協議についても知っている。
北朝鮮がロシアに供給しているのは主に砲弾だ。中国については何も情報を持っていない。
中国はロシアにドローンを供給している。少なくともロシアには多くの中国製ドローン「Mavic」がある。
それはメーカーからだけではなく別の調達ルートからも流れている。ロシアは制裁を回避するため最善を尽くしており、ロシアに協力的な国の数を考えると「全供給ルートの遮断」は現実的に不可能だ。
以上がアンツ・キヴィセルグ大佐の話の要約で、反攻作戦の具体的な評価について言及を避けたものの「ロシア軍を占領地から追い出すのは難しい」と述べており、ドイツ軍のクリスチャン・フロイディング少将も最近「ここ数週間は膠着状態が続いており、戦場の主導権がウクライナ軍とロシア軍の間を行ったり来たりしているが、ザポリージャ南部でウクライナ軍の攻勢は勢いを失っている」と明かしたため、西側諸国は「反攻作戦が行き詰まっている」という認識なのかもしれない。
ザルジニー総司令官も「(ロシア軍を消耗させればプーチンを止められるという思い込みは)私の間違いだった。ロシアは少なくとも15万人もの戦死者を出し、これほどの犠牲者が出れば一般的な国は戦争を止めていただろう。しかしプーチンが想定している(消耗戦の規模)は数千万人を失った世界大戦レベルだった」と述べて「反攻作戦が膠着状態に陥った」と認めている。
ゼレンスキー大統領だけは「現状が膠着状態だとは思わない。我が軍はより速く前進し、ロシアに予期せぬ打撃を与えるため様々な作戦を検討している」と主張しているものの、米国の主要メディアは対称的なゼレンスキーとザルジニーの発言について「政権と軍の不和(もしくは不仲)」を危惧しており、残念ながらウクライナを取り巻く状況は厳しいとしか言いようがない。
関連記事:自由のための戦いに期限なし、ドイツは2032年までの予算計画にウクライナ支援を盛り込む
関連記事:中国製ドローンへの依存、ウクライナはMavicの生産量の60%を購入
関連記事:ザルジニー総司令官が反攻作戦の評価に言及、私が間違っていた
関連記事:米メディア、ゼレンスキー大統領とザルジニー総司令官の発言は対称的だ
※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
月産150万発の生産能力があるのに更に北朝鮮からも砲弾の供給を受けているのか、相手をする方はたまったものではないな
さらに厄介なことに、どうやら北朝鮮産の弾薬は意外に悪くないそうで。
考えてみるとあそこは先軍思想で軍事だけには無駄に力を入れているから,砲弾の管理もちゃんとしていたのだろうと。
たいしてやることも無いのに陸軍歩兵は100万人単位でいるので、毎日砲弾を磨いていたのかもしれないですね。
仰る通りと思います。
延坪島砲撃事件では、北朝鮮軍の攻撃が成功しており、韓国軍の応射は事実上失敗しています。
ハマスのロケット砲のように、水道管から筒を作ったりしているわけではないですからね。
152mm砲の規格に準じていますし、大砲の製造は枯れた技術ですから(軍事的に信頼性がある)、信頼性はそれなりにあると見るのが妥当です。
北朝鮮の砲弾を馬鹿にしている報道は、一連のプロパガンダと見るのが妥当ですね。
韓国は、首都圏(ソウル)に人口を集中させる政策を続けていますから、(北朝鮮砲弾の信頼性が改めて証明されれば)ソウルがとんでもく酷い場所にある事と向き合う必要が出てきてしまいます…。
少しだけ韓国のフォローをしておきますね。過去の記事でもどこかでコメント
したかもしれませんが、韓国は、民衆の人口はともかく、政府機能の多くを
有事に備えて南部の都市へ分散しています。本当は最高司令官である大統領府も
南下させたかったのですが、駐留する米軍の司令部と綿密な打ち合わせができる
ようにソウルに留まっています。もっとも、これには弊害もあり、多くの官僚は
ソウルに住みながら(首都機能がソウルに一極集中していた時代に購入したから)
南部の都市へ電車で長距離通勤する羽目になっており、通勤疲労による体力の
消耗や、ソウルと地方都市間の出張による多忙が生じています。通信技術の発達で
リモート会議やデータ共有等も進みましたが、いざ有事が発生した時に平時と
同じレベルの通信が維持できるかは不透明であり、物理的な交通網まで遮断されると
大統領府が国境(=最前線)付近で孤立し、裸の王様になることも懸念されています。
情報ありがとうございます、勉強になります。
日本も、東日本大震災などで通勤難民になった事が問題になっており、他人事ではないですね(戦時は食糧補給の面から極めて弱いでしょう)。
日本も副首都論・バックアップ都市の議論はあるものの、首都圏集中が止まらなくなっており、韓国の頂いた情報と比較しても、経済合理性による難しさを感じてしまいます…。
そこは各種砲弾の合計だから、何とも
155ミリだけで150万発ならヤバいですが実際は生産性の良い迫撃砲弾辺りでかなり嵩まししめそうな気も……
>つまり砲弾を月150万発も生産していると?
>そうだ。ロシアは侵攻前と同じ水準の生産量を維持できている。
これは興味深い話に感じられます。
戦時中ともなれば、平時に比して莫大な武器弾薬の生産が求められるというのが常識と考えられるものであり、
現実にウクライナを支援するEU各国は、侵攻前と比して弾薬の生産ペースを引き上げざるを得なくなっています。
にも関わらず、ロシアは侵攻前から一定の水準の弾薬生産量を維持しながら、ウクライナに対し火力優勢を確保しているのです。
これはロシアが想定以上に余力を残し、戦争を行っている一つの表れではないかと感じられます。
第二次世界大戦中のアメリカの生産力の高さを表す、月間空母を思わず思い出してしまいました。
冷戦終結後、西側諸国は軍縮に軍縮を重ねていましたが、ロシアは真剣に再びNATOと直接対峙する可能性を恐れ続けていたんでしょうね。
単なる輸出産業だけではここまで砲弾生産能力を維持出来ていないと思います。
被害妄想にせよ、本気で西側の侵攻を恐れていたのでしょう。
産経が日本のSAM在庫をウクライナ(より厳密には友好的同志国)に供与する事を念頭にした議論を国会でしていると報じてましたね。ヨーロッパ諸国の余剰在庫が軒並み減ってしまっている中で都市防空戦を今年もやろうとおもったらアジアの米同盟国である日韓に頼らざるを得ないというのは当然だと思います。偶然にもこの二国は世界的に見ても相当の規模の高射部隊を保有していますから、南欧あたりからかき集めるよりは良いのかもしれません。とはいえ今まさに有事に至らんとしているアジアからそうそう火器を、それも再生産に時間のかかる誘導弾を引き抜いていくのも限度があるんですよね。自衛隊で言えば減数中のホークは出しやすいと以前から言われていますが、まとまった数を送るのは厳しいでしょうね。
酷な言い方ですが、二年目を控える中でウクライナ側も支援が続かない事を前提とした戦い方を考え始める時期なのかもしれませんね。
正直言って、日本も旧式だからといってホイホイ渡してしまった良いのかなぁと考えてしまいます。
あれだけウクライナの件で騒いでいた欧米も、イスラエル関連が起きてからは関心がすぐにそちらに向いてしまった様子を見ても、信用できる国家とはとても思えませんし、最低限、アメリカ本土からの援軍が来るまでは日本単独でも死守するために、旧式だろうが使用可能な兵器群は温存しておくのが正しい気がします。それに、今更日本から少数送った所でドローンかミサイルの肥やしになるだけの気がしますし。
問題は現在進行形でその退役装備がスクラップされてる事でして……
本当に予備装備として保管されてるならウクライナ行き止めるのも分かりますが現実はそんな話は欠片もないので、鉄屑にするくらいなら最後の奉公に直行させた方が幾分マシじゃないかなぁ
エストニア軍諜報部は以前からロシア軍の戦力を過小評価するべきでないとメディアを通して発言していた。以前にも、ロシア軍には600万発もの砲弾が残っていると発言していたので、主張自体は開戦直後から一貫している。
ただ、砲弾や銃弾は作れても戦車含めて火砲自体の製造は滞っているというのはウクライナにとっては一つの救いでしょうね。まあ、その分、航空戦力に関しては虎の子状態で温存しているので、仮にウクライナ軍がクリミアかロシア国境付近まで押し返せても、まとまった空爆の餌食になる可能性もあるし、八方塞がりにも感じます。
地方都市一つ取るのに10万人を消費してもいいとか考える国に
北方領土を交渉で取り返すとか言ってたのは余りにも相手を知らなすぎたね
なんせ北方領土の地政学的な価値はバフムトとは比べ物にならないから
宗男は本当にロシア人の領土への執着を知っていて北方領土問題を解決できるとか言っていたのか?
p.s.このサイトにフィッシング広告が時々出てくるのは何なんですかね
グーグルの自動コードを貼ってるだけなのでよくわかりません。本当に何も弄ってなくグーグルにお任せにしてるので。
それは残念です
まじかよグーグル最低だな
時折こういった指摘(クレーム?)を見かけますが、広告を見たくなければ、アドブロッカーといったアプリなりBraveといったブラウザなりを使えば済むことです。人に言う前に自助努力も必要かと。
おっそうだな、明日勉強してみます
でも広告全部ブロックはちょっとそれは管理人に悪いかなとも思ってますわ
まあ私に広告が表示されようがされまいが管理人には関係ないでしょうけど、
他人の庭ただで使わせてもらってるようなもんですし
ただフィッシングは別問題、ネット初心者がミスタップしたらどうすんねん
あの広告出してる人間は滅びろ
アドブロッカーを使ってしまうと管理人さんの収入が・・・
その選択は読者の方々の自由ですので気にしなくても大丈夫です
管理人様は、大人ですし、寛容ですね。
仕組みを理解している人間から見て、記事内容の深さを考慮すれば、管理人様はリスクを背負って投稿されています。
若い方々がいらっしゃると思うのですが…ネットリテラシー・ネットマナーとして、感謝しているのであれば暗黙の了解で触れないものだと思いまして…(早い話、サイトに敵対的な方が触れる事が多いわけです)。
自分は古い世代ですから、色々と価値観が変わってきているのかもしれないですね(特段、悪意のない事は理解しています)。
重ね重ね、管理人様は心の広いお方だと、感服しています。
侵攻当初から泥沼化を予想していましたが、改めて見通しても、
双方が相手側後方への機能的・戦略的な機動打撃能力が不足しているので、劇的な情勢の変化は望めないでしょう。
もし劇的な変化が発生するとすれば、どちらかの致命的な失策による自滅でしょうから、この点について予測は困難です。
まぁロシア軍は一度だけ勝利可能な瞬間だったキーウ侵攻が、市民を引き殺すきとに夢中となった後続部隊が目標到達に遅延し、
空挺部隊が壊滅するという自滅で頓挫した実績もありますから、劇的な変化もそれを有効に活用できなければ振り出しでしょう。
それでも劇的な変化を望むのであれば、教科書的な手法に頼らず、世紀の詐術と呼ばれるようなレベルの類で騙くらかす方法を見つける必要があるでしょうね。
キーウ北方の防衛について補足させてください。
開戦直後、キーウ北方を流れる河川(イルピン川など)がありまして、ダムの放流や水門の破壊により、ロシア軍に焦土作戦を仕掛けています。
ウクライナの防衛計画として考えられていたものであり、開戦直後の混乱している中で、(部分的・計画的な)焦土作戦を遂行して防衛に貢献したというのも実体ですね。
ロシア軍は、進撃ルートの変更(大きく迂回)を迫られた事により、時間を大きくロス・有名な大渋滞も発生(兵站ルートの混乱)しました。
ウクライナ軍は貴重なストームシャドウで陸軍の拠点ではなく、大して仕事をしていない冷や飯ぐらいの黒海艦隊ばかり攻撃してますものね、ウクライナ自身も反抗諦めててアピールのために目立つ標的ばかり攻撃してるのかな。
いや、戦闘艦というのは怖い存在だよ。制海権というのは、制空権と並んで重要なんだから。
ウクライナは航空戦力と並んで海上戦力も大きく劣っているのだから、ロシアが黒海艦隊の損失を恐れずに有効活用し出したら、ますます窮地に陥ることとなる。艦船は航空機と比べると数が少ないのだから、一隻当りの価値が高いため、それを攻撃するのは妥当な戦術だ。
確かに制海権は重要ですけど、少なくともこの戦争では意味ないんじゃないですかね。
太平洋戦争は海と南方の島々が主戦場でしたから重要でしたけど、ロシアと陸続きのウクライナ相手だと意味はないような、実際黒海艦隊は偶にミサイル撃つつだけでなにもやっていませんし。
ミサイルの発射数もカリブルミサイルは黒海艦隊以外にカスピ艦隊も発射してますからそんなにへらないような。
コルベットを1隻廃艦にした程度では覆らない事は大前提ですが、
このまま艦艇を撃破し続けて、もしもロシア黒海艦隊が無力化できたならばウクライナはオデッサの港を使って黒海経由での穀物輸出が再開できるのです。それによる経済的な効果は甚大で、これからのロシアとの長期戦で重大な影響を与えるでしょう
>、もしもロシア黒海艦隊が無力化できたならばウクライナはオデッサの港を使って黒海経由での穀物輸出が再開できる
残念ながらそれはあり得ないことです
例え黒海艦隊を木端微塵にしても、空中からの打撃を完全に防げない限り、港の施設を利用できず貿易港として機能しなければ意味はないです。
地味にこの冬のインフラ攻撃の予防をしているのでは。
当該コルベットはカリブルミサイルを8発運用できます。
カリブルミサイルをSAMで撃墜するには、各2発ずつ、
合計16発のSAMが必要ですから、仮に(ホントに)15発の
ストームシャドウを撃っても、勘定は合うと思います。
8発というのは発射管の数ですから、再装填すれば、8×N発の
カリブルミサイルを撃てるのですから、十分にモトは取れると思います。
日本を含めて欧米メディアはあれほど嬉々としてロシア軍崩壊論を喧伝してたのに、今になって手のひら返しかよとツッコミたい気分だね
記事の中で指摘があるように、WW2で数千万人の犠牲を出してまで勝ち残っただけの実力と根性はソ連崩壊後のロシアにも健在といったところか
仰る通りと思います。
欧米メディアのプロパガンダですね。
日本メディアも、いつでも責任を投げれるように、戦争研究所やイギリス国防省のとんでも分析を引用している事がありますね。
元自衛隊将校のウクライナ推しの分析、YoutubeのBSフジなどに残っているのですが、太平洋戦争もこんな感じだったんだろうなあと眺めてしまいます(台本があるのかもしれないですが)。
ロシアの場合、モスクワやサンクトペテルブルク周辺のスラブ人が一番重要であり、少数民族・イスラム系の民族などは独立運動やテロ監視の警戒対象ですからね…。
陸海の元特殊部隊幹部のお二人は?な事をずっと言っていて、ロシアの諜報機関の取込み力は恐ろしいなと思いました。
ただ、陸の方は義勇兵で行ってる元隊員をバカにする一方で生き残っている事をみて自衛隊の訓練は正しいみたいな事を言ってました。
>米国の主要メディアは対称的なゼレンスキーとザルジニーの発言について「政権と軍の不和(もしくは不仲)」を危惧しており、残念ながらウクライナを取り巻く状況は厳しいとしか言いようがない。
そら、欧米から早期の戦果を期待されているゼレンスキーと、前線の兵士の命をあずかってるザルジニーじゃ、見解がずれるのは当然だろう。(特にこういう前線が膠着している時なんて特に)
そう考えれば考えるほど、こういう時は、実質的には軍のトップで尚且つ大統領でもあるプーチン・ロシアの方が、そういう前線と後方の意見の食い違いも生じずらいだろうな。(文民統制国家と、軍事独裁国家の違いとも言えるか)
まあ後者は、古今の事例を見れば、崩れる時はガクっと崩れるが・・、命令が有効なうちは、損害をものともせず一気呵成に責め立ててくる。
ロシアの専門誌「祖国の武器庫」の2013年の記事、これによると旧ソ連時代には年各種弾薬100~120万トンを生産していた。
リンク
ジェームスタウン財団のこちらの記事にある表から計算すると各種弾薬6万発≒0.5万トンとなる。
リンク
ここから年各種弾薬100~120万トンを発数換算すると1200万発~1440万発。
月150万発は年産1800万発なのでこの数値に近くなる。
したがって、エストニア軍諜報機関の話が本当なら旧ソ連時代規模の生産をしていることになるのだけれど、流石に?という感じ。
ちなみに砲弾の単価とロシア軍の予算から生産量を推測した表が以下にある(これもジェームスタウン財団)
リンク
ロシア軍は15万もの戦死者は出ていないからですよ
死傷者あわせて15万程度でしょう。
死者数は多めにみても五万とみてます。
ロシア軍「は」ですか……
まぁ、ワグネルなりドル共和国軍なりカディロフティなり、色々入り乱れてますからね……
失礼
ワグネルや親露派合わせてですね。
ロシア軍だけならウクライナの南部攻勢前までは一万ほどです。
これは外国メディアが集計した訃報などから25000ほどとわかってます。
バフムト攻略前までは7000ほどだったのが激増してますから、ワグネルに大損害がでたのがわかります。
ワグネルはバフムト攻略での死者数を囚人一万、傭兵五千ほどとしてますから。被害の殆どはワグネルが出したことがわかります。
南部の防衛でキルレ10倍の戦果六万と言ってます、逆にいえばロシア軍の戦果を無視しても、自軍の被害が六千出てるのは確定なので、ここでさらに六千追加され三万以上となりますね。
まああくまで最低の数字でこれに行方不明からが加算されますからもう少しは増えますが、
ウクライナの徹底抗戦は、聞こえがいいのですが、外交交渉の放棄はリスクが極めて高いです。
ウクライナが、領土奪還に固執する事も理解できるのですが、甚大な被害を受けながらも充分に戦ったと思います(ウクライナ軍の敢闘は世界中が認めているでしょう)。
ウクライナは、対ロシアの最前線になり続ける事が確定的であり、大国ロシアの一番の敵国になっています。
ウクライナの今後は、対ロシア同盟国を期待できないため、自国のみで100年単位のハイブリッド戦争に身を投じる事も想定されます。
ウクライナが、国力を消耗しきってしまえば、これからの長い戦いに備える事は難しくなります(ハマスがイスラエルに攻撃を仕掛けたタイミングも最悪でした)。
ウクライナの内情、分析について各種情報が増えてきていますから、外交交渉の断片(ゼレンスキー大統領が拒否した内容など)について話が出てくるのではないかと予想しています。
外交交渉というのは、正式に述べられた意見ではなく、そういう考えをもっている政治家が欧米の中にいる。そういう程度のことでしかないと思う。
それと偉大なる祖国復活の妄想に取りつかれているプーチンが、交渉を受け入れるかね?プーチンの宿願はウクライナがロシアの領土となることなのだから、ウクライナが降伏するまであきらめないよ。
仮に停戦が成立したとしても、それはロシア軍に戦力を回復する時間を与えるだけだ。必ずプーチンは、おりをみて再侵攻を開始する。
プーチン大統領をどう見るのか難しい所ですね。
プーチン大統領・ネタニヤフ首相は強硬派とよく言われていますが、連立相手や他を見ると穏健に見えるくらいなんですよね(冷静に考えれば恐ろしい話ですが…)
仰るように、ロシアの戦力回復を懸念される点は、1つの見方として正しいと思います。
問題点があるとすれば、欧米の政治情勢が、ウクライナへの軍事・経済・外交支援を今までの規模で続けられるのか不透明になっている点ですね。
外交の支援で、戦争を行う事・計画する事の難しさを感じてしまいます(日本も、この点は他人事ではないですね)。
2/24に演説した内容(ウクライナの非武装化、非ナチ化)からプーチンの意思が変わってないなら、4州割譲だけでロシアが停戦に応じるはずがないんだよなあ
緒戦でアントノフ空港に空挺部隊を送ったのは、要するに斬首作戦だったわけで(結果的に失敗したけど)
WW2になぞらえるなら「カイロ会談」が開かれる段階に差し掛かってるように見える
無条件降伏すれば停戦する
と言うことしかロシアはこれまで言っていないので
内容が変わってないならそら拒否の一択じゃないですかね
外交交渉は、厳しいハードルを掲げて、落としていくという事はよくある話ですからね。
ウクライナにとって最悪なのは、ロシアの消耗戦に巻き込まれる状況が続きながら、周辺条件が変化していく事です。
ウクライナ国内の人的資源・物的資源が減少、欧米の支援が減少していく事は最悪です。
ガザ戦争で状況は変わりつつありますから、どこが最適なのか見極める必要があります。
ウクライナとにって、欧米の支援が減少・打ち切られて、追い込まれてからの停戦交渉になれば最悪だと考えています。
ウクライナというか「ゼレンスキー」は、着々とパラグアイへの道を邁進し続けているようなので、もはや本人が物理的に消えない限りは(選挙はやらないと言ってますから)、パラグアイ戦争同様に国内の男性がほぼ消滅しても絶対終わらないんじゃないかと思えて来ました。
まあ私は開戦前のまだ燻ってた当初から、「ロシアには勝てないんだから早く妥協して降伏した方がウクライナの為にも良いよ」と言い続けているので、その辺りベクトルが掛かっているのは認めます。
パラグアイ化うんぬんよりも、ロシアが侵略を止めればすぐに終わります。
そもそも、安易に妥協して降伏しなかったから今のウクライナが存続出来ているわけで、安易に妥協して降伏すると二度と盗まれた国土と国民は帰って来ない(欧米の支援も次は期待できるか不明)、降伏したところで命の保証は無く(ブチャの虐殺や占領地の住民の強制動員等)、そもそも戦争犯罪ばかりで降伏しても条件を守るかすら怪しい相手なのでウクライナは必死で抵抗しているわけです。
そして選挙は「やらない」では無く「延期」です。
開戦前のロシアの要求は東部二州の自治権の拡大と、ウクライナの中立化でした。
それを飲んでも、それまで西側とロシア側をフラフラと二股膏薬していたような国に変化が起こるとも思いませんから、一部の特権階級以外にはほぼ影響は無かったでしょう。
開戦初期にしても同様に、ゼレンスキー政権の退陣と非NATO化の中立地帯として国土も国民も荒れて無かったでしょうね。
選挙については「戦争が終わるまで延期」つまり「やらない」という事で認識しています。
2014年のクリミア併合以降、親ロではなく親EU政権が続いたことは経済的な理由もあるにせよ隣国ロシアに対する国民の危機感の表れでしょう。
仮に要求を飲んだところで、それで終わるとは全く思えません。
そして、現政権が開戦初期の首都侵攻で倒されていれば、ウクライナの国土が国民が、ロシアに荒らされたことが全て闇に葬られていたでしょうね(今現在もブチャでの戦争犯罪をロシアは認めていません)。
欧米も求めてはいましたが…今は選挙を「やらない」ではなく「やれない」でしょう。
故人を悼もうとした民間人が集まったカフェにミサイルを撃ち込む戦争犯罪者達がいるので。
第三国の調査も受け入れず、情報発信の第一人者が後に虚偽の報告で解任されてることを見るとブチャノ虐殺は…
仰る通りで、自分もパラグアイ戦争のパラグアイが、1つのケーススタディだと考えています。
英米は恐ろしい国だと、ウクライナ戦争を見ていて感じます。
ウクライナに停戦を蹴らせて、一見すると、正しい事をしているように見えるからです。
ウクライナ戦争で得をした国は、インド・中東・中国(一部経済面)なども、経済面・外交面の影響力拡大で入るのでしょうね。
>ロシアはそれほど多くの戦闘機を失っていない。
航空機の損失は、ウクライナの方が多いと思う。ウクライナ軍は損失を発表していないから断言できないけど、航空戦力はロシアの方が圧倒的に上なのだから、空の戦いでロシアが負けているというのは考え難い。
それに厄介なのは、ロシアは味方の犠牲をいとわずに近接支援を始めたことだ。前線を空爆しているから、後方でも前線でもウクライナ軍は削られていっている。
>ここ数週間は膠着状態が続いており、戦場の主導権がウクライナ軍とロシア軍の間を行ったり来たりしているが、ザポリージャ南部でウクライナ軍の攻勢は勢いを失っている
ただ、あれだけ後方を空爆されていながら、膠着状態を維持しているのが、逆に不思議だ。あんなに後方を空爆され続ければ、前線ももたなくて総崩れになると思うのだけど。
やっぱりロシアは欧米と比べると、電子機器の性能が低い。前線に行き渡るレベルの対空兵器と、待望のF16が到着すれば、ウクライナ優勢に変わると思う。
ただ戦局がウクライナ側に大きく傾くためには、ザルジニー総司令官が述べていたような世代の先を行く新兵器が必要になるのだろうけど。例えばレーダーや通信機の性能の差が第二次世界大戦の勝敗を決したように。
それにしてもエストニアは戦々恐々としていると思う。いや、エストニアだけでなく、バルト三国全体が。
バルト三国って三ヶ国とも、航空戦力がウクライナよりも乏しい。だから、どうしてもNATOに入りたかったのだと思うけど。
仮にウクライナが降伏してロシアのバルト三国侵攻が始まったら、バルト三国はひとたまりもない。今のアメリカは内向きで、全くあてにならないし。
20機のお古のF-16で何が出来るのかよく考えたらどうですか?
そんなんで優勢になるなら苦労はしないのですよ
西側製ミサイルをフルスペック運用出来る点は軽視出来ませんよ
今の無理矢理運用している段階でもHARMやストームシャドーは相応の働きをしていてロシア側も問題視していますし
ストームシャドーは重量過多でF-16には搭載できないし、harmもターゲティングポッドの供与の情報が無いので弾頭のシーカーで索敵するしか無いのでフルスペの運用は出来ないと思うぞ
航空機を運用する場合最大の問題はMiG-31のR-37Mです。
高度によりますが最大320kmの距離でロックオンできるので、機種に関わらず低高度を這いずり回ることを強いられているのが現状です。
ザルジニーの愚痴ばなしから良い話があまりありません。
カウンターとしてイゴール・ガーキンさんがロシア側から見た懸念点を言ってました。
イゴール・ガーキン言
1.ロシアの作戦能力は次第に悪化し、すでにアウディーユカの小さな範囲も優位に立つことができない。
2.F16が来ればウクライナ軍はどこでも局地的な航空優勢をとることができ、陣地が動く。
3.今後ロシアで志願兵として採用できる囚人、移民、地方出身者はいなくなり兵力でもウクライナ軍が優位にたつ。
結論として「私(ガーキン)はウクライナ軍が、疲弊したロシア軍を打ち破ることを懸念している」
個人的に2はホントかなあと思ってしまいます。
しかしガーキン氏はF!6を高評価しているようです。
1と2はおしんと発表の装備の損耗比やウクライナのロシア軍損耗の発表を信じるとまあそうなりそうな線です。
イゴールガーキンがすべてわかっているわけではないのでこれが絶対ただしいとはいいません。
>航空戦力はロシアの方が圧倒的に上なのだから、空の戦いでロシアが負けているというのは考え難い。
戦闘機で戦闘機を墜としたケースの割合とかなにかデータありますか?
この戦争では、「非ステルス機は最近の対空ミサイル網をほとんど突破できない。」を証明した事例だと思っていたのですが。
「ザルジニー総司令官も「(ロシア軍を消耗させればプーチンを止められるという思い込みは)私の間違いだった。ロシアは少なくとも15万人もの戦死者を出し、これほどの犠牲者が出れば一般的な国は戦争を止めていただろう。しかしプーチンが想定している(消耗戦の規模)は数千万人を失った世界大戦レベルだった」と述べて「反攻作戦が膠着状態に陥った」
一高級将校の私見でしょうが、国内で自己完結でき・人命のお値段がお安い国というのを知らしめている現状には納得します。