EU外務・安全保障政策上級代表のボレル氏は「ロシアの攻勢に対応するため数週間以内に弾薬をウクライナに届けるには、各国が備蓄分をさらに解放するしかない」と外相会議で訴えたが、同問題は国防相の管轄なので次回の会議に持ち越しとなった。
参考:Боррель: Украине надо срочно передавать все боеприпасы, которые есть на складах армии ЕС
各国が「最低限の安全保障に必要だ」という理由で備蓄している弾薬をウクライナ向けに手放すとは考えにくい
ボレル氏はEU外相会議の場で「欧州は防衛産業界の生産能力を高めなければならないが、ウクライナの緊急ニーズに応えるには欧州レベルの調達だけではなく『あらゆる努力』を行わなければならない。我々は新たに製造される弾薬を待つのではなく、(ロシアの攻勢に対応するため)今後数週間以内に弾薬を届けるため各国が備蓄分をさらに解放するのが最善策で、既に倉庫にあるものを出来るだけ多くウクライナ軍に供給すべきだ」と訴えた。
欧米諸国の要請を受けてウクライナ軍は弾薬の効率的な使用を心がているが、それでも欧米企業が1日あたりに生産する量を超える砲弾を発射(3,000発~5,000発)しており、米国や欧州は砲弾の増産に取り組んでいるものの供給が需要を上回るのは数年先(最速でも2024年以降)になる見込みで、ウクライナに砲弾を提供してきた多くのNATO加盟国は備蓄の余剰分を使い果たしているため「新たに製造された砲弾をウクライナに送っている状況=需要を満たすレベルではないという意味」だ。
つまりボレル氏の主張は「自国の安全保障に不可欠だという理由で解放していない各国の備蓄分をウクライナに提供するしかない」という意味なのだが、この手の話は外相ではなく国防相の管轄なので「来月7日に開催される次期会議で具体的な提案を行うことになった」と報じられている。
エストニアが提案しているウクライナ向け弾薬の共同購入も「来月のEU首脳会議で取り上げられる可能性がある」と報じられているが、備蓄分の解放も共同購入も加盟国の合意を形成するまで時間がかかる上、各国が「最低限の安全保障に必要だ」という理由で備蓄している弾薬をウクライナ向けに手放すとは考えにくく、もう平時体制で本物の戦争が要求する需要に直ぐ対応するのは不可能(何年も先で良いなら可能)なのだろう。
関連記事:バイデン大統領、支援には限りがあるのでウクライナに反撃を急ぐよう要請
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
結局西側のGDPが高いっていっても製造業なんて悲惨なものですから ITや金融で大幅に水増しされてるのではないかな?
戦争に強いとは限りません
統計をきちんとご覧になられると良いですよ。
GDPの問題ではなく、政策や平時の備えでは。
2019年の産業別GDPのシェア(サイトによって多少変動)
・日本 20%
・米国 12%
・ドイツ 25%
・スイス 27%
・イギリス 18%
・フランス 14%
金融が工業を上回る先進国はフランスくらいでした。
というか英米仏の工業のGDPに占める割合が低いのは海外に製造拠点を構えるグローバル化の影響なんだろうか。
そんな西側以上に製造業?がまともにやれてないのがロシアです
対中に尽力する方が良いくらい、中国の製造と生産量は非常に不味いです
特に米英なんてのは工場立てるだけで補助金もらえたり減税されたり
米国なんてほらトランプとかバイデンが工場をとにかくたてろって圧力かけてくるでしょう
政治的妥協だったり、完成品を輸入すると関税かけられたりするので組み立て工場つくったり
米国の技術だからできるみたいな感じではなくて、外国でもできるようなこと(中国やメキシコとかね)をわざわざ米国内でやるわけです 英国のほうはブレグジットでEUの関税優遇がなくなると大量に工場が閉鎖されました 関税のおかげで工場が生きてたわけですね
そんな努力(?)のおかげで数字上はすこぶるいいわけです 生産高とか利益率とか就労人数とかねw 有権者が「なんだ製造業全然衰退してないやん!」って思ってくれて政治家に投票してくれればそれでヨシッ!
真水の部分なんてどれほどあるのか気になるところです
資本主義とは、生産手段の私的所有と、そこから少しでも多くの利益を生む運用を命題とする
経済システムです
そして現代の資本主義国の殆どでは兵器・弾薬の製造を国営の兵器廠が担うスタイルは廃れ
民間企業が国と契約して製造・供給するスタイルに替わっています。
そこでは需要と供給の関係は絶対であり、どれだけGDPが高かろうが、定められた備蓄量と
平時の訓練需要がまかなえれば良しな国の弾薬発注に対して、それを遙かに超える戦時需要を
民間企業が独自に過剰投資して供給する能力を保持する事などあり得ません。
弾薬製造は平時においては「作れば儲かる」な商売ではありません、また「作れば儲かる」な
戦争需要など一過性です、一過性の需要と分かっている製品に過剰投資する民間企業はありません。
どれだけGDPが高かろうが、この原則は変わりません。
この原則を崩すには国営の兵器廠を復活するしかありません、それであれば採算度外視、利益
度外視で戦時需要を担える製造能力をもつ工場を平時から維持して戦時に備える事が出来るでしょう。
最近のレオ2の騒動を見ていると、その「自国用の備蓄」、本当に使える状態で存在するんですか。。。?
という一抹の不安すら出てくるな。。。
我が国は、もっと・・・・。
あんた、何かにつけてニホンガー、ニホンモーとか言っているけどヤフコメに行った方がいいんじゃないの?(まともな批判ならともかく)
良くコメントしているの見るけど暇なんか?
日本人だったら日本に関心が向くのは自然なのでは ?
それより、なにがなんでもロシアに勝たせたい
ロシア親派が少なくないのが不思議。
太平洋戦争時にアメリカと殴り合って
ほとんどKO寸前にリングに殴り込んで来て殴りたおされ
日本に勝った勝ったと、ふれ回っているロシア。
それも不可侵条約があったのにも関わらず。
火事場泥棒には親近感どころか
軽蔑と嫌悪感しか沸かない。
ムネオ先生や森元総理や一〇会の先生方はそんなボコボコにしてきたアメリカ憎しでロシアに肩入れしているんですよね。
ロシアがウクライナに勝ったらアメリカNATOの力が弱まって日本がアジアで安全に発展していける?という論理が全く分かりません。
まず旧ソ連と現在のロシアは、連続性はあれど別物の国家体制です。
まして狂気の独裁者スターリンの時代と比較するのはどうかと思いますよ。
よく言われる火事場泥棒ですが、日本もロシアに対し火事場泥棒をしていますよ。
いわゆるロシア革命時のシベリア出兵ですね。随分と悪辣な事をしたようです。
時の政治家加藤高明も、シベリア出兵について、「なに一つ国家に利益をももたらす
ことのなかった外交上まれにみる失政の歴史である」と言っています。
ここらへんはWikipediaでも見れるので確認してみてください。
スターリンの不可侵条約破棄からの侵略は、この日本のシベリア出兵の復讐だった
とも言えます。
尼港事件で民間の日本人6000人を殺害したのだからシベリア出兵の報復はすんでいるのではないかね
言い分は理解でき、ロシアの立場での理はあるのかもしれないが
日本の場合は火事場泥棒ではないと思う。
ソ連の場合、侵攻目的は北方領土や北海道を奪う目的です。
それに対して日本の場合は白ロシアへ肩入れすることで
赤化ウイルスの駆除を目的にしています。
当時の日本は貧しくなんちゃって先進国なので
赤化の脅威が高く革命の恐れがありました。
白ロシアが倒れ、隣国が共産主義主義国になってしまい。
戦前戦後にコミュニストが国内に跋扈しました。
加藤高明の弁も、その残念さに対するものではないですか ?
管理が杜撰で消費期限超えを処分更新せず保管したままが無いとは断言できませんが、弾薬類は必要なときに速やかに部隊供給するために備蓄しておくもので、即応状態ないし準即応状態で保管するのが基本です。
災害備蓄品と同様、有事において直ちに使えるよう備蓄保管しておくものかと。
自国軍隊用のストックこそ管理に気を使うのが普通でしょう。
弾薬類であればその為に備蓄期限を設けたり、抜き取りで定期検査をしたり
試射をしたりします。
ただ野放図に倉庫に積み上げているわけじゃありません。
自分たちの安全保障・経済に支障がない範囲で支援するってのが支援国達の基本姿勢ですからね(旧ソ国を除く)。
欧米も当初はウクライナなんて直ぐに占領されると思っていた訳で、ここまで戦ってロシアの国力を削いでくれれば十分という本音があるのではないでしょうか。
冷戦後に欧米が戦ったのはユーゴスラビアやイラク×2が相手で、まずは航空戦力で削った上で地上軍投入してたから砲弾数が問題にならなかったが、互いに航空戦力が満足に使えず地上戦がメインになったウクライナとロシアの戦争では足りなくなったということなんだろうか。
かといって、NATOの主敵はロシアなんだから、備蓄を多少減らしたところで当のロシアを弱らせられるんだから問題なくね?
その後備蓄を復帰できなさそうなのが問題なのかな?
NATO加盟国同士の紛争の場合、NATOが機能しないことも原因の一つと思います。
ギリシャはトルコとの有事に備えなくてはならないなど。
NATO加盟国同士の関係は、必ずしも良いとは限らないですから。
ロシアは着々と戦時経済に移行してる事考えると備蓄を全て吐いても足りるかどうか
これで対NATO戦等を本気で考えてるならちょっとまずい
アメリカが最近中国がロシアへの武器支援を検討し始めてると言い始めてるのも気になるな
中国がどこまでのリスクを許容するかは分からないが、もし本当に中国が本格的にロシア支援をし始めると今の西側の生産能力ではとても太刀打ち出来なくなるし、ウクライナの勝機はかなり薄くなると言わざるを得ない
西側経済へのダメージもこれまでの比ではない
比較的影響が少ない日本含む東アジアも深刻な経済損失に直面するだろう
中東、アフリカ、南アジアでも明確にロシア側につく国が出始めるのでは?
それもこれも三大経済圏の一つのくせにとんでもない無能っぷりを晒してるEUの深刻な能力不足のせいだが
ちうごくが表立ってロシアを支援しだしたら
当然西側諸国のギアもそれに応じて上がるからそこまで心配しなくても良いのでは?
まさか朝鮮戦争の時みたいに義勇兵(大嘘)の派兵まではしないだろうし
(ウクライナに派兵した所で彼の地は中国の緩衝国にならない。。。)
中国は単純にロシアへの武器弾薬支援を対米交渉カードとして持っときたいだけだと思うよ
楽観的過ぎるな
今やアメリカをはるかに上回る工業生産能力を持ってるのが中国だぞ
それに特にEUが上げられるギアがあるのかとても疑問だ
ロシアの脅威認識としては西側を甘く見てたとしか思えないです。
NATO軍部隊がまだまだ残ってますので、ちゃんと飲み込んでください。
韓国程度のGDPの国に西側が消耗戦で負けそうとか。定時退社で土日は休んで戦争に勝つっていうのは難しいことですね。どうも民主主義の老朽化を衝かれるような時代になったんでしょうか。野球で選手が投票で監督を選んで、それも3イニングごとに選びなおすとかしてたら野手や投手の利権が相克して先ず試合は負けますよね。
自分の認識だとみなさんロシアを買いかぶりすぎてると思います。
>ペンシルベニア州スクラントンの弾薬工場で155mm砲弾の生産量が月間15000発から70000発に。
アメリカはこの工場だけで月産7万発生産できます。
それに対してメディアの報道でなく怪しさはありますが
24時間3交代体制で2万発しか生産できず球数制限がかかり
去年のセベロドネツク攻防戦みたく圧倒的火力でバカスカ打ててません。
正直全力投球で2万しか作れないなんてしょっぱいなと思いました。
情報源は覚えてませんし怪しいとは思いますが
状況証拠としてセベロドネツク攻防戦には比べられないほど
いまのロシアは牛歩進攻ですよね。
ただ中共は怖いです。
AIやEVなどコモディティ分野はアメリカと肩を並べる勢いです。
この話しの恐ろしいところって、欧州各国ってロシアとの戦争を想定した国防戦略を組んでたはずだが
主要国ですら日本を下回るような備蓄量の気配があるし、まじどうなってたのかと
特に陸軍国もとか、どうやって戦争する気だったんだろう
日本みたいに西側でアメリカの次みたいな規模の空海軍なわけでもないし
どう考えても今までのヨーロッパが実力に対して過大評価されてたとしか
軍事どころか経済はソブリン危機、産業はディーゼルゲート、社会保障はコロナ禍でありとあらゆる分野でケチつきまくってるし
GDP通りの実力があるのか、そもそも公表されてるGDPが本当に妥当なのかすこぶる疑問だ
いろいろな要素があるにせよ、一番の要因はこんな砲撃戦やるような戦争をこっちは考えてなかった、てことじゃないのかと。
空軍が期待する働きをしてたらこんな塹壕戦と砲撃戦に終始するような消耗戦にはなってなかったんじゃないかな。(その場合はウクライナのほうがヤバかった気がするけど)
つまりSAMが怖いのが原因だ!(ズビシッ)
湾岸戦争、ユーゴ内戦、イラク戦争、アフガニスタン戦争・・・西側諸国が関わってきた戦争は少なくないのだから、そこから戦場における弾薬の消費量はある程度、見当はついていたと思いますね。ただ、今回の戦争は塹壕戦と砲撃戦と言う形になってしまい、想定以上の弾薬の消費量になってしまったという事なんだと思います。
弾薬不足が深刻化したら、最終的には長距離ミサイルか航空戦力を提供するしかないと思いますが、果たして西側諸国にそれを決断できるのか難しい所だと思います。
弾薬の生産でふと思ったのですが、以前の記事でも見られましたが中東諸国が兵器に購入から自国開発ができる体制を目指装甲車やら火砲システムの開発をしてるという記事がありましたが、その話には弾薬の類も含まれてるのかなと思った次第です。
中東で生産したものでNATO諸国の消耗品の一部でも補えたら面白のですが。