インド太平洋関連

42機のラファールを調達するインドネシア、米国も36機のF-15EX売却を承認

インドネシアのプラボウォ・スビアント国防相は10日、同国を訪問中のパルリ仏国防相と計42機のラファール購入契約に署名したが米国からもF-15EXを最大36機調達すると報じられている。

参考:Indonesia looks to French industry to supply new fighter jets, attack submarines
参考:INDONESIA – F-15ID AIRCRAFT

近代化計画が予定通り進めばインドネシアの国防力は東南アジアの中で抜きん出た存在になる

インドネシアのプラボウォ・スビアント国防相とフランスのパルリ国防相は10日、計42機のラファール(F4仕様らしい)購入契約に署名して世界中から注目を集めている。

出典:Dassault Aviation

フランス国防省の説明によるとインドネシアとの契約は一次調達分の6機と二次調達分の36機の分かれ一次調達分の6機は今後数ヶ月以内に引き渡しを実行、2次調達分の引き渡しは年末~来年にかけて実行される予定で本契約は81億ドル/約9,400億円の価値があり、同じ日に両国は潜水艦分野で協力する覚書にも署名してインドネシアはスコルペヌ型潜水艦を2隻発注する予定らしい。

さらに興味深いのは同じ日に米国務省が最大36機のF-15IDをインドネシアに売却する可能性を承認して議会に通知した点だ。

米国務省が発表した内容を見るとF-15IDはAN/APG-82(V)1、AN/ALQ-250EPAWSS、ADCPII、F110-GE-129(もしくはF100-PW-229)、AN/ASG-34を統合されているので表面的な構成は米空軍が調達を進めているF-15EXと同じ仕様=F-15IDはF-15EXのインドネシア向けバージョンと言って差し支えないだろう。

出典:Boeing F-15EX

因みに本契約の取引額は最大139億ドル(36機と関連費用を含めた総額)でオフセット契約はインドネシアとボーイングとの間で協議されるらしい。

今のところ上記の契約に供給する資金が確保出来ているのか不明だが、国家間で契約の交渉が大きく動いたということは資金供給に関する何かしらの裏付けがある可能性が高く、噂されていた1,250億ドル/13.7兆円に達する軍の近代化資金の承認に目処がついたと考えるのが自然で、こうなると契約を締結しただけで動きが見られなかったカルロ・ベルガミーニ級フリゲートやアローヘッド140、資金確保で躓いていたもがみ型護衛艦の買収交渉が再び動き出すかもしれない。

どちらにしても現在進められている近代化計画が予定通り進めば、F-15ID×36機、ラファール×42機、KF-21×50機がインドネシア空軍に加わるため戦力や能力面で大きな飛躍を遂げることになり、予定されている海軍の近代化計画と合わせるとインドネシアの国防力は東南アジアの中で抜きん出た存在になるはずだ。

関連記事:軍事力拡張を予告するインドネシア、問題は約13兆円とも言われる近代化資金の確保
関連記事:岐路に立つインドネシア海軍の近代化、群島シーレーン保護に必要な戦力確保が課題

 

※アイキャッチ画像の出典:出典:Boeing F-15EX

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コメント

    • 2022年 2月 11日

    国名に「インド」が付く国は兵器体系を分割化する
    みたいな法則でもあるのか

    8
      • 通りすがり
      • 2022年 2月 11日

      安全保障分野のリスクを分散させて外交上の選択肢を広げる政治的な判断。

      第三世界に属する国じゃ特に珍しい手法じゃないし、武器調達はスペックも重要だけど購入国の安全保障政策と合わせて考えると答えが見えてくる。

      日本にみたい外交も安全保障も米国にぶん投げてる国とは考え方が違うだけで、どちらが正しいのかは各国の事情によるので答えはない。

      12
    • 折紙
    • 2022年 2月 11日

    >資金確保で躓いていたもがみ型護衛艦の買収交渉が再び動き出すかもしれない。

    これに関しては公式発表が一つもないからなぁ。
    期待し過ぎると、、、

    10
    • 幽霊
    • 2022年 2月 11日

    本当に何処から予算が出てきてるんでしょうね?
    国防は大事ですがそれだけに予算を付けるわけにもいかないでしょうし、やっぱり海外からの資金援助か借金ですかね?

    12
    • 伝説のハムスター☆☆☆
    • 2022年 2月 11日

    東側戦闘機を買わせないために融資で優遇して貰ったとかかな?
    これだけ大型融資だとなんか密約ありそう

    15
    • もり
    • 2022年 2月 11日

    もがみ型のインドネシア輸出は楽しみだな
    多国籍装備を運用するインドネシアはもがみ型をどう評価するか

    6
      • 幽霊
      • 2022年 2月 11日

      まだ決まったわけではありませんからね。
      まだまだどうなるかは分かりませんよ。

      10
    • きっど
    • 2022年 2月 11日

    ラファール x42機 81億ドル 1機あたり約1.93億ドル
    F-15ID x36機 139億ドル 1機あたり約3.86億ドル
    F-15IDはラファールの2倍のお値段ということですね。両者とも完全に同じ条件という事では無いでしょうけれども
    こうやって比較すると、機体サイズや離陸重量などの差が有るとはいえ、F-15IDはお高いですね……

    10
      • >∞
      • 2022年 2月 11日

      元々F-15ってある程度お金持ち国家じゃないと買えない機体ですし

      4
      • samo
      • 2022年 2月 11日

      虎の子のEPAWSSをインドネシアに売るとはね
      決め手になったのかな?
      DIWSの立場がどんどんなくなってるような

    • ブルーピーコック
    • 2022年 2月 11日

    次はヘリの選定かな。それとも給油機か

    • A
    • 2022年 2月 11日

    >東南アジアの中で抜きん出た存在になるはずだ。
    さあ、オーストラリアはどう出るのだろうか。

    1
    • 58式素人
    • 2022年 2月 11日

    この時期にF15Eを渡したということは、
    おそらく、インドネシアにはF35Aを渡さない、ということかな。
    あと、日本円で、13.7兆の出どころは、精査するべきかな。
    特に、担保について。何を、誰に,渡したかについて。

    7
    • Mob
    • 2022年 2月 11日

    どうもF-15とラファール両方買うって話では無いらしい
    リンク

    4
      • バーナーキング
      • 2022年 2月 12日

      この記事でも

      > 米国務省が最大36機のF-15IDをインドネシアに売却する可能性を承認して議会に通知した

      としか書いてないよ。その上で

      >今のところ上記の契約に供給する資金が確保出来ているのか不明だが、国家間で契約の交渉が大きく動いたということは資金供給に関する何かしらの裏付けがある可能性が高く

      と推測してるだけ。

        • 58式素人
        • 2022年 2月 12日

        そうですね、早まったことを書きました。
        ご指摘ありがとう。

        1
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