欧州関連

ついに全貌を表す第6世代戦闘機「FCAS」、パリ航空ショーでモックアップ公開予定

現在、フランスのパリで開催されている「パリ航空ショー」で月曜日、フランスとドイツが共同開発を行っている第6世代戦闘機開発計画(Future Combat Air System(以下、FCAS))のモックアップが公開される予定だ。

フランスとドイツが共同開発を行っている第6世代戦闘機「FCAS」の全貌が明らかに

フランスのダッソーは、17日の月曜日(現地時間)、パリ航空ショーでFCASのモックアップを公開すると予告し、既にシートに覆われたFCASのモックアップの姿を会場で目撃したという報告が、SNSを中心にあがってきている。

フランスとドイツが共同開発を行っている第6世代戦闘機開発計画(Future Combat Air System(以下、FCAS))は、高度なネットワークを通じて、あらゆるセンサー、あらゆるドローン、あらゆる兵器を制御可能な、これまでに見たことがない能力を持つ「第6世代機」だと、フランスとドイツは定義している。

既に、フランスとドイツの企業は、概念研究、試作エンジンの開発に着手し、実際に計画が動きだしていて、この計画へのスペインの合流が決まっている。

出典:pixabay ラファール

FCASプロジェクトの参加国が持つ潜在的需要は、ドイツとスペインの「ユーロファイター・タイフーン」の後継機として200機前後、フランスの「ラファール」の後継機として約130機、フランス空軍のミラージュ2000も含めれば、さらにもう100機以上の需要があるので、この3ヶ国だけで400機以上の潜在的需要を抑えたことになる。

一方、英国主導の第6世代戦闘機開発計画「テンペストプロジェクト」は、欧州の大手軍需企業(BAE、レオナルド、MBDA、ロールス・ロイス)の計画参加表明こそあるものの、このプロジェクトに参加するという国は、今の所皆無だ。

プロジェクトを主導している英国ですら、正式にプロジェクトへの投資を行うか判断を下しておらず、インドや日本に対する売り込みの結果によっては、英国単独開発、もしくはプロジェクト中止も十分に考えられる。

昨年のパリ航空ショーでは、英国の「テンペストプロジェクト」が注目を集めたが、今年のパリ航空ショーでの主役は、確実にFCASだ。

24時間後には、モニター越しに映るCGモデル上の存在でしかなかった第6世代戦闘機「FCAS」の全貌が明らかになっているだろう。

 

※アイキャッチ画像の出典:pixabay

海上自衛隊の戦闘指揮所が進化!近未来的なCICを搭載する新型護衛艦前のページ

日本F-35爆買いは愚かな証拠? F-35を2000機以上爆買いする米国は愚かなのか?次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    欧州の第6世代戦闘機開発は山場、6月下旬までにフェーズ1Bへ移行出来なければ悪夢

    エアバスの広報担当者であるアントワーヌ・ブービエ氏と防衛・宇宙部門の総…

  2. 欧州関連

    高いのか?安いのか?ギリシャのラファール導入費用は約3,000億円

    ギリシャ政府のスポークスマンであるステリオス・ペサス氏は今月17日、ラ…

  3. 欧州関連

    クロアチアの仇はウクライナで討つ? 中古機を改修したF-16Vで中古ラファールを迎え撃つ

    ロッキード・マーティンはウクライナの次期戦闘機入札にF-16Vを提案す…

  4. 欧州関連

    フランス、ドイツがダッソー主導を受け入れないならFCAS崩壊の可能性

    ダッソーの最高経営責任者を務めるエリック・トラピエ氏は26日、将来戦闘…

  5. 欧州関連

    意味深な発言、ゼレンスキー大統領が繰り返すバフムートでの前進

    ゼレンスキー大統領は昨日も「バフムートから期待していたニュースがもたら…

  6. 欧州関連

    第4世代機に対するフランスの投資、F5規格とステルス無人戦闘機を開発

    フランス国防省はRafale F5規格とF5規格で作動するステルス無人…

コメント

    • 匿名
    • 2019年 6月 17日

    おー結構ワクワクする
    地味に第六世代戦闘機の開発で一番進んでない?

    • 匿名
    • 2019年 6月 17日

    モックまでなら韓国でも作れる。

  1. 開発方針のモデルはいろいろですね
    合衆国はニューコンセプト、新部材、ニューエアーフレーム、ソフトでゲームチェンチェンジャーorデス
    ロシアはエアフレームに新部材搭載毎にエアフレームの再設計で終わらない設計開発&補給負担
    本邦は開発済み部材を取りまとめてニューエアフレームに押し込みで後追い開発
    ヨーロッパは船頭多くて公共事業要素が強く、エアフレームとエンジンの同時開発
    上手くいくとイイネ

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  2. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  3. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  4. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  5. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
PAGE TOP