インド太平洋関連

インド空軍、中国との対立地域に最新鋭攻撃ヘリ「AH-64E」を配備

印メディアは19日、インド空軍は中国軍との軍事衝突後に導入したばかりの攻撃ヘリ「AH-64E アパッチ・ガーディアン」を緊張が続くカシミール州ラダックに配備したと報じられている。

参考:With Apaches and Chinooks, IAF monitoring icy heights of Ladakh and tracking enemy locations

導入したばかりの最新鋭攻撃ヘリ「AH-64E アパッチ・ガーディアン」をラダックに配備

インド軍と中国軍は今月15日、カシミール州ラダックで40年ぶりに死者が出るほど激しい軍事衝突(殴り合いの乱闘)が発生したばかりだが、インド空軍は米国から昨年導入したばかりの最新鋭攻撃ヘリ「AH-64E アパッチ・ガーディアン」を衝突した場所に近いラダック最大の都市レーとシュリーナガルの前進基地に配備したと報じられており、AH-64E以外にも輸送ヘリCH-47F、Mi-17V5、戦闘機Su-30MKI、MiG-29UPG、ミラージュ2000、攻撃機ジャギュアをこの地域に配備して頻繁に出撃していく様子が確認されている。

出典:Public Domain インド空軍のSu-30MKI

インドは航空戦力を活用して空からの中国軍監視を強化、輸送ヘリでラダックの山岳地帯に展開するインド陸軍に食料や装備を補給しているが、最もインド空軍が警戒しているのは中国がラダックに近いガリ空港を拡張して配備した戦闘機J-11やJ-16、ラダックに近い中国西北部に演習目的で移動させた数千人規模の空挺部隊や戦車や装甲車など大量の装備品の存在だろう。

さらに中国は15日の軍事衝突後、この地域での大規模な軍事演習(恐らく移動させた部隊によるもの)を実施して国営メディアを通じ演習の様子を公開するなどインド側への軍事的圧力を強めており、インドも対抗するようにT-90を含む大規模な装甲車両をラダックへ移動させるなど、ラダック周辺の戦力は確実に増加し続けている。

本来なら第3ヶ国や国連がインドと中国の間に立って両者を引き離すか仲裁を行えば良いのだが、インドはこの事態を利用して米国がインドを同盟もしくは西側陣営に引き込もうとする動きを警戒しており、トランプ大統領が申し出でた仲裁も断って中国との2ヶ国間交渉で問題を解決する気だ。

しかしインドは無条件でラダックからの両軍撤収を提案しているが、中国はインドが行っているラダックのインフラ開発停止を軍撤収に挙げているため、両国が歩み寄りを見せない限り合意するのは不可能(インドはラダックのインフラ開発だけは停止しないと断言しているため)かもしれない。

果たして、この争いを上手く収める妙案が出てくるのか注目される。

 

※アイキャッチ画像の出典:Indian Air Force / GODL-India インド空軍のAH-64E アパッチ・ガーディアン

狙いはS-400の情報収集? ロシアが警戒するイスラエルのF-35特殊試験機前のページ

視界外戦闘や精密攻撃に対応、韓国が攻撃機FA-50の能力向上に着手次のページ

関連記事

  1. インド太平洋関連

    豪州がインターフレックス作戦に参加、ウクライナ人を訓練する教官役兵士を派遣

    豪州はウクライナへのブッシュマスター追加提供(30輌)や英国が主導する…

  2. インド太平洋関連

    韓国、有人戦闘機とチーミング可能なウイングマンの初号機を公開

    韓国の国防科学研究所=ADDは「有人戦闘機とチーミング可能な無人戦闘機…

  3. インド太平洋関連

    オーストラリアが独自の極超音速兵器を開発、今後10年間で国防分野に約20兆円投資

    オーストラリアのモリソン首相は新型コロナウイルス後の世界が「より危険で…

  4. インド太平洋関連

    台湾、Andurilと低コスト巡航ミサイル、無人潜水艦、自律型魚雷を共同生産

    台湾は18日に開幕した台北航空宇宙防衛博覧会で19の無人システムを披露…

  5. インド太平洋関連

    ロッキード・マーティン、タイ空軍のF-35A調達話は公式のものではない

    ロッキード・マーティンの関係者は「タイ空軍がF-35Aに関心を示してい…

  6. インド太平洋関連

    海外受注100機を想定? 韓国が開発予定している国産輸送機「KC-X」のイメージを発表

    昨年11月に韓国メディアは韓国航空宇宙産業(KAI)が韓国型輸送機「K…

コメント

    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    ロイターによると6月に撮影された衛星写真で中国が川を渡ってインド実効支配地域に侵入して何らかの器材を設置してるらしく
    中国側はそう簡単に引くつもりはなさそう

    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    中国はもう既に陣地の構築や補給線の構築を進めているのでは。
    インドも沈黙している場合ではないはず・・・。
    とにかく戦力を拮抗させる程の態勢にしないと侵攻を決意させてしまう。

    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    ま、コロナで世界が静かだけど、

    中共は、習政治の恩恵で・・スマホのインド市場無くなるね

      • 匿名
      • 2020年 6月 20日

      XiaomiやVivoのシェアが下がってSamsungが上がるんでしょうね
      実際どの程度影響が出るのかまだ分かりませんが…

    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    >本来なら第3国や国連がインドと中国の間に立って両者を引き離すか仲裁を行えば良いのだが、インドはこの事態を利用して米国がインドを同盟もしくは西側陣営に引き込もうとする動きを警戒しており、トランプ大統領が申し出でた仲裁も断って中国との2ヶ国間交渉で問題を解決する気だ。

    インド側は中国の侵略よりも西側諸国の介入を恐れているのか?
    だとしたらトンデモない計算違いだと思うよ
    上のコメの方が指摘している様に、中国側は既に戦争準備をしている可能性があるので、下手をするとインドは中国にボロ負けして領土を失った上に西側諸国から「頼りにならん」と見放される恐れさえある

      • 匿名
      • 2020年 7月 01日

      インドはあくまでガンジー以来の、第三世界の盟主を任じていると見るべき
      欧米グループではかならず下風に立たされるもん、やがて人口世界一の超大国なのに

    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    日本に住んでるとあんまり実感なかったけどよく考えると交通インフラって軍事に直結するんだよなぁ

    1
    • 匿名
    • 2020年 6月 20日

    インドがボコボコにされて終わりそう
    でもインド市場失うのは中国家電メーカーかなりの痛手じゃ

    • 匿名
    • 2020年 7月 04日

    米露英仏の機体が集合とは、エス○ンかよと。いつも思うがよく運用できているな。

    1
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  2. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  3. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  4. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  5. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
PAGE TOP