ウクライナ軍の精密攻撃による反撃は現在も続いており、14日にはルハーンシク州スタハーノフの弾薬庫やヘルソン州の司令部施設などを破壊するなどロシア軍にダメージを与え続けている。
ウクライナ軍がGPS照準機能を備えたデジタル火器管制システム搭載のM777A2で訓練中
ロシア軍とルガンスク人民共和国軍が占領しているルハーンシク州スタハーノフは前線から約35km離れた地点で、ここにある弾薬庫をウクライナ軍が砲撃で破壊して最規模な爆発が発生、夜が明けても黒煙を撒き散らし続けている。
スタハーノフへの攻撃は前線に近づいてベースブリード弾を使用すれば榴弾砲でもギリギリ届く範囲だが、極力反撃のリスクを避けるなら射程の長いHIMARSで攻撃した可能性が高い。
因みにヘルソン州でもSnihurivkaのロシア軍司令部が砲撃で破壊されと報じられているが、これ以外にも攻撃の報告は複数あるので上記で取り上げたものだけが14日の攻撃の全てではない。
Detonating warehouse of Russian ammunition. Stakhanov, Luhansk region. pic.twitter.com/1qujwPNwOf
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) July 15, 2022
Big Russian ammo depot in Kadiivka, Luhansk province, hit by ZSU last night.
It’s still burning. pic.twitter.com/5BCqAnSZ6V— Fuat (@lilygrutcher) July 15, 2022
非常に興味深い動きとしては、エクスカリバー砲弾対応のM777A2をウクライナ軍が使用して訓練する様子が確認されており、もう新しいウクライナ支援パッケージに含まれる榴弾砲用の精密誘導砲弾×1,000発が「エクスカリバー砲弾(射程40km/CEP4m以内)である」と断言しても差し支えないだろう。
M777A2はウクライナに提供されたM777A1にGPS照準機能を備えたデジタル火器管制システムが搭載されており、これを扱うための訓練はドイツ国内で行われているらしい。
We have now a second video of Ukrainian troops with a M777A2 and this video was definitely taken Grafenwhöhr Training Area in Bavaria.pic.twitter.com/b05m1moTun https://t.co/xUYLJy5tjB
— Thomas C. Theiner (@noclador) July 14, 2022
因みにNYT紙も榴弾砲用の精密誘導砲弾がエクスカリバー砲弾だと報じている。
関連記事:バイデン大統領がウクライナ支援パッケージに署名、エクスカリバー砲弾を提供か
※アイキャッチ画像の出典:Telegram経由
ウクライナが反撃に出ることは予想はしていたけど、時期と規模は予想以上。散発的にカウンター砲撃していた6月以前とは隔世の感がある。
何がすごいって、正確に目標地点を特定捕捉するターゲティング能力。
まぁ、元は自分らの土地だしな。戦前はウ軍も駐屯してただろうし、ウ軍が世界で一番正確な自国領土の軍事地図持ってるだろうし、もし戦争になったら、どこに軍事物資を保管するかとか、どの場所なら前線基地に適しているかなんて、ロシア以上に熟知してるでしょ、元々自分らの土地だし。
それにドローンや、退避出来なかった一般人からの情報提供とか、ロシアの中華スマホの盗聴とか、大量に情報が入ってくるだろうし、だいぶ前から攻撃できる兵器さえ到着すれば、いつでも潰せるくらいにはスタンバイしてたんでしょう。 そして再三のクレクレ要求がみのってHIMARSがやっと到着したからね。
ここ数日の破竹の勢い、ロシアに対策取られる前に一気に畳み込みたいんだろうね。
地元住民が通報しているという話もありますね。
まあ、衛星から監視可能なので、トラックが頻繁に出入りしている地点は特定済みなのでしょうね。
戦車などと違って簡単には移動できないから、これからも暫くは弾薬庫への攻撃は続くでしょうね。
ロシアってプロパガンダの映像を撮影してネットにアップしたりしてるんですよね。その中には後方支援の活動を映したものもあるそうです。
関係ない話ですが、アイドルやyoutuberを追いかける特定厨って、よく瞳の反射に写った風景や何気ない風景で撮影した場所を特定したりすると聞きますが、窓から差し込む日光で部屋の方角を特定できるそうです。
弾薬庫や整備施設にできる施設って、結構限られると思うんですよ。
(当然ウクライナ国内の不動産情報なら、データベースを構成していてもおかしくはないでしょう)
アマチュア界隈でこれが常識なので、プロがやったらどうなるんでしょうね……
HIMARSたった4両でゲームチェンジャーになり得るのか?と思っていましたが何だか希望の持てそうな活躍をしていますね。
ただロシア軍は再編成中でウクライナ全土で積極的な作戦は停止中だそうなので、これが動き出してからどうなるのか……。
まだまだ楽観は出来ないので、今のうちに出来るだけ邪魔をしておきたいところです。
ウクライナはたぶんだけど、以前から敵司令部や弾薬集積地点を把握しつつも手が出せず歯ぎしり状態だったんだけど、射程が長いHIMARSが届いてからは水を得た魚の如く嬉々としてぶっ放しまくってるんじゃないですかね…
そしてその背に腹はかえられない状態で攻撃されなかったのをすっかり勘違いして油断してたのが現在のロシア軍というわけですな…。
本当に学ばんなこのオーク共。
そのままふっ飛ばされてロシアに帰れっての。
レズニコフ国防相が暑い夏になるってテンション上がってたのもそういう事なんだろうねw
夏の風物詩
花火打ち上げるよー
てことですね
ISWだと、ロシア軍が装備・弾薬を占領下の住宅地に分散隠匿し始めたなんて話が出てました。
確かロシア、ウクライナ側が住民を避難させずに人間の盾にしてるとかプロパガンダしてたような???
まあいつものロシア的言語空間ですが。
>Snihurivka
ヘルソンからムィコラーイウに向かう迂回路の道路交差点(ここで左折してムィコラーイウ東~北側面へ)の村の事でしたら最前線。破壊されたのは前線部隊の司令部になりますね。
住宅に隠したところで、そんな管理の難しい場所に収めてしまうと、今度は積極的に砲撃するのが難しくなると思いますけどね。
そのうちレジスタンスに盗まれたり火をつけられたりするんじゃないでしょうか。
巻き込まれた住民は気の毒だと思うけど、基本的に敵国の占領下でまともな生活が送れると期待してはならないでしょう。
ロシアの検問所が攻撃されたのも、ウクライナ人の脱出を少しでも支援したいという意図があったのだと思います。
ウクライナ人の郷土愛は立派ですが、避難が遅れて敵の占領下におかれると、反撃の障害になりやすいですね。
ウクライナ優勢のときは赫赫たる戦果を見出しにし劣勢のときは撤退と失陥を見出しにするのなんだろ
重大な損害無く押し負けてるということなのかな
東西陣営を問わない話ですが。
将来、前線近くに物資集積所を置けなくなれば、対策が必要ですね。
昔、米軍がジープを大量に運用することで最前線に対する補給を機械化し、
その結果、自動小銃の汎用化・他をもたらした例がありますね。
今回この例を当てはめると、例えば、250kg(ジープの積載重量です)を積んで
距離100kmを自立飛行する運送用のドローンを大量に使用するとか。
荷物には届け先の部隊のバーコードを付けておいて、電子的な戦況図を見ながら
運用するとか。大量のドローンの交通事故(!?)を防ぐルールを作るとか。
イスラエルでは既に積載500kgのドローンがあるようです。
ただし、ジェットエンジンでそれなりに音が出る(笑)みたいですが。
用途は全く異なりますがMQ-8Bのペイロードは250kg近くあるみたいですね。ジープ相当の積載を求めると、MQ-8B程度の期待規模が必要になり、前線付近では低空飛行を要求されるでしょうから技術的なハードルはそれなりにありそうですね。
敵対勢力射程圏内での補給活動て重要な割に目に見える発展がなかった(システム的な分野ではかなりの発展があるようですが)分野ですから、ウクライナのケースは各国の兵站部門担当にとっては格好のケースワークであり頭痛の種になるのではと思います。
東部でも20世紀の戦争から21世紀に戦争に変わってロシア軍が対処出来なくなってるようですね
連日の大爆発で一体どんだけの燃料弾薬を破壊してるんだろうか