カナダ国防省はヴィクトリア級潜水艦の後継艦について31日「要件を満たす潜水艦保有国、企業、海軍と協力して調査を行っており、プロジェクトチームはフランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、韓国、日本と連絡を取っている」と明かした。
参考:Canada in talks with six countries over future submarine needs
カナダ海軍が検討中の選択肢は複数あり、最終決定は何年か先の話になる
カナダが保有する4隻のヴィクトリア級潜水艦は2034年までに退役予定で、海軍は「最大12隻の新型潜水艦を調達したい=東海岸と西海岸に6隻づつ潜水艦を配備したいという意味」と政府に働きかけているが、後継艦の要件、予算、調達規模、交換スケジュールは何も決まっておらず、正式な後継艦プログラムを立ち上げる事前準備としてCPSP(Canadian Patrol Submarine Project=カナダ哨戒潜水艦プロジェクト)を検討するチームを国防省内部に設置した。
![](https://grandfleet.info/wp-content/uploads/2023/04/Canada_2023_0407_Victoria_class_01.jpg)
出典:public domain ヴィクトリア級潜水艦
このCPSPについて国防省の報道官は31日「カナダ海軍の要件を満たす潜水艦(建造中を含む)保有国、企業、海軍と協力して調査を行っており、プロジェクトチームはフランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、韓国、日本と連絡を取っている」とShephardに明かしており、カナダはヴィクトリア級潜水艦の後継艦を検討するため「6ヶ国と協議を行っている」という意味だ。
Shephardは「ヴィクトリア級潜水艦の退役は2034年なので後継艦に関する最終決定は何年か先になる」と指摘しているが、潜水艦を国内建造で取得するつもりなら「残された時間」は少なく、現地建造のノウハウをもつフランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、韓国が有利で、建造能力に余裕のある国から取得するつもりなら最終決定を急ぐ必要はないだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:NAVANTIA S-80Plus
日本でいったらたいげい型後継艦と同世代になりますね。
純粋にどんな艦になるのか興味があります。
2030年代だと固体電池が実用化されて、水中巡航能力が飛躍的に高まるかもしれません。
固体電池の開発はいつも遅れますが、トヨタが2027年に実用化すると明言したので、ようやく進捗がありそうです。
ただ、通常型潜水艦を大型化してVLS積んでの路線はどうなのかなあと思います。
UAM、UUVの射出装置と特殊部隊の搬送回収を兼ねたVLSにするんじゃないでしょうか
韓国は例外(敵国が北朝鮮)として、潜水艦がトマホークを撃つ利点は思い付きませんね…
数発のトマホークで戦局が変わるシーンなどクリミア大橋しか存在しないのではないかと…
クリミア大橋はクルーズミサイル数発じゃー無理なんじゃないかなー
火力的に確かに撃つ利点はないけど
抑止力としての利点じゃないかな
最近の新造する各国のトレンドだし
原発、ダム、鉄道網など海中から狙われたらやだよね
本邦の潜水艦用全固体Li二次電池は、GSユアサが20年代中実用化のスケジュールで開発を進めているのが本命じゃないですかね。イオン伝道度/耐水性が従来品に比してそれぞれ2倍/40倍とのことで、明らかに潜水艦用途を意識しているように思います。
全固体Li二次電池の目下の改善点はサイクル寿命と製造コストです。固体電解質製造コストはLi電池の数倍とされていますが低減は容易ではないようです。それもあって、トヨタでは車体設計の最適化と併せ搭載電池量を30%低減することでEV車に採用する計画です。
潜水艦に限っては電池コストはそこまでクリティカルな問題ではないでしょう。
(もちろん自動車ではコストは重要な要素ですが)
まずはメンテや安全性を含む性能。
トヨタの全固体電池実用化発言はもう3度目なんで正直株主向けのフカしかと
トヨタの全固体関連のブレスリリースはもう本当にやめて欲しいですね
物出してから言って欲しい
研究と製造はまったくの別物なんで
欧州のEVプロパガンダ狂乱に対抗するにはこれくらいのジャブはどんどん打っていい
原潜でなければ、総合力や静謐性能とかの細かい点も、日本の潜水艦はいいのではないか。
前にオーストラリアが検討した時に、(政治的判断でなければ)日本の潜水艦が有力だったはずと思う。
あれは技術が無いのに国内生産にこだわったからだよね。
太平洋、大西洋で6隻ずつであるなら2種導入というのも有り得そうですね。
同型艦をだらだらと長期で12隻調達するよりも、中期で6隻ずつの方が早くてリスク分散も出来そうだなと思います。
ただ、Patrol Submarineという名称から警戒監視のコスパ重視で、能力的にそれ程高度な要求を想定していないのかもしれませんね。
2種類にする場合にはご指摘のメリットもありますが、相互の運用互換性▪運用コスト、例えば有事の際にどちらかに集約したとして乗員や治具を相互運用できるかや、メンテや乗員の訓練をどこまで共通化できるかは気になるかもしれませんね。
特殊部隊運用やVLSの無い日本は早期に脱落は仕方ないとして、大型のUUVを随伴させて給電のためにも電力が必要になってくると、結局オーストラリアが原子力潜水艦を選択したように小型原潜建造能力のあるフランスしかありえないような気がします。あとは韓国がまたアメリカの静止を振り切って原潜を導入し名乗りを上げる可能性もあるぐらいかな。
どうせ2年に1隻作るペースなんですから、1隻くらい、VLSやドライデッキ・シェルターを装備した変態艦を作ってみて欲しい。UUV母艦コンセプトでも今風でいいでしょう。
ネタにしかならない気がする。
以前の記事で書かれていた要求は。
北極海でのパトロール(季節不明)、AIP、VLS、
特殊部隊の運搬/支援、魚雷/ミサイル合計30本搭載でしたっけ。
前にも書きましたが、これは、原潜の仕事でしょう。
あえて、日本で行う場合、AIPはスターリング機関となり、
VLSは米海軍のMK.45か新しいVPMのライセンス、特殊部隊の
支援に使うミゼットサブは目的地の近くで背中に背負うのでしょう。
ミゼットサブは似たものとして、DSRVならば、米国のもので全長15m、
全幅2.4m、水中排水量38t、乗員2人+要員2人+乗客24人
の物があるので、目的地近くに空輸してもらう形でしょう。
最初から背負っていくのは、水中抵抗が大きすぎます。
そして、これは、水中4,000tでは無理では無いかと想像します。
カナダにどれほどお金があるかわかりませんが、
イ-400型(水中6,650t)より大きくなったりして。
日本は、やれと言われれば、建造出来るのでは?。
カナダ政府の潜水艦に関する考え方見て他国と明確に違うのは北極圏での運用想定だけど、今まで運用した艦に近い物をすぐに作れそうなのはドイツだけで次点でフットワークが軽そうな韓国って感じがするんだけど。
船体全体にカナダ流の拘り発揮するなら選択肢が一気に狭まる、それを妥協して北極圏での運用に対する対策だけでいくならハードル下がるけど、それでも設計変更は必要だと思うし日本にその対応なんて無理だろうな。
今後日本海上自衛隊の潜水艦はリチウム電池搭載型に一本化されるだろうし、トヨタが開発した固体電池を使用すれば発火の怖れも無くなり理想の水中エネルギー源になります。
日本の潜水艦は900m以上の深海に潜れその深さから発射できる魚雷も持っている、このように極秘情報の塊のような最新鋭技術(特に鋼板製造や構造設計・溶接技術者のノウハウ)をたとえ自由主義圏で友好国であろうと中国人・韓国人・ロシア人移民や留学生が多いカナダにだけは輸出してはいけない(古いオオシオ型でも危ない)。どうせフランス辺りがガタイの大きい原子力潜水艦の
船体にディーゼル・バッテリー推進を積んで大儲けするだろう(潜行深度を問題にしなければ多くの兵器が積めてオトク?)。