ノルウェーのKongsberg Defence & Aerospace AS (コングスベルグ・ディフェンス&エアロスペース)は1日、日本と巡航ミサイル「Joint Strike Missile(JSM)」を供給するための後続契約を締結したと自社のWebサイトで発表した。
参考:KONGSBERG AWARDED SECOND FOLLOW-ON JSM CONTRACT WITH JAPAN VALUED 820 MNOK
累計150億円近い契約をコングスベルグ・ディフェンスと締結した日本、ジェーンズ曰く2021年4月からJSM引き渡しが始まる
ノルウェーの「Kongsberg Defence & Aerospace AS (コングスベルグ・ディフェンス&エアロスペース)」は12月1日、F-35のウェポンベイに搭載可能な唯一の巡航ミサイル「Joint Strike Missile(JSM)」を日本に供給するための後続契約(2019年の契約と合わせると2回目)を締結したと自社のWebサイトで発表した。
コングスベルグ・ディフェンスが開発した巡航ミサイル「JSM」は元々、同社が開発した対艦ミサイル「ペンギン」の後継として開発された対艦巡航ミサイル「Naval Strike Missile(NSN)」の派生型として開発されたもので、F-35A/Cのウェポンベイ(F-35Bのウェポンベイには非対応)に収まるよう再設計され主翼は発射後に展開する方式に改められており、現在開発が行われているF-35の基本ソフトウェア「Block4」に統合される予定だ。
時事通信は過去に日本はJSMを2022年3月までに取得すると報じたことがあるが、英国のジェーンズは「2021年4月から日本へのJSM引き渡しが始まる」と言っているためどちらが正しいのか不明だが、Block4へのアップグレードが始まらないとF-35AでJSMを運用することができない。
F-35のアップグレードは形状や搭載機器の変更を含むアップグレードかソフトウェアのみのアップグレードかの2つに分類され、前者なら米国のフォートワース、イタリアのカーメリ、日本の名古屋、豪州のウィリアムズタウンに設置された国際整備拠点(MRO&U)に機体を持ち込む必要があるが、Block4へのアップグレードはソフトウェア中心(約80%)なのでアップグレードの大半は部隊レベルで処理されるらしい。
補足:これまで形状や搭載機器の変更を含む大掛かりなアップグレードは1回(Block1からBlock2へのアップグレードのみ)だけで、Block2からBlock3へのアップグレードも大半が部隊レベルで処理された。因みにBlock4からは年2回(4月/10月)アップグレードデーターが配信されることになっている。
さらに基本ソフトウェアのアップグレードは提供機能毎に段階を踏んで行われるためBlock4へのアップグレードは2019年から2024年までかかる予定で、今年5月に河野防衛大臣が空自のF-35Aに「自動地面衝突回避システム(Auto GCAS)」が搭載されたと明らかにしたが、これこそがBlock4に含まれる新機能で事実上空自のF-35AはBlock4へのアップグレードが開始されている。
問題はBlock4の開発が遅れている点で、本当なら2019年中に提供予定だったBlock4の新機能は全部で8つあったのに、実際に配信されたアップグレードは自動地面衝突回避システムだけで予定されていた残り7つ機能は2020年以降の提供に延期されてしまった。
米国会計検査院(GAO)が5月に発表した報告書によればBlock4で提供されるはずの新機能の配信は2024年まで完了する見込み薄く2026年以降にずれ込むだろうと指摘、Block4開発コストも開発の遅れで増加(106億ドル→121億ドル)が避けられず、これと別にALISのアップグレードや後継のODIN開発コストとして29億ドルが必要になる見積もっている。
一番厄介なのはBlock4に含まれる機能の配信スケジュールが機密指定を受けているため一切公開されていないのと、F-35ジョイント・プログラム・オフィス(JPO)に参加できるF-35出資国にしか分からないと言う点だが、出資国のノルウェーが2021年もしくは2022年に日本へJSMを引き渡すと言っているのでBlock4に含まれるJSM統合データの配信が迫っているのだろう。
因みに今回の契約額は8億2,000万ノルウェー・クローネ(約97億円)で2019年に締結した契約分も合わせると累計150億円近い契約をコングスベルグ・ディフェンスと結んでいる。
※アイキャッチ画像の出典:Kongsberg Defence & Aerospace AS
>時事通信は過去に日本はJSMを2022年3月までに取得すると報じたことがあるが、英国のジェーンズは「2021年4月から日本へのJSM引き渡しが始まる」と言っているため
2021年度中に取得、ということですかね。
敵基地攻撃能力は自衛権の範疇と解釈した以上、自衛権の象徴的兵器になる巡航ミサイル
これが無いとF−35を導入した意味も薄れる兵器
いいんだけど、遅延するほどに後から単価アップの法則は嫌よ
言い値で買わされる取引はバカらしい
射程は何キロなんだろう?180キロとか200キロとか300キロ以上とか正解はどれなんだろう?
全部が正解では?
巡行ミサイルだから、全てを低空で飛んだら180km以上
有る程度までは高い高度を飛んで、ターゲット近くでは低空に移るなら555㎞(300海里:300nmi、345マイル:345mi)以上
from 英語wiki
>因みにBlock4からは年2回(4月/10月)アップグレードデーターが配信されることになっている。
Windows updateすると何もしてないのにこわれる時があるから人柱待ちするわ
JSMのデザインは先端にある斜めのセンサー窓(?)を含めて全体的にSFアニメ風でなかなかよろしい。
何発くらい調達するんだろうね
少ないと心もとないな
国内では「ウェポンベイに収まる対艦/対地ミサイル」開発の話ってありましたっけ?
そもそも日本にはF-35に国産兵器を統合する権限が無いので、当然開発予定も無い
JNAAMは、F-35共同開発国である英国と組んで、F-35に統合される予定のミーティアの改良としたので統合出来た
なんでF-35限定、単独開発限定なんですか。
日本も、同じようなのを開発していなかったっけ?
たしかイギリスのミーティアだったかなぁ。
あれは空対空ミサイルなんで別の話かと
あぁ、そうか。
空対空ミサイルでしたね。ありがとうございました。
大型の空対艦ミサイルは開発中:ASM-3(改)
(F-35Aのウェポン・ベイには入らない)
ASM-3は開発済みだけど配備はされず、
射程距離を200㎞から400km以上に延ばすのがASM-3(改)
P-1/F-2に搭載?
地対艦・島嶼(しょ)防衛用高速滑空弾の開発とは別
P-1に積むのは下にも出てる17式派生の以前写真も出てた馬鹿デカい長射程ミサイル。
ASM-3改は「ASM-3と同等の弾体規模を維持する」と言ってるんで、アレとは別になるかと。
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両方でしょう。
長い射程のASM-3改をP-1に搭載しない手はないし、
統合できるのは勝手にいじれるF-2とP-1-だけ
敵基地攻撃能力保有で議論されてたけど結局どうなったんだっけ?
巡航ミサイル買うってことはもう自衛隊は敵基地攻撃能力持っていいってことでFAなのか?
購入がOKなら次の目標は国産化だな
日本ってまだ国産空対地ミサイルなかったもんな
JSMは「F-35のウェポンベイに収まる唯一の対艦ミサイル」でもあるので、
対艦用途で買ったんだよー、と言えなくはないです。
>敵基地攻撃能力保有で議論されてたけど結局どうなったんだっけ?
安倍前首相が辞任する前に年内に方策を示すって談話を出したけど選挙のために結論は先送りだってさ
公明党への配慮らしい
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JSMはASM-3改と大差ない射程から見てスタンドオフ攻撃を意識した対艦用途ですね。
島嶼部奪還戦での対地攻撃任務も視野においてるとは思います。
少なくとも17式艦対艦誘導弾は海岸に配備された地上目標を攻撃可能なので、それの哨戒機発射型である哨戒機用新空対艦誘導弾も同様の対地攻撃能力が有るかと
問題は、17式と同様の対地攻撃能力が何時国産対艦ミサイルに実装されたのか? 実装時期次第では、93式空対艦誘導弾(B)にも対地攻撃能力が有るかも?
B61 Mod 12の500Ktも購入しよう。
それ核爆弾じゃねぇか!!
???「おっ、また我が国の真珠湾を奇襲する準備を始めたぞ。」
アメ兄貴許して。何でもしますから
ん?今何でもするって言ったよね?