ハルキウ州でバラクレヤ方面にウクライナ軍が反撃を開始したという噂が浮上、バラクレヤ郊外のVerbivkaで撮影されたと推定される動画まで登場しており、ウクライナ軍の反撃はヘルソン州に限定されていないのかもしれない。
もしバラクレヤ奪還を目指しているなら、イジュームへの反撃も視野に入っているのかもしれない
英王立防衛安全保障研究所(RUSI)はウクライナ軍の反撃について「冬場にロシア軍を継続的に消耗させるキルエリアを設定しようとしており、反撃の範囲は限定的になる=ドニエプル川西岸地域のみ」と指摘していたが、ゼレンスキー大統領は米ABCのインタビューに「ヘンソンだけ反撃を行っているとは言わないが、、、複数方向で我々は前進しなければならない」と明かし、反撃範囲がヘルソンに限定されないことを示唆した。
実際、ドネツ川の対岸にあるドネツク州Ozerneの奪還、ロシア軍に制圧されていたルハンシク州にウクライナ軍が再び足場を築くなどヘルソン州以外の反撃が確認されており、遂にはハルキウ州でバラクレヤ方面にウクライナ軍が反撃を開始したという話まで出てきている。

出典:Google Map ハルキウ州の戦況/管理人加工
今のところバラクレヤ方面への反撃を示す視覚的な証拠も発表もないので暫く様子を見る必要があるが、これだけヘルソン州以外でウクライナ軍が攻勢に出てくるとロシア軍も無視できなくなり、ヘルソンやドネツクだけに戦力を集中させるのが困難になるだろう。
果たしてバラクレヤ方面への反撃は本物だろうか?もしここを本気で奪還するのならイジュームへの反撃も視野に入っているのかもしれない。
📽️Ukrainian soldiers and dead Russians in Verbivka, #Kharkiv Oblast. #UkraineRussiaWar
My bet is 49.48613251095017, 36.84078934388335, anybody to confirm? pic.twitter.com/w2Dlxzy2jg— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) September 6, 2022
追記:バラクレヤ郊外のVerbivkaで撮影されたと推定される動画が登場、バラクレヤの道路橋が破壊された写真も登場しているため両軍が交戦している可能性が高い。
追記:OSINTで戦況を分析する人々は「ウクライナ軍がVerbivkaを解放した」と主張し始めている。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
この動きをどう捉えたものか
おそらくは南部へ転用された東部方面軍の脆弱性を突いて取り返せる分は取り返してしまおうという様相に見える。そうすれば占領政策や住民投票に負荷をかけて混乱させる事もできるだろうし、5月のような火力も無いから戦いやすいだろうし。
戦術的には冬までに高地を取ろうという算段かもしれないか?
ウクライナ軍はヘルソン方面、ドンバス方面、ハルキウ方面でロシア軍を大いに振り回せる立場にある
この戦争の鍵となる長射程兵器も防空網も運用上内線側に有利
南部の攻撃の拠点であるクリヴィーリフから東部のハルキウまで高速道路で約360km。東部でロシア軍を攻撃したHIMARSが翌日は南部にいるということも不可能ではないわけで、一方でロシア軍は東部から南部に戦力を再配置しようとしたらクリミアを通って大周りする必要があります。
航空機による近接支援もどちらにでも行けるわけだし、ウクライナ側としては複数個所で同時に仕掛けることが内線側の優位性を生かすことになりますね。
実はロシアも無理な攻勢で全体的にガタガタになっていて、もう予備とか全然ないから牽制のつもりで始めたウクライナ側の攻撃が大成功しちゃってるとか…?仮にそうでも、こういうときこそ油断は禁物ですな。
まだ成功と断じるには早い気も
いくつかの町は取り返しても精々10数km程度の前進で、まだ都市の奪還には至ってないので
いやその通りだとは思うが
精々10数kmとか言ったら「一週間で1kmしか前進できていない(ISW評)」ロシア君が泣いちゃうぞ
路上にロシア兵の死体が転がってる写真のVerbivkaは、もうバラクレヤから数kmの場所になりますね。
バラクレヤ周辺だと、その南方ドネツ西岸のNova Husarivkaにロシア軍の小橋頭堡があり、ほんの一週間前ぐらいにもロシア軍からの小規模攻撃も報告されてたような。ドネツ川の蛇行の関係でウクライナ軍の突出部になっている戦線の根元に当たり、戦線の整理をするならここは除去しておきたい所。
まあバラクレヤ陥とせばその南の小橋頭堡も同時に切断できますが。
そこの小橋頭堡を除去できれば、比較的に安全な位置にM777+エクスカリバー砲弾を配置することで、イジュームに入る幹線道路・鉄道の全てのルートを射程圏内に収めるようになるので、イジュームそのものの奪還には至らなくてもドネツ川を渡ったロシア軍の補給線に対するプレッシャーはかかりやすくなりますね。
アメリカがシェイピングオペレーションって言ってたのに色々手を広げ過ぎじゃね?って少し不安になるな。
これがウクライナ側の陽動でそれに対してロシア側は手が回らず拠点取られまくってる棚ぼた的な戦果というパターンなら嬉しいけど。
南部のための陽動かなーと見せかけて実は南部反抗自体が陽動だったのだ•••
まぁ少し様子見ですね
実は、その東部すら陽動で実はモスクワ強襲作戦が用意されていた!! な仮想戦記作れそう
戦況のお漏らしは厳禁と厳命されているせいで状況が全く分からんが少なくともロシア側が主張する
ウクライナ軍を撃退し大打撃を与えたという話はなさそうだな
反攻作戦の本命はハルキウ方面だったんじゃないかなんて言われ始めてるが
そうとでも思わなければ納得できないほど事態の進展が速い
完全な奇襲に成功したにしても、仮にも要衝の一つであるバラクリヤにこうも短期間で迫れるのは異常に思えるな
アメリカが兵棋演習の結果を基に反攻の規模を縮小させたとか、まだ成形作戦をやってるだけだとか
その辺の話も全て情報戦の一環だったんじゃないかとさえ思えてくる
むしろ、ロシア軍を原発の周りに追い詰めるといい。
おまえら本当に死にたいのかと問え。
元々、ここ1か月ほどずっとウクライナ軍はイジューム西部の森へ度々偵察を送り込んでおり
防衛だけではなく反撃の計画があったのではと推測されます。
また、ハルキウの郷土防衛隊は戦意が高く、開戦以来ずっとロシア軍の攻撃を食い止めているだけでなく、
イジュームやベルゴロドへも何度も砲撃を繰り返してきました。
ロシア軍はヘルソンに兵力を回し、このあたりの部隊はかなり薄くなっているとみられ、反撃のチャンスととらえているのだと思います。
思い返すと「クリミア大橋を攻撃する」→ロシアが防空システムをクリミア大橋に集結させる→手薄になったヘルソン・クリミアを攻撃される という単純な釣りが成功した事もあり、今回のヘルソン反撃も、壮大な釣りの一環である可能性も高いと思います。