ウクライナ軍は南部戦線で渡河作戦を実施、ヘルソン州のDavydiv Brid付近で反撃に出たと報告されているが反撃の規模や戦況についてはよく分かっていない。
東部戦線に集中するロシア軍を牽制するためか、クリヴィー・リフ攻略のため集結するロシア軍の背後をつく動きか
ウクライナ軍は4月下旬に南部戦線で反撃を開始、一時はヘルソン国際空港に約5kmの地点まで迫って複数の拠点を奪還するのに成功したが、最終的に元の位置までロシア軍に押し戻され膠着状態が続いている。
一方のロシア軍はヘルソン州をほぼ制圧して防御ラインを構築、砲兵部隊によるムィコラーイウ市街への攻撃を行いながらクリヴィー・リフ攻略を目指してヘルソン州北部に戦力を集結させており、弾道ミサイルや巡航ミサイルを使用してクリヴィー・リフのインフラを破壊しつつある。
ウクライナ軍が今回反撃に出たのはクリヴィー・リフ攻略のためロシア軍が戦力を集結している地域後方で、Davydiv Bridを奪還して補給ルートを遮断する狙いがあるのかもしれないが、渡河したウクライナ軍は戦車10輌程度の戦力で「すでにロシア軍部隊に囲まれている」という噂もある。

主張:Сухопутні війська ЗС України
今のところウクライナ軍も公式にDavydiv Brid付近の反撃を発表しておらず、断片的な情報しか入ってこないため反撃の規模や戦況については良くわからないが、もしかすると「東部戦線」に集中するロシア軍を牽制するための動きなのかもしれない。
関連記事:ウクライナ軍の反攻、ヘルソン国際空港まで約5kmの地点に到達
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
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10輌程度じゃ全然無理だな。後続を送っていかないと
反撃にしては状況が不透明で、南部も兵力的にはロシア軍優勢に感じますから、ひょっとしたらウクライナ軍は威力偵察のつもりで攻撃しただけなのに話が誇張されて広まっている可能性も有りそうです。
(因みに、もし上記の予測が正しいとするとロシア軍の戦力は東部南部問わず圧倒的優勢で有り、ウクライナ軍の敗勢は最早動かし難い物になっている可能性も有り得ます。つまりウクライナ軍に取ってはこれ位しか景気の良い話が無いのかも)。
そろそろ西側提供の装備が到着したのかな?
クリボイログ攻略なんてさすがに無茶なような気がしますが、ロシア軍は何を考えてそんな場所に集結しているんでしょう
ドンバスの野戦軍撃滅に続いて第二段階としてザポリージャの陥落まで狙っているとか?
あまりにも強気な気がしますが…
油断禁物でしょう。
そもそも、ドニエプル川西岸(右岸)にロシアの占領地を放置しているのが論外。
東部への牽制か陽動か?
それとも手薄になった南部を本気で取り戻すのか?
規模が本当なら威力偵察ですかね。
ただ、前回のウクライナの逆襲の波も、ヘルソン戦線から始まって
順次東に移っていく経過を辿ったので、何がしかの兆候ではあるかも。
私は見方が逆で、今度は東部で始まっているロシア軍の逆襲が順次南へ向かって行く前兆ではと睨んでいます。
先程管理人さんから情報が上がりましたが、ウクライナ軍もセベロドネツク周辺からの撤退を考慮し始めた様なので、ロシア軍がそのタイミングを見計らって東部・南部全戦線で同時に大攻勢に出るのかも(ウクライナ軍の渡河作戦はその実態を探る為の威力偵察でしょう)。
数日前、ロシアはT-62戦車を大量に鉄道輸送しているのがウクライナ南部のメリトポリで発見されてます。旧式戦車ですがロシア式の数で勝負という発想なのでしょう。ともかく、南部にもテコ入れしてるのは事実です。
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「ロシアはこれから東部・南部で大攻勢にでる、キーウも陥落する!」と主張する人もいるけど
ロシアにそんな戦力があるなら、自軍に万単位の死者が出て、将官も十人近く戦死してしまって、ロシアの残虐行為が歴史に残るはめになる前にその戦力を投入して勝負を決していればよかったな。
もったいないことをしたものだ。
全くその通りなのですが、そもそもプーチンがウクライナ侵攻を決意した切っ掛けが「FSB幹部が書いた『今、ウクライナへ進駐したらウクライナ人は歓呼の声でロシア軍を出迎えるであろう』と言ういい加減な内容の報告書」の内容を真に受けた上、空挺軍を首都近くの空港へ突入させてゼレンスキー大統領を拘束すれば直ぐ戦争は終わると思っちゃったからなので……(大汗)
ウクライナが優勢の時は「東部大攻勢なんて無いじゃん(笑)」とか専門家馬鹿にしてるようなの居たけど、劣勢の情報が出てくるとお通夜ムードみたいな人が居てちょっと落ち着こうよ・・・というか(まぁ自分も開戦当初はドニエプル東岸・キエフもヤバいかとか思ってたからあまり人のことは言えない)
ウクライナが威力偵察する必要なんかあるのかな?
偵察衛星情報を米国から、ヒューミントは占領下の自国民から得られるはず。
ロシアの補給線への攪乱とかならわかるけど。
増援がヘルソン市街の南部の防衛増強でなく北部のクリヴィーリフ攻略ってところがもうこの地のウクライナ軍がロシア軍を追い出す力が残ってないことを示してるな。
もはや橋の破壊が撤退するロシア軍の退路を断つための攻撃前準備でなく、増援妨害という守勢のための時間稼ぎだったということか。