インドネシアは今後3年間で1,250億ドル/13.7兆円を軍の近代化に投資する計画を大統領令の草案に盛り込んでいることが確認され注目を集めている。
参考:Indonesia: $125B Plan Seeks to Modernize Defense Arsenal
参考:Prabowo Nafsu Modernisasi Militer, Indonesia Teken 8 Fregat Italia
年間国防予算の12倍以上に相当する1,250億ドルを装備の近代化に投資するインドネシア
米国政府が出資して設立されたRadio Free Asia/ラジオ・フリー・アジアと提携しているBenarNewsはインドネシア政府が発行した大統領令の草案を入手、この文書にはジョコ大統領の任期が切れる2024年までに1,250億ドル/13.7兆円もの資金を投じて軍の近代化と戦力拡張を行う計画が盛り込まれており、具体的には装備の更新・調達に791億ドル、利子の支払いに134億ドル、緊急事態や装備品のメンテナンス等に325億ドルなどを費やす計画で資金調達の方法については「外国から借款で賄う」と明記されている。
要するに装備品調達先の政府(国)が発行する債務保証によって調達先の銀行から資金を調達するという意味なのだが「何を調達するのか」については記載がないため不明だ。
補足:BenarNewsが入手した大統領令の草案内容についてインドネシア国防省は「本物だ」と認めているため1,250億ドルの計画は本物だ

出典:fincantieri
この計画が本当に実行されるのならフランスと契約を締結したと噂されているラファール×36機(2021年中にインドネシア政府による資金供給の保証を得ることが契約発効の条件になっているらしい)や、今月11日に発表されたカルロ・ベルガミーニ級(別名FREMM級)フリゲート×6隻+イタリア海軍が運用中のマエストラーレ級フリゲート×2隻(引き渡し前のアップグレード作業を含む)の契約は本計画の支出に含まれている可能性が高く、眉唾だと思われていた潜水艦戦力の拡張(最大12隻体制)やF-15EX/F-16V等の調達も現実味を帯びてくるかもしれない。
さらに付け加えれば791億ドル/8.7兆円もの装備調達枠があるのならカルロ・ベルガミーニ級フリゲートと同時に別のフリゲートを調達することも不可能ではなく、潜水艦戦力の拡張計画があるのなら水上艦艇の拡張計画が存在しても不思議ではないので、もしかすると日本からの護衛艦調達計画は死んでいないのかもしれない。
勿論「水上艦艇の拡張計画が存在しても不思議ではない」というのは管理人の希望的観測だが、インドネシアは南シナ海に面したナトゥナ諸島周辺の排他的経済水域(EEZ)と中国が独自に主張する九段線の境界線が重複して中国側が艦艇や漁船をインドネシア側のEEZ内に侵入させる問題に直面しており、3年間で1,250億ドルという数字は中国に対するインドネシア政府の危機感を示しているのだろう。
ただ年間国防予算が96億ドル(2021年度)しかないインドネシアが12倍以上の金額に相当する額を借款で本当に調達できるのかは本当に謎で、もし資金調達で躓けば本計画は絵に書いた餅で終わるのかもしれない。
関連記事:現地メディアも驚くインドネシアのカルロ・ベルガミーニ級フリゲート購入、米海軍調達が決定打か
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Alexander Cook AtlanticTrident21に参加中のラファール
調達もだけど維持費で死ぬのでは?
経済は成長傾向(直近はコロナでともかく)なわけで多少の増加なら吸収できるでしょ
さすがにこの規模だとアレだとは思うけど…
難癖つけて支払いを伸ばし続け、次の政権に丸投げかバックレ前提の計画なんでしょ
ここの大統領は信用ゼロ
計画があからさまに踏み倒す気満々で笑う
あの国と取引するなら前払い前提じゃないと。
軍の近代化のために、いきなり4倍増しの軍事予算は議会で承認されるのだろうか。
いまは国際金融市場にカネがダブついているので、借款も不可能ではないかもしれないが、
どこがインドネシアに”投資”するだろうか。
更にコロナバブルで過熱気味なのを受け、米国も引き締めに転じるとの予測もあるので、
だぶつき気味の傾向が何時まで続くか、此方も時限爆弾化しているのも問題ですね。
おおすみ型を売り付けて、自衛隊は代艦建造。
インドネシアが欲してるのは水上打撃艦なのに、おおすみ型を売るとか意味不明
イヤー、わからんよ。
島嶼国家だから、両用戦装備は必須だからね。
只でくれとは、言い出すかもしれんが。
そろそろ強襲揚陸艦計画が具体化するし、スクラップで売るよりもただで与えて恩を売るのもありでしょう
イタリアのやり方から参考にすれば、それも別の取引につながる
インドネシアがそれを恩と受け取るかなぁ?
日本も「あの時の恩を返せ」と迫れる分けないし、只々損しただけで終わりそう。
売り付けると言うなら、せめて現在退役中のはつゆき型かその次に退役するであろうあさぎり型護衛艦と言いなさいよ
後、インドネシアはツケで軍備増強をやるみたいだけど、もしかしたら日本に対しても「護衛艦を調達してあげるからODAを頂戴」と言い出すかも知れないぞ
なので、日本としてはインドネシアが無茶振りをやらかしたら護衛艦輸出を中止する位の決断力が欲しい所
それは、アリだと思う。
まずは、中古艦の供与から始めて、新造艦の販売だと思うがね。
と言うか、既にイタリアが「新造艦と中古艦のセット販売(※)」を実行済みなんですけどね
※カルロ・ベルガミーニ級×6隻+イタリア海軍が運用中のマエストラーレ級フリゲート×2隻(引き渡し前のアップグレード作業を含む)の事
ODAで日本企業から調達してくれるのなら、それはそれで良いかと。
アメリカ国債の利息をまたアメリカ国債に回すより、
合法的に日本円と変換出来る。
攻撃装備付ける約束でフィリピンにODAで買ってもらおう。弾道ミサイルとか巡航ミサイルのシステム開発手伝ってくれそう。
日本に数倍する国土と倍を越す人口に相応しい軍備への長い長い道のりは半ばですよ
海を挟んで中国とオーストラリアという拡大志向の隣国を黙って眺めているだけでは国としての体裁もない
いやこんなローン審査だったら絶対通らん案件、
貸しても売ってもダメでしょ。
もし貸すなら天然ガスとかその辺のインフラをガッチリ担保に確保して…
と、結果的に「セルフ借金漬け外交」みたいな話になってくるので、
そんな舞台でお人好しの日本がC国と勝負が出来るとは思えない。
そして最悪なのがC国の借款で日本が売るパターン。
インドネシアが払えなくなって供与した技術込みで現物回収される未来しか見えん。
そのC国に対応するための軍備増強計画だろうが。
アフォか。
事実としてそのC国に自国のインフラ任せたり潜水艦の引き上げ協力依頼してる国なんだけど。
流石にコメ主のローン審査と国家の借款を同一の尺度で語るのはどうかと思う。。。
インドネシアの貴金属レアアース鉱山の開発・採掘権とか向こう100年の油田の掘削権とかじゃないと、奴らとは商売できないよね。
まだ草案なので、1,250億ドルに決定した訳ではないのでしょう。
軍備を増強したいインドネシア政府の気持ちもわからなくはないが、世の中はえてして「欲しいけど金がない」という理由で諦めざるを得ないものなのです。
意図する所としては「兵器を買ってやるから費用は融資しろ(融資してくれる国の武器を買ってやる?)」ってところですかね。
政府と兵器メーカーが組む輸出商戦が激化しているからこそ、こんな舐め腐った話が出てくる訳ですが、翻ってODAインフラ投資や国際入札の開発案件では現地政府と建設メーカーとメーカー母国の間でよく行われるやり取り。建設事業も兵器製造も公共投資や雇用維持の色合いが強いという意味では似ている産業だし、途上国を中心にこういう資金調達はこの先どんどん増えるかもしれない。
融資付きの公共投資はインフラ整備に充てられて、潜在的な経済発展が見込めるから成立する。しかし融資つきの軍隊に投資して、何の経済的リターンが見込めるのか?融資つき軍隊の投資は、国内経済の投資につながるのか?
ちょっと前の日本や最近の中国がやってるODAや開発銀行と連携したインフラ輸出は、途上国のインフラを整備して経済発展させてから借款を回収するというのは殆ど建前で、国内で建設の仕事が無くて暇してる土建屋に受注させるのが目的。政府の金で外国に橋や道路を作るけど、実際に作業するのは自分の国の業者なので投資ぶんはきっちり国内に戻ってくる。兵器産業は膨大な雇用に直結しているが、自国の軍隊が維持管理できる数は上限があるので、外国に融資してでも自国の兵器を売ってメーカーの工場を稼働させておくことは利点になる。世界の兵器製造国や日本が可能な限り武器を売りたがってるのはなにも体面のためだけじゃない。
日本によるODAの日本企業の受注率は33%ですよ。
日本のODAで中韓企業が落札する場合も多いです。
ちょっと前の日本って書いてありますね。失礼しました。
ああ、三井の「くまの」とか集らせる目的で建造してたのか。コウモリのやりそうなビジネスモデルw 売らなくて正解だったな。
融資付きの公共投資はインフラ整備に充てられて、潜在的な経済発展が見込めるから成立する。しかし融資つきの軍隊に投資して、何の経済的リターンが見込めるのか?融資つき軍隊の投資は、国内経済の投資につながるのか?
違法操業の停船に従わない漁船は銃撃&拿捕
領空領海侵犯には即攻撃
軍備を整えるのも大事だが、こういう姿勢ひとつも強力な抑止力
それインドネシアがやったら今の中国にやったら軍事的な格差があるから南シナ海の実行支配地域が増えちゃうから
それを防ぐ為に軍備を整えているわけで
やったらを消し忘れて2回使ってしまった
1250億ドル!?
香港ドルじゃなくて??
パーム油ですら無かったか。
なんというか、踏み倒し前提の借款だな。
貸してくれなきゃ中国に付くぞって。
借金のカタはラファールで。
そういえば日本の場合、最も長いのだと1899年発行のポンド建て債を1988年に完済と90年程掛かったものもあるけど、返済する事で財務的な信用を得ていた様だね。
余談になるけど、前政権の債務を踏み倒した旧ソ連と、きちんと償還した共和制トルコとの国際的信用度の違いが、のちのちの国家崩壊という結末の有無につながってる感じはある
借りたものはいつか返さないとな、
インドネシアは、2024年ボルネオ島東部への首都移転(総工費320億ドル)を推進している
リンク
こちらは国内から掻き集めたカネで賄う計画なので、軍の近代化は外資で行う胸算用のようだ
現政権は、出来るところまでは進めて、残りは次政権でくらいの腹積もりなのだろう
>国防予算が約1兆円のインドネシア、今後3年間で13.7兆円を軍の近代化に投資か
どう考えても不可能な計画としか思えない
どこから13.7兆円なんて巨額をどこから借りるの?
インドネシアのGDPは日本の約1/5
ランキングで言うと16位で、メキシコの下、オランダの上
メキシコやオランダが「今後3年間で13.7兆円を軍の近代化に投資か」と言われても、
真面目な話とは思えない
インドネシアの人口2億7000万人、平均年齢およそ30歳
総人口に占める生産年齢人口の割合は70%超
勝負かけるなら今ではあるんだよね。
個人的にはインフラと教育を優先した方が国力上がると思うけど。
性根腐ってるから詐欺することしか思い浮かばないんでしょ。あの開発途上国も先が見えたな。また育て方間違った。殿下のこと言えない。