ロイターは2日「米国は155mm砲弾用のTNTを日本で調達しようとしている」と報じており、この件に詳しい関係者は「155mm砲弾を製造するサプライチェーンに日本企業を組み込みたいと米国は考えている」と述べている。
参考:US seeking explosives in Japan for Ukraine artillery shells
工作機械が直ぐに手に入らない米国、155mm砲弾に必要な火薬を日本から調達か
ウクライナとロシアの戦いは互いの防空システムが機能しているため「航空機の接近拒否」が成立、そのため戦場が要求する火力の大部分は砲兵戦力が提供しており、ウクライナのレズニコフ国防相は「戦闘任務を成功させるのに最低でも月36.6万発の砲弾を必要としている」と訴えてEUに月25万発の155mm砲弾を供給するよう要求、米国も備蓄分の取り崩しだけでは到底足りないため155mm砲弾の増産(2025年までに月9万発)に向けて準備を進めているものの、問題は増産に必要な工作機械の入手に時間が掛かる点だ。
米陸軍で調達や兵站を担当するブッシュ次官補は3月「155mm砲弾の製造に必要な原材料は大量の備蓄があり、鋼材も十分過ぎるほどの供給量があるので原材料不足が今直ぐ問題になることはないが、工作機械だけは直ぐ手に入らないので砲弾増産は長い道のりになる」と述べており、どれだけ原材料があっても工作機械が手に入らない限り増産は出来ない。
月25万発の155mm砲弾を要求されているEUも直ぐに増産体制を整えるのが難しいため、砲弾製造に必要な部品(砲弾本体や炸薬など)の「域外調達」を承認したが、ロイターは複数の関係者からの話として「米国は155mm砲弾用のTNTを日本で調達しようとしている。日本側も工業用TNTの販売を許可すると米国に通知している」と報じており、この件に詳しい関係者は「155mm砲弾を製造するサプライチェーンに日本企業を組み込みたいと米国は考えている」と付け加えている。
因みにロイターは「火薬を製造する日本企業の中で『工業用TNTを製造している』と回答したのは広島にある中国化薬だけだ」と報じており、遂に155mm砲弾問題の話題に日本の名前が登場した。
関連記事:砲弾の増産に必要な原材料は十分過ぎるほどある、問題は工作機械の入手性
関連記事:EUがウクライナ向け砲弾の共同購入で合意、払い戻し対象は欧州製砲弾のみ
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Sgt. Victor Everhart, Jr.
まさかのウクライナ特需か?
日本の防衛産業特需何て大したもんでは無いけど
アメリカ通した多国籍のサプライチューンに乗る形なら
さすがにスケールメリットが出てそれなりの利益も出そうだよな
もう既に「日本は戦争を煽るつもりか!」みたいな声が上がっててゲンナリした。
岸田がさっさと武器支援しないからそういう界隈が調子に乗るんだよ。
気持ちはスゲーわかる。
でもまぁ、いきなり大砲供与とかなると世論が戦争アレルギーを起こすので、こういうグレーな部分から攻めていくのは、仕方ないのかもしれない。
・防弾チョッキ
・自衛隊車両(G7時)
・生産用火薬←いまここ
と、着実に既成事実を積み上げていると思う。
少なくとも、10年前なら自衛隊車両の供給だけで、国会前に10万人(主催者発表 笑)のデモがおこるような案件だと思う。
言い方が悪いけどウクライナ支援にそこまで表立って反対できないんじゃないかと。元々プーチンはアンチリベラルの希望の星的なところがあって、リベラルがそのプーチンを打倒するための武器の供給に反対すると、それはそれでおかしなことになる。
それに応じて岸田首相もサラミ戦術を取って、慎重ながらも着実に歩を進めているように見える。下手するとG8及びゼレンスキー大統領との会談で、本格的な弾薬供給の話し合いもしてるかもしれないですね。
岸田総理で思うのはアホな身内は敵より怖い。
揚げ足取りみたいになって申し訳ないですけど、G8だとロシアが入ってることになりますよ…
なんと・・・。G7ですね。スイマセン。
装備移転三原則を見直しの与党協議中
せっつきたいなら公明を槍玉に挙げるのが早いが普段ツボカルトだのとかまびすしい向きはこっちのカルトにはえらく寛容ですなぁ
国会前だけでなく、製造している企業前でデモ等が起きないか心配です。
防衛省向けのレーダーに関わる企業に勤めていた友人が、過去に中傷を受けたことがあったので。。。
本当にそういう事はやめて欲しい。
世論なんてあってないようなものだよ
安保法案とかあれだ少しけ騒いだのにもう話題にならない
PKOとか自衛隊派遣とかその時代滅茶苦茶大騒ぎしたのになんもならん。
防衛費倍増なんて前までそんなことを言えばトンチキなネトウヨ扱いされたのに話が進む。
今のまま韓国に西側武器輸出市場での存在感を高められると
単純にその輸出の利益以上の外交力の差が出てやばい。
支払いは、日本政府よろぴく!
とかなりそうな悪寒。
君シンウルトラマン観たろ
シンゴジラの方でも言っていたような
そりゃそうだろ紛れもなく今のウクライナに榴弾を回す強力するなら、ガチで人を殺す行為に国として加担するって話にしかならないんだから。
朝鮮戦争への協力や他国に砲弾輸出していたけど武器輸出三原則で実質的に武器輸出の道を閉ざして、殺傷兵器による被害を出さない方針をずっと容認してきたのは他ならぬ日本人であって反対したら調子に乗っているとか何様だよ。
個人がどう思おうが自由だしゲンナリするのは貴方の勝手、そう言う界隈からすれば戦争好きが調子に乗っているって思われているだろうよ。皆が皆同じ方向向けるわけもナシ、そんな意見もあるよねで良いだろうに。
早く動いて欲しい気持ちはわかるが、その責任を政治家だけに向ける姿勢は共感できない。
そういう政治家が跋扈出来てるのは投票してる日本国民のせいだろ?
本気で思うことがあるなら、信用できる政治家を探して一票を入れるしかないんだよ。
砲弾というより装薬に聞こえる
昔とあまり砲弾製造技術に進歩が見られなさそうだが、今後も激化する安保状況のようでこの分野にも軍事革命が必要だろう
HVPや羽根つき射程延伸弾薬などをテスト機会かもしれない
砲弾てどうやって作るのか調べてみましたが、
インゴットを加熱して溶融
溶融金属を型に流し込む
固まったら、旋盤で削り出し
火薬充填
大まかにはこんな工程でできているみたいです。今だと強度が許せば金属3Dプリンタで製造なんても考えられそうです。
製造方法をそもそも変える以外に、改善できる部分は、工程間の滞留をいかに減らすかくらいなので劇的な進化はあまりないでしょう。
結構汎用工作機械で賄える部分が多そうに見えるので、日本国内の工作機械メーカもビジネスチャンスになりそうですね。
射耗品であり格差化しづらい製品の様であり、現在ニーズに対して需要が多いがどの国でも似た製品を作る能力はありそうだ
とは言え、コロナ危機で露呈したようにサプライチェーンに依存した旧来からの製造業とジャストインタイム方式の現状のままで良いとも断定出来ず進歩が求められる
火薬加工品の取り扱いは安全規格がとてつもなく厳しいので
新規が簡単に参入出来る分野ではありませんよ
ニトロセルロースは植物の繊維を硫酸と硝酸で反応させてニトロ化して作るというかなり危ない代物だしね。実際数年前に事故が起きて死者が出たはず。
新規に火工品製造に参加しようとしたら大変だけど、
既存の製造会社に汎用工作機売り込むのは別に十分可能でしょ。
汎用工作機を売りつける事が理論的に可能でも、
取り扱いの『安全規格がとてつもなく厳しい』のなら、
人や設置環境とかの拡充は難しかも。
そして、『汎用工作機を売りつけ』も『ビジネスチャンス』と言えるほどの規模になるのかも疑問。
普段よりは多少なりとも増えるかも知れないけど、単なる景気な話しに埋没する可能性も。
いや「拡充したいけど工作機械がネック」という記事なんですが。
そして工作機械というのはかなりの長期間使われ多くのオペレーターが関わる事になります。
そして熟練のオペレーターは希望機種を問われれば当然ながら「慣れた機械」を求める事が多いので「工作機械を売り込む」というのは一過性の話ではないです。
特にアメリカ市場の場合、「アメリカ製」と「安さ」を全面に出したハース・オートメーションの力が強くここに食い込むのは容易ではないのですが、それだけに「公金で急ぎで導入する」という今回の話は大きなチャンスでしょう。
恐らくですが、国防総省が立ち上げようとしてる砲弾製造ラインは汎用工作機械とコンベアを並べて完成てなものではないと思いますよ。
関連記事「砲弾の増産に必要な原材料は十分過ぎるほどある、問題は工作機械の入手性」添付の参考記事”A Lack of Machine Tools Is Holding Back Ammo Production, Army Says”によると「これらの機械は建物の大きさです。どこかの駐車場から買いに行くだけではありません。」と述べられています。
イメージ的には人力作業を可能な限り排した工程単位の「専用設計高効率製造マシン」でしょうか。町工場を大規模化したような工場ではなく、省人化・自動化を進めた最新の砲弾製造プラントなのでは。
そうでなければ「155mm砲弾の生産量を6倍に増やして月9万発(=1日3,000発)を生産する」は困難かと思いますし、そのための工作機械調達に突貫でも2年かかるというのは頷けます。
「24時間稼動+定期メンテ」でフルレート月9万発、需要が落ち着けば稼動時間を減らせば良いだけです。
>These machines are the size of buildings. You don’t just go buy it from a parking lot somewhere.
「車でひょいと買いにはいけない建物サイズ」って事でまさしくNC旋盤や複合加工機の規模感な気がします。
「〇〇できない××サイズ」と表現する場合「〇〇できる上限サイズ」のせいぜい数倍までと考えるべきでしょう。それ以上だとサイズ感が狂うだけ、例えば400ℓ冷蔵庫を「手のひらには乗らないサイズ」と表現したらウソじゃないけど誤解招くだけですよね。
比較的小型のモノでも物置やトイレ程度のサイズはありますし汎用のトラックでひょいと運べるモノではないし、単体納期1年なんてのも珍しくないので同一機種をまとまった数発注しようとすれば年単位の時間は普通に掛かるかと。
まあ、建物・駐車場云々は加工製造機器のサイズ感を強調する比喩だとは思います。
汎用機でも産業用は注文生産が普通でしょうから、納期的に時間を要するのもその通りで指摘ごもっともです。
提示した推測プランでは突貫でも2年じゃ済まないかなとは書き込んだ時点で自覚してました。
設備構築を今回のように急いでいなければ有り得たかも・・・ぐらいで流して下さい。
まあこちらも、日本の工作機械はもっと北米に食い込めるはず、ヤマザキマザックや森精機がHaasの牙城に苦戦してるのは初期コストとサイズと米の「国産愛」のせいだ、使ってみれば戻れなくなる、「大型の設備を導入したいが納期的に厳しい」という今回の案件はチャンスだ、という偏った私見と個人的な嗜好と願望バリバリで話してますので…
装薬=発射薬にTNTを使ったら筒内爆発で砲兵が死傷しちゃいますね。
発射薬は燃焼速度が比較的緩やかなコルダイトで、TNTは爆発薬として砲弾に充填すると思います。
ただ工業用TNTは硝酸アンモニウムを混ぜる様で、軍用に比べると爆発力が劣るらしいので、そのまま砲弾に使えるのかは疑問ですね。
ぶっちゃけ火薬類の輸出入は元々やってるし今更感はあるが砲弾用途明示して契約するのは流石に初めてか
去年の9月ごろに火薬工場を新設して2023年度の稼働を目指すって話あったけど、あれ今どうなってんだろうね?
そもそも売り込み先もお得意様だしね
うーん、ダイキンに砲弾の増産を依頼しても輸出できなきゃ意味ないしな
そもそも最終使用者が米国なら米国内の備蓄からだせば良いだけで普通に日本から輸入できると思う。
せっかく人知れずに供給してきたのに報道するのをやめてほしい。
従業員の安全管理や情報保全に悪影響
ただこの程度で悪い影響が出始めるなら逆に防衛産業に関わる企業として不安しかないので、どんどん外界に晒されてセキュリティを改善していくのは重要だと思う。
情報公開すべきことって書いてあるんだからそこは守らにゃいかんでしょ。
「人知れずに供給」といいますが、それは「日本国民」が知らないだけであって、中国や北朝鮮が知らないわけではありません。
中国化薬の事業を見たら、まさに弾薬製造業なんですね。兵器産業にも成通してそうだし、”在日米軍向け弾薬の製造”という体であればすぐにでも受注できそう。
あるいは増産の目処が立ったからこその発表なのかもしれん。
日油や日本工機、日本化薬も生産してたと思うけど、中国化薬しか返答しなかったの……?
この件で商売するつもりのない会社だけが返答したとか?
上のコメントみたいに、やる気のある会社は無関係を装ってるとかね。
じゃんじゃんやれ!
とりあえず今日の時点では日本化薬(株)4272の株価には影響はなさげだけど、来週にはどんと上がって来るかも?
ちょっとだけ買ってみるか
砲弾問題はマスク問題とほぼ同じでして。
生産技術も原料も、何の問題も無いのですが。
突然特需が湧いて降ってきたとして、それを満たすために設備投資して増産体制を作って。その瞬間に停戦が成立したり戦争が終わってしまったら、売り上げが突然ゼロになるわけです。多くのマスクメーカーがそれで倒産しかけたんですね。
あれは一種のチキンゲームです。戦争が続くか終わるかの2択に賭ける丁半博打とも言えます。
「作ることは出来るが、誰も作りたがらない」これが1番の問題ですね。
なので、日本政府は設備は日本政府が作って
運営を民間に委託するという第三セクター方式の火薬工場を新設した。
防衛投資に及び腰な企業が多い以上、これからこういった第3セクター方式が増えたり、工廠を作るって運びになるのかもね
>設備は日本政府が作って運営を民間に委託するという第三セクター方式の火薬工場を新設した。
これってもう稼働してんのかね?
調べると22年9月の記事で23年稼働予定らしいけど今どうなってんだろう?
本邦の場合ですが、もともと砲弾類備蓄増強政策に伴う火薬調達の不足分は輸入で賄う方針だったんですよ。それがウクライナ情勢の影響で期待できず不透明なった。
備蓄量増強は、中台情勢的に何時になるか保証の無いウクライナ戦後を待つというわけにはいかない。そこで不足分を国内増産で賄うことに急遽方針転換したんです。
つまり、今後増強される防衛所要の国内需要という大枠は保障されますので、その枠での適切な設備投資はリスクが低い。それを超える一時的注文枠への対応は工場稼働率の問題になります。
普通にアリでしょうねこれは
今更TNT作って儲かるとも思えん(アメリカが高価で買い取ってくれるなら別
製法が安価なのよね
しかし米軍の海外調達が本格化してきてんな
火薬類の輸出入は経産省案件で、同省によれば必ずしも防衛装備移転三原則対象ではないとのこと。
本日付け「Newsweak日本版」によれば今回の話は
>米国は陸軍の工廠で製造する155ミリ砲弾に必要なトリニトロトルエン(TNT)の調達を日本企業に打診した。
ということなので海外との一般商取引扱い。(調達計画の障害にならない範囲なら防衛省管轄外)
恐らくは日本政府もその線で対処するつもりなんでしょう。
中国化薬(株)は自社工場で砲弾への炸薬注填作業も行っている企業です。つまり完成弾の製造メーカー。
会社沿革によれば、昭和32年(1957)から防衛庁より防衛化工品を受注している老舗で、旧陸海軍の技術が基礎になっているとのこと。
建付けとしては、経産省預かりになるはず
ちょうどアメリカのオースティン国防長官が来日して岸田総理と会談しましたが、韓国の155mm砲弾の供給に触れて「日本に装薬に必要なTNT火薬の製造はできないか?」と打診した可能性は高いですね。工業用TNTであれば目立った武器供給にならないので戦争・兵器アレルギーである日本の国民性を良く理解しているアメリカらしい提案だと思います。
これに直接関係があるのかはわからないが、
ウクライナ侵攻以後にきまった第三セクター方式の火薬工場(弾薬向け)が、今年から稼働する予定だよね
それは台湾有事向けでしょう。
要は,もう予定されてるから何が何でもやるぞ,という意気込みですよ。
TNTは装薬じゃなくて炸薬じゃないですかね(火砲の装薬はニトロセルロース系の火薬をベースに安定剤を加えたものを使う)。どっちでも大差ないですが、日本国内で民間向けのTNTの需要がそんなにあったとも思えないし、やはり政治的な意図の上にある決定ないのかな…。供給力を考えればハンファあたりから引っ張ってくるのが一番良いんでしょうけどね。
ハンファ辺りの韓国勢は今正に155㎜砲弾その物の供給を求められている訳で、他にも供給先が欲しいからせめて日本はTNTだけでも供給してはくれまいかと言う話だと思いますよ
砲弾向け?ご冗談を
アメリカの民間内需向けを埋め合わせているだけですよ
れいわにタレ込んで岸田叩きしてもらわないとな!🤗
ちゃんと金になるならいいんじゃない?
10式とかも4両くらい送ってコンバットプルーフ得てくればいいと思うわ
ちゃんと代金は利子つけて払ってもらう前提で
パン粉を届けているだけなのでセーフ(モロトフ並感)
TNTなのか。今はRDXとかHMXなのかと勝手に思ってた。
大口径榴弾では安価で扱い易いTNTが現在も主流ですが、RDXを炸薬とする場合はTNTと共融(コンポジションB)して弾穀に注填し、HMXの場合も同様(オクオール)です。
HMXはより高威力ですが高価(RDXの約10倍)なため、主に重量に制限のあるミサイル弾頭や成型炸薬に使われているそうです。
thx。HMXたけえ。。
アメリカは原材料があるけど工作機械が無い状況…
となるとTNTは韓国の工場へ…という可能性もあるのだろうか?
TNTは良いとして。
欧州などでは装薬の材料の綿花は確保してるのだろうか。
ドイツが一時期、綿花が無い、と言っていたけれど。
元々、綿花の内の綿糸にならない部分なのだろうけど。
中国が売ってくれないとのことだった。
米国は綿花生産国だから、ドイツに供給したのかな。
日本向けの弾が減らなければ良いけど。
まーしかし、いよいよ本格的に戦争に加担する事になるね~
やだやだ。