米国製兵器によるロシア領内の攻撃についてベルギーは「ウクライナ領内でのみF-16を使用できる」と、デンマークは「ロシア領内の軍事目標を攻撃できる」「これは戦争ルールの範囲内だ」と述べ、New York Timesも「バイデン大統領は同盟国から決断を迫られている」と報じた。
参考:Ukraine can use our F-16s to strike Russian territory, Danish foreign minister says
政治的に重要なイベントを台無しにしたくなければ、バイデン大統領は早々に決断を下す必要がある
ベルギーはF-16提供を盛り込んだウクライナとの安全保障協定に署名、デ・クロー首相は「ロシア領空内でのF-16使用を認めるのか」という質問に「今回の合意に含まれる全てのものはウクライナ軍がウクライナ領内で使用するためのものだ」と回答したが、ウクライナにF-16を提供するデンマークのラスムセン外相は30日「ウクライナ人は提供するF-16でロシア領内の軍事目標を攻撃できる」「これは戦争ルールの範囲内だ」と述べた。

出典:ПРЕЗИДЕНТ УКРАЇНИ
どちらの見解が正しいのかは不明だが、最終的な判断はシステムの製造国である米国=バイデン大統領の政治的決断に委ねられる可能性が高く、New York Timesも29日「バイデン大統領は同盟国からの圧力を受け、ウクライナとロシアの戦争における最も重要な決断の1つ、つまり米国製兵器によるロシア領内の攻撃を解禁するかどうか決断を迫られている」「ホワイトハウスの高官らは戦争の流れがロシアに傾きつつあると認識し、正式な勧告を行うため素早い行動を起こしている」と報じている。
バイデン大統領は6月6日にノルマンディー上陸作戦80周年を祝う式典、6月13日にG7首脳会議、7月9日にNATO首脳会議への出席が控えており、New York Timesは「これらの主要同盟国との対面で団結を示すことは非常に重要だ」「バイデン大統領が決断を下すのに残された時間はそう多くはない」と指摘しているため、政治的に重要なイベントを台無しにしたくなければ「早々に決断を下す必要がある」という意味だ。

出典:U.S. Air Force photo by Samuel King Jr
因みにNew York Timesは「仮に攻撃を解禁しても米国製兵器の使用範囲はウクライナ攻撃に関与する国境沿いの軍事目標に限定される」「この攻撃を解禁は公に発表されることはない」「攻撃が解禁されたかどうかはロシア領内の軍事目標にミサイルや砲弾が降り注ぐことで判明する」と書いているため、ロシア領内の攻撃が解禁されたかどうかは結果によってのみ知ることができ、逆にNATO首脳会議まで攻撃が発生しない場合「解禁されなかった」と解釈するべきなのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Andrew Britten
ロシアのような核大国に、疑心暗鬼を生むような事を増やすのは、危険性を高めるだけだと思うんですよね。
バイデン大統領が、F16のロシア領内攻撃を許可するのか注目したいと思います。
今までの傾向であれば、最初は認めず、時間が経てば認める形になるのかなと予想します。
>「この攻撃を解禁は公に発表されることはない」
釣りなのかなと思いつつ。
レイシズムはありえないわ
仮に許可が降りたとして現実的に有効な攻撃は可能なんでしょうかね?
攻撃自体可能でも航空機が活躍できる環境じゃないから戦争初期のハイマース程の活躍は期待できないと思うゾ
下の記事がでる様な状況なのにF16が来たら戦局を覆えせると思ってる層がいるから怖いゾ
まぁヤフーとかユーチューブでF16のポジティブな情報しか無いから仕方ない気もするけどネガティブな情報あっても確証バイアスで見られる事は多分ないな(諦め)
「F-16がロシアとの戦争で果たす役割、決定的なものではなく大きな変化はない」
Su-24は数機しかないらしいので、ストームシャドウ、タウルスといった巡航ミサイルの発射機として使うんだと思う。
とりあえず安地から滑空爆弾を降下するミグけん制できれば十分
閣下として2022年と2023年のようににけん制しあってお互いの空軍が活動できないグレーゾーン化できればいいんだけど、迎撃側のウクライナF-16のほうが若干不利か
とにかくウクライナに対抗手段がなくロシア空軍が好き勝手に暴れてる今を変えなきゃ
なんか最近のロシア機っていうと主役はスホイという印象。
MiG-29/31も居るようですが数はどうなんだろう。
段々と笑えない段階までエスカレートしてきた感がありますね
存在感を出そうとする小国の思惑と、選挙dw勝つ事が最優先の政治家の思惑。これらが混じり合って当事者達を置いてけぼりで第三次大戦に突き進んでるように感じられてしょうがないです
代理戦争のはずが代理戦争では無くなっていく危険性
SEADやCASが出来たら理想でしょうけど、さすがに西→東の機種変は1年2年の訓練で厳しいと思いますね
敵航空機に空対空が殆どじゃないかな?
F-16をガンガン越境攻撃に使うと損耗率も高くなって、折角訪れた膠着を生み出す(かもしれない)チャンスを棒に振ってしまうのではないかと危惧しています
勝てないまでも負けない戦争をする為には越境攻撃は必須ですが、ウクライナの攻撃目標が何なのか政治的目的が優先されているようでロシアの過剰な反撃を引き起こす可能性が高いですね。
きちんと長距離ミサイルの発射母体や保管場所を攻撃すれば支援国の同意も得やすいんですが何故かロシア国内のインフラ攻撃を優先してきた実績があるんですよね。敵ミサイルの防衛コストを丸ごと支援国が負担する前提だとウクライナ政府が認識しているんでしょうかね?
F-16に限らず、NATO加盟国がウクライナに供与した兵器でロシアの国土に対する攻撃を「戦争のルール内だ」と言って許可するのならば当然ロシアがその兵器を供与した国の国土に対し攻撃を行うのも「戦争のルール内」と言うことになります。デンマークはロシアから核ミサイル攻撃でも受けたいのだろうか?
じゃあロシアだって北朝鮮やイランから供与された兵器をウクライナに使ってるじゃん
ウクライナが北やイランを攻撃出来るのか?
で、終わりですが
イランや北からは購入であって供与でない
>ロシアがその兵器を供与した国の国土に対し攻撃を行うのも「戦争のルール内」
侵略者ロシアがアメリカやNATOを攻撃できるのか?で、終わりですが
ロシアは攻撃しなくてもロシアから武器を提供された国家がNATOやアメリカを攻撃してもよいという新ルールが追加される事になりました。
フーシ派がロシアから対艦ミサイルを供与されてミサイル攻撃するのも自由
北朝鮮がロシアから弾道ミサイルを供与されてアメリカを核ミサイルで狙うのも自由、韓国に滑空爆弾の雨を降らすのも自由
シリアやイランやその武装組織がロシアから供与を受けて勝手に作っている米軍基地を攻撃するのも自由
アフリカの米軍やフランス軍基地を攻撃するのも自由となりました
兵器に精通した軍人経験のある傭兵もセットにね。
冷戦期に戻る程度で留まって欲しいものです。
いやそれは違う
NATO加盟国がウクライナに供与した兵器によるロシアの国土に対する攻撃と同列で許されるのはロシアが他国に供与された兵器でウクライナを攻撃すること=今まさにやってること
またはロシアがどこかの勢力に供与した兵器で西側諸国を攻撃させることくらいかな
まぁそんなことできないだろうが
戦争を拡大させたいのか?
コメント欄が冷静でいいけど、
在日米軍基地に反撃とかなったら日本にも被害がでるから止めてくれと、岸田さんは行って欲しいね。