米ブルームバーグは20日、ドイツはオランダがウクライナに提供するPzH2000の弾薬と訓練を提供すると報じて注目を集めている。
参考:Germany to Help Ukraine With Artillery Ammunition, Training
オランダ陸軍はPzH2000を57輌しか保有していないためウクライナに提供できる数は少ないと思われる
オランダのルッテ首相は「ウクライナに装甲車両を含む重装備を提供する予定だ」と19日にTwitterで明かしたが、ドイツはオランダがウクライナに提供するPzH2000の弾薬と訓練を提供すると米ブルームバーグが報じて注目を集めている。
独クラウス・マッファイ・ヴェクマン(KMW)は政府に対して「新規製造したPzH2000を2024年~2027年までに引き渡せるので、一先ず陸軍が保有するPzH2000×100輌をウクライナに提供してはどうか?」と提案したが、自国の安全保障に穴が空くことを恐れたショルツ首相はKMWの提案を拒否、代わりに武器購入資金としてウクライナに10億ユーロを提供すると発表していた。
つまりドイツ軍の在庫から装備を提供する余力はないので「金を出すから防衛産業企業と直接交渉してくれ」という意味だが、この資金提供は非常に評判が悪く連立政権を組む「緑の党」や最大野党の「キリスト教民主同盟」から突き上げを食らってしまう。
恐らくショルツ首相は国内の反発を抑えるため「オランダがウクライナに提供するPzH2000の弾薬と訓練を提供する」という折衷案を思いついたのかもしれないが、ルッテ首相が言及したウクライナに提供する重装備には自走砲「PzH2000」が含まれている=155mm口径の自走砲をウクライナに提供する初めての国が現れたというニュースの方が驚きだ。
米国やカナダも155mm口径の榴弾砲(M777の可能が高い)をウクライナに送ると発表したが、155mm口径の自走砲をウクライナに提供する国はオランダが初めてでゼレンスキー大統領が待ち望んでいた兵器と言えるだろう。
ただオランダ陸軍はPzH2000を57輌しか保有していないためウクライナに提供できる数は少ないと思われる。
関連記事:独KMW、ウクライナへPzH2000×100輌提供をドイツ政府に提案
関連記事:ゼレンスキー大統領、ロシアを止めるために必要な武器リストを公開
関連記事:カナダ首相、民主主義を守るためウクライナに榴弾砲を提供すると発表
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain オランダ陸軍のPzH2000
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ドイツの、自国の防衛に穴が開くから無理、という理屈はそれ単体だけ見たらまあ分からんではないのだけど
ロシアと直接国境を接するでもなく、この戦争がどう転んでも酷い装備の損耗があってそれを立て直せるかも分からないロシア相手にそこまで頑なになる必要ある?ってのが正直な感想
結局、これ以上ロシアを怒らせてガス止められたらやばいから及び腰なだけなんじゃ
そういえばメチャクチャ前のめりなイギリスはもとより、オランダも化石燃料の産出国でしたっけね(収支は知らんけど
一応ドイツの(残ってるかどうかわからない)名誉のために言っておくと
ドイツ陸軍はNATO軍も一部兼ねてるのでドイツ陸軍が丸々消えても問題ないって話ではなかったりする
NATO陸軍の主力はポーランドとアメリカであるとはいえ…
ドイツ軍の整備状況とgdgdを考えたら、完動状態のPzH2000はNATO部隊用しか無い気がする
たった数年前にNATOのローテーション部隊用の装備すら揃ってなかった国が、
体制も変わらず予算も増えてないのに急に良くなるなんて、現実的にはありえないですし
ドイツの世論では大型兵器のウクライナ供与賛成が過半数になってるのになあ
連立与党の緑の党とFDPも供与に賛成
ショルツとショルツが所属するSPDが反対してるがこれが民意を反映してるのだろうか
オランダは地理的にどの国からも攻撃されそうもない気がします・・・
ここでM109の最大ユーザーである韓国さんが支援に名乗り出たらと思うが連中チームレッドなんで米軍パラディンしか数を工面できそうなの無いね
韓国政府があの感じだと欧州K9も無理だうし独製のは数より質であんなで数が最低限度も揃ってないのやはり致命傷になってるしとりまでFH70だが
となると今度は日本さん世界最大ユーザーで本体一式はともかくバラしてパーツで供与可能か真剣に考える状況なの想定してなかった話で驚く他ない
無人機無人機で蔑ろにされ続けてた砲兵装備のしかもFH70が西側救うって
武器弾薬の供与は、自国の安全保障が万全に行える範囲で行うべきである。
韓国は休戦中の準戦時国家であり、韓国と隣接する北朝鮮はいついかなる時に攻撃を仕掛けてくる敵国である。さらに北朝鮮軍には、中国・ロシアのボランティアが混じってくる事が想定される。
西側諸国にしては多すぎる韓国の配備も、北朝鮮の持つ数多くの砲門に対する備えであり、自走砲・戦車二千両超の定数は絶対に落とせないものである
同時に自衛隊のFH70もまだ他国に供与できる状態ではないだろう。
後継の19式自走155mmりゅう弾砲は21門前後しかなく、中国・ロシアの侵攻に警戒しなければならない状況で他国のために供与できる状態にない。
アジア地域の諸国ができるのは、医療などの人道的物資の供与と金銭の租借だけ。
T-80やBMP-3なら国防上の問題は無いし、K9も売る程あるよ。
ところがどっこい韓国におけるT-80とBMP-3に関しては虎の子扱いなんだよねぇ
曰く「韓国陸軍最強戦車」だそうで
定数300に向け機動化改編でその都度に除籍の山ほど出るが耐用年数残ってない訳がないよね機動化改編で部隊廃止なのだから
例えば西部は機動化で18個射撃中隊が9個で半減だが装備砲数の半分が一度に耐用年数に到達するって年次調達式でありえるの?
ではあのFH70どこいった?だが解体処分の契約状況は知らん
日本もFH70あげたいけどお隣さんがねぇ。
「動かせるPzH2000が10輌もないから送れないです」
ロシアに配慮したいなら、たとえ馬鹿にされてもドイツ的にはこれが最良の回答だったと思う。弱体化しているのは周知の事実なわけだし。
対ロシアに前のめりなチェコやポーランドなどが居るのもあって、NATOの中心国家なのに及び腰なドイツは、余計に悪目立ちしてるのを分かっているのかいないのか。
言い訳ではなく、本当にその可能性もあるのが笑えないところ。
船も車も飛行機も動かないのに、大砲だけはマトモに動くとは思えないけど・・・。
ドイツってこんなのばっかりじゃないですか
原発の電力輸入にしてもウクライナへの重装備提供にしても”汚れ仕事”を他国にアウトソーシングしてるだけのくせに、さも自分だけが文明的で良識的であるかのような面をしている
根っからの植民地主義ですよ
率直に言って反吐が出ますね
日本も他国から見ると笑えない部分があると思います。
やはり先の大戦でプライドを骨抜きにされたところがあるんじゃないでしょうか。
日本の場合、隣国の問題で、まだマシですが。
憲法がー、世論がーと言い訳して武器を送ってない日本が反吐を吐く?
ウクライナが戦ってるロシアと日本も国境接してるってご存知ない?
東欧間に挟んでる欧州と違って日本も最前線なんですよ。
世論はともかく憲法はそら破ったらあかんやろ、何言ってんの…
そういうのは言い訳とは言わない
ドイツはそういう縛りがないどころか、普通にこれまでも紛争地に武器を提供してたのにウクライナにだけ「紛争当事国に武器提供はできない(キリッ」とか言ってるから突っ込まれる
それな。時代遅れのクソ憲法でも法は法。
さっさと変えるべきではあっても破ってはいけない。
歯痒いけどね。
ウクライナ側の要求リストにもNATOからの提供武器にも迫撃砲がないのは
ウクライナ国内で十分に在庫があるのか
ロシアの機甲部隊が相手なので戦術的に不要なのか、どっちなんだろう
迫撃砲のほうが榴弾砲より即納性があり簡便だと思うのだが。
射程の問題じゃない?
砲撃だと20㎞遠とかを攻撃できるけど迫撃砲だと2㎞とか直射砲の射程圏内になっちゃう
あと自走迫でもなきゃ歩兵の機動力を奪う結果になりかねないし
米軍が先月発表した供与品リストに
> 2,000万発以上の小火器弾薬、グレネードランチャーおよび迫撃砲弾。
ってあったよ
ありがとうございます。
おかげで資料見つかりました。
・小火器弾薬(4億発以上)および擲弾筒・迫撃砲弾・砲兵弾(100万発以上)
弱小ウクライナ軍に勝てないロシア軍は必然だった
リンク
国土が広いから射程が長くて汎用性のある榴弾砲の方が求められてるんじゃないかな
おぉ来た来た、やはり自走砲ですよ!牽引式野砲で遅滞防御は難しいですからね。
しかし本当に、よく空いてる自走砲ありましたよね(ドイツは他にも余罪だらけなので針の筵になるのも仕方ないと思うが、部隊配備されている装備を数年にわたって取り上げてしまうのは兵士の訓練機会をも奪うことなので無理に出せとはいえない)。在欧米軍の米M109とかならまだしも、自走砲の中では比較的新しくてべらぼうに高価なものを融通できるオランダの判断は支持されるべきですね。高価で大きい分高性能なPzH2000がスペック通りの働きをしてくれれば火力面でウクライナ軍の大きな助けになるでしょうね。
また細かいはなしをば
砲の場合、口径は砲身長を表すので(砲身内径の倍数)、M777では39口径155mm榴弾砲、といった呼び方になります。
ので155mm口径は少し変です。
そんなことより、早く99式155溜を送ろう!
136両もあるのなら16両くらい行方不明になっても・・いやなんでもない
ウクライナに送るなら各種操作説明の日本語を最低限英語にしなきゃね。
ご指摘の通り間違ってますね、、、もうダメだ。今後正しく表記するよう心がけます。ご指摘ありがとうございました。
海の中に何台かあったような。
>砲の場合、口径は砲身長を表すので(砲身内径の倍数)、M777では39口径155mm榴弾砲、といった呼び方になります。
これも不正確です。
口径は、砲身内の直径を示す用語です。
指摘しようとされているのは、「口径」ではなく「口径長」です。
「39口径」といった具合に、ある部位の長さを、口径の倍数﹙少数点四捨五入﹚で示します。
そしてその長さの対象ですが、実は組織によって異なります。
砲身の空洞部分は、後方から順に「薬室」「圧入傾面」「砲腔﹙砲こう﹚」となりますが
①砲身の後端から砲口までの長さを示す「砲身長」
②砲身の圧入斜面前端から砲口までの長さを示す「砲腔長﹙砲こう長、膅長、ボア長﹚」
このうち日英米海軍は②、ドイツ海軍や陸軍は①を「口径長」で表示しています。
自衛隊はNDS Y0003Bで、「口径長」表示対象は①と規定されています。
しかし、海自は何気に②を「口径長」表示しています。
オート・メラーラ 127mm/54Cの54口径やMk 45 5インチ砲の62口径も②です。
あー、削除し忘れてる。
>口径は、砲身内の直径を示す用語です。
砲身内径を、ですね。
ライフル砲の場合は、ライフルの山に内接する円の直径 。
これだけでは何なので
「薬室長」が、砲身の後端から圧入斜面後端までの長さ、と規定されていますので
①=②+「薬室長」+「圧入斜面の部分の長さ」
となりますね。
何度もごめんなさい。
冗長なので、簡単な纏めを。
例えば、50口径10cm砲とあった場合、
日英米海軍 :口径=10cm・砲腔長=50 x 10cm
独海軍や陸軍:口径=10cm・砲身長=50 x 10cm
を意味します。
砲身長=薬室長+圧入斜面の部分の長さ+砲腔長。
「薬室長+圧入斜面の部分の長さ」は、概ね薬莢の長さです。
一見同じようでも、記した組織によって結構長さが異なってきます。
クシャナ殿下
(巨神兵を)今使わねばいつ使うのだ?
みなさんお家の事情はあって当然、それを責めるわけにはいかないけれど、
この戦争はウクライナ対ロシアでなく西側対東側なんだってプーチン本人がはっきり発言しているのに、いまさら躊躇して何の意味があるのか説明できるのかい
規格統一って大事ですねぇ・・・
しかしウ軍予備の西部錬成の部隊に関して旅団か大隊ごとの補給統制で独製アーマーだったり仏製アーマーだったり小銃も同様の状態で
東部南部で旧ソ規格の消耗してくと西部は西側ナイズ進むんだけど各国の供与品使うから統一感皆無なの衣類にMREからしてそうだろなと
ただアレはアレで量があって大隊統制可だがPZH2000とか来ても精々1個大隊で米国さんがM109出すなったら余剰扱いは必至
もはや実戦投入はせずに運用状況を秘匿して実力以上の存在に見せかけるほうが効果高そうな気がしないでもないの数的にそうだろなと
句読点を使わないのなら、長文は控えて欲しいと切に思います。