ゼレンスキー大統領は4日「ウクライナ南部と東部でロシア軍から拠点を奪還した」と発表、さらにTB2による攻撃シーン公開も続いておりT-72×3輌、歩兵戦闘車×1輌、Tor-M1×2輌が破壊されている。
参考:ВСУ освободили два населенных пункта на юге и один в Донецкой области – Зеленский
参考:ВСУ освободили Высокополье в Херсонской области – ОП
前進をウクライナが公式に発表、宿敵であるTB2に再び悩まされているロシア軍
ヘルソン州で反撃を開始したウクライナは公式に「Vysokopillya村を解放した」と発表、さらにゼレンスキー大統領も4日の演説の中で「第42独立大隊のお陰でウクライナ南部の2ヶ所の入植地が解放され、第103旅団の第63大隊がドネツク州の入植地を解放した。リシチャンシク~シヴェルシク方面の第54独立旅団も前進して重要な高台を占領した」と明かし、これまで非公式に確認されていたウクライナ軍の反撃が本物であると裏付けられた格好だ。

出典:MilitaryLand.net Ozerne奪還の様子
特にヘルソン州のVysokopillya村は7月末、同拠点に駐留するロシア軍部隊(1,000人以上)を包囲することに成功したという謎の話が流布された曰く付きの場所だが、今度はVysokopillya村にある建物(病院らしい)の屋上にウクライナ軍が国旗を掲げているので「解放した」という話に間違いはないだろう。
さらにゼレンスキー大統領が「第103旅団の第63大隊がドネツク州の入植地を解放した」という話も、ドネツ川の対岸に位置する「Ozerne奪還」のことを指している可能性が高く、ウクライナ軍兵士が川を小型ボートで渡っている様子を収めた動画もTelegram上に登場している。

出典:画像は@Militarylandnet
因みにHIMARSやAGM-88HARMの攻撃で「ヘルソン上空をカバーするロシア軍の防空システム」は弱体化している可能性が高く、ウクライナ軍によるTB2の攻撃シーン公開が止まらない。
昨日だけT-72×3輌、歩兵戦闘車×1輌、Tor-M1×2輌、正体不明の車輌×1輌の破壊を示す動画が3つも公開されており、ウクライナ南部のロシア軍は宿敵であるTB2に再び悩まされているのだろう。
関連記事:ウクライナ軍がドネツ川の対岸にある拠点を奪還、南部戦線への牽制か
※アイキャッチ画像の出典:Кирило Тимошенко
自衛隊もドローンをゲームチェンジャーだと認めたんだから早く無人攻撃機導入してくれー
ついに反撃開始ですか。ちょっとずつでも解放していってほしいですね。日本でもTB2のグランドファンティングはできないのかね。
Tor-M2ではなくM1かあ。ナゴルノ・カラバフでのリベンジをTor-M2が果たすのか、バイラクタルが再びねじ伏せるのかを知りたかったが。結果次第でバイラクタルTB2クラスの無人機への対処方法も変わってくるだろうし。
>昨日だけT-72×3輌、歩兵戦闘車×1輌、Tor-M1×2輌、正体不明の車輌×1輌の破壊
MBTとかIFVは分かるけど、トールについてはキミの仕事はいったい何だと言いたくなるな…
HARMにビビって索敵レーダーオフの案山子さんになっていたところをTB2に狩られてるって感じなのだろうか。
もしくは、HIMARSで補給線が断絶した結果、弾薬や燃料が不足して稼働できないとかかも
ISWによれば、当面はどんどん前進するというよりは押したり引いたりの展開になるのではとあります。
ウクライナとしてはまだヘルソンを取るところまでやる気はなく、ロシア軍の戦力を削ることが当面の目的だと。
ロシアとしては政治的に後ろに引けないので、前線を破られてむきになって攻めて来たところを、ウクライナ軍はいったん引いてから迎え撃つといった嫌らしい攻め方をすることになるのでしょう。攻め手のほうがどうしても損害は大きくなるので。
ロシア軍は補給が混乱しているし、防空網は弱っているし、HIMARSなどで後方の要所がやられるという状態。RUSIが言うところの理想的なキルゾーンというやつですね。