Financial Times紙は西側当局者の話を引用して「ロシア軍がウクライナとの国境付近に航空戦力を集結し始めた」と報じており、航空作戦でウクライナ軍の防空システムを無力化を狙っているらしい。
参考:Western intelligence shows Russians amassing aircraft on Ukraine border
インフラ攻撃を阻止するため「ウクライナ軍は地対空ミサイルの備蓄を大きく減らしている」とロシア軍は判断しているかもしれない
この西側当局者は「NATO加盟国が共有している情報によるとロシア軍はウクライナとの国境付近に航空機とヘリコプターを集結している」と明かし、米国のオースティン国防長官も14日のラムシュタイン会議後「ロシア軍の地上部隊はかなり消耗しているため戦術を航空作戦に切り替えてくるかが焦点で、ウクライナ人が生き残るには出来るだけ多くの防空システムと弾薬が必要になるだろう」と述べている。

出典:Robert Sullivan / Public domain
NATO加盟国の外交官も「ロシア空軍が保有する航空戦力の80%以上が利用可能な状態を保っており航空作戦の準備をしている。恐らくロシア軍は空からの攻撃でウクライナの防空システムを無効化したいのだろう」と言及しているのが興味深く、これが事実ならロシア軍は本格攻勢の開始に合わせて戦術を転換するのかもしれない。
ロシア軍は侵攻初期にウクライナの防空システム制圧に失敗したが、何も対策を講じないまま高価な航空戦力を再び投入するとは考えにくく、もしかすると巡航ミサイルやイラン製無人機によるインフラ攻撃を阻止するため「ウクライナ軍は地対空ミサイルの備蓄(特にS-300の迎撃弾)を大きく減らしている」とロシア軍は判断している可能性もあり、地上配備型の防空システムによる接近拒否が成立しなくなるとウクライナ軍は相当危機的な状況に追い込まれるだろう。

出典:Командування Повітряних Сил ЗСУ
逆にロシア空軍の航空作戦が防空システムに阻止され、高価な戦闘機を多数失うことになれば「高価な固定翼機よりも移動可能で生存性の高い地上型防空システムの方が有利」と再び証明されることになるため、海外市場では第4世代機より防空システムに人気が集中するかもしれない。
因みにウクライナのスームィ州に隣接するクルスク州にロシア軍が野外駐屯地を設営しているもの確認されている。
Russian army recently established a new field camp near Voronezh, where they accumulated troops year ago prior to the invasion. Here’s the @planet photos of the site taken on Jan. 25, Jan. 30, Feb. 1 and Feb 7th. https://t.co/2WCYhN5zjb pic.twitter.com/Khw69ub1Ib
— Mark Krutov (@kromark) February 13, 2023
関連記事:露軍元大佐、ウクライナとの戦争をクレムリンは成り行きと偶然に任せている
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※アイキャッチ画像の出典:Минобороны России
ボーデンプラッテ作戦と名付けよう(死亡フラグ)
航空撃滅に成功して航空優勢を確立できれば戦況が大きく変わる可能性はあります
しかし西側からの供与で増強されているウクライナ軍の防空部隊をどうにかできるかと言うと難しいと思う
西側の対空ミサイルは性能に不安は無くとも数を出せてないから
結局の所大して役に立たなそう
あとはロシアくんが地対地ミサイルや自爆ドローンで防空部隊の位置を割り出して
その後で戦闘機も交えた飽和攻撃をマジメにやればワンチャンあるのでは?
どうでしょうね
対レーダーミサイルや防空ミサイルの射程外から攻撃できるスタンドオフ兵器は既に消耗しつくしているとも分析されています
損害を省みない撃滅戦で航空戦力が払底したら元も子もない気がしますが
ウクライナ側もそこまで潤沢な対空ミサイルを持っているのなら、ドローンや巡航ミサイルをもっと撃墜しているはず。
対空ミサイルの温存のために、軍事的な防衛優先度の低い場所については、対地攻撃を素通りさせていると強く推察されるので、
逆にこの素通りさせていることは、ウクライナ側も対空ミサイルに余裕がないことの証左でもある。
そもそもの大前提として、ウクライナ側は元々、ロシア航空機を全て撃墜しきれる程の地対空ミサイルは持っておらず、地対空ミサイルは移動できないことから、分散配置するしかない。
ロシア軍がその損害を恐れずに航空作戦を展開した場合は突破された場合は、戦闘機と違って追撃もできないため、対空網に大きな穴があく可能性もある。
>ドローンや巡航ミサイルをもっと撃墜しているはず
広い国土をカバーしながら8割もの迎撃率を保っているのは十分に高いと言えるのでは?
撃ち漏らしているのも結局、ウクライナの手持ちの対空システムでは都市部まではカバーしきれないためであって、対空システムそのものをターゲットにするならロシア空軍にも相応の被害が生じると思いますよ。
まあ、人的損耗を顧みないロシア軍がウクライナの防空システムに突っ込ませる可能性がなくもないですが、ドローンや動員兵と違って簡単には補充の利かないものですからね。
直近だとそんなに高くないよ。
例えば11日ではウクライナ発表で6割前後。
あくまでもウクライナ側の発表の数字なので、実際はこれより低い可能性もある
既に機甲兵力の半数以上を失っているのに、
航空戦力の損失を今更気にすると期待するのは楽観的だと考えるけどね
イスラエルのアイアンドームも
優先度の低い箇所への攻撃は素通りさせるので
別にそこは当たり前の判断かなと思います
発電所や鉄道が優先度低いんですか?
ご自分で「軍事的な防衛優先度の低い場所については、対地攻撃を素通りさせていると強く推察される」と書いてありますが
だから、軍事的な優先度が低いところは素通りさせるしかないほどに、ミサイルに余裕がないという意味で書いていますよ
ロシア側はスピードと量がポイントになるでしょうね。
ロシア側は国際的に孤立してるので失った航空機は今後補充出来ない可能性が高い。
つまりそう何回も危ない橋は渡れない。
対してウクライナ側の防空体制は一回破壊しても時間が経てば援助とかで復活してくるでしょう。
攻撃が成功しても完全な航空優勢は長くは続かないんじゃないでしょうか。
だからやるんなら一撃に賭ける感じで一気に大量の航空戦力を投入して、ウクライナの防空システムを叩いた後、航空優勢が確保できてる間に間髪入れず地上軍が進撃して行けるところまで行くという風にするんじゃないですかね。
一撃講話ですなぁ
吉田元空将はそれとは全く違った見解を示していて、
現在ウクライナ側の地対空網が機能しているのは、ロシア空軍側が損害を恐れて、ウクライナ領空内に数えられる程度しか入ってこないからこそであり、
ロシア空軍が損害を恐れず全力で航空作戦を展開した場合、早々にウクライナ側の地対空ミサイルやその対処能力が払底し底をつく可能性が高いとのこと。
だからこそ、ゼレンスキーは戦闘機を欲しがっているのではと推察していたよ。
ここでは戦闘機の供与はあまり効果がないみたいな記事ばかり取り上げているけれど、
逆にNATO総司令官まで勤め上げた元米空軍大将は、戦闘機の供与は非常に効果があるから早期に供与すべきと主張していたりする。
なんにせよ、実際に戦場で戦っている者が必要だと訴えているのにはそれ相応の理由があるのだろうから、
効果がないという欧米政府の主張のみを鵜呑みにするのも違う
吉田氏そんな論文書いてたっけ?
最近の軍研?
メディアの取材やyoutube等で発言されてますよ
ウクライナへの欧米製戦闘機提供と戦力化が「ロシア空軍が損害を恐れず全力で航空作戦を展開した場合」に間に合えばの話ですよね。
提供主体になる米・NATO主要国の戦力化所要期間に関する主張はおおよその現実で、外野も否定はできないと思います。少なくとも、ウクライナ側の希望的観測である今年秋の勝利には間に合わないでしょう。
いずれにせよ、直近に迫っているかもの航空作戦対処に間に合わないのは確実です。その意味では春以降になる地対空ミサイルシステム提供も同じなことが懸念されるところです。
この戦争がいつまで続くのかは現状霧の中ですが、ゼレンスキー大統領が欧州会議演説後に「欧米によるウクライナへの戦闘機提供に関して肯定的な決定がなされたが、これをロシアが知るべきではない」と述べており、これを否定されてもいません。ウクライナ支援において欧米製戦闘機の提供が閉ざされているわけではないてことかと。
まあやるんなら平行してやらないとだよな・・・
こういうときに、ロシアの極東の領空近くまで爆撃機を飛ばして、嫌がらせをできるような装備があればいいのにねえ。
311の時に飛ばしてきたのは決して忘れねーぞ。
冗談抜きで撃墜される可能性があるからやめた方がいい。
それができるのはロシアと通常戦力で互角以上の核保有国だけ。
通常戦力はともかく核を持っていない我が国の場合、撃墜されても泣き寝入り必至だよ?
でも戦闘機はウクライナに集中、対空ミサイルはモスクワやクリミア防空に引き抜かれているであろう状況で、極東管区の防空システムがまともに機能するのかねえ。
そういう時のために無人長距離偵察機なんてのはどうだろう。
風船騒ぎで、敵国に与える負荷が半端ないのが一般人にもバレました。
ていうか我が国は恒常的にその負荷を負わされているわけですが。
この流れって安価なシャヘドや巡航ミサイルをわざと迎撃させて消耗したタイミングで航空戦力投入するっていう戦術なんじゃね?
ロシア空軍は陸続きではない日本にとっては最大の脅威
更に中国の戦闘機エンジンはロシアから供給を受けているから
ロシアが中国に売るより自分たちで使うのを優先という状況になれば中国空軍も弱体化する
ロシア弱体化が西側諸国の利益といいますが日本にとってはロシア空軍の弱体化が本命なんですよね
エンジン製造能力が不足して連鎖的に中国や北朝鮮もエンジンが不足する状況に追い込みましょう
そういやベトナム空軍はロシアからのスペアパーツの供給が不安定化して大変らしい。
東ドイツのMiG-29時代からの伝統じゃね?ロシアからスペアパーツ来ないの
そろそろ民間軍事会社、ドラケンインターナショナル、エアUSA、等がウクライナ義勇空軍として出て来るのでは?2020年にアメリカ民間航空戦闘訓練会社のエアUSAは、オーストラリア空軍のF/A-18A/Bホーネット、46機を購入とか出て来るので期待度UP?イスラエルで設計された電子戦ポットを搭載してレーダーはAN/APG-73レーダーに換装されているそうです、それ以外にもA-4KやミラージュF1ⅯとかMig21も‥以上妄想より‥
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むしろロシア側の方がそういうことをすでに先にやっているという話もあり、ロシア空軍ではないワグネル社のSu-25が撃墜されたという話もあります。
ワグネル社のプリゴジンが、Su-24に搭乗し、バフムト上空を飛行し、ゼレンスキー大統領に、空中での一騎打ちを挑発するというエリア88の最終回を彷彿とさせる報道もありました。
ワグネル社が、ロシア製戦闘機でエリア88、あるいはプロジェクト4のような民間義勇飛行部隊を編成するとしたら、旧・ソ連製戦闘機、中国製戦闘機を今も運用する反米国家、たとえばシリアや、イラン、キューバ、北朝鮮、中国などから、退役した戦闘機パイロットを集めるということも考えられます。
あるいは中国で次々と退役が始まっているというMiG-21系の戦闘機、殲撃八などを、ワグネル社が買い取って、ルーマニア空軍のランサーや、インド空軍のバイソンのように改造して使うことも考えられます。すでに中国で改造済の機体も多いでしょう。
せめてゼレが一騎打ちするならプー相手じゃないとねぇ。
仮にプーが乗ってきても地対空ミソが飛んでくるだろうけど。
西側製戦闘機の供与はまだ先のことですから。
現状行っている(であろう)旧東側戦闘機のノックダウン(?供与
の状況とあとは、SAMをどれくらい持っているかによるのでは。
西側にすぐにできることは、MANPADSとSAMの弾数の追加供与でしょうか。
パトリオットやSAMP/Tはまだ時間がかかるだろうし。
露SAMはS300級でないと戦闘機と旅客機の区別が無理で西側短距離SAMを装備してないと部隊防空は速度域で同じなシャヘドとヘリの区別が難しいだろう。固定翼は速度域で近いダミー弾頭のCMをそれぞれデコイにして航空攻勢という可能性はある。
ただそんなもんどんだけの時間が継続可能かだけど航空機はレストア戦車やバイオロボット動員兵とは違って補充見込みは厳しい。温存しているからと言ってこれを
投入して喪失した際はもう部隊廃止だろう。それでもやるしかないのが現状なんだろな。
奥の手まで引っ張り出してきたってことは、プーチンはウクライナを壊滅できるのならロシア軍が壊滅しても構わないと考えているのだろうか。
ウクライナは存在しないとか言っちゃうくらい思想曲がってるからな
プーチンの頭の中では失地回復する為の価値ある戦争なわけよ
温存とかじゃなくて稼働率低いだけって説もありますよね
Su-57や無人機を本格投入して防空システムを破壊した上で、第4世代機を投入するとかだろうか。出来るならとっくにやってるだろうけど。
いつぞや話題になったシースパローの出番なのだろうか?