ブラジルの航空産業企業「エンブラエル」は23日、ブラジル空軍向けに高度な無人航空機を共同で開発すると発表して注目を集めている。
参考:Embraer and Brazilian air force to study development of advanced UAV
有人戦闘機とのエア・チーミングに対応した無人機開発を表明した国はブラジルを含めて10ヶ国
この無人航空機(UAV)開発はブラジル空軍との合意に基づくもので発表されたコンセプトイメージを見る限り、世界各国が競うように開発を進めている「ステルス無人戦闘機」に分類される高度なUAVである可能性が高く、有人戦闘機とのエア・チーミングに対応してくるのは確実だ。
発表されたコンセプトイメージは全体的に薄暗いので見ずらいが背負式のエアインテークやV字型の尾翼など特徴的な部分はハッキリと映っており、個人的には非常に好みなデザインで好印象だ。
今のところUAVの詳細や開発計画については一切情報がないので公開された動画以上のことは不明だが、これで有人戦闘機とのエア・チーミングに対応した無人機開発を表明(推定も含む)した国は米国、ロシア、中国、英国、欧州(ドイツ/フランス/スペイン)、オーストラリア、インド、トルコ、ブラジル、日本の10ヶ国になる。
米国では複数の無人戦闘機プログラムが進められているが最も代表的なのは米空軍が開発を進めているSkyborg/スカイボーグプログラムで今年の5月にプロトタイプの引き渡しが行われる予定で、米海軍も独自の無人戦闘機プログラムの存在を明かしたが詳細は不明だ。
ロシアはSu-57のロイヤル・ウィングマンとして作動するステルス無人機「S-70オホートニク」を開発中で2024年中に量産機の引き渡しが予定されており、恐らく世界で最も早く有人戦闘機とのエア・チーミングを実用化と実戦配備をしてくる可能性が高い。
中国も複数のエア・チーミングに対応した無人機(暗剣やFlying Dragon-2など)の開発が進められていると噂されているが詳細は不明で謎に包まれているが、米国やロシアに劣らないタイミングに実用化してくると思われる。
英国は2023年までにエア・チーミングに対応した無人戦闘機の技術実証機「モスキート」を開発する予定で、開発を進めている第6世代戦闘機テンペストよりも先に実用化してタイフーンやF-35Bに統合すると言われており、欧州も開発を進めている未来戦闘航空システム(Future Combat Air System:FCAS)の構成要素としてエア・チーミングに対応した無人機を開発する予定だ。
豪州はボーイングと共同開発中の無人戦闘機「ロイヤル・ウィングマン」が初飛行に成功、インドは今年2月にステルス無人戦闘機「ウォーリア」の開発を発表、トルコもバイラクタルTB2の開発で有名なBaykarが無人戦闘機の開発を進めており建国100周年にあたる2023年まで概念設計を完了させるらしい。
日本は2035年までに次期戦闘機F-Xとのエア・チーミングに対応した無人戦闘機を実用化する計画で、上記の10ヶ国に加えてポーランドが導入するF-35Aとのエア・チーミングに対応した無人機開発をロッキード・マーティンと共同で行う可能性があり、恐らく水面下でエア・チーミングに対応した無人機開発を検討している国は他にも複数存在(サーブや韓国など)するはずだ。
果たして次に有人戦闘機とのエア・チーミングに対応した無人機開発に名乗りを挙げるのは何処だろうか?
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※アイキャッチ画像の出典:エンブラエル
F-3(仮)合わせのだけとは思えんからF-35用のはよそから買うのかな
i3ファイター構想の時点で無人化との連携を考えてたわけだし、研究はしてるんだろうけど国産を作る気は今のところ全くなさそうだしなぁ
まあ実際、バルキリーでもロイヤルウィングマンでも売ってもらえるなら買ったほうが良さそうな雰囲気ではあるけど
次期戦闘機本体の開発も始まったばかりですし、随伴無人機の開発についてはもう少し先に発表があるのではないかと思います
SUBARUがやってるよ。国産
有人戦闘機連携型戦闘UAVに限れば日本は次期戦闘機への統合に目標を絞って研究開発を進めています。
>防衛省「将来無人装備に関する研究開発ビジョン」
構想上必須のクラウドシューティング等群強調技術は次期戦闘機の開発中に実証・確立する手順になると思われます。求められるAI能力はかなり高度で開発には相応の難度が見込まれています。
目的に必要な構成要素の研究開発は分野別段階的に行われていて、ビジョンによれば実用原型となり得る実証機開発は10年ほど後に開始されるスケジュールになっています。
バルキリーやロイヤルウイングマンが防衛省の構想を満足するなら検討対象になりますが、現時点の情報では評価不能ですね。
ブラジル空軍で調べたらグリペンを主力とする予定なのか、ならサーブ辺りも開発に協力してそうだな
日本の場合、専守防衛をから積極的な防衛に戦略を切り替えないとUAVの研究開発や運用も進まない。
必要とされる状況を作り出さないと投資すら見込めない。
日本よりも経済力が下の国が実戦で使えるUAVを開発出来るのは、その国の置かれた国情や自国を守る強い意志があるからで、日本が「偽りの平和」から脱しない限り国産UAVなんてはるか先だと思う。
「積極的防衛」に切り替えても実戦機会がない事は変わらない。そして中東等の地域紛争に介入するメリットも理由も無い。
仮に明日にでも憲法が改正されても、それでいきなりUAV開発が進むなんて事はあり得ない。結局、日本の軍用UAVが遅れてるのは研究してるのが防衛装備庁くらいしかないから。
各国は民間の兵器メーカーがしのぎを削りあってるけど、そもそも民間のUAV自体が遅れてるから軍用UAVに手を出せる会社が無い。今日本がやるべきは意思とかなんとかじゃなく、とにかくUAV開発に金を突っ込んで民間に資金を流す事。そうすればそのうち民間の技術が軍事にも流れてくる
多分ちょっと違う。
もっと本質的なツッコミだけど、日本の民間における無人機開発って、ドローン関連の法規制がすごくてその時点で敷居高いんだよ。
なんで在野が手を出しにくく、育たないんだと思う。
だから官主導でやったらさらに民間が手を出しづらくなる
こうもいろんな国が作りだすと言うことは国内需要だけでなく海外需要も見込んでの事だろうから
その中から日本の要求事項にマッチングしたのを買ってきた方がリソースの無駄遣いしなくて済むかもしれないな
日本が兵器開発と販売で食って行こうとするなら別だけど
日本がドローンで後れを取っているのは、兵器導入の方式によるのかな。海外の無人機ってメーカーが自社資金で開発したものが結構多いんだけど、日本では装備品は基本的にすべて防衛省からの要求で開発される。そうした状況が日進月歩のドローン界では不利になるのかもしれないな。三菱や川崎のような大企業だけでなく、フジインバックなど高い技術を持つベンチャーや中小企業への投資を積極的にすべきじゃないか。
アメリカが売ってくれるみたいな体で語ってるけどアメリカは最先端過ぎて売ってくれないorグローバルホークみたいに足元みられて高額で売りつけられるとかだと思うんだ
そもそも日本は政治的な都合でアメリカの戦闘機しか買えないんだから売ってくれない時の事等考えて動くべき
保険にロッキードかボーイングと共同開発とか今から積極的に動いていかないと十年後には他国にボコボコにされると思う
アメリカ機ばかりの導入になっているのは要求性能や整備上の問題といった理由の方が大きいと思うが……(検討だけなら欧州機どころかアグレッサー用にロシア機まであったわけで)
まあ確かにF-35やF-15改修の事例を見るに、米製無人機の次期戦闘機への統合を拒否されることはありえるだろうなあ
でもアメリカが作ってる将来随伴無人機ってバルキリーかロイヤルウィングマンでしょ?
あの2つを売らない可能性ってあんまりなさそうだけどなぁ
バルキリーはF-35と連携考えてるだろうからF-35をたくさん保有する事になる日本相手ならまたとないチャンスだし、バルキリー本体に関しても攻撃で撃墜されたりする使い捨て上等な価格設定だからそんな最先端すぎて出せないようなもんしか搭載できない仕様にするかねぇ?って思う
ロイヤルウィングマンはボーイングとオーストラリアの共同開発品で輸出を念頭に置いてる仕様である以上売らないってのもね・・・売れたらボーイング救済という点にもなるかもしれんし(ボソッ
本国価格では絶対売ってくれないし日本はアメリカの戦闘機しか使用していないからライバルもいないし100%足元見られて値段が高騰する
バルキリーのもつ低コストの優位性失われる未来が見えるわw
本国価格で売ってくれる事なんて多分無人機どころか全ての兵器でそうだと思うけど、足元見られるのがリスクとして怖いならクラトスのバルキリー以外の無人機も入札に応募できるような条件で競争させるしかないんじゃないかね
それでも明らかにぼったくりレベルの値段吹っ掛けられたならもう仕方がない、売ってくれただけ御の字だと思って運用するしかないよ
どのみちF-35と連携可能な無人機ってなるとどうやっても限られてくるし、F-35導入するって決めた時点でそれは避けられんでしょうし(F-35以外の選択肢はあの時どう考えてもなかったし
足元見られも何も、開発費は日本は負担してないんだし、いくらかマージン上乗せされても文句言えなくね?
ステルスと機動力が母機並みにないと使い勝手が悪そう
ステルス機のウエポンベイに収まらないミサイルや爆弾を山盛り運ばせるキャリアにしたり、有人機でがロックオンされるのを避けるためにレーダー波を出すセンサー機にしたり、それでも見つかったら囮にして逃げるために使うのが目的なんだから、機動力やステルス性はあまり重視されないんだよ
センサー役に関しては母機以上にステルス性が要求されると思うぞ、なんせ先陣切って目の役割をするんだし
逆でしょ、無人機は使い捨てることも前提にしてるから調達性の方が重要
そこは辺は用途と運用思想で代わるから正解はなくね?
正解はない、には同意するけど、それ元コメの「ステルスと機動力が母機並みにないと使い勝手が悪そう」に対する否定と解釈していいんだよね?
個人的にはセンサー機は無人・非武装でサイズも段違いに小さいので、ステルス面では母機よりはるかに有利ですから無理のない範囲でステルス性は高めればいいけど、
機動力は難易度が高い上にコスパが悪いので妥協した方が良さそうだと思いますね。
エンブラエルかーこりゃまた老舗が名乗りを上げたな。
これだけ多くの国が同じ様な事をやり出すところを見るとF-3の計画構想って結構マトモなんだなと思うわ。
アメリカ海軍の次期戦闘機が割とF-3のコンセプトと被ってるのちょっと笑う
大型のフレームに燃料特盛にして航続距離や搭載量を確保する(その使い道が違うといえば違うけど)ってのは案外次世代期のトレンドになったりして
エア・チーミングの次は、エア・チーミング編隊をトップガンに習熟させ、
その飛行データをAIに移植して、AIにエア・チーミングさせることだよ。
DARPAにそういうコンセプトがある。
管理人の予想はサーブかKAIか。なら俺は大穴のアルゼンチンに賭けるぜ!(無根拠)
日本は速度の遅いヘリで実験する様な記事はなかったっけ??
あるよ。
リンク
>まずは実験用の無人随伴機といった飛行実証の関連機材の製造を始める。3年度予算の次期戦闘機関連約772億円の一部を製造費にあてる。その後、6年をめどに、まず飛行速度の遅いヘリコプターなどを母機に用いて編隊飛行を行う試験を実施。パイロットが遠隔操作で無人随伴機に指示を送り、制御するプログラムなど基礎的技術の確立を目指す。(一部省略)
無人機全体のロードマップと出てる。
リンク
これ見てればF-3の随伴無人機が自律型AI非実装、なんて誤解はしようがないと思うんだけどね。
更に防衛省は「遠隔操作型支援機技術の研究試作」をSUBARUと契約してるぞ、
23年までとなってるから、それまでに評価可能な試作機つくるはず。
SUBARUにやらせるってことはあのTACOMを踏まえての開発ってことかな。
世界中が無人機に動き出してて
俺はもう化石のお荷物だな