中国が噂されていた第5世代戦闘機「J-20」の複座型を示すコンピューターグラフィックを公式に公開して注目を集めている。
参考:Twin-seat variation & domestic engine-equipped version of J-20 make official appearances
段階的な性能向上によって完成度が着実に向上している中国のJ-20
中国メディアは第5世代戦闘機「J-20」を開発した成都飛機工業集団公司が各種派生型を複数開発中で世界初となるステルス戦闘機の複座型があると報じていたが、中国人民解放軍空軍と成都飛機工業集団公司がJ-20初飛行10周年を祝う公式の動画を発表、その中でJ-20の複座型を示すコンピューターグラフィックを初めて公開した。
中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)は公開されたJ-20の複座型について「レーダーや電子装置を専門に扱う要員を追加できるため電子戦や無人航空機の制御など複雑な任務に対応できる」と評価しているが、肝心の中国人民解放軍空軍と成都飛機工業集団はJ-20の複座型について何もコメントを発表していないため詳しい役割や性能は謎のままだ。
しかし欧米メディアはJ-20の複座型について「兵器システムを専門に扱う士官を乗せられるJ-20は戦闘機随伴型UAVとの協調攻撃、小型UAVを大量に運搬して戦場にばら撒きスウォーム攻撃を制御するのに役立つ」と評価しており、先週確認された国産エンジン「WS-10C」を搭載したJ-20の存在と合わせると軽視できない存在だと警戒感を示している。
特に中国が開発した「WS-10C」はロシア製AL-31F(145kN)よりも推力が大きくエンジンノズルはステルスに配慮した鋸歯状の処理が施されているため、同エンジンを採用したJ-20は初期型と比較して機動性とステルス性能が改善している言われており、段階的な性能向上によってJ-20の完成度は着実に高まっていると考えるのが妥当だろう。
因みにJ-20は開発が噂されているものまで含めると6種類存在する。
- ロシア製のAL-31Fもしくは国産のWS-10Bを搭載した初期型と呼ばれるJ-20A
- 国産のWS-10Cを搭載したJ-20?
- 機動性を改善するため推力偏向ノズルを搭載したJ-20B
- 複座型のJ-20(公式のCG画像のみ)
- サイドバイサイド方式を採用した複座型早期警戒仕様のJ-20(噂のみ)
- 全長を短くした短胴型で艦載機仕様のJ-20(噂のみ)
上記の中で量産化されているのはJ-20AとJ-20B(配備は未確認)のみで、WS-10Cを搭載したJ-20は初期型のエンジン換装機なのかもしれない。
関連記事:中国、サイドバイサイド方式を採用したJ-20ベースの早期警戒型を開発中
関連記事:量産されるのかは未知数、中国が推力偏向ノズルを備えた「J-20B」を発表
※アイキャッチ画像の出典:Sunson Guo / flickr Public domain
WS-10がAL-31Fより推力大きいってはじめて知った。Wikipediaの情報と違うな。
推力偏向型のWS-10Gも持ってるし、中国は着実に技術を蓄えてるなぁ。
中国軍関連のウィキペディアは情報が古いですからね。
WS-10Cの推力は147kNと推測されています。
147kN!すごいですね。
あとの課題は、耐久性でしょうか
耐久性以外にも製造数の少なさから見て相当に歩留まりが悪いのか、それとも国産出来ないような素材で作られていて入手できないのか、まだ結構問題抱えてるみたいですね。
どこぞの半島みたいに大量産しちゃってから欠陥品だったとかになってくれた方がありがたいんだが中国はそんなアフォでもないってのが怖いとこですな。
中国って意外と慎重ですよね。
パクるときは、思いっきりパクるけど・・・
2019年時点で約140機のJ-16に2基づつWS-10搭載しているのだから、製造数は少なくないよ。
J-20はAL-31搭載型から完成を待ってWS-15型に移行するか、つなぎにWS-10搭載型を生産するかで生産止まっていた時期があるので、WS-10搭載機少ないのは仕方なし。
J-20の飛行映像は水平飛行と緩旋回しかない、F-22のような離陸直後に足を引っ込めて高空まで急上昇する映像がない。
エンジン出力の余裕を見せつけるコブラもない。
上昇してるように見せてるけどその先の映像がない、どうにもパワーの無い鈍重な機体に見えるんだよな。
大型戦闘機のほうが拡張性で有利なの
日本としては痛い
だからこそ日本も次期戦闘機F-3は大型で拡張性の高い機体を用意するんでしょうね
何でもこなせると言ってもSu-57やJ-20と比べて小さいF-35のハード面の拡張は難しいしね
元から大型のF-3にはそこら辺を期待したい
今までは月産1機のペースでJ-20は作られており、試作機を含めても60機程度しか生産されていないが、J-20の生産ラインが増設されたので、これからは月産3~4機のペースでJ-20を作るとのこと。
日本のFXET(エフゼット)チームも頑張って欲しいね。
第5世代以降の戦闘機ベースの機体として初の複座型かと思うが、
電子兵装の操作と操縦、戦闘の一部を自動化する等してすべて一人でまかなうことはできなかったんだろうか
記事の内容からしてUAV操作量が一人だと手に余るから必要だと判断したんだろうね。
今後は自動化をすすめるとは思うので、複座型の生産は過渡期の可能性はありそうだけど。
>「兵器システムを専門に扱う士官を乗せられるJ-20は戦闘機随伴型UAVとの協調攻撃、小型UAVを大量に運搬して戦場にばら撒きスウォーム攻撃を制御するのに役立つ」
パイロット1人に戦闘機随伴型UAVに指令を送る任務まで任せると、パイロットの負担が大きくなるので複座にしたんだと思います。
完全自律型UAVができるまでは複座のほうが良いかもしれません。
そういえばF15選定時にも、空自には複座のF14への要望がけっこう強かったと聞く。いつか攻撃機へ転用としての含みがあったのかな。F3も複座で決めてほしいね
練習機名目でもなんでもいいから是非とも複座型は用意して欲しいね。
航続距離・滞空重視・ステルス機のF-3には後々情勢の変化次第でどんな機能・任務が与えられるか分からんし大型・拡張性重視な分、スペースにも比較的余裕があるだろうし。
無人機の制御の自動化自律化は出来ても無人機を含むネットワーク化で飛躍的に増大する情報量に対応するにはやはり専任の士官が(全機ではなくてもいいが)いた方がいい気がする。
F-3に関しては、代替予定となるF-2の内1個飛行隊が練習飛行隊(松島基地の第21飛行隊)なので、複座型は確実に作られると思いますよ
後、現在F-15JとDJで編成されている新田原基地の第23飛行隊もF-3で代替出来たらF-3の製造数は20機位アップ出来る(F-2代替分のみ約90機が約110機前後まで増える)ので、期待したい所です
それとご指摘の様に、無人機を含むネットワーク化の絡みで戦闘飛行隊向けのF-3も複座化される可能性に注目したいですね
F-22も複座型設定されなかったしステルス機(しかも双発大推力)で高等練習するのは無駄だろう。
単座のみにして開発コストを低減するのではないか
米空軍の場合
F-22→複座型を作るつもりだった(実際モックアップが公表されている)けど、高価過ぎて作れなくなった
F-35→F-22の時に検討したらフライトシミュレーターで練習出来るから複座型はいらないよ!…と考えてやってみた
結果→操縦系統のデジタル化等で複座型も新型練習機も必要だよ、やだもー!
…と言う訳で、現在米空軍ではeT-7Aの導入を決め、F-16Dが訓練任務で引っ張りだこだとか
以上の様な事情があるので、F-3の複座型を作るべきでは無いと言うのは早計でしょう
電子戦のみならともかく無人機群の制御まで一人のパイロットにやらせるとなると、それ専用のソフトウェアやAIを開発して載せる必要があるけれども、大型機の拡張性を活かして複座にし人間に任せる事でそれらの自動化に関する開発コスト、開発期間を最低限にまで圧縮出来るという事だろな
技術的なチャレンジ領域は狭まるが、よく言えば堅実というか
逆にF-35は機体規模からいって新たに複座型を設計するのは厳しいから、パイロットに負担をかけない高度に自動化された無人機制御ソフトウェアをきっちり開発成功させないといかん
F-3も複座型を将来的に作る、作らない、こういう事もさせる、させないという議論が起こる前に、どんな運用構想の変化にも対応できる拡張性を持たせるのがまず大事でしょうな
他所が机上でシミュレーションする事も、とりあえず作成して飛ばしてみるというのを超特急で多少危なくても有人で出来るから、実機特有の現象をどんどんデータ化していってるんだよね。
無駄に映像凝ってて草
単座よりも複座型の方がかっこいいなぁ〜
そういえば初期の頃言われてた、カナード可動や機体サイズからくるステルス性への疑問って解決したのかな?
J-20の機体サイズは全長20.3m・全幅13mなので、
フランカーよりも小さくてSu-57やF-22と大差ありません。
カナードにはステルス性を付与(カットエッジの形状、電波吸収材の採用など)し、
視界内戦闘以外では動かさないようにしております。
カナードは無いのが1番ですが、ステルス性に大きな悪影響は与えておりません。
成程、カナード自体にステルス性は付与しているだろうと思っていたけど、運用面でも考慮しているのね
やはり中国空軍は他国の空軍とは違う思想でカナードを採用したと理解出来て助かったよ
欲を言えば話の出典も出して欲しかった
ステルス性の話は以下の記事から。
歼20鸭翼布局是否破坏隐身 其隐身优势或超美军F22(中国語)
リンク
カナードの運用については以下の記事から。
鸭翼对歼20隐身不利?四代机拥有这个大杀器,连垂尾都可以取消(中国語)
リンク
そもそも機体サイズがステルス性に与える影響って軽微だと思うよ。
というか有人機の場合、縦方向の小型化に限界あるから、
小型機だとどうしてもずんぐりむっくりになっちゃって
形状ステルスで不利になる事の方がむしろ影響大だと思う。
噂ばかりで実態が無いステルス戦闘機だな
その実態がないステルスが実用化されるのももう時間の問題だろうね。
一度日本海を渡って来てくれれば本物のステルス化わかるんだけど、なぜか一度も日本に来ない。
いやぁ着実に進歩してますね
中国はAI、ドローンに強いのでこの辺で米国のリードが崩される恐れは十分可能性あると思います
やれやれ、10年前までは中国軍の兵器はパクリだの粗悪品だのと書いた記事が多かったから俺たちは下に見て油断して力をつける事を疎かにした結果がこのザマか。
まさにウサギと亀だな。
その亀をガメラ(F-3)がぶっこ抜く。
ガメラがロールアウトする頃(30年代中頃)にはさらなる新型機が出てるんだけどね…
俺たちとか勝手な主語を使われてもなぁ。
中共に対する危機感を失った記憶は一度としてないし、
性能評価と危機感は別の問題だし。
どっちも亀やんか
どうせ有事には何百機もぶつけてくるし有事になる前にも年に際限なくスクランブル強要させてこっちをすり減らしに来てるだから性能が低いから大丈夫とかいってる場合じゃない
J-20と言えばws-15の完成は当分先になるんですかね?日本の次期戦闘機は今年から実機用のエンジン開発に移行して本格的に始まりますけど。
XF9-1という原型は既にあるのでこの一年で何とか完成させてws-15の進展に追いつくことが出来れば良いけど。
WS-15の推力は16.5~18.5tと推測されていて、ネット上の噂ですと、2022年にJ-20に搭載して初飛行、というスケジュールですね。
あと、XF9-1はまだ試作品なので、機体次第で性能は変化します。
XF9-1の性能が固まるのは当分先のお話ですね…。
F-3も遅れを取らぬ出来で登場して欲しい。
開発は順調なのだろうか?
何だかんだでJ-20はMig-1.44の面影がちょっとあって好き。
2/2 SCMPが、J-20改はもはやロシア製エンジンに頼らず、自国製を使用するという記事をアップ(しようと)したのだが、
肝心の記事がないという珍事 (後でアップされるのか、それともキャンセルされるのか)
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