ウクライナに提供された防空システム「IRIS-T SLM」がロシア軍の徘徊型弾薬「Lancet」で攻撃されレーダーが損傷、西側製防空システムの損傷が視覚的に確認されたは今回が初めてのケースだ。
ロシア軍はランチャー車輌ではなく高価で価値の高いレーダー車輌を意図的に攻撃
ドイツがウクライナに提供した防空システムは短距離空対空ミサイル「IRIS-T」をベースにしたもので、迎撃弾のバリエーションには短射程(12km)のSLS、中射程(40km)のSLM、長射程(80km)のSLX があり、ウクライナに提供されたのはIRIS-T SLMだ。

出典:diehl 右がTRML-4D、中央がIRIS-T SLMランチャー、左がIRIS-T SLSランチャー
このシステム自体はレーダー車輌と迎撃弾を搭載するランチャー車輌で構成され、ドイツは計4基のIRIS-T SLMをウクライナに提供済みだが、この内の1基がヘルソン地域(46.9323917349, 32.7931070434)でロシア軍の徘徊型弾薬「Lancet」で攻撃され、ヘンソルト製TRML-4Dレーダーが損傷した。
Lancetの映像にはレーダー車輌とランチャー車輌が映っているものの、ロシア軍は高価で価値の高いレーダー車輌に攻撃を加えており、完全に破壊されていないものの損傷したのは確実で、西側製防空システムの損傷が視覚的に確認されたは今回が初めてのケースだ。
Момент атаки российского дрона-камикадзе «Ланцет» на комплекс ПВО IRIS-T SLM. Момента удара не видно, но атаковали радар TRML-4D, который ценнее пусковой установки. По видео не скажешь, насколько серьезно он поврежден. Однако похоже, что его бросили под обстрелом. pic.twitter.com/ji5Iiqvnql
— IanMatveev (@ian_matveev) June 7, 2023
因みに5月に発表されたドイツのウクライナ支援パッケージには「IRIS-T SLM×4基」と「IRIS-T SLSランチャー×12基」が含まれており、ウクライナもヘンソルトにTRML-4Dを6基発注しているが、これがウクライナに到着するのは当分先の話だ。
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※アイキャッチ画像の出典:Boevaya mashina/CC BY-SA 3.0
防空車両も
しまった途中で送信ボタンを押してしまい。。。
防空車両も24時間365日稼働してるわけもないので、陣地転換の隙を突かれてやられたんでしょうかね。
こういうことが頻繁に起きると,陣地転換時専用の小型防空システムを随伴するのが戦術的に必要なのかもしれませんね。
ゲパルトのような対空自走砲が、欲しいところですね。
せめて、ZSU-23-4を持ってないかな。
10トン積みダンプカーのダンプを取り払って固定積載床にして、艦艇用CIWSと近接信管弾を搭載してドローンを迎撃したいですね。
パトリオットに続いてまた西側防空装備が損傷ですか…
やっぱり東側製兵器だろうと脅威ですね
ちょっとでも油断したら日本も危なくなる程度には
徘徊弾薬含むドローン対策は喫緊の課題ですね
我が国もレーザーシステムを含め対策を考えているようですが
かすみ網が有効らしいですよ。
運動エネルギーの低いドローンには、上方に丈夫なターフみたいなのを貼るだけで「空間装甲」になりそうですね。
もうあるのかな?
日本で開発して供与すればいいのに…。そういうの得意でしょう。
どこかの記事で両軍とも塹壕や車輌にフェンス張るのが一般化してると写真付きで報道されてましたよ。
ただ、ロシア製のドローンの方が頑丈でデカいので物理衝撃力が大きく,金網製のフェンスを突き破って来るようです。
一方、ウクライナ側が使う民生ドローン改造型は投下するのが手榴弾サイズなので、ロシア側の塹壕にはナイロンネットが多用されてるようですね。
で、ネット張ってる敵には火炎瓶がネット貫通効果を持つので、ドローンに火炎瓶付ける改造まで出てるとか。
イタチごっこは戦場の常ですね。
ウクライナで速度の遅いドローンに対してゲパルトなど地上からの高射機関砲による撃墜が有効なことが判明していますが自衛隊は87式自走高射機関砲の後継をどうするのか?ドイツはボクサー装甲戦闘車の車体にスカイシールド防空システムを搭載したスカイレンジャーを開発。
陸上自衛隊では次期装輪装甲車両のプロジェクトでフィンランド製のパトリアAMVを選定。パトリアには迫撃砲や機動砲など重火器の取り付けが可能な重プラットフォームがあり、スカイシールドやスカイレンジャー30に搭載される軽量なKCE砲塔(30mm機関砲)が統合可能だが果たして…
徘徊型兵器の生産数>地対空ミサイルの生産数
徘徊型兵器の価格<地対空ミサイルの価格
である以上、徘徊型兵器による地対空ミサイルの消耗戦術が成立してしまう。
地対空ミサイル以外の迎撃方法だと、機関銃では射程が短く威力が足りない、ソフトキルでは不確実性が残る。
こうなったら徘徊型兵器と同等、若しくはより安価な電波デコイを用意してやれば良いんじゃないか。
レーザー兵器は雨や霧で威力が大幅減、徘徊型兵器に鏡面加工が施されると破壊に時間がかかる、大電力が必要なため移動式にすると短射程低威力のものに限られるなど夢物語の様にはいかない。
結局効果で高性能な装備は電撃戦が終わった後は頼りなさが目立つ。Hi-Lowミックスは銭湯が長引くことを想定したらどの兵科でも重要。緒戦を乗り切れる高性能な兵器と穴埋めの容易な低コストの兵器の組み合わせが今後進む気がする。特に他国の援助への依存を減らしたい国では急務。フランスのマクロンを見るに日本の有事の際にもNATOは当てにならないだろうし、いかに安保があるとは言えどアメリカも政権と国民のムード次第だろうから他人事ではない。
清谷氏並に誤字が酷いですね
映像からは損傷の程度は評価しきれないが、この種のレーダーは繊細な装置であるため全損したと評価してもよいだろう。
少なくても一個中隊のIRIS-Tが当面機能不全となった。
ロシア軍のランセットは砲兵アセット及び防空システムを安価かつ効率的に破壊する手段となっている。
私はどうしても反米思考ゆえ思考が偏るのですが、
ミリオタの端くれとして今双方の陣営がどのくらい
ドローンに対して対策をしているのか興味津々です。
昨日見つけたロシアプロパガンダメディアによると、
リンク
ロシアはナゴルノ=カラバフ紛争でドローンの脅威を
少なくとも2021年9月には認識しており、対抗策の開発
をすると宣言しています。記事ではトールの改造が表記
されています。今どのくらい前線で活動しているのでしょう。
私は双方の陣営、もしくは中国など今現状でどのくらい
ドローン対策(攻めも守りも)進めているのか知りたいです。
軍事機密ゆえ出て来ないかもですが。
ロシアも何を狙うべきか分かって優先順位を決めて攻撃していますね。余計に最初からそうでなかったのが謎ですね。1年も同じことを繰り返せば流石に学習すると言う事でしょうか。何にせよウクライナ側は弾道弾と徘徊兵器両者への対策が急務ですね。
最初からやっていてようやく撃破1ってことなんだろう
それだけこの種の兵器を破壊するのは難しいってことでは
ロシアにしろウクライナにしろ
積載車両含め装置が上空から目立ちすぎですね。
もう少し視覚擬装を考慮すべきではないか。それともダミーの可能性有り?
映像から退避するクルーが確認できるのでダミーの可能性はないと思います。
やたらとダムが崩壊したことはロシアのせいじゃないと主張する人をこのサイトのコメント欄で見るが
ロシア軍は浸水地域に砲撃と空爆を相変わらず続けていてウクライナ人は空襲警報が鳴る中での救助活動を強いられ、ロシアはロシア支配下の地域で住民の救助活動は一切せず、洪水に巻き込まれたロシア兵でさえ自力で逃げてる
今後ヘルソンの避難民に向けてロシア軍が集中砲火浴びせても驚かない
ヘルソンの防空能力が低下してるなら尚更
低速な徘徊型弾薬にはブローニングM2が効果的らしいがいつになったら引退するんだこの爺さん
そういえば、ちょっと前にS-400の指揮車両が破壊されている画像が出回っていましたね。
やはり、両軍とも防空システムだけが無傷とはいかないようですね。
制作費10万円単位の安いドローンを、対戦闘機用の高価なミサイルで撃ち落とすわけにもいかないので。
かといって、対空機銃やMANPADで撃ち漏らすと、1台何億円もの対空レーダーがオシャカにされる。
なかなかコスト勝負を挑まれるとキツイものがありますね。
損傷したIRIS-Tはムィコラーイウに展開していたみたいですね。
これまでLancetで破壊されたのが確認されているのは、主に牽引榴弾砲や自走砲や戦車で、前線かその少し後方の目標でしたが、Lancetの滞空時間は30~40分くらいとされており、今回はけっこう前線に近いところに置いてあったということで、ある程度しかたないですね。
S-400はHIMARSになってましたが。
そのうちもっと安くて数が作れて十分な性能を持ったやつ出てきそう
あまりにも効果的すぎるわ
こんなに効果的なのにウクライナ戦争始まるまであまり注目されてなかったんだから伸びしろがありそう
ぜんぶ撃ち落とすのは現実的じゃないし、頑丈なレドームで覆うくらいしか対抗手段ないですかね
そんなの現実的?頑丈な奴の透過率の問題や、いざ攻撃受けたとしてレドームが耐えたとしてもそこに金属片が埋め込まれるならレドームは交換必要だし近年の軍艦のように耐えると言うよりは撃墜の方向になると思うけど。
レーダーはくるくる回す必要があるので、地上・鉄塔設置型じゃない限りはレドームを大きく・重たくするのは無理です
ましてや自爆ドローンによる攻撃(直撃でなくても爆風・破片)に耐えるようなレドームはかなり重たくなるので、こんどは車体も大きく頑丈なものにしないとならず、取り回しが悪くなると思います
安価なドローン撃ち落とす用の対空機銃を隣に置くしか無いですね
地上自走版のCIWSみたいな…つまりゲパルトか
自己レス
爆風防護や破片防護程度でも、被害のレベルを下げられるのではないかな
移動式という形態上、あまり頑丈にすると運用に支障がでるにしても、裸でいるのとガワを被せるのとどっちがいいかな
徘徊型弾薬相手なら、木材フレームで金属ワイヤーでのネット防御が最適な気がする
運動エネルギー自体が低いから、その程度も貫通出来るわけじゃないし
爆発も1m離れれば、手榴弾破片防御程度で防げそう
そしてそれぐらいの資材で済むなら、設置撤去も楽で緊急時は付けたまま移動しても影響が出ないと