ウクライナ戦況

ウクライナ軍がバフムートで複数攻勢を同時に開始、水路西側の敵陣地を完全制圧

ウクライナのマリャル国防次官は「東部(バフムート)の複数方面で同時攻勢を開始した」と、国家親衛隊の第3突撃旅団も「シヴェルスキー・ドネツ・ドンバス運河の西側にあった敵の足場が完全に掃討された」と発表した。

参考:Маляр про ситуацію на фронті: ЗСУ розпочали наступ на декількох напрямках

バフムート方面の攻勢は敵戦力の分散を狙ったものかもしれない

ウクライナのマリャル国防次官は24日午後「東部の複数方面で同時攻勢を開始した。オリホヴォ・ヴァシリフカ、バフムート、ボダニフカ、ヤヒドネ、クリシェイフカ、クルデュミフカの地域で進展が見られる」と発表、ウクライナ国家親衛隊の第3突撃旅団も「シヴェルスキー・ドネツ・ドンバス運河の西側にあった敵の足場が完全に掃討された」と発表した。

出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

第3突撃旅団が言及した運河はチャシブ・ヤール~クルデュミフカ~ゴルロフカを貫く水路のことで、この水路の西側にあった敵防御陣地の掃討が完了して「完全にウクライナ軍の支配地域になった」という意味だ。

※データサイズが大きいので再生にはTelegramのアプリ(PC、iOS、Android)が必要、2つ目の動画は第3突撃旅団が敵塹壕を掃討する様子で凄惨なシーン(モザイク処理されている)が含まれる。

マリャル国防次官が言及した「複数方面での同時攻勢」や「進展が見られる地域」の具体的な内容は謎(今のところ視覚的な証拠が登場していない)だが、ロシア軍はM03やT0513に沿って「新たな防衛ラインを構築している」と噂されており、もしウクライナ軍が「バフムート奪還」を考えているならロシア軍が守りを固める前に仕掛ける必要がある。

出典:ウクライナの戦況/管理人作成(クリックで拡大可能)

ただバフムートを奪還できても、ポパスナ方面やリシチャンシク方面の防衛ラインはウクライナ南部(ザポリージャ州や南ドネツク)と同じぐらい強化されているため、限られた戦力で敵防衛ラインを突破するならリターンの大きいウクライナ南部(アゾフ海沿いの輸送ルートを遮断できるため)を狙う可能性が高く、バフムート方面の攻勢は「敵戦力の分散」を狙ったものかもしれない。

因みにウクライナ軍がドニエプル川左岸のオレシキー近くに上陸した可能性が言及されているものの、本格的な水陸両用作戦ではないので陽動作戦か威力偵察の類だろう。

追記:ウクライナでは空襲警報が発令中で、今夜もミサイル(Shahed-136を含む)と迎撃弾の消耗戦が始まった。

いい加減、親ウと親ロで罵り合うの止めませんか?ここで罵りあっても1mmも戦場の状況に影響を及ぼしません。
こういうの「最近の戦況に関する記事でロシアを応援または中立を装ってる人らのコメントの名前を見ましょう。ポーランド・ドゥダ大統領の発言に反発してるようなコメントしてる人たちの名前と一致するから」「ウクライナが不利になるようなことがあると喜びを隠せない人らがすぐに集結するという」「それならさっさとロシアか中国に移住してくれ」を書くとIPで弾かれるようになります。

関連記事:バフムートの戦い、ウクライナ軍がベルヒフカ周辺のヤヒドネで戦闘中
関連記事:衰える気配がないロシア軍のミサイル攻撃、6月の発射数が360発を越える

 

※アイキャッチ画像の出典:3-тя окрема штурмова бригада

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コメント

    • 兵長
    • 2023年 6月 26日

    いつ見ても思う。
    個人装備が自衛隊の10倍充実してる。
    プレキャリと無線だけでも最新にして欲しい。
    暑い、重い、体力奪われる、機動出来ない。

    27
      • 2023年 6月 26日

      そりゃあミサイルから個人装備まで西側世界各国から最新鋭のものが続々と集結してるんだから当たり前でしょう。開戦当初なんて第二次世界大戦の兵器まで引っ張り出してましたけど、だいぶ様変わりした様です。因みに自衛隊は今年(2023)から3型から軽量化した18式防弾ベストが調達が始まってます(12kg→9kg)。多分水機団から配備されるでしょう。

      28
      • Easy
      • 2023年 6月 26日

      非同盟国にボランティアの急造で供与した装備でこれですから,今や米軍本体にはどれほど恵まれた個人装備が与えられているのかと・・・

      6
      • TKT
      • 2023年 6月 26日

      しかしいくら個人装備の見た目が良くても、ブラボー忍者小隊の日本人義勇兵の話みたいに、給料が何か月も未払いとか、部隊本部に何度申請しても認識票がもらえないとか、個人の情報晒されるとかじゃ、実情は果たしてどんなもんかと・・。

      最近は日本人義勇兵の話も少なくなってきましたが・・。

      17
      • トブルク
      • 2023年 6月 26日

      歩兵の個人装備の改善は、実戦経験を積まないと問題点の認識や共有自体が難しく、予算もつかない分野ですよね。
      民生分野でも重大事故が発生してから対策が始まるのが世の常ですし。
      観戦武官を出して学び、最新の知見をフィードバックできるといいんですが。

      12
        • あああ
        • 2023年 6月 26日

        各国が官品個人装備の更新の繰り返しで大金費やしてるの横目に安さが取り柄のLC2型装備で続けて来た分を他の装備充足に充てれたと信じたいもんです。
        その代償で私費の私物装備を非常に多く消耗して滅私奉公されて来た現場にも感謝せねばです。
        しかし国は対テロゲリラ対応を命題に掲げMOUTの会得を熱心に行ってた過去の上での相変わらずのLC2型・・・もはや闇を感じるレベルですがね。
        IFAKとTQにしろ無人機周波数帯問題と同じです。かつての装輪装甲が幅2,5mだったのと本質は同じです。軍隊ではないですからね自衛隊わ。

        4
      • 朴秀
      • 2023年 6月 26日

      我が国がウクライナに供与した個人装備のフィードバックはやってるんでしょうか

    • ななし
    • 2023年 6月 26日

    守りが固まっていないバフムート方面で進展を出すことでロシアを焦らせて少しでも戦力をこっちに引き付けておきたいってとこだろうか
    ロシアにとってはバフムート南北の高地は失いたくない拠点のはずだから誘い出すには一番いい場所だし、上手くいって攻め落とせればバフムートを脅かせるようになる
    ロシアもクピャンスクで仕掛けてるけど重要度で言えば確実にこっちが上だし、こうした突っつきあいに関してはウクライナがやりやすいね

    14
    • MAT
    • 2023年 6月 26日

    ロシア軍が混乱してた一昨日あたりからこのバフムトへの攻撃がスタートしてたようなので、戦力差や練度があればもしかすると早い段階でバフムトのさらなる失地奪回が狙えるやもしれません。
    ただ、北部への対応は今後どうなるんでしょうかね?

    5
    • しゃる
    • 2023年 6月 26日

    管理人さん、暑い中(どちらにお住まいかは存じ上げませんが)お疲れさまです。
    ワグナーの件やら何やらで目まぐるしく情報が更新される中でも変わらず更新していただけて、
    感謝しています。

    プリゴジン氏の消息やらでまた慌ただしくなりそうですが、お体にお気をつけて、
    ご無理のない範囲で更新してくださいね。

    64
    • 成層圏
    • 2023年 6月 26日

    ここで必死に戦うよりも、こっそりロシア国内に忍び込んで高速道路でモスクワに直行する方が被害が少なかったりして。
    一日に数百キロ進軍できるみたいだからね。
    あるいはロシア人義勇軍にもっと戦車や装甲車を横流しするとか。

    12
      • STIH
      • 2023年 6月 26日

      あれは茶番路線が捨てきれないので、参考程度にしかならない気が。
      あと、プーチン側がギリギリまで直接対立を避けた可能性も高そうですし。

      9
        • 名無し3
        • 2023年 6月 26日

        ヘリ撃墜とプーチンの逆賊認定の声明発表があるまではその可能性も十分ありましたが..>茶番

        強いリーダー像こそが必要な専制君主が、逆賊の処罰もろくにできない上に首都から逃げ出したというは余りにも痛すぎると思います。
        茶番なら専用機が逃げたように見える動きは絶対させなかったでしょうし、声明で降ろす気のない拳を振り上げる必要も無かった。
        プリゴジンにとっての茶番というなら可能性はまだありそうです。

        26
      • 幽霊
      • 2023年 6月 26日

      殆ど意味ないでしょうね
      ワグナーと違いウクライナがやるならまずロシアの前線を突破する必要が有りますし、装甲車両を持ち込むのは不可能です
      仮に前線を密かに突破出来ても兵員は本当に極小数しか無理でしょうから精々プーチン大統領暗殺ぐらいしか出来ないと思います
      流石にロシア国内で大統領が暗殺されたら後任の大統領もウクライナと即時停戦を行うのは政治的自殺ですから、戦争はもっと長引く事になるでしょうね。

      7
      • a
      • 2023年 6月 26日

      モスクワに向かうワグネル軍を背後から攻撃する素振りがロシア軍には見られなかったから、ロシアにもワグネルにも協力しない中立がロシア軍、少なくても南部管区軍には多かったと思われる。
      ウクライナ軍や自由ロシア軍では、そうは行かないと思われます。

      2
        • 幽霊
        • 2023年 6月 26日

        反乱軍相手とはいえ自衛以外で軍が政府の命令無しに攻撃する方が問題では?
        これが既に首都を抑えられていて政府と連絡がつかないなら独断で行動する可能性も有るでしょうが、今回は政府と連絡は取れていたわけですし。

        5
          •  
          • 2023年 6月 26日

          平時の国内の争乱の対処は軍でなく国家親衛隊ですしね。
          現在のロシアは戦時体制でなく特別軍事作戦なんですよ。
          例えると自衛隊の駐屯地にゲリラが攻撃してきても警備兵が自衛で応戦するだけで逃げたゲリラを追撃するのは警察です。
          防衛出動を総理大臣が出さない限り。

          4
      •  
      • 2023年 6月 26日

      >一日に数百キロ進軍できるみたいだからね。

      兵站って知ってます?

      9
        • TA
        • 2023年 6月 26日

        (地獄への)片道キップならセーフ

          • a
          • 2023年 6月 27日

          ジンギスカン作戦、現地調達。

    • のむら
    • 2023年 6月 26日

    いわゆる軍事大国と言われる国(今回は西側の支援のあるウクライナとロシア)はお互いの最新兵器で一方的に攻撃しようとする、技術や装備とその運用能力が物をいう、みたいな時代になっているかと思いましたが、全くそんなことはなかったんだなと思いました。

    歩兵や戦車の物量、モチベーション、兵站、防御陣地、当時を実際に知るわけではないですが日本初め各国の500年前と大差ないですよね。

    その点では徴兵制や大量の職業軍人などは必要なのだと思いました。

    7
    • 鼻毛
    • 2023年 6月 26日

    巻き添えも発生するでしょうが煽りの方々はアク禁していくしかないでしょうね。紳士的な空気が安定すれば暴言は増えにくくなりますので、そのあと少しずつ解除していく感じでしょうか。

    26
    •  
    • 2023年 6月 26日

    バフムトは面積的にはだいぶ押し込んだように見えるけど要地は相変わらずロシアが確保していて全く動いてないからあまり有効な攻撃ができているようには見えないな

    9
    • b
    • 2023年 6月 26日

    ハルキウ侵攻あたりからかウクライナ戦の戦況図が充実してて、ウクライナ戦に注目している層が入って来たのだろう。
    前は軍事オタク専門のプログの印象だったけどウクライナ戦争報道の面も大きくなってきたかな。
    そうなるとヤフーニュースのコメントに近くなっていくのは自然の流れにも思える。
    軍事オンリーで良いならば、速報性をなくして戦場の霧が晴れてから将棋の感想戦みたく意見を交わすようにしたら話が横道に逸れないかもしれません。
    そんなことをしたら視聴率は確実に落ちるでしょうけど。

    10
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2023年 6月 26日

    ウクライナ軍がバフムトを奪還しても、反攻作戦の大局には影響しないような…するのかしら
    “バフムート方面の攻勢は「敵戦力の分散」を狙ったものかもしれない”と記事にあるように、あくまで陽動の一環なのでしょうかね

    北はブラホダトネ、南はクリフェイフカが陥落するようだとロシア側も焦るとは思いますが、現状だとまだ互いに予備を入れたり引っ込めたりな感じに見えて、よくわかりません
    奪還できそうだからと、変に戦力を突っ込んで逆撃されるとかだけは避けて欲しいところです

    2
    • TA
    • 2023年 6月 26日

    武器の良し悪しでキャッキャしてる頃の方が遥かにマシでしたな

    11
    • gepard
    • 2023年 6月 26日

    無責任なデマが蔓延ったワグナーの乱の例を上げるまでもなく、戦争に関することは不確実なものが多く「黙して見よ」が正解の場合が多い。どの陣営を応援するかは個人の自由だが、コメント欄での罵詈雑言やレッテル貼りに意味はない。

    私はシリアやナゴルノ=カラバフの頃からデマや不確実な情報を拡散し、中立的な人々に罵声を浴びせる人々を見てきた。本人たちは正義のつもりかもしれないが、情報の質を落とし敵を増やす行為は利敵行為である。本当に応援する気持ちがあれば何が支援になるかは理解できるだろう。

    26
      • 第十軍団
      • 2023年 6月 27日

      某少佐「君らの神の正気は一体どこの誰が保障してくれるのだね?」

    • れんちゃ
    • 2023年 6月 26日

    まあ、進展状況はともかくとして、ウクライナ側がバフムトを係争に数えてるという事は確かなのでしょう。そもそもここにはロシアでもそれなりの部隊がワグネルと交代する形で配備されたので、放置する訳にもいかないので…
    バフムトの地理的価値や個人的考え云々だけではなく、相手部隊に自由を与えない必要性や、それを考えるのはウクライナであるというのもよく考えないといけない。手を出さなければ何もしないとか、どこにも向かわない相手ではないですし…
    そもそも、価値があるかないかアレコレ指摘したところで、元からロシアやウクライナはそんな事は一切関係なく半年以上戦い続けてる訳でして…むしろ彼らがバフムトから完全に手を引くのに納得するだけの理由の方が必要なんですよ。逆なんです実際は。

    4
    • kotono
    • 2023年 6月 26日

    前から戦況地図を見るたびに
    ウクライナの何処にあるのか謎だったので
    広域マップがとてもわかり易いです。

    5
    • 朴秀
    • 2023年 6月 26日

    >ここで罵りあっても1mmも戦場の状況に影響を及ぼしません。
    よう言うた!それでこそ男や!!

    5
    • 砂漠の狐
    • 2023年 6月 26日

    むしろガンガン規制していいと思う。ルールを守れない人間に自由を与えたらどうなるかなんて火を見るよりも明らかだし、自由を悪用してネット工作する奴もいるし。コメント欄が無くなったところでこのサイトの価値は変わらない。

    9
    • ポンポコ
    • 2023年 6月 26日

    このウクライナの第3突撃旅団は毎日くらいに動画を出すようですね。

    この第3突撃旅団は、バフムト南方のクリシチュウカの集落を攻めています。守っているのは、ロシアの第4ライフル旅団で、強力な部隊ではありません。

    そして、第3突撃旅団は、塹壕の掃討の動画を沢山出しています。しかし、1ヶ月以上、進撃はないのですね。いるのは、ほぼ、同じ場所なんですね。同じ場所を掃討しているのだろうか?

    何が言いたいかというと、この第3突撃旅団は、塹壕を掃討している動画を毎日のように出しているのだけど、実際の伸展はないようなのですよ。実際は何だろうか知りたい。

    3
      • たろう
      • 2023年 6月 26日

      >管理人様
      バフムトの第3独立強襲旅団はアゾフ出身者が主体なんで紛らわしいですが国家親衛隊ではなく陸軍の部隊ですよー
      国家親衛隊で再編成中のアゾフ旅団とは別の部隊です

      1
        • ポンポコ
        • 2023年 6月 27日

        この第3突撃旅団は、別名にアゾフをつけているのですが、内容は普通の軍隊ですね。思想的なものも特に強くないようです。
         
        ただ、この第3突撃旅団はクリシチュウカの集落の西側の運河というか用水路のとこらにいて、全く前進できていないのです。最初からほぼ同じ位置です。

        しかし、ウクライナ側や西側の報道やネットでは、第3突撃旅団がバフムト近郊でロシア軍を掃討!前進!奪還!とかと宣伝されていることが多いのです。この旅団が動画を毎日くらいに出しているからなのかな?

          • a
          • 2023年 6月 27日

          50mでも100mでも前進は前進、ウソではない。
          これが落とせず10ヶ月もやってるとバフムトのロシア軍みたく牛歩とバカにされるかもしれないが。。。

    • れんちゃ
    • 2023年 6月 28日

    ロシア軍にとっては既につまらない拠点です。それは既にウクライナ軍がバフムトからの進撃を警戒してあちこちで待ち構えてるからです。当初の予定では欧米の支援兵器が届く前にバフムトを食い破ってアチコチを快進撃してドンバスを確保してしまう予定だったのですから…しかし、それを喧伝し過ぎた為にロシア国内ではバフムト=最重要地みたいな良く分からないイメージが浸透してしまい、意地を張る必要が出てしまいました。
    逆を言うと、ウクライナからはバフムトは目の上のたんこぶです。主要道路のアチコチにロシア軍が展開している状況。これに備えないという事はありえないですよね?だから、ウクライナ側からみるとバフムトの幹線道路に展開する連中は排除してしまいたい訳です。また、ロシア軍に別の戦線へ移動されても困る訳です。
    ここに張り付いてるウクライナ戦力は敵の更なる前進を阻むべく固定されているので、固定された戦力を有効活用する必要がある訳ですね。

    まあ、双方共にバフムトについてはそれなりの理由もあるっちゃある訳ですね。お互いに望んでそうなった状況ではなさそうですが…課題をクリアするだけの別の大きな材料がないと無視はし難い訳です。その材料を説明出来た人は今のところ見たことがありません。

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