香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は15日、中国は世界初となるステルス戦闘機の複座型を開発中だと報じている。
参考:China unveils two-seater design for stealth plane based on J-20 fighter
中国はサイドバイサイド方式を採用したJ-20ベースの早期警戒型を開発中
サウスチャイナ・モーニング・ポストによれば第5世代戦闘機「J-20」を開発した成都飛機工業集団公司はJ-20をベースにした派生型を複数開発中で、その中に世界初となるステルス戦闘機の複座型があると報じた。
第4世代までの戦闘機で複座型を採用する例は特に珍しくないが第5世代で複座型を採用した例はなく、中国が開発しているJ-20の複座型はロシアの戦闘爆撃機Su-34と同じサイドバイサイド(並列型)方式で、しかも戦闘爆撃機ではなく早期警戒機として機能すると言及されている。

出典:Alex Beltyukov / CC BY-SA 3.0 ロシア空軍のSu-34
要するにJ-20の複座型は機体に大量のミサイルや爆弾を搭載してステルス性能を犠牲にするのではなく、ステルス性能とスーパークルーズ(WS-15使用時)を生かして敵に近い空域で活動、収集したデータを生かして他のプラットフォーム(戦闘機や無人航空機)や後方に展開している地上発射型のミサイル、当該海域に展開する水上艦艇や潜水艦を指揮管制して戦闘を有利に進めるという構想なのだろう。
中国軍関係者もJ-20の複座型はウェポンベイに収納できる自己防衛用の空対空ミサイルと少数の精密誘導兵器しか搭載しないため「単機で米海軍の空母や水上艦を脅かす存在にはならない」と言及、さらにサイドバイサイド方式採用による複座型への変更は機体形状のステルスに大きな変化を影響を与えるため、設計自体を一からやり直す必要がありオリジナルのJ-20とは全く異なるデザインになる可能性があると語った。

出典:Sunson Guo / Public domain 中国空軍のJ-20
ただ中国海軍は電磁式カタパルトを備えた大型空母の完成が控えているので、成都飛機工業集団公司が最も優先して開発に取り組んでいるのはJ-20ベースの艦載機型で間違いない。そのため早期警戒機のJ-20が完成するのは当分先の話になるだろう。
しかし中国がJ-20をベースにして用途の異なる複数の派生型を同時に開発しているということだけは覚えておくべきだ。
関連記事:量産されるのかは未知数、中国が推力偏向ノズルを備えた「J-20B」を発表
※アイキャッチ画像の出典:Sunson Guo / flickr Public domain
戦闘機が早期警戒機になるとはね
レーダードームはどういう形状になるんだろう
もはや旅客機をベースにした早期警戒機/警戒管制機は撃墜の可能性が高すぎて運用できなくなるという事だろうか
アフガニスタン紛争やイランイラク戦争で、F-14戦闘機を早期警戒機の代わりに使ったという話は聞いた事がありますが…
後、ソ連時代に開発されたMiG-31はデータリンクを駆使する事で4機編隊での「ミニAWACS」的な運用が可能で、Su-27等の戦闘機に対しても管制業務を行う事が可能とされていたけど、戦闘機をベースにして早期警戒機を開発すると言うのは前代未聞だよ
欧米は大型の早期警戒機を早期に退役させてf-35で代用するって話があったと思うけど、中国のコレもそういう方向性の話じゃないの?
ググったら出てきた
大型の早期警戒管制機は時代遅れ? NATO、2035年までに「E-3 セントリー」廃止 [航空万能論GF]
リンク
>米空軍は次世代の早期警戒管制機を開発しておらず、その代わりにF-35や無人機をネットワークで繋ぎ、収拾した情報を高高度を飛行するU-2で中継、後方の司令部に伝達することで疑似的な「早期警戒管制網」の構築実験を行っており、恐らくE-3のような大型の早期警戒管制機は不要だと考えているのかもしれない。
いくらAWACSの自衛装備増やしても、今後のBVRAAMの長射程化高性能化には対応しきれないという判断ですかね。
そもそも大型のAWACSが高価格だってことも問題。
それをミサイル一発で落とされたらと考えると。
VE-1があります。笑
まあ、F-35も複数機で早期警戒機的な事ができるようになるらしいので、悪い話では無いが、優先順位は低いでしょう。
何かと思ったらマクロスかーい
RVF-25って言ってくれないと若い子?は分からんぞ
もうマクロスFも12年前だけどな
J-20のアビオニクスやエンジンを流用して、低価格化と期間短縮を狙いたいんだろ
中国の早期警戒機ってそこそこ新しいと思ったけど、配備開始は2008年か
新しい機体を普通に考え始めていい時期ではある
レドームは機体や主翼と一体化して、見かけ上ないかもしれないな
いや…マクロスならVE-1やRVF-25じゃなくて、VF-31Eって言わないと今の若い子は分からんと思うぞ(笑)
そう言えばマクロスΔの新作劇場版、何時公開なのかな…?
とは言え、戦闘機ベースの早期警戒機って情報処理を考えると乗員数の点から無謀と言うしかないが、恐らく複数機によるデータリンクで対処するか早期警戒機としての機能を最小限に絞った機体になるかのどっちかだと思うけどね
P-1方式で機体のサイドに平面レーダーを平滑埋め込み、そんなカンジでしょ、お皿なんて載せないってば
ステルス早期警戒機?
強力なレーダー波を発信したら、折角ステルスにした意味がないのでは?
アクティブじゃなくパッシブかも
電波や赤外線を探知するセンサーを大量に積んでステルス機を発見する事に特化した機体かもしれない
中国:開発中、試作中
韓国:(中国と同じ)
ロシア:開発済み、中東で、実戦・試験中(現在ならシリア)
アメリカ:「大変アル、対応策を実施スミダ、議会は予算を承認うるアル!」
って感じ?
まあ、ドクトリンってのは相手の主張を丸呑みして、対応策を構築するってがマナーではあるけど・・・アメリカのスターウォーズ計画、古くは水爆、原発、大規模な爆撃機による破壊(ドレスデン爆撃)に対する旧・ソ連の対応=ドクトリンなど
設計自体を一からやり直すなら、機体名も別の名前になるのだろうなぁ
大昔、技本あたりがスラット部分を利用したアンテナの研究に言及してたような
その種類製品搭載だったら面白い
スホーイ系のサイドバイサイド機ってトイレ付いてたっけ
>スホーイ系のサイドバイサイド機ってトイレ付いてたっけ
それはSu-34戦闘爆撃機の事だと思うが、結局デマだったと結論付けられたと思う(確か、尿瓶があっただけだったとか)
>設計自体を一からやり直す必要がありオリジナルのJ-20とは全く異なるデザインになる可能性があると語った。
それはJ-20とは別物なのではないだろうか・・・と思うところですけど、よくやりますねえ。
ともかく、この話はF-35のようにセンサ情報の共有と火器管制のシステム統合は既にできているとも読めます。
なんとも末恐ろしい。
空中早期警戒型ならあのカナードは要らないよね。
すんなり進むとは思えない、
なりゆき観察
実用化を急いでるのでなく、機体の可能性を拡げる研究の一環と見た
F35のように編隊を組んで仮想AWACSのようにしたいが
そのような能力が無いから複座機を開発しようとしているのか?
情報を盗んでもすべて複製出来ないという証明だなwww
>F35のように編隊を組んで仮想AWACSのようにしたいが
「J-20も同じ事をする」という記事ですよ。
複座のほうがパイロットに負担が掛からないので、より早期警戒任務に集中できそうだけど。
確か中華なカタパルト搭載空母って結局建造中止になったんじゃない?
上海江南造船所で建造中だよ(003型)。
今年か来年に進水予定。
建造計画が凍結されたのは、型名不明の4隻目(国産3隻目)の空母ですね。
それにしても003型空母は、002型「山東」の進水(2017年4月)の2月前に着工されていた訳です。
それも075型強襲揚陸艦3隻の連続建造(同じ造船所で!)と平行してだから、第2次大戦中の米海軍をも彷彿とさせる驚異的な建造ペースです。
アメリカが今の内に中国を叩き潰そうと考えるわけです。
建造計画が凍結された(らしい)のは5隻目(国産4隻目 原子力)ですね。
有り難うございます。訂正します。
国産3隻目は来年起工の予定らしいですね。
サイドバイサイドのSUー34は頭がでかいけど、それがアクセントになっていて実に美しい。
WS-15を装備したJ-20はスーパークルーズすると言ってるが、現行のJ-20の最高速度って発表されたことがあるのか?
もしかして亜音速機だったりして。
戦闘機形状ゆえの滞空時間という制約を如何にクリアするのか
少なくとも警戒「監視」用途には不向きな気がする。
聞き覚えある感じだなーと思ったらあれだ。フォークランド。
大きめのカナード付けたデルタ翼機って
ゆっくり飛ぶのに適してたりする
ソースは俺が昔飛ばしたPaper Air Plane
驚くほど速度が出なかった
2機交互に任務交代すりゃいんでね
ステルス戦闘機の派生型をじゃんじゃん作るとはなあ
性能はともかく湯水のように予算が注ぎ込まれているのは間違いない
対応してたら日本の防衛予算もあっというまに倍増してしまうな
???:「防衛費2倍なら中国に屈した方がいい」