ウクライナ軍参謀本部は8日「バフムート周辺のオリホヴォ・ヴァシリフカ、ドゥボヴォ・ヴァシリフカ、チャシブ・ヤールに対して攻撃があった」と明かし、ロシア軍部隊の先端が幹線道路を越えた始めたことを示唆した。
参考:Силы обороны отбили вражеские атаки в районах 22 населенных пунктов – сводка
この前進が一時的なものなのか、今後もオリホヴォ・ヴァシリフカ、ドゥボヴォ・ヴァシリフカ、チャシブ・ヤールへの接触が続くのかは不明
ウクライナ軍参謀本部は8日「過去24時間にルハンシク州とドネツク州の22の拠点でロシア軍の攻撃を撃退した」と発表、この中に幹線道路「M03」の西側に位置するオリホヴォ・ヴァシリフカとドゥボヴォ・ヴァシリフカ、幹線道路「T0504」の北側に位置するチャシブ・ヤールが含まれており、ロシア軍の地上部隊がM03とT0504に挟まれた地域に侵入し始めているのかもしれない。
参謀本部が発表する「○○への攻撃を撃退した」という表現は非常に大雑把で、○○に到達した敵を撃退した、○○付近に到達した敵を撃退した、○○方向に進む敵を撃退したという可能性を含んでいるため「ロシア軍地上部隊の先端が当該拠点まで達している」と断定するのは難しいが、最低でも「オリホヴォ・ヴァシリフカ、ドゥボヴォ・ヴァシリフカ、チャシブ・ヤールに向かってきたと判断できる敵を撃退した」という意味になる。
この前進が一時的なものなのか、今後もオリホヴォ・ヴァシリフカ、ドゥボヴォ・ヴァシリフカ、チャシブ・ヤールへの接触が続くのか=前線がM03とT0504を越えた地点で固定化されるのかは暫く様子を見る必要があるものの、参謀本部がオリホヴォ・ヴァシリフカとドゥボヴォ・ヴァシリフカへの攻撃を認めたためロシア側の情報源が主張していた「ザリズニャンスキーへの攻撃」も信憑性を増してきた。

出典:Mil.ru / CC BY 4.0
因みにロシアのショイグ国防相は7日「ソレダル、クリシェイフカ、ブラホダットネ、クラスノポリフカ、ミコライフカを解放した」と改めて発表、ウクライナ国防省情報総局は「現時点でソレダル以外の拠点を敵に占領されたことは確認されていない、ウクライナ軍は言及された地域で防衛を続けている」と反論したが、ロシアが言及した何れの拠点も視覚的に制圧が確認されているため情報総局の主張はポジショントークに過ぎない。
追記:ウクライナ陸軍のシルスキー司令官がロシア軍の攻勢に晒されてるバフムートとリマンを訪問、現地司令部と防衛戦について打ち合わせを行ったらしい。
関連記事:ウクライナ侵攻346日目の戦況、ルハンシク州のビロホリウカは宇軍が保持
※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
航空写真で見た時に、ここって畑と農道と本当に小さな集落しか無い平地だから裏側に回りこめそうとは思ってたけど本当に来るとは
これ、補給路の遮断もそうだけどクラスナ・ホラとパラスコヴィーフカの背後を取れるって意味でも相当厳しい進出に思える…
さすがに背後まで防御カチカチな陣地なんてそうないだろうし
スラビャンスク方面からの援軍で弾き返せればいいけど、大攻勢に対応しなきゃいけない中でウクライナ軍に予備戦力がどれだけあるかなあ
クラスナ・ホラ周辺は非常によく粘ってましたが、流石に潮時ですかね。
散々潮時潮時言われまくってきましたが、ついに市内でも防衛ラインをゆっくり下げる動きが見られるようです。
というか巷で言われているロシアの2月の大攻勢が本当にあるのなら、バフムトなんか捨ててさっさとそちらに備えた方がいいかもしれません。
バフムトではなくその攻勢の成否で戦争の趨勢が決まります。
(色々調べてますが、本当にやるんですかね?よく分かりません)
ほぼ歩兵と砲兵で正規軍に守られてる重要塞化された都市を包囲したとはね。
戦車があれば反転攻勢できるのにというウクライナの言い分を完全否定するかのような戦訓を作りやがった。
その為にロシア兵をどんだけ溶かしたか?
人口で負けているウクライナは取れない戦術で中共は得意だったけど
経済発展して先進国化した現在できるのだろうか ?
これをやってロシアは国が持つのだろうか ?
スターリン時代はアメリカのレンドリースの代金ふむ倒して取り込み詐欺を働き
ドイツ・日本人捕虜に復興の為の多大な協力を得たから成り立ったみたいだけど。
ロシアが先進国化というのは、経済的な部分と一部の都市に限られています。
構成国の大半は途上国。
国が保つかどうか、というのは政権の話であれば、真っ赤っかの時代、エリツィン、ゴルバチョフ、いずれを経験していてもプーチンは優れた完璧なリーダーにしか映らないし、基盤は盤石でしょう。
プーチンがすごいか悪いとかではなく、過去のリーダーはその政策に問題があったり、問題がなかったとしても
ロシアが西側と全面的に対峙し困難な状況であったためです。
今はほぼ戦争中といえど、西側との関係は結局ギリギリのラインを保っており、かつてのような極端な物資不足も停電も発生していないのが現実です。
経済的に保つか、という話であればもう過去1年見て問題ないことは明らか。
西側依存の機器については壊れるとどうしようもなくなりそうですが、印経由で調達してしまいそうですね。
この1年が大丈夫だったからこの先も露助は安泰っていいたいの?
そうだとしたら安易な考えだとしか・・。
これはまあ・・・どうみても・・・、いよいよロシア軍によるバフムトの完全包囲が目前、寸前ということで、もはやウクライナ軍のバフムトからの退却、撤退は困難、というか不可能になるのかもしれません。いよいよスターリングラードのような典型的な完全二重包囲という感じになってきました。
トハチェフスキー元帥の提唱によるという1936年の
「赤軍野外教令」
での基本原則は、攻勢主義・殲滅主義・不意奇襲・火力重視・機動主義・全縦深同時制圧の六項目からなり、
「装甲機械化部隊の機動戦による包囲殲滅戦略」
を基本構想とするものであり、マリノフスキー戦車道アカデミーで機甲軍の指揮統帥教育を受けたワレ―リー・ゲラシモフ参謀総長も、それらの基本原則を徹底的に叩き込まれているでしょう。
クラスナ・ホラもこのままだといよいよ完全包囲されそうですが、そもそもバフムトの中心市街からして、いつまで持つかわからない状況であり、とはいえ、こうなると・・もはやバフムトからの撤退も非常に難しいでしょう。
今からマンシュタインばりのバフムト救出作戦を行うにしても、リマンの方面でのロシア軍の攻勢も予想されており、ウクライナ軍の貴重な機動予備兵力をバフムトに向ければ、今度はリマンの方がますます手薄になって簡単に陥落してしまうかもしれません。というか機動予備といえるような兵力がウクライナ軍にまだどれだけ残っているかも定かではありません。
スケールの小さいのんびり完全二重包囲には、トハチェフスキーもあの世で激怒してませんかね。基本原則をさっぱり守っていない、と。
向こう一ヶ月は待つと思ってたが、大攻勢前に陥落もあり得るなこれ
そもそも前提が間違っているのでは?「圧倒的多数のウクライナ軍」vs「圧倒的火力のロシア軍」が正しい
開戦直後に総動員令を出し、予備役90万人を動員。出頭しなければ逮捕される事は、ウクライナ在住の高垣典哉氏なども証言している。適齢男性1225万人の内、根こそぎ動員すると541.5万人の兵力であり、義勇兵を入れて564.5万人というのが当初の評価であり、「前線を埋め尽くす圧倒的多数のウクライナ軍」に少数のロシア軍が爆撃を武器に、点で挑む構図とされた。
ウクライナが9割の兵力を反攻作戦用に温存するとしても数万人の増援を送るのは容易いので、「たかが4万人程度の囚人兵による人海戦術」で押されるという事はありえない状況となっている
開戦当初動員された予備役90万人(過去兵役経験あり)はとっくに参戦可能になっている。ロシア軍より半年早く動員しているからな、いきなり90万人は無理でも数十万人は動員できる
であれば1年経過した現在、ウクライナ領内のロシア軍20万人は常に60~100万人=3倍程度の敵兵と戦っているはずで、仮にロシア側15万人の動員兵が投入されていたとしてもロシアは兵数で劣るはずだ
ではなぜ押されているかというと
「動員がうまくいっていない説」と「報道以上にウクライナ軍の損失が多い(キルレシオで負けている)説」がある
前者はまずクリミアや東部・南部が占領下にあるのでそこの人口は招集不可能。むしろヤヌコビッチ派の旧政府軍やウクライナ共産党はロシア側についておりドネツク・ルガンスク人民共和国軍を形成している。
占領下でなくても「裏切る」とまではいかないが、「動員に応じない」ウクライナ人は相当いるのではないか。【戦争したくないと表明…浴びせられた「恥を知れ」 消える個人の自由】という記事もある
ロシアが30万人という数で動員中断したのは「ウクライナが動員できた人数より上回った」と軍が判断したからかもしれない
次に後者の説の場合、実は人数で勝るがキルレシオで負けているという可能性である
戦況実況系では「ロシアが攻めたが撃退されました」はよく聞くフレーズだが、
ロシア軍はおとりとして進軍して逃げ戻るがその後
「陣地を特定され爆撃によってウクライナ兵が多数死傷している」のではないかとも考えられる
HIMARSばかりクローズアップされるが、実際は各種ミサイルを持つロシアに対し「優位」になった訳ではない
そもそも戦前から位置の分かっているウクライナ軍基地は全て爆撃が終わったからインフラ攻撃を始めている
前線の砲撃量でも、減った、枯渇したと言っても統計的にはほぼ一貫してウクライナ軍よりロシアが多く
確かにウクライナは精密爆撃でロシア兵を効率よく殺害してはいるのだろうが、前線における絨毯爆撃でそれ以上のウクライナ兵が死傷しているために押されている可能性がある
銃撃戦では囚人兵に勝ち目はなくキルレシオ1:10以上だとしても、
あくまで敵兵の位置を確認したり爆撃ポイントの前線に引っ張り出すのが目的であり
その後のサーモバリックなど絨毯爆撃があり、倒した囚人兵以上のウクライナ兵が損耗しており、
ウクライナはその損耗分次から次に増援を投入していたため前線は安定していたが、
ついに増援が枯渇し始めて押されているのではないかと感じる
「兵力でもキルレシオでも勝っている」なら人海戦術ごときで押されるのはムジュンする
初戦では小泉悠さんあたりが兵員数が多いウクライナと圧倒的砲火力のロシアだったけど
動員で兵員数が同レベルになったとテレビで専門家が言っていたと思う。
> HIMARSばかりクローズアップされるが、実際は各種ミサイルを持つロシアに対し「優位」になった訳ではない
これだと、セベロドネツクのウクライナの劣勢とその後のウクライナの大攻勢を説明できなくなる。
状況証拠からハイマースでロシア火力がショボくなり、動員でロシア優勢になったと捉える方が素直でないですか ?
戦時体制での砲弾製造はウクライナも行っていてロシアの半分くらいの砲弾数を製造している報道がありました。
それで北朝鮮分と合わせて、西側支援分を圧倒できるんですかね ?
ロシア国内放送ではロシアの圧倒的な火力が喧伝されてるんですかね ?
イゴールガーキンさんらロシアタカ派のブロガーはチェックする気になるけど
ロシアの国営放送はチェックする気になれない。
開戦初期は、そうだったんでしょうけど
ロシアの圧倒的火力を示す情報は皆無だし。
ロシア兵の命を顧みない波状攻撃との報道くらいしかないから、どこから圧倒的放火力と思うんだろう。
概ね同意
押される理由に関しては後者説を推します(ウクライナの発言を見るに数を集める事自体には昨年夏頃に達成してるように感じた)
ただ私が推測する理由としては「数は揃えたが戦意が低い人が多い」というものではないかと。
嫌々動員された人を海外に送り出しても亡命されちゃいますから。
っとなると色々不足してるウクライナ国内で訓練させるしかありませんがそれでは練度は得られないはずです。
あとウクライナ軍はアメリカ企業が提供した高性能な戦術支援AI(あらゆる情報を集め最適解を導き出す?)を使用してるようですが機能してなさそう。
だってザルジニーは「勝手に持ち場を離れるウクライナ兵が問題」と言ってるのですから。AIは間違った元データからは答えを出せない。
後はサーモバリックとかクラスターとかそういう要素もあるのだろうけど。
雑感失礼
AIが将棋で羽生善治より強いのは、将棋が敵の駒の種類と位置、数がわかる
「完全情報ゲーム」
だからで、逆に敵の札の種類がわからない
「ババ抜き」
のような
「不完全情報ゲーム」
では人間に勝てないのです。
実際の戦争、特に野戦などは、
「戦場の霧」
という言葉に象徴されるように、典型的な不完全情報による戦いであり、将棋のような完全情報ゲームとは全く違うのです。
「踊る大捜査線」
でいう
「事件は会議室で起こってるんじゃない。現場で起きてるんだ。」
という話と同じです。
ゾルダーに投入されたウクライナ軍の空挺旅団の兵士が言っていたように
「死傷者の人数を数えているヒマなどない。」
というような状況になれば、ウクライナ軍の損害はもとより、ロシア軍の損害も正確に数えることなどできないのが当然で、そうなれば戦術支援AIに入力される数字も、もちろん誤ったものとなり、そこから計算される判断も、おのずと誤ったものとなるのです。
それがわからずにアメリカ企業が提供した戦術支援AIを使うウクライナ軍の参謀というのは全くの素人同然ということでしょう。
いちミリオタに過ぎないド素人が正規軍の参謀を素人呼ばわりする滑稽。啓蒙してやろうという姿勢の下に透けている浅学。
なぜか書き込めない?
そもそも前提が間違っているのでは?「圧倒的多数のウクライナ軍」vs「圧倒的火力のロシア軍」が正しい
開戦直後に総動員令を出し、予備役90万人を動員。出頭しなければ逮捕される事は、ウクライナ在住の高垣典哉氏なども証言している。適齢男性1225万人の内、根こそぎ動員すると541.5万人の兵力であり、義勇兵を入れて564.5万人というのが当初の評価であり、「前線を埋め尽くす圧倒的多数のウクライナ軍」に少数のロシア軍が爆撃を武器に、点で挑む構図とされた。
ウクライナが9割の兵力を反攻作戦用に温存するとしても数万人の増援を送るのは容易いので、「たかが4万人程度の囚人兵による人海戦術」で押されるという事はありえない状況となっている
開戦当初動員された予備役90万人(過去兵役経験あり)はとっくに参戦可能になっている。ロシア軍より半年早く動員しているからな、いきなり90万人は無理でも数十万人は動員できる
であれば1年経過した現在、ウクライナ領内のロシア軍20万人は常に60~100万人=3倍程度の敵兵と戦っているはずで、仮にロシア側15万人の動員兵が投入されていたとしてもロシアは兵数で劣るはずだ
ではなぜ押されているかというと
「動員がうまくいっていない説」と「報道以上にウクライナ軍の損失が多い(キルレシオで負けている)説」がある
前者はまずクリミアや東部・南部が占領下にあるのでそこの人口は招集不可能。むしろヤヌコビッチ派の旧政府軍やウクライナ共産党はロシア側についておりドネツク・ルガンスク人民共和国軍を形成している。
占領下でなくても「裏切る」とまではいかないが、「動員に応じない」ウクライナ人は相当いるのではないか。【戦争したくないと表明…浴びせられた「恥を知れ」 消える個人の自由】という記事もある
ロシアが30万人という数で動員中断したのは「ウクライナが動員できた人数より上回った」と軍が判断したからかもしれない
次に後者の説の場合、実は人数で勝るがキルレシオで負けているという可能性である
戦況実況系では「ロシアが攻めたが撃退されました」はよく聞くフレーズだが、
ロシア軍はおとりとして進軍して逃げ戻るがその後
「陣地を特定され爆撃によってウクライナ兵が多数死傷している」のではないかとも考えられる
HIMARSばかりクローズアップされるが、実際は各種ミサイルを持つロシアに対し「優位」になった訳ではない
そもそも戦前から位置の分かっているウクライナ軍基地は全て爆撃が終わったからインフラ攻撃を始めている
前線の砲撃量でも、減った、枯渇したと言っても統計的にはほぼ一貫してウクライナ軍よりロシアが多く
確かにウクライナは精密爆撃でロシア兵を効率よく殺害してはいるのだろうが、前線における絨毯爆撃でそれ以上のウクライナ兵が死傷しているために押されている可能性がある
銃撃戦では囚人兵に勝ち目はなくキルレシオ1:10以上だとしても、
あくまで敵兵の位置を確認したり爆撃ポイントの前線に引っ張り出すのが目的であり
その後のサーモバリックなど絨毯爆撃があり、倒した囚人兵以上のウクライナ兵が損耗しており、
ウクライナはその損耗分次から次に増援を投入していたため前線は安定していたが、
ついに増援が枯渇し始めて押されているのではないかと感じる
「兵力でもキルレシオでも勝っている」なら人海戦術ごときで押されるのはムジュンする
もう少し戦況を見ないとですが、バハムート北〜北北西のウクライナの防衛
ラインはもともと脆弱でしたが、完全に崩壊したかもしれませんね。
ベルヒフカが防衛ラインと思っていましたが、ロシアはさらにその外縁から
侵食しようとしているのでしょうか。これではイワニフスキーやチャシブ・
ヤールを死守しても、北から周りこまれて包囲完成の可能性が出てきました。
ロシアはバハムート包囲を進めつつ、既にスリャビンスク・クラマトルスク
コンスタンチノフカの攻略作戦を開始しているのかもしれません。
ウクライナ側の脆弱な地域を執拗に攻撃する、、、やはり1月初旬から
ロシアの「大攻勢」は始まっていたのか?
派手な「大」攻勢ではなく地味な詰将棋のような、、、しかしこの方が
ウクライナは振り回されて効果的な反撃ができないので、厳しいですね。
地力で優る相手に、隙のない堅実な作戦を取られるとどうしようもない。