ゼレンスキー大統領は17日の会見の中「この数年の戦争で初めて全旅団から『砲弾がない』と不満を言われなくなった」と述べて砲弾不足の解消を示唆したが、ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は「この発言は前線にいた軍人のほぼ全員を唖然とさせた」と述べている。
参考:Russian offensive in Kharkiv region could be only first wave of attacks – Zelenskyy
参考:Zelenskyy reveals when Ukraine to receive F-16 jets
参考:Зеленский заявил о перспективах нового контрнаступления ВСУ и назвал условие
前線の実情を知らない最高司令官は側近の間違った助言を口にした
ゼレンスキー大統領はジャーナリストとの会見の中で「我が軍がハルキウ方面の状況を安定させた。ロシア軍の突破は最大10kmで準備された第1防衛ラインに到達しただけだ」「国境沿いに防衛ラインを築くのは不可能で、ロシア軍が現在いる場所が戦争中に建設した第1防衛ラインの大凡の位置だ」「この突破を許したのは適切な西側製防空システムの欠如に関係があり、敵は有利な位置で滑空爆弾を使用する」と述べたが、AP通信のインタビューでは「ハルキウ方面の状況は安定していない」と述べた。
ゼレンスキー大統領は「ハルキウ方面の状況はコントロールされているものの安定していない。ロシアの新たな攻勢は複数の波で構成されている可能性があり、第一波はハルキウ方面で起こったばかりだ」「我々は防空に必要な資産の25%しか持っておらず、ロシアと同等の立場になるためにはF-16もしくは先進的な戦闘機が120機~130機必要だ。最初のF-16は2024年中に受け取れると信じているものの、最初は数が足りないため重要な役割は果たせないと思う」と言及。
さらに「2025年にウクライナ軍の反撃が予定されているのか」という質問に「反撃の見通しは持っている。そのためには不安定な前線の状況を安定させなければならず、反撃に向けて旅団に適切な人員も配置しなければならない。私は反撃の時期を知っているものの口外できない」と回答し、新たな反撃は「ロシアの攻勢を食い止めて前線を安定させた後だ」と示唆した格好だ。
因みにゼレンスキー大統領は17日の会見の中「この数年の戦争で初めて全旅団から『砲弾がない』と不満を言われなくなった。(砲弾不足が解消された)状況は約2ヶ月間ほど続いている」と明かして注目を集めたが、ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は「この発言は前線にいた軍人のほぼ全員を唖然とさせた」「前線の実情を知らない最高司令官は側近の間違った助言を口にしただけだ」と指摘し、実際の砲弾・弾薬事情について以下のように報告している。
“第一に、旅団司令官は『文句を言っても何も変わらない』と知っているため文句を言わない。第二に、155mm砲弾が潤沢に供給されているのはハルキウ北東だけで、この方面では155mm口径の大砲が完全に機能するものの、他地域では供給量が絞られているため全てのニーズに応えることができない。第三に、旧ソ連規格の125mm、152mmと122mm、迫撃砲で使用する120mm、82mm、81mm、60mmの供給量は前線のニーズを下回っており、これは全ての前線で共通する問題だ。第四に、あらゆる弾薬が全ての旅団で不足している。多くの部隊は5.45mm弾や7.62mm弾の自費購入(寄付を含む)を余儀なくされている”
ゼレンスキー大統領が明かした「砲弾不足の解消」には各方面から疑問の声が挙がっていたもの、ブトゥソフ氏が明かした内容が事実なら前線の兵士が唖然としてもしょうがない。
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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
お飾り大統領かな?
いつものアレを思い出した
軍部は私を欺いていたのだ!
だれもが私を欺いていた。SSまでもだ!
将軍どもの全体が、卑劣な、忠誠心のない、卑怯者の塊以下の存在だ!
総統閣下、閣下のために血を流している将兵をそのように言うことは……
やつらは卑怯者だ! 裏切り者だ! 腰抜けだ!
「チキュショメー」
「私も将校の大粛清をやるべきだった スターリンのように!」
…しかし、それができれば苦労しない
最近の兵員不足、ぶっちゃけ去年に軍事委員会トップを全員クビにしたのが最大要因と思うんですよね
「不満を口にした奴は今じゃみんな土の下だからな」
誰がどう見たって足りてるわけがないですからね。
最初発言聞いた時には前線が絶望的過ぎて頭がおかしくなったのかと思いました。
冗談ではなく割と本気で。
発注数の上では足りているのかも。
前線に2か月たっても届いていないので消費されないため、追加発注もないとか。
まあ、湾岸戦争のときにロジスティクスが崩壊して、注文しても砲弾その他が届かないから、何度も追加発注して大混乱したって話があるから、それはないか。
コンビニのように砲弾を打ったら、即座に集計されて、各旅団の弾薬在庫数がリアルタイム管理されれば面白いのに。
特大の失言ですね…前線の不満を最高司令官がまるで理解していないというのが明らかになれば、士気も間違いなく下がるし支持率も大きく下がるでしょう
今必要なのはそうした対外的なアピールや虚飾の成果ではなく、如何に深刻であるかを訴えて支援について説くべきでしょうに…
一方で数は少ないF-16に関しては現実をしっかり理解してるみたいなので、まともなのかおかしくなったのかより一層理解に苦しむという
・呆れられてるだけ
・大砲がランセット等で狩られて1門あたりの砲弾の数は増えてる説
これが本場のアネクドートちゃんですか
何で大統領に現場がディスられてるのか私にはわかりませんが
”言っても無駄だ”と誰も問題を上に報告しなくなればどんな組織も終わりです
発言するまえにシルスキーに確認すればいいのに。
シルスキーも同じこと思ってたりして・・・。
ゼレンスキー大統領、正しい情報が上がっていないのかもしれませんね。
よく分からない発言ですね。
正しい情報を知らないのか、知っているが諸外国を安心させる為に嘘をついてるのか、どちらだと思います?
仰る点、両方あるかもしれませんね。
間違った情報ベースのため、間違った判断を過去にしてきた可能性がでたと思うのですが、もしそうであれば組織として厳しい状況だと感じます。
不都合な情報をあげると文句言われるから、あげないようにしてるとかもありそうでは?
ソ連時代経験してると自分の責任にされたり、巻き込まれてたりがあるからもみ消すやそこで止めておくみたいな。
仰る点あると思います。
ザルジニー総司令官、スポンサー国・国民から支持されてきたのに、直言すれば左遷されました。
シルスキー総司令官は、70万人見つける仕事を掲げましたが、成果がよく分からないまま有耶無耶になっているなと。
(2024.02.9 ザルジニー総司令官の解任理由、結果を出せなかった昨年の戦術を見直すため 航空万能論)
(2024.02.10 シルシキー総司令官の初仕事、兵士70万人が何処にいるのか突き止めること 航空万能論)
ウクライナ軍は食う物がなくても戦いをしなければならないのだ。兵器がない、やれ弾丸がない、食う物がないなどは戦いを放棄する理由にならぬ。弾丸がなかったら銃剣があるじゃないか。銃剣がなくなれば、腕でいくんじゃ。腕もなくなったら足で蹴れ。足もやられたら口で噛みついて行け。ウクライナ男子にはコサック魂があるということを忘れちゃいかん!
まずはスコップ片手に塹壕の振り方の特訓だ!
インパール作戦の司令官かな?
無駄口叩いてる暇があるなら仕事しろ。
by佐藤
某師団長「軍司令部がアホやからイクサがでけへん、我が師団は撤退する」
「シルスキーも同じこと思ってたりして・・・。」
政治指導部の代弁者言われてるシルスキーは果たして本当の事言うとは思わないゾ
それか上層部が水増しされた報告受け過ぎて現場と認識の乖離を引き起こしてるかだゾ
シルスキーの問題にちょこっと触れてる記事↓
「ウクライナの主権に関わる選択、ホワイトハウスはザルジニー解任に反対しない」航空万能論
ミスったF-117A氏に対する返信です
先進的な戦闘機が120機~130機必要!
ちゃんとお金を出して買う国でさえ12~48機程度なことが大半だというのにこの要求はいったいどういうことなのでしょう?
文字通りの桁違いであることに眩暈さえしてきます
F-35が年間150機生産なので、余剰のF-16が年間数十機単位で出てくると思うので、パイロットの数の方がたりないんじゃないかなあ。
それだけとんでもないものを相手にしてるんだよ
直面している事態が自らの手に余るとんでもないものであるのなら妥協を覚えて然るべきと考えます
それをせず自らの欲求を満たすため他者に篤志を強要するのは異常というものでしょう
世界は支援して当然みたいな態度いやですよねー
ゼレンスキー大統領の精神状態が、大丈夫なのか不安になりますね…。
特大テイカーなんでしょうね。戦時中なのは分かるのですが。
>『文句を言っても何も変わらない』と知っているため文句を言わない
学習性無気力の実験を思い出しました。
何をやっても電撃を停止できないとそのうち無抵抗になるという有名なアレですね。
文句は出なくなったな!ヨシ!と思って安心しているととんでもないことになりますよ。
千葉南部の大停電が忘れられないな。通信不能なのに、異常の連絡がないから問題なしだもんな。
日本政府も、千葉県も、東京電力も。 停電と上陸作戦を同時にされたら気がつかないじゃないかと思った。
震災時の菅直人元総理を美速度撮影でみているような。
情報の正しさとは別問題で情報をもたらす人物が信頼できない状況では。
これは管と班目だけの問題ではないですが
よかった(よくない)やっぱり問題になってたか
あれだけ砲弾不足言っておいて「ヘイ100万発お待ち!!」といった国がなかったんだから砲弾不足解消されてるわけないって
自分で言ってたことぐらい覚えとこうよ
それともスピーチライターがいないとこんなもんなのか
なんだかソビエト味?がどんどん増していて驚きますね。
同志ゼレンスキー!前線への弾薬供給は完全に充足しており、全ての部隊から不満の声が消え失せております!
小銃弾を自費で買うて…終わってるな
そんな状況下で、小銃も機関銃も大砲も
西側と東側の物が混在してるし
補給の現場は地獄だろう
トイレットペーパーを自腹で買ってる自衛隊もたいがいやけどな。
防衛大臣が改善の指示して5年以上たつが、いまだに解消していないらしい。
多分、不満を言われなくなったんだろう。
汚職の匂いがプンプンするぞ。
資料上は要塞と地雷原があるはずでしたしね
5・56mm弾や7・62mm弾を自腹、私費で購入しないといけない、というのは、すでに正式、正規の手続きによる銃弾の補給が途絶えている、ということであり、兵士個人の金で買う銃弾というのは、闇ルートで買う銃弾、転売や横流しで買う銃弾ということになるでしょう。
こうなるともはや日中戦争末期の、国共内戦直前の状況に近く、自腹で買う銃弾というのは、ロシア軍と戦うための銃弾というよりも、兵士個人の身を守るための銃弾ということになります。
しかしそういうことが増えれば、ますます正規の手続きによる銃弾の補給は難しくなるでしょう、あるいはたとえばロシア軍が金でウクライナ軍の銃弾を買うこと、買い占めることもできるかもしれません。金が欲しくて銃弾を売る奴は、敵も味方も関係ないかもしれません。
さらに金がなくて銃弾が個人で買えない兵士などは、戦意がなくなって当然です。さらに銃弾が不足すれば銃弾一発の値段が突然上がる可能性もあります。
ところで、この兵士個人が買う銃弾、売り手は一体どこから仕入れてきたんでしょうねえ。。。
ハリコフ電撃戦に際して、ロシア軍の電波妨害で
スターリンクが無力化されたらしい
通信が寸断された結果、弾切れも被害報告も
情報上がってないから問題なし
と言うことなのでは
まあ日本で戦争あるとすれば、中国対アメリカ連合の一角での強制参戦の可能性が一番高そうではあるが、その際にゼレンスキーよりも日本のトップは迷走しそうな予感しかしない。
自衛隊というか、どこ国も自国守る為に軍隊置いてるわけなので日本陸軍と海軍になるわけではあるが、戦術的には勝てても戦略的には完敗する未来しか見えないので、戦争に巻き込まれた段階で日本は負けが確定すると思う。
資源まるで産出無いので、シーレーン潰されれば即終了と思われるので戦闘行為がさほど無くても終了の予感しかしない。
そうならない様に、日本には上手いこと立ち回って欲しい、属国ムーブをしながらでもいいので強かに、期待薄だけどもそれしか無いと思う。
親中政治家や親中ブーム(政治方針とか)が盛り上がったりする時があるじゃろ?
そういうことよ
アメリカに強制されてではないのですよ。
逆なんですよ。日本の最大の脅威が中国共産党であり、アメリカが助けに来てくれるかどうかが問題なんです。
また、対中国にはロシアとインドが必要なのです。少なくともロシアを中国に接近させてはいけないのです。
「ゼレンスキー!シルスキー!砲弾はどこだ!」な状況になってそう
プ「ロシアの民主主義は世界一だ、批判は許されない」
ゼ「弾薬は足りている、なぜなら不満を言われなくなったからだ」
もうお前ら結婚しろよ
でも砲弾なら毎日ロシアから届いてると聞いてますよ
小咄風にしてみました。
ゼ「砲弾は足りているか」
シ「ハッ大統領閣下、砲弾は充足しております」
ゼ「それは良かった」
シ「ハッ大統領閣下、砲弾は毎日ロシアより我が軍陣地に届いております!」
2023.10.31 米タイム誌、大統領の頑固さがウクライナの柔軟性や選択肢を狭めている
今更ながらこの記事を読んでみるとよく政権中枢まで取材してるなあと感心するわ。
たぶん連隊指令部までは届いてる
その後どこかに消えただけ
155ミリはロシアでは需要ないから余ってるんじゃないかな?
建前上「国際秩序に反するロシアに力による変更を打ち砕かなければならない」ですし「中国にロシアの成功体験を見させてはならない」のですが、いかんせん西側の生産能力不足と安価な兵器システムがない状態なのが痛いですね。
停戦交渉もやむなしの状況ではありますが、ウクライナ支援国からアピールすると「ロシアの行為を認める」「中国のこれからの行為を認める」ことにもなるので、「今のウクライナの情報セキュリティ状況ではやれない」でしょうね。
グローバル経済で流通が複雑化しており、資源不足で単純な輸出規制もできない状況、ロシア・中国・イランの兵器製造トライアングルにインドや中東などロシアの資源の転売で潤っている国もあるので、ロシア領土に侵攻しての資源を直接奪えるようにならない限りロシアを干上がらせることは出来なさそうです。