ウクライナ軍がドニエプル川の支流=インガレット川に架かる橋を攻撃して損傷を与えており、アントノフスキー橋と同じように「貨物を積んだ輸送車輌」の通行が不可能ならヘルソンへの補給や装甲車両の移動は更に困難になる。
ヘルソン州のロシア軍部隊は地理的なボトルネックをウクライナ軍に狙われ、ジワジワと苦しくなっているのは間違いない
ヘルソン州はドニエプル川によって西岸地域と東岸地域に分かれており、ウクライナ軍はHIMARSを使用してアントノフスキー橋とノーバ・カホフカの水力発電所(ダムの上を車両が通行可能)を攻撃、最終的にアントノフスキー橋は「貨物を積んだ輸送車輌」の通行が不可能になるほどの損傷を受け、ヘルソンへの補給や装甲車両の移動はノーバ・カホフカの水力発電所(損傷したものの通行可能)に迂回することを余儀なくされていると指摘されてきた。
しかしウクライナ軍はドニエプル川の支流=インガレット川に架かる橋もHIMARS(もしくはMLRS)で攻撃、大きな穴が開く損傷が確認されているものの「乗用車」が通行しているので完全に破壊された訳では無い。
ただアントノフスキー橋と同じように「貨物を積んだ輸送車輌」の通行が不可能なら、ヘルソン南部への補給や装甲車両の移動は更に迂回する必要があり「赤い線」で示した経路がヘルソンへの最短ルートになるが、ここまで迂回するとウクライナ軍は榴弾砲で補給車両を狙えるようなるため、ロシア軍の補給や移動は相当制限を受けることになる。
📽️Ukrainian forces reportedly targeted a bridge over Inhulec river in #Kherson Oblast. #UkraineRussiaWar pic.twitter.com/gdGx7BvnFM
— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) July 23, 2022
インガレット川に架かる橋は「貨物を積んだ輸送車輌」の通行が可能なのか不可能なのかは不明だが、もし可能なら静止目標なので再び攻撃を行うは非常に簡単で、ヘルソン州のロシア軍は輸送ルート上のボトルネックをウクライナ軍に狙われ苦慮していることだけは間違いない。
関連記事:HIMARSで再びアントノフスキー橋を攻撃、ロシア軍の輸送遮断に成功
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain
あの程度の損傷なら鉄板でも敷いておけば通れるだろう
工事現場で使うようなやつで
ただこれから先、完全に破壊される可能性もあるので、戦局や進退の判断が問われるところだな
願わくば孤立させて降伏させて欲しい
上の動画では単一の穴になっていますが、別のソースでは20m内集弾して穴だらけにされています。
軟鉄の板を敷いた程度では穴の開いた橋では、戦車を乗せたトランスポーターやタンクローリーなどの重量車両が通れるほどの強度は回復しないでしょう。
架橋戦車を持ってきて、橋桁と橋桁に橋が架かるように穴を覆うでもしないと、重量のある車両は通過できないでしょう。
20m以内に集団は別の橋だった。すまぬ
でも軟鉄で穴をふさいだらおそらく穴の位置が分からなくなるので、むしろ塞ぐべきではないと思う
橋桁は健在なので、仰る通り橋桁間を支えるような補修を行えば通行可能でしょうね。
ただ、ロシア軍側は補給拠点をかなりやられているので、それほどの大規模な補修する資材は失ったか、持ち込めないかの状況に陥っている可能性も高い
今回の攻撃で橋脚もそれ相応の耐久を失ったわけで。そこに戦車などをヘタに渡河させると橋自体がぶっ壊れる可能性もあります。ましてタンクローリーなどは危ない。
その橋がいつできたのかはわかりませんが映像を見る感じそこまで新しい橋には見えません。ロシア軍ももしもの時にしかつかはないでしょうね。個人的には使って欲しいですが
日本の基準みたいな橋は考えないほうがよいでしょうね
日本の建築物は地震などで通常の10倍とかの負荷がかかっても、崩壊しないようにとかおかしい事になってますが(なので爆破解体が不可能)
そんな建築基準の国は他には存在しないので
書いてて思いましたけど、日本が侵略された場合に橋を壊したりして、ルート妨害とか難易度高いな
たとえ鉄板を敷いたとしても、橋そのものの強度が大きく低下しているので、一度に大量の重量物を載せるのは危険です。
それこそ、一度に2,3台ずつしか渡れない可能性もあり、輸送効率は著しく低下します。
それにこれまでのハイマースの精度だと、仮に鉄板を敷いても翌朝には穴が開いてると思います。
ドニエプル川西岸の補給全部ハイマース射程内にある2本の橋でやってるとかやばすぎる
9月のノヴォロシア全域併合宣言まで現地点を死守せよがプーチン総統のオーダーでしょうが…
南部戦線の前線維持が、どんどん困難になっていっている印象。あの地域は遮蔽の無いステップ平原地帯なので、補給が続かなければ最前線の部隊・拠点は容易に弱体化してしまいます。過疎地域なので略奪すら不可能。ここからの推移に期待。
ロシアとしては仮設橋は駄目なの?
開戦前はやたらと仮設橋の訓練を見せつけてたのに。
仮設橋というか、補修をする工兵とその資材所である各地の補給拠点を手当たり次第に攻撃されているので、
補修もままならなくなっているのでは?
ドニエプル川、それも河口付近に仮設橋って掛けられるんですかね?
そう言えば、アントノフスキー橋が攻撃された時、ロシア軍は舟橋の建設を検討しているらしいと報じていましたが、続報が無いですね。
尤も、現状では「ロシア軍支配地域にあるドニエプル川全域がHIMARSの射程範囲内なので短時間でウクライナ軍に潰される可能性が高い」と管理人さんも分析されていたので、もしかすると仮設橋の建設は沙汰止みになったのかも知れません。
そもそも、ドニエプル側が大河なので、舟橋は非効率極まり無いでしょうね
しかもヘルソンは下流なので、オデーサ近辺から普通にハープーンでも撃たれます
モスクワを失った黒海艦隊には、ハープーンの完全な警戒網の構築は不可能でしょうから、
舟橋によるドニエプル川の渡河は至難の業だと思われます。
これは海軍を喪失したウクライナ側にもいえることですが。
こんだけ大規模に使用してると、仮設橋の機材とかもう残ってない可能性もあります
隠すのは無理なので片っ端から壊されてたりしますし
このエントリーと関係ないんだけど、韓国関係記事に関するアンケートがメンテナンス中と出て投票も結果閲覧もできなかったんだけど自分だけ?
規模は大分違いますが、リシチャンシクでロシア軍にやられたことを場所を変えてやり返している感じですね。
ロシア軍が大規模な増援を送り込もうとしても、ウクライナ軍の妨害を受けて困難を極めるでしょう。
一旦ドニエプル川東岸に後退して、ノーバ・カホフカを拠点に再侵攻を図るのが最も損害が少なくなるでしょうけど、モスクワが許してくれないだろうなぁ。
HIMARSで攻撃する橋を散々脅したクリミア大橋ではなくアントノフスキー橋にしたのは作戦なんでしょうね。
同じ橋を2日連続で攻撃されても、全く対処できていないことから、防空システムはほとんどクリミア大橋の防衛に回してしまった可能性が高いですね。
クリミア大橋攻撃宣言→弾薬庫破壊→集積所後退→アントノフスキー橋・ダム攻撃→前線孤立
ウクライナの言動に対して後手後手にまわっているロシア軍の現状を見ると、
一連の作戦は政治家まで巻き込んだ見事な連携であると言わざるを得ません。
クリミア大橋への攻撃は現状だと射程がネックになっていると認識していますが、ウクライナは作戦のためにアントノフスキーを攻撃しているんですか。
出来るのにやらないのと、やりたいけど出来ないとじゃ天と地ほどの差がありますよ。
橋落とした後でウクライナ軍がドニエプル川南岸のタウリダ地域まで到達できるのか気になる
宇がやってる橋へのロケット弾攻撃って
どれも路面を貫通して小さい穴しか空いてないけど
着発信管にした方が良いんじゃないの?
それともアレで十分なの?
戦争において、敵の退路を完全に塞ぐのは悪手です。
戦車を置き去りにして兵士だけ逃げだすのに必要な強度は残しておく必要があります。
ウクライナ南部を奪還できたら、クリミアとドネツク・ルハンスク人民共和国は再び遮断されるので、今のロシアの戦略目標(ドンバス地方の制圧)は実質無意味になりますね。
それでもプーチンは諦めずに戦争を続けるんだろうなぁ。
プーチンがどういうふうに終戦をイメージしているのか、いまさらウクライナの全面的併合とか無いのに引くに引けない泥沼地獄
陰謀論に与すれば、まさに欧米の抜けられない罠にはまった感じ
橋の防衛は大事で大変なことですね。
いずれウクライナ側が河を渡った時には、立場は逆転するでしょうし。
降ってくるのは、砲弾・ロケット弾・SRBMでしょうか。
昔、GD社が艦載用のCIWSのセールスをしている時、
撃ち落とした5″砲弾(!!)を展示していたことがありましたね。
艦載用の5″砲は毎分40発位です。
米陸軍で、このCIWSをトレーラーに乗せて(!!)使用する実験を
していたようにも思います。
SRBMはわかりませんが、砲弾・ロケット弾はこれで対処できるのかな。
一連の橋狙いはヘルソン市を孤立させるためなんでしょう。
今回狙い撃ちされたダリイフカ橋は、ヘルソン市とノーバ・カホフカ市をつなぐ幹線道路M14/E58上にあるので、記事の通り、ロシア軍の補給路を制限し、その間にヘルソン市への攻勢を準備するとみられます。HIMARSの次ロットを待っているのかも。
因みに、ロシア軍はアントノフスキー橋の手前の川に浮桟橋をつくっているようです。
リンク
>ウクライナ軍はHIMARSを使用してアントノフスキー橋とノーバ・カホフカの水力発電所
>(ダムの上を車両が通行可能)を攻撃
とあるのだがジュネーヴ諸条約の追加議定書第五十六条の「危険な力を内蔵する工作物及び施設の保護」にひっかかりかねない(文民に損害出ないなら多分対象外)というのが気になりますな
もちろんウクライナ側からしたら自国民を守る戦争の真っ最中に何暢気な事をと言われるだけでしょうけどね