英国が開発を主導している第6世代戦闘機「テンペスト」のエンジン開発を担当するロールスロイスは20日、テンペストに搭載されるエンジンに関する動画を公開した。
参考:Rolls Royce Tempest Advanced power and propulsion system
第6世代戦闘機「テンペスト」開発を印象づけるロールスロイスの動画
この動画は英国の戦闘機に使用されたロールスロイス製エンジンの歴史を振り返るところから始まり、第一次世界大戦で活躍したF.2ファイターの“Falcon”、第二次世界大戦で活躍したスピットファイアの“Merlin/Griffon”、戦後に登場したジェット戦闘機ハンターの“Avon”、世界初の実用VTOL戦闘機ハリアーの“Pegasus”、可変翼を採用した戦闘機トーネードの“Turbo Union RB199”、カナード翼を採用した戦闘機ユーロファイター・タイフーンの“EUROJET EJ200”、第5世代戦闘機F-35BのF135に連結された“LiftSystem”と続き、最後に第6世代戦闘機「テンペスト」が登場する。
ここからテンペストに搭載されるエンジンの説明が始まるのだが特に目新しい内容はなく、テンペストのエアインテークからエンジンへと繋がるダクトの形状や、エンジン周りの熱エネルギーを回収してリサイクルしたり新型エンジンが生み出す電力量について言及されているだけだ。
しかし非常にカッコいい。
まだテンペストの開発は要求性能すら確定しない段階だが、期待感を煽られる訴求方法は流石だ。
このような動画の制作意図はテンペストの海外輸出訴求ではなく、ロールスロイスの価値や技術力を株主や防衛産業業界に訴求するための性格が強いが、副次的な要素としてテンペスト開発に資金をだす英国政府や国民に対して第6世代戦闘機「テンペスト」開発が進んでいることを印象づけ理解を得る効果がある。
このような手法は各国の防衛産業が当たり前のように行っているので特に珍しくないのだが、日本の防衛産業界は防衛省しか見ていないので何をどう開発しているのか国民に伝わりづらく、欧米の防衛産業界に比べて宣伝やアピールが下手くそ過ぎると管理人は感じてしまう。
別に軍事機密に触れる内容まで国民に公開せよ言っているのではなく、単純に見せ方の問題だ。
日本も多額の予算を投じる次期戦闘機開発が控えており、今まで以上に国民の理解と共感を得ていく必要があるので、もう少し時代に合った方法で訴求していく必要があるのではないだろうか?
第6世代戦闘機「テンペスト」の開発は各国の防衛産業企業との協力によって国際開発される戦闘機プログラム
因みに第6世代戦闘機「テンペスト」を主導しているのは英国だと省略して表現することが多いが、実際には英国防省、BAE Systems、Rolls-Royce、Leonardo SpA、MBDAで構成される「Team Tempest(チームテンペスト)」が開発を主導している。
最近ではGKN、マーチンベーカー、キネティック、ボンバルディア、GEアビエーション、コリンズエアロスペース、タレスといった防衛産業企業がTeam Tempestに加わることが発表されたが、飽くまで開発計画を主導して核となるのは初期参加のメンバー達で英国防省は資金と方針を示し、BAE Systemsはテンペストの機体を開発しながら計画全体を統括、Rolls-Royceはエンジン開発を担当、Leonardo SpAはレーダー等のアビオニクス全般を担当、MBDAはテンペストの武器システムや兵器の統合を担当する。
さらにサーブがBAE Systemsの拠点(イングランド北西部ランカシャー州)近くに次期戦闘機研究所を設立するため5,000万ポンドの投資を発表、厳密に言えばスウェーデンやサーブはテンペスト開発のためTeam Tempestに参加しているわけではないが、BAE Systemsとの協力を通じてテンペスト開発に関与する形をとって、第6世代戦闘機の開発経験を吸収してグリペンEのアップグレード開発や次期戦闘機の開発準備を進める予定だ。
要するに第6世代戦闘機「テンペスト」の開発は国家同士による国際開発ではなく、各国の防衛産業企業との協力によって国際開発される戦闘機プログラムといったほうが正しいのかもしれない。
見方によっては英国が投資する資金が海外の防衛産業企業に流出して面白くないと感じるかもしれないが、各分野でトップクラスの技術を確保している企業を取り込んだほうが費用対効果が高いと判断した結果なのだろう。
※アイキャッチ画像の出典:BAE Systems 第6世代戦闘機「テンペスト」
テンペストは親機はともかく、
子機のソフト開発は共同開発に参加できればなぁ、と思う。
この前まで一日2記事程度だったが最近は3つに増えたね
変なコメントも増えて来たが・・・。w
意外だと思ったのはテンペストが推力偏向パドルすら搭載してなかったってことだな
ノズル機能すら付けないのはやはりステルス性を最優先にした結果なのかそれとも…
高機動出来てもパイロットが正気を保てずブラックアウトする可能性大だし、ミサイルを撃ったら離脱するのが現代の空戦だからね。
人によってはドッグファイ以外の回避飛行に役立つなんて意見があるが…現行のミサイルにロックオンされたら逃げられないし…電子戦防御システムとレーザージャーマで防げなければ、射出ハンドル引っ張るしかないよ。
ノズルの中身を(多分上下)動かすんじゃね? 偏向幅は小さいけど補助機能とするならそれで十分なのかも?
三層空気流のパイプが斜め四方に配されてるから、その流量を制御してメイン排気を偏向、とかだと高温部・露出部分のパドルやらノズルやらの可動部が少なくてステルス的にもコスト的にも良さ気なんだが。
いやあの横のマフラー程度じゃあ大した空気の流量を確保できないでしょ
しかもノズル機能廃止も加速性とかに結構影響与えそうだし
インテークもそうだがエアフレームに関しては結構逆張り的な機体設計のように感じる
いやあれだけの量のファンエアあれば十分な制御量得られるでしょ。
推力偏向なんて5°曲げりゃ推力の1割近い操舵力得られるんだから実用上は十分。
確かにコン-ダイ機能が本当にないんだとすると効率面は少し気になるけど特に致命的とも思えないので「ステルス性と天秤に掛けてステルス性とった」で十分納得できる話。
欧米の場合、日本と違って納税者や政治家の意識が高い分、税金を出させる為には中身のない宣伝でも派手にやらないといけないのだろうな。
日本の場合は顧客が基本防衛省だけと言う弊害も確かに有るが、下手に宣伝をすると左翼運動家が「戦争ガー」と叫び出して政治的に収拾が付かなくなる恐れがあるので、宣伝したくても出来ないし、するべきでは無いと言うのが実情に近いと思うよ。
「相手のレーダーに映らない(この時点で間違い)ステルス戦闘機は敵国に侵入して攻撃する侵略兵器だから日本には不要」とか平気で主張するからなあ…
もう左翼が騒いだところで過去の影響力は無いので、よく見る左翼がうるさいから〜ってのは的外れ。まだかつての影響力があるなら、高速滑空弾とかいずも空母化なんかとっくに中止になってる。単に日本の宣伝が下手くそなだけ
企業としても軍需産業のイメージが強くなるのは嫌うでしょうね。ただ能動的に宣伝しないにしても、興味を持つ人間が来た時に満足できる情報が提供できる受動的な宣伝はもう少しした方が良いのかなと思います。それこそ時代が変わってきているので。
そういうイメージで成功している例が世界中にあるにもかかわらず、あえて隠すのは残念なことです。
技術はただの力でしかないのに、少しでも軍事が絡むと教育によって植え付けられた「悪」を連想するのでしょう。
自称平和主義者には受けはいいでしょうが、そんな輩に気を使ってもなんの利益にもならないというのは、ここ最近の中韓への日本人の認識の変化一つとっても分かるのでは?と言いたいですね。
明確な脅威が目前にいる訳で、我が社は国民の生命と財産を守る技術を育てています!とアピールしてくれた方がよほど安心できるというものです。
正直、IHIだってXF-9の研究成果についてCM打ってもいいくらいですよ。
全くをもって同意見です。
日本政府にはもっとアピール上手になってほしい
この意見に賛成だね
日本国民の防衛に対して興味が無さすぎて欧米の手法取り入れて宣伝したら左翼が反対してプロジェクト自体終了になっちゃう
それで喜ぶのはネトウヨだけなんだよなぁ…
ノイジーマイノリティなネトウヨの支持と、それによって失われる社会的信用を秤に掛けるまでもなく答えは既に出てる訳でw
貧乏神なネトウヨに好かれたって損するだけな一方、有力な学会や学者からの技術協力を拒絶されるのはクリティカルに効くからね
普通の国民は企業が防衛産業に関わろうが興味なしというのが実情。
気にするのは右側と左側の一部の連中だけ。
普通の国民がどの層を指すのか分らんが・・・
人数が多いジジババの軍事アレルギーは酷いもんだと思うが
「イデオロギーを理由に合理的な選択を放棄する」様な層は右も左も貧乏神だ。
韓国の野党野党見てれば分かるだろう。そんな連中に忖度する必要はない。
回収した熱エネルギーでお湯を沸かして紅茶を淹れる機能付けそう。
最高の機能やんけ
なんかエンジンの断面図がおかしい、プリウスのモーターの固定子みたいのが二つ並んで描かれているが始動用のモーターと発電機を別に作る必要はないはず。
しかもサイズが大きすぎる、あの直径ではシャフトと同じ回転数だと遠心力で吹っ飛ぶ。まさかプラネタリギアで減速してるとも思えないしその必要もない。
まさかVTOL用の大電力を必要とする電動ファンを駆動するためではないだろう。
単なるプレゼン用の映像で実物とは違うと信じたい。
スターター・ジェネレータの事でしょうか?
ロールス・ロイスがテンペスト用に開発しているエンジンは、スターター兼発電機をコアに組みこもうとしています。
こちら↓に断面図があります。
リンク
高圧系と低圧系のそれぞれにスタータージェネレーターがある、とかじゃなくて?
てかファンや圧縮機よりは直径が小さく空力も何も考えずガッチガチの円盤でいい回転子が
ファンやタービンと同じ回転数で遠心力で吹っ飛ぶというのはどういう理屈でしょうか。
テンペストのエンジン情報ありがとうございます。
よく考えたら、高圧と低圧のシャフトは相互に関係なく逆回転してるわけですからスターターも2台必要なのは当然でした。
実はハイブリッド車の発電機なども最高回転数は遠心力で制限されています(安全係数はありますが)、それよりもはるかに回転数の高いジェットエンジンのシャフトに直結されて発電機も当然遠心力によって制限されるはずです、特に高タービン軸シャフの回転数が大きいのでモーターの直径も小さくなっているのわかります。
> 発電機も当然遠心力によって制限されるはずです、
特に高タービン軸シャフの回転数が大きいのでモーターの直径も小さくなっているのわかります。
?つまり「高圧側のモーター径は遠心力の制限を受けている」ことが見て取れる訳ですよね?
なら当然低圧系も同じ制限の中で設計されていると考えるべきでしょう?
しかもまだ開発中のエンジンなんですからブレード類も回転子も、サイズも強度もどうとでも(技術とコストの範囲内で)設計できる訳で、天下のロールスロイスが
> あの直径ではシャフトと同じ回転数だと遠心力で吹っ飛ぶ
様な設計をしてると断言する根拠がやはり私には分かりません。
「あんなバカでかい回転子、設計・製造が大変だぞ/高くつくぞ」というなら理解できますが。
この前の報道だと、日本のF3の海外協力企業はアメリカから選ぶのが決まったらしいやん。
ほぼボーイング一択だろうけど。
上手く行くといいな。
ボーイング一択とか言えるような情報なんかあったか?
ボーイングの経営が死んでるのは日本が解決すべきことじゃないし
3社横一線くらいの報道しかないはず
開発パートナーに何を求めるかによるが、
機体の開発に関わることならば、ステルス機開発に関するノウハウのあるロッキードやノースロップが有力だろうし、
アビオニクス面(特に米国との相互データリンク絡み)ならレイセオンとかが有力なるだろ。
むしろF-15JSIでボーイングに仕事を投げられた日本としては、F-3プロジェクトから一番蹴りやすくなったのがボーイング。
日本がアメリカに求めるのはデータリンク関連の技術なので最有力がノースロップで対抗馬がロッキードって感じでボーイングはむしろ論外よ
無人機関連ではノースロップは外せないしノースロップが大本命やろなぁ
欧米の防衛産業界に比べて宣伝やアピールが下手くそ過ぎると管理人は感じてしまう。
防衛省に限らず官僚や政治家はあくまで「政治のプロ」であって「報道のプロ」ではない。
なので宣伝やアピールが下手くそと感じるならそれは「物事を正しく理解」し「効果的に報道」する
日本のジャーナリストの腕がとても低いということです。
欧米のテレビチャンネル数を見ればいかに切磋琢磨しているか、それに比べ
日本のテレビチャンネル数を見れば体たらくになるのは想像に難くないと思います。
日本のジャーナリズムに「報道の責任」が芽生えるのはいつになることやら。
それな。
結局何言ってもケチが付いて終わり。
だからこの国のマスコミやら知識人やらはイヤだ。
まあ日本のメディアが軍事に関して積極的で無いのはわかるが、宣伝するのは軍事産業側と防衛省の仕事であって、それをメディアの責任にするのはおかしいだろ。軍事分野なんて機密も多いし、防衛省側から情報発信しないとメディアですら知りようがないやん
?
警察24時みたいに警察とのサポート的な事はするけど
アリバイ作り臭いのをのぞけばマスコミが自主的かつ積極的に自衛隊に協力したという話は戦後ではうわさですら聞いたことは無いぞ?
NHK…
自衛隊系のニュースなら欧米どころか中国共産党御用メディアにすら劣るからなこの国のマスコミ・・・
そもそも日本のジャーナリズムは「自分の属する思想信条=左翼思想の宣伝機関」なので「報道の責任」なんて永遠に芽生えませんよ。
情報としては目新しいもんじゃないけどかっこいいPVだね
日本はポンチ絵1枚きりじゃあさびしいよなあ
次期戦闘機は特にプロモーションなどやることもなくいきなりモックアップ公開まで行きそう(2年後ぐらい?
管理人さんの言う通り日本もこういった映像は作って流すべきだと思う。
F35やオスプレイの導入、海外派遣などに否定的な意見が国内に散乱するのも自衛隊や防衛省の情報発信が不十分であることによる国民の理解不足が大きな理由の1つにあると思う。
それこそ民間の広告代理店使えば?と思う。どうせ役人には逆立ちしても出来ないこと。さっさとプロに任せればいい。
誰もやりたがらないだろうけど。
いっそデザインが確定したらビッグウェストにDMU提供して
マクロスプラス系の新作作ってもらったらええんや。
企業間の共同開発なら、タイフーンみたいに紆余曲折しないで済むかも。
議会の横ヤリとか無ければ、イケる、はず。
それこそ民間の広告代理店使えば?と思う。どうせ役人には逆立ちしても出来ないこと。さっさとプロに任せればいい。
誰もやりたがらないだろうけど。
>日本も多額の予算を投じる次期戦闘機開発が控えており、今まで以上に国民の理解と共感を得ていく必要があるので、もう少し時代に合った方法で訴求していく必要があるのではないだろうか?
いまの防衛大臣や副大臣のTwitterへリプすれば案外反応してくれるかも。
割と本気でエースコンバットがやりそうな気がする
ATD-0みたいに
中国もJ-20の資料をPROJECT ACESに送ってたみたいだし
国民の理解を得るため何らかのパフォーマンスって必要だよね、かっこよいPV だけど個人的には英国面が感じられないのが残念。
本邦もNGFのコンセプトが固まったらサンライズにPV作ってもらおう。リアルにガンダム作る位だから熱いもの期待!
防衛装備庁が、であれば特別な予算は下りないのではと思います。高速滑空弾のイメージ動画も外注とかしてそうにないレベルの動画でしたしね。民間企業も展示会見てたらイメージの大事さとか理解してそうにないので、だいぶ意識を変えないと難しいのではと思います。
流石ロールスロイスだなぁ
日本のFFMやズムウォルトの主機もロールスロイス
大英帝国は未だ健在
うちの場合は完成してからならともかく
途中の段階ではアピールしない方が邪魔が入らなくて良い
EC離脱に続き、テンペストも迷走しそうな予感
英国の栄光だの、他国にはとってはどうでもいい歴史のしがらみでしかない
ただでさえ少ない防衛予算を無駄使いするのは、あかんで!
広告会社に頼んだらいくらかかると思ってんねん。
確かに個人的には見てみたいが、いまの日本では残念ながらマイナスの反響しかなさそうだな。
チョロチョロ話が出てるけど、漫画やアニメやゲームを活用するのが日本らしくて良いかと。
今のおっさん達のF-14好きっぷりには少なからずエリア88やマクロスのVF-1やアフターバーナー(SEGA)の影響があると思うんだよね。
もちろん本国で海軍志願者を激増させたトップガンの影響も大きかろうとは思うけど。
国側主導で「作らせる」と色々うるさい上にロクなものにならんだろうから、
外観等どうせすぐ分かる情報だけでいいので先行して詳細に提供するのと、
試作機が出来たら映像協力等を提示したら飛びつくクリエイターは多いだろう。
とりあえずマクロスとガーリーエアフォース辺りは確実、
出来たら史村翔がファントム無頼の続編(神田(装備開発官)と栗原(島崎重工防衛・航空機事業部長)が仲良く揉めながらF-3を開発する話)でも描いてくれんかなぁ。
ファントム無頼の後日談が実現しても、新谷かおるさんが漫画家引退しているから作画が変わるんだよね。
「休筆」だし何かしら創作活動はやるって言ってるんで、
ファントム無頼の続編でF-3開発話となればネームとメカくらいは嬉々として描くんじゃないかなぁ。
人物は元アシ勢(嫁のアシ含む)から募れば描けるの色々いそうだし。
ガーリーエアフォースは、グリペンいれろ房がわくんで正直勘弁
サブカル絡めればどうしたって何かしら厨は湧くよ。そんなのいちいち気にしてたら何も出来ない。
個人的には「航空機がちゃんと飛んでて空中静止しない」稀有なラノベなのでそれだけで評価が高いw
あ、レスズレた。ガーリーエアフォースの話です。
ユニフォームのデザイン京アニか、マクロスFのまんまでとか、コスプレーヤ―にデザインさせるとか^^制服いいと入隊者増えるよね。予算から考えればアメリカ製エンジンの1世代遅れくらいなら立派だと思う。