サーブはスウェーデン工場の生産能力を2025年までに倍増させて「年間40万発のNLAW生産を可能にする」と報じられているが、これは米軍備蓄の20倍に相当する対戦車ミサイルを1年で生産するという意味になる。
参考:Saab plans ‘huge ramp up’ in NLAW production to reach 400,000 units a year
1発3万ドル~4万ドルのNLAWを年間40万発も生産するなんてナンセンスだ
スウェーデンと英国の要請でSAABが開発した「NLAW(Next-generation Light Anti-tank Weapon)」はロシア軍との戦いに使用される対戦車ミサイルの1つで、2023年1月時点で4,000発以上のNLAWがウクライナに提供され効果を発揮、ウクライナに提供した対戦車ミサイルの備蓄を埋め戻すため欧州諸国から発注や問い合わせが殺到しているらしい。
この需要に応えるためSAABのヨハンソンCEOは「スウェーデン工場の生産能力を2025年までに倍増させて年間40万発の生産を可能にする」と明かしており、米レイセオンが生産するジャベリンとは比較にならない増産計画を示唆したため注目を集めている。
ヨハンソンCEOは2022年までにNLAWの年間生産量を倍増させ、これを2025年までに再び倍増させて「年間40万発のNLAWを生産する」と言っているため2021年の年間生産量は10万発、2022年の年生産量は20万発だったことになり「桁を1つ間違えているのではなか?」と疑いたくなるレベルだ。
米軍が備蓄するジャベリンの量は2万発~2万5,000発と推定され、米レイセオンは訓練消耗分の補充と同盟国からの発注に対応するため約1,000発の生産ラインを維持、ウクライナ供与分を埋め戻すため「年間生産量を6,000発に引き上げる」と言われており、年間40万発という数字は「米軍備蓄の20倍を1年で生産する」という意味で持続可能な生産計画とは到底思えない。
米国が1年で生産する155mm砲弾の量ですら20万発以下(2022年実績)なのに、、、1発3万ドル~4万ドルのNLAWを年間40万発も生産するなんてナンセンスだ。
追記:元記事を掲載したBreakingDefenseは「2025年までにNLAWの生産量を40万発に増やすのではなく、SAABの弾薬生産量を40万発まで増やす」と記事内容を修正した。
関連記事:ウクライナ支援で減少した米軍備蓄、ジャベリン7,000発の補充に最低でも3年
※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defence/OGL v1.0
単純に、桁を間違っているのでは?
1桁でもなお発狂したような数字で笑ってしまう。
2桁直してまあ適正…?
2021年に10万発、2022年の時点で20万発の生産ラインがある計算になるらしいしそれは流石におかしいもんね
2021年に1万、2022年に2万発ならまだ妥当だし
元記事
>「スウェーデンの [NLAW] サイトで毎年生産能力を 2 倍にしてきたことを考えると、2025 年までに再び生産能力を 2 倍にすることで、当社のサイトから年間 400,000 ユニットを生産できるようになるでしょう。」
逆算すると、2022年に年間5万発
兵器生産の相場感だと多いけど、
中国の自動車生産は年間2600万台、iPhoneの年間生産数は年間2億台
ミサイルだって中身を見れば普通の工業製品だし生産設備を整えるなら十分可能だと思う
欧米以外の国から多量の発注があるのでは? 中にはロシアのダミー会社も混じっていそうだが。
重要なのはそれだけに対応できる生産ラインの確保であって、それだけ作ることじゃない。
生産ラインがなくてはいざという時に対応できない。
民間企業は慈善事業じゃないんだぞ。いざと言う時の需要に備えて無駄になるかもしれない設備投資をやるわけがない。
そんなことをしたら株主から突き上げをくらうのは目に見えてる。
いざと言う時の対応が欲しいなら税金投入でどうぞ
3万ドルの兵器を年40万発作ると120億ドル掛かる
一方でスウェーデンの国防予算は80億ドルらしい(2021年分)
うぅ〜ん(失神
本気なら正気を疑うレベルやいね
NLAW買うお金で本邦の第七師団を毎年新設出来ちゃうのでは?
技術革新で安価に造れるようになったとか?
まあ西側は圧倒的に戦車の数で負けてるから、代わりになるんなら賭けてみるのもいいかも。
量産効果による価格破壊でシェアを独り占めする気なのかも?RPG感覚で使えるミサイルの誕生なのかも?それともこれ見てこのままじゃいけない、と思ったのかも?どう見てもチャレンジング過ぎる。
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要はRPGとジャベリンの間の兵器なんだけど数万ドルのコストは高いのでもう一桁下げてバンバン使えるようにしたいのかね
仮に作れたとしてもスグにダブつくのでは?
ウクライナ戦争が永遠に続いたとしても、目標の戦車のほうが無くなりそうだ
ざっくり調べたらsaabが生産する弾薬・兵器類全てを合計したユニット数が年間40万になるって話っぽい
NLAWはそのうち数千発分で、それでも現行生産数の2倍位にはなる?
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年間生産量が40万発が真で週7日、三交代で稼働が前提としよう。
これを日中のシフトだけにすれば生産量が1/3、さらに週休完全3日にすれば、年間76,000発程度。これなら無理のない増産体制だろう
イヤー、ホワイトな会社だな――――。
第二次世界大戦中、日本にせよアメリカにせよ株価に極秘情報が織り込まれたいた逸話から考えると、何処かに巨大な需要が現れる事をキャッチしてるんじゃないかと勘繰ってしまう。
歩兵全員がパワードスーツを着てNLAWを5.6発担いでいるような世界ならあり得る…かも?
話半分にしても、2025年付近で何か起こるのかな。
英国とスウェーデンは対ロシア情報の収集については昔から定評があるし。
他方、中共危機は2024年〜2027年頃と言われているし。
話変わって、今の日本で、NLAWに相当するのはパンツァーファウスト3
と思うけれど、この際、NLAW又はSRAWに更新しても良いのでは。
今軍事産業はホットな業界なので、アナウンス効果込みならあり得る話だと思う。
これまで投資が委縮して新規受注が滞っている中、一気に市場をかっさらおうという考えはあり得る。
常識にとらわれない人こそ成功するのだから。
成功するかもしれんが、それがいつまで続くのかって話。たかが数年成功して後は会社が傾くレベルになるなら単なるアホでしかない。いつまでも都合よく消費してくれて安定した出荷出来るならやるべきだろうがどうせどこかの時点で頭打ちになるだろう。
物は違うが売れて当然のサムスンのメモリだってパソコン需要の落ち込みでPCメーカー在庫と自分の所も含めて半年分くらいダブついているらしいし、より売り先が限られる兵器なんてガチの戦争状態か寡占でもしてない限りはライン増強すべきかね。
やるとしても低コスト短期間で転用出来るラインなら作ってもいいと思うが。
しかし、3~4万ドルでATGMが作れるのだから、やっぱりPLOSは安いなあ。軽MATの1/5位だから、自衛隊もこのクラス調達すればいいのにね。