ノースロップ・グラマンは5月30日、早期警戒機E-2D「アドバンスド・ホークアイ」を航空自衛隊へ納入したと発表した。
参考:Northrop Grumman Delivers First E-2D Aircraft to Japan
8時間を超える滞空時間を実現した輸出仕様のE-2D
ノースロップ・グラマンは3月29日、日本の航空自衛隊へ、E-2D「アドバンスド・ホークアイ」初号機納入が完了した。
ノースロップ・グラマンの副社長、ジェーン・ビショップ氏は「この機体は、拡大し続ける日本の安全保障ニーズを上回る、早期警戒及び監視能力を提供できるだろう」と語った。
今回納入されたE-2Dは、現行のE-2C更新分としてではなく、2014年の中期防衛力整備計画において、完全な増勢分として4機調達した内の初号機だ。これとは別に、2018年の中期防衛力整備計画でも、新たに9機のE-2D調達が決定し、2019年予算に9機分の費用、1,940億円が一括計上され、計13機のE-2D導入が決まっている。
E-2Dのレーダー性能や、共同交戦能力については、多くの記事で触れられていると思うので割愛するが、米海軍仕様のE-2Dと、日本が導入したE-2Dとの大きな違いについて1点だけ言及しておく。
輸出仕様のE-2Dは「フル・ウエット・ウイング」が装備されているため、空中給油なしでも8時間を超える滞空性能を持つが、米海軍のE-2Dは「フル・ウエット・ウイング」を装備しておらず滞空性能は5時間程度だ。
補足:ウエット・ウイングとは翼内燃料タンクのことで、輸出仕様のE-2Dは、主翼の折り畳み機構を廃止し、翼内燃料タンクのスペースを拡張している(フル・ウエット・ウイング)のではないかと言われていたが、岩国基地へ、日本のE-2D初号機が空輸された際、主翼を折り畳み駐機していたため、主翼の折り畳み機構は廃止されていない。一体どの様にして燃料搭載量を増やしたのか謎。

出典:Public Domain E-2C内でのレーダー運用
日本のE-2Dには、ユニット式トイレや、食事や飲み物を暖められるギャレーが追加装備されているとは言え、同じ早期警戒機でも旅客機「B-767」をベースに開発された大型のE-767ではなく、とても機内が狭いE-2Dに搭乗し、最大8時間程度の任務を行う航空自衛隊の隊員にとっては、「フル・ウエット・ウイング」の装備は有り難くないかもしれない。
もちろん、肉体的にという意味だ。
しかし、米海軍のE-2Dに搭乗している兵士は、おむつを履いてい任務を行っているので、それに比べれば、幾らかマシかもしれない。
※アイキャッチ画像の出典:Public Domain E-2Cホークアイ
ワスプ級規模の強襲揚陸艦を建造装備する計画があるので、そのためもあって購入したのでしょう。そうでなければP-1だけで十分ですから。
P-1とE-2Dではまったく役割が違いますよ そもそも艦載機としては使えなくする改造をしてその分 航続距離を伸ばしましたって記事です 折りたたみ主翼を廃止して翼のすべてを燃料タンクにする改造です
折り畳み無しで8時間飛べるタイプはあくまでノースロップ・グラマンが研究したというだけで世界中の機体はすべて折り畳み機構有りの5時間飛行タイプとなっております