防衛省はシンガポール航空ショーに国内企業13社を送り込み、防衛装備庁の府川氏は「日本企業が世界市場に参入するチャンスは多いものの海外企業のような経験がないことが問題だ」と述べ、SUBARUは「フィリピンとインドネシアがUH-2に関心を示している」と明かした。
参考:Japan sends companies to Singapore Airshow with eyes on foreign market
参考:国際展示会「Singapore Airshow 2024」への防衛装備庁ブースの出展について
どれだけ海外勢から日本企業が関心を集められるのか注目したい
安倍政権が2014年に防衛装備移転三原則を閣議決定して「防衛装備品の海外輸出」が可能になったものの、現行の三原則で輸出可能な武器は掃海のための20mm機関砲、警戒・監視目的の停船射撃用35mm機関砲、輸送艦の自己防護用に搭載されている20mm機関砲のみなので、潜在的な顧客が最も関心を示している日本製の潜水艦などは三原則の条件に合致せず、これまでに入札を経て契約が成立したのはフィリピンへのレーダー輸出だけだ。
日本国内で報道されているかどうかは把握していないが、海外の防衛市場では中東方面を中心に「日本がエジプトやクウェートにレーダーを売り込んでいる」「三菱電機がバーレーン軍に電子戦システムを提案している」「エジプト軍需生産省と日本の防衛省がC-2輸送機の調達について協議中だ」「エジプトが日本のそうりゅう型潜水艦に関心を示し調査団が神戸を訪問した」などという動向が報じられており、東南アジアでも日本の売り込みに関する噂がある。
防衛省は今月20日に開幕したシンガポール航空ショーに国内企業13社を送り込み、防衛装備庁の府川秀樹氏はDefense Newsの取材に「日本企業が世界市場に参入するチャンスは多いが、日本企業の問題は海外企業のような経験がないことだ」「この機会に防衛における日本の優位性をアピールしたい」と、SUBARUは「フィリピンとインドネシアがUH-2に関心を示している」と述べており、どれだけ海外勢から日本企業が関心を集められるのか注目したい。
因みにシンガポール航空ショーに出展した日本企業は以下の通りだ。
- 旭金属工業株式会社(航空機複合材部品)
- EdgeCortix 株式会社(エッジAI推論プロセッサ)
- 沖電気工業株式会社(コックピットディスプレイ)
- 川崎重工業株式会社(P-1、C-2、ターボファンエンジン)
- 株式会社クリモト(3D金属造形エンジン部品)
- 株式会社ジュピターコーポレーション(機動衛生ユニット2型)
- スカパーJSAT 株式会社(衛星通信サービス)
- 株式会社 SUBARU(UH-2)
- 株式会社タカギスチール(航空機向け金属材料)
- 日本電気株式会社(移動式警戒監視レーダ、移動式タカン、移動式ラプコン)
- 日本特殊光学樹脂(特殊レンズ及びミラー)
- 日本無線株式会社(可搬型LET基地局システム)
- ミツフジ株式会社(電磁波シールド、リストバンド型ウェアラブルデバイス)
※アイキャッチ画像の出典:陸上自衛隊航空学校 明野駐屯地
ヒューイ系は強いな。
流石にUS-2は高過ぎ原型古過ぎでもう売れんやろ
C-2はクソ高エンジンをGEnxに換装すれば充分チャンスはあると思う。というか国内機もGEnxへ換装してくれ
US2使ってる新明和は確か無人飛行艇を作ってたはずなので価格次第では売れる可能性がありますね。あとは海自のUS3ですかね。まぁ価格的にも性能的にも売れる国は無いと思いますが。高性能機ではありますがUS2のような機体を求める国はそうそういないでしょう。
US2の開発を漫画にしたやつがあって昔読んだ事があるんだけど、がんばってコストダウンしたら防衛相がさらにコストダウンを要求してきて、「こんなん、商売になるんか?」と、当時思った記憶がある。
日本の軍事費が少ないのも悪いが、こんなことをしてきたから、企業が撤退していったんだよな。
今そのツケを払う羽目になっている。
当然、その事に無関心な我々日本国民も。
高過ぎはともかく「原型古過ぎ」は言いがかりかと。
PS-1以来基本設計は60年変わってないでしょう
艇体形状やフロート配置やBLCや翼形等、問題のない基本設計を踏襲してるだけでしょう?
胴体は与圧キャビン化、フロート等は素材変更、機首周りの波消し構造、エンジンも換装し操縦系はFBW化。普通に別物ですし、問題があるなら与圧化や素材変更の際にどうとでもイジれたでしょう。
ぶっちゃけ残ってる最大の問題が「高コスト」な訳で、基本設計を1からやり直しなんかしたら解決するどころかアホ程開発費掛かって悪化するだけでは。
コストの高さ以前に、救難飛行艇というUS-2の基本コンセプト自体が時代の求めるものではないと思います
救難飛行艇を使う国が激減してしまって久しいです
輸出がうまく行かないのも当然の帰結だと思います
(救難に限らず)飛行艇というものが必要なのか?という議論はありえるでしょうがそこでどんな結論が出ようとも「US-2の原型が古い(から売れない)」にはつながりませんね。
ここでしてるのは「飛行艇が必要か?」とか「US-2の輸出はできるのか?」ではなくてあくまで「US-2の原型は古過ぎる」の是非なので。
>艇体形状やフロート配置やBLCや翼形等、問題のない基本設計を踏襲してるだけ
踏襲しているのが問題がない基本設計であっても、PS-1のものを踏襲しているのであれば、年代的には古いでしょう。
設計の良し悪しの話ではないですよね?
「古い」という言葉は単純に時間経過だけを意味する訳じゃありません。
例えば「保存食が古くなる前に食べて買い換える」って時、「古い」かどうかの基準は普通「製造からの経過年数」じゃなくて「賞味期限との比較」になるでしょう?
元コメントは「原型が古くてもう売れん」と言ってるんですから、この「古い」は「古くて現代の顧客の要望を満たさない」と解釈しないと文意が通らないんですよ。
C-130や下でも出てるチヌークに対して「原型が古くてもう使えん」とか言ったら世界中からフルボッコにされるでしょう?
>賞味期限
賞味期限が切れていないと認められて採用実績があるのは日本だけですよね
世界中で採用実績があり価値を証明し続けているC-130やチヌークと同列には扱うのは土台無理でしょう
US-2の輸出の話が持ち上がって10年くらい経ちますけど、どこにも売れてない
C-130やチヌークではこれは考えられない
「原型が古いから売れない」と言うからには「古くて問題がある」部分を示す必要があるでしょう。
「ここがこう悪く設計上原型から作り直さないと解決不可能な問題だから買わない」なら分かりますが、「性能上特に問題はないけど原型が古いから買わない」なんて装備選定者はいないでしょう。
実際に使ってる日本が変える機会があって変えてないんだから基本設計上の問題はないんですよ。
インドが辞めた理由は「コスト」と明言されておりそれを否定する根拠はありません。
チヌークのような例もあるから、そういう問題でもないと思われ
XF9のABなしの輸送・民生版の開発というのもありや
俺も通勤用に1機欲しい
毎日のリペリングで死にそう
日本製の兵器類は引き合いに出される事はあっても中々採用に繋がりませんね
元々日本側自体が輸出に消極的だったのと他の候補を比べて高価だったり現地生産や技術移転に消極的ですからどうしても他国のライバルと比べると見劣りしやすいですし。
だからこそ『防衛省が主導する計画ながら、輸出を含め自衛隊以外の用途を視野に開発する初のケース』(wikiより)となったUH-XことUH-2(民間型はベル412EPX)には頑張って欲しいところですね。フィリピンとはUH-1の代替に8機調達予定らしいですが、今のところ外国で納入済みまでいったのはグアテマラ軍のみなので。
ベルUH-1多用途ヘリコプターの退役に伴う後継機として『SUBARU BELL 412EPX』を選定したと昨年夏の乗り物ニュースに記事があったけど、フィリピンは民間型の412EPXではなく、自衛隊のUH-2の同型機をご所望ということかな。
防衛装備品に該当するUH-2ですと、外交交渉によりOSA適用となれば全額或いは一部の無償化が有り得ます。
どうせ当て馬で終わる
アメリカか韓国で決まり
UH-2は自衛隊装備として初めて開発段階から輸出を視野に入れた機体なんだそうで、UH-2が成功すれば今後の装備開発でも期待できそう
もともとUH-1を運用していたところには使いやすそうな機体ですね。
あとは、競争力があるお値段なんでしょうか。
インドネシアは信用ならんからなぁ
(輸出三原則の改訂を前提として)ドイツや中国みたいに、輸出用としての開発はやるのかしら?もがみ型やUH2はある程度意識してるみたいだけど。潜水艦はおやしお型ベースで設計したら売れそうなもんだが。
どっちの国も412使っているからだろうけど、フィリピンは過去に人権問題だったかで輸出停止措置あったように思うし、インドネシアは自国でライセンスしてんのに輸入なんてするのかな?
フィリピンだとレーダーとは違いヘリは使い方次第で問題起きそうだし、インドネシアは改良された部分だけ輸出してくれで終わりそうな感じがして仮に話がするんだとしても手放しで喜べる契約になるんだろうか?
仰る通りカナダが人権問題で止めました。
フィリピン空軍がベル412EPI(CH-146グリフォンの民間仕様機)を16機を発注したものの、8機導入時点で止められ、フィリピン側が契約解除したという流れですね。その後にアメリカから3機、スバルから412EPXは8機を調達といった感じです。
ベル412EPXは製造ラインが日本にあるので、日本が欧米並みの人権意識に目覚めない限りは輸出を中止しないかと。
基本的にUH-2は三原則運用指針に規定する5類型装備ですから、非武装型の輸出に問題は無いと思います。フィリピン側の運用法や後日の勝手な武装化がその時点での運用指針に明らかに違反するなら、相応の罰則(補用部品の供給停止等)を実施することになるかもしれません。
東アジア諸国を対象にした防衛装備移転は本邦の安全保障外交戦略の一環という側面が強いので、手放しで喜べない契約でも意義はあるのかと。
日本政府は諸外国の人権問題への制裁は内政干渉の範疇と捉えているのか優先順位は高くないと思います。
円の価値が暴落しているから割安なのでしょうか
同じ装備を使う国が増えると有事の際のバックアップになるし頑張ってほしいですね
UH-2と言ってもベル412だからなぁ…。
EPXだから……
同クラスで比べると離陸重量多い割に低価格だしスキッドのおかげで運用が楽そうだからチャンスはある
顧客への接触はベルに丸投げでいいんじゃないかな
輸出も頑張って欲しいが、国内の防衛産業の統合や廃業もやらないと仕事にならんでしょうに。
例えば銃メーカーなんて、豊和だけでとか。