欧州関連

戦術UAVを探していた英陸軍、ロッキード・マーティン製のストーカーを採用

英国防省は16日「陸軍向けの戦術UAVとしてロッキード・マーティン製のSTALKER×99機とINDAGO×15機を導入する」と発表、このUAVは前線や敵地奥深くでの情報収集、監視、目標捕捉、偵察(ISTAR)用途で使用される。

参考:New portable and packable drones for British Army

競合が多い戦術UAVの分野で「英陸軍採用」と実績は今後の販売で有利に働くかもしれない

英陸軍は兵士が持ち運び可能で情報収集、監視、目標捕捉、偵察(ISTAR)用途に使用可能な戦術UAVを調達するためTIQUILAプログラムを開始、複数の入札者の中からロッキード・マーティンの選択してSTALKERとINDAGOの導入を決めた。

垂直離着陸に対応した固定翼タイプの「STALKER(重量約20kg)」は比較的サイズが大ききものの組み立て式なので数名の兵士によって持ち運ぶことができ、動力も電動駆動(燃料電池方式/8時間以上の滞空能力)を採用しているため作動音が無音に近く、兵士のバックパックに収まる「INDAGO(重量約8kg)」はドローンタイプの小型UAVで滞空能力は50分~70分と短いものの、セットアップに2分しかかからないためSTALKERよりも運用性で勝っている。

要するにTIQUILAプログラムで調達するUAVはMQ-9やTB2のようなUCAVではなく、Switchbladeのような徘徊型弾薬でもなく、Shahed-136のような自爆型無人機でもなく、高高度偵察を行うグローバルホークのような用途でもなく、低空域で作動する純粋なISR用途の戦術UAVだ。

出典:British Army INDAGO

管理人の認識ではSTALKERを採用したのは英陸軍が初めてで、INDAGOはスイス陸軍が採用を決めているものの、この分野のUAVは競合が多いため特にSTALKERやINDAGOが優れているというという評判は聞かないが、英陸軍が採用したと実績は今後の販売で有利に働くかもしれない。

関連記事:英国、無人航空機や無人水上艇を組み込んだ海兵隊のハイブリット戦を公開

 

※アイキャッチ画像の出典:British Army STALKER

JF-17に手を焼くミャンマー空軍、新たに導入したSu-30SMEを公開前のページ

ゼレンスキー大統領、兵士激励のため銃弾が飛び交うバフムートを訪問次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    東地中海の対立構造に新たな火種、ギリシャ議会が領海拡張法案を承認

    ギリシャ議会は20日、トルコが強く反対していた領海の拡張法案を承認して…

  2. 欧州関連

    緊張が高まる中、ウクライナ、英国、ポーランドが安全保障協定を締結

    ウクライナ外務省は17日、ウクライナ、英国、ポーランドの3ヶ国による新…

  3. 欧州関連

    米独がHIMARSと共通性をもつGMARSを開発、火力面で競合と対等に

    ロッキード・マーティンとラインメタルはHIMARSと共通性をもつ欧州製…

  4. 欧州関連

    アゼルバイジャンがスペイン会談を拒否、南コーカサスからの仏排除が目的

    フランスのコロンナ外相は3日「軍事装備の供給に関する将来の契約について…

  5. 欧州関連

    リマンを巡る戦いはウクライナ軍勝利で決着、ロシア軍は撤退を発表

    ロシア国防省は1日、プーチン大統領が守ると宣言した連邦領に編入地域「ド…

  6. 欧州関連

    英国防相、ロシア軍を追い出すためウクライナ軍に長距離砲供給を決定

    ウォレス国防相は31日、戦いが進軍阻止から奪われた領土の奪還に変化した…

コメント

    • Bwgv111
    • 2022年 12月 20日

    これで敵は
    助けてー!集団STALKERに襲われてまーす!
    となる訳か

    34
      • 七面鳥
      • 2022年 12月 20日

      盗撮されて刺されてから助けを呼んでも手遅れですよと、、、

      2
    • ななし
    • 2022年 12月 20日

    関係ないけどS.T.A.L.K.E.R.2がウクライナ戦争で延期になってるんだよなぁ
    本来なら今月発売だったのに、マジでロシア許すまじ

    15
    • 3/7
    • 2022年 12月 20日

    何かと凄いなコレ
    利便性とかよく考えられてる

    日本期待の星 フジ・インバック! じゃ無理だな

    1
      • マモっちゃん
      • 2022年 12月 20日

      このブログの管理人も何度も言ってることだがUAVはグループ1~5(アメリカ軍での分類)があり、INDAGOはグループ1(重量10kg以下)、STALKERはグループ2(重量25kg以下)、フジ・インバックのはグループ3(重量600kg以下)だからそもそも競争関係にない。

      あとSTALKERは今年4月に特別仕様機でグループ2 最長となる39時間の飛行時間を記録してるのでその点が決め手の一つになったのではないかと思う。

      27
        • バーナーキング
        • 2022年 12月 20日

        フジインバックはグループ1も作ってるよ。
        グループ2も金出して頼めば作るだろう。
        ハイエースに積めるゴムロープカタパルトとか周辺装備も作ってるから要求明確にして頼めば実用に足るシステム作り上げると思うんだけどねぇ。
        別にいきなり国際的に競争力のあるモノで作れなくてもいいんだし。

        10
          • ぬるぽ
          • 2022年 12月 20日

          フジインバックの機体はレシプロエンジンでスケーラビリティが悪い
          サイズを小さくすると効率も航続時間も悪くなるしうるさい
          必要に応じてケーブル一つで自在に複数のプロペラを動かせる電動式と比べて垂直離着陸も困難
          重要なのは機体そのものではなく燃料電池

          2
            • バーナーキング
            • 2022年 12月 20日

            電動もあるよ。
            公開情報くらい調べてから喋ろう。

            12
              • ぬるぽ
              • 2022年 12月 20日

              D-6型機 電動UAVのこと?あれは電池式だからSTALKERに到底及ばない性能しか出せない
              ラジコンに毛が生えたような代物
              繰り返すが重要なのは燃料電池

              4
                • バーナーキング
                • 2022年 12月 20日

                じゃあ上の長文の前半は何だったん?
                てか私見で勝手に重要性の順序決めないでもらえるかな。
                このご時世になんで全部自社でやらにゃいかんのよ。防衛省が依頼する、って話になれば動力系はそっちでいくらでもツテがあるだろう。

                20
        • ネコ歩き
        • 2022年 12月 20日

        3/7さんがどういう意図で
        >日本期待の星 フジ・インバック! じゃ無理だな
        と書いたか分かりませんが、LMと比較すれば現在のフジ・インバックに同等品を開発できる力は「まだ」無いのは客観的事実でしょう。
        同社には海保や防衛省から問い合わせ又は資料請求もあるようですが、海外の代表的企業との比較は厳しいかと。
        機体構成パーツを含め自社開発能力は高いようですので、良い形で発展して欲しいと思う企業ではあります。

        5
    • 58式素人
    • 2022年 12月 20日

    記事の内容と少しずれて、ドローンを撃ち落とす話。
    YouTubeを観ていて、ミニガン四連装の動画を見つけました。
    多分、昔の12.7mm四連装の砲架にミニガン四丁をセットしていました。
    夜間に射撃をする様子も動画になっていました。
    これを見ると、夜間照準器を付ければ、
    Shahed-136を撃ち落とすに十分に思えます。
    リンク で観れます。

    1
      • 58式素人
      • 2022年 12月 22日

      追記です。
      UAVですが、英軍は、輸送用ドローンにも力を入れているようですね。
      既に400kgを運べるオクトコプター(?)を実用化しつつあるようです。
      外見はクアッドコプターですが、上下にローターをつけているようなので、
      オクトコプターでしょうか。
      面白いのが、海軍で行っているとのこと。やはり海洋国家ですね。
      ハイライン移送、有人ヘリに次ぐ輸送手段になるのでは。
      当然、陸軍でも使えて、輸送以外にも大量の擲弾を敵の頭上に落とす
      軽爆撃機にもなるとか。
      素人は、以前に輸送用のものが必要ではと書きましたが、
      現実は素人の想像などとっくに超えていますね。

      1
      • きっど
      • 2022年 12月 22日

      それ、わざわざミニガンに換装せずに元のM2のままの方が、Shahed-136相手には有利だと思われ
      相手は爆薬を搭載したそこそこのサイズの自爆機ですので、手数よりも射程の方が重要かと

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  2. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
  3. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  4. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  5. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
PAGE TOP