ロシア関連

バフムートを巡る戦い、露ワグナーがバフムート北東のブラホダットネを制圧

バフムート北東に位置するブラホダットネを露ワグナーに制圧されたことが視覚的に確認され、スラビャンスクとバフムートを繋ぐ幹線道路「M03」の遮断が現実を帯びてきた。

M03接近を阻止してきたクラスナ・ホラとパラスコヴィーフカのウクライナ軍はロシア軍に側面を突かれる格好だ

ウクライナは「ソレダルの失った」と公式に認めたが、南のクリシェイフカに続き北東のブラホダットネまで失ったことが視覚的に確認され、バフムート周辺の状況はもはや抜き差しならないところまで来ている。

出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

まだバフムート包囲の完成には時間が掛かるものの、ロシア軍はスラビャンスクとバフムートを繋ぐ幹線道路「M03」とコンスタンチノフカとバフムートを繋ぐ幹線道路「T0504」の遮断に肉薄しており、ブラホダットネを失ったことでM03接近を阻止してきたクラスナ・ホラとパラスコヴィーフカのウクライナ軍はロシア軍に側面を突かれる格好だ。

因みにバイデン政権は消耗戦の様相を呈してきたバフムート放棄をウクライナに提案しているものの同地は「抵抗のシンボル」と化しているため、どれだけ軍事的合理性があっても「容易に決断できない」と見られている。

追記:ワグナーがブラホダットネの南東端に達したことを示す動画も登場、ジオロケーション的に「48.685910, 38.009445」であることが特定されているため、ウクライナ軍はブラホダットネを放棄して後退した可能性が高い。

関連記事:米国がバフムート放棄を提案、ゼレンスキー大統領が決断出来るかは微妙
関連記事:ロシア軍の死傷者数は約18万人、ウクライナ軍の死傷者数も10万人以上
関連記事:激しいバフムート巡る戦い、ゼレンスキー大統領が追加動員を行うよう指示

 

※アイキャッチ画像の出典:Позывной Брюс

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コメント

    • ネコ将軍
    • 2023年 1月 29日

    撤退戦になると思うけど、ここまで包囲されると簡単にはいかない。
    増援の西側戦車レオ2は早いもので2月下旬頃、しかも1~2個大隊分でしかない。

    割と早い時期にウ軍の精鋭戦車師団がバフムトから退却しているハズなので、
    消耗してなければ撤退支援に使えるかもしれない。

    11
    • 猫ちゃん
    • 2023年 1月 29日

    まさに寸土を争う地獄の戦線。
    なんとか撤退して態勢を整えられるといいんだけど。

    10
    • 8j1amy
    • 2023年 1月 29日

    ウクライナ軍はブラホダットネを攻撃したワグナーを撃退したと発表していますね。
    ワグナーは制圧できていなくても制圧したと発表することがあるので、本当に制圧されたのかは不明ですね。

    “Ukraine says it repels attack around Blahodatne, Wagner claims control”
    リンク

    9
      • 幽霊
      • 2023年 1月 29日

      まあウクライナの発表が100%信頼できるかと言うとそうでも有りませんからね
      しばらくしないと確実な情報は出てこないでしょう。

      25
      • panda
      • 2023年 1月 29日

      ワグネルは政治的な影響力を失いつつあると言う事で戦果を誇張する動機はありますね
      バクムト方面の主力はVDVにとってかわられているとの話もありますし

      7
    • xyz
    • 2023年 1月 29日

    防御一辺倒ではどうにもならない訳で、押し返せない現状を
    ウ軍はどうしたいのかが明確でないのが何とも・・・。
    すでに抵抗の象徴の段階は過ぎ去っておりアメリカの助言を聞くべき段階だ。
    それを解らない首脳部ではないだろうがやはり調整は一筋縄ではないって事か。

    11
      • 2023年 2月 01日

      日本人からしたらそうかもしれないけど、今侵略されてるウクライナにとっては反撃の象徴ってのはそう簡単に諦められないと思いますよ。
      なんだかんだ言っても、ウクライナ国民が諦めてしまえば幾ら大統領が勇敢な姿見せても意味ないですからね。

      3
    • ため息
    • 2023年 1月 29日

    ブラホダットネの陥落でバハムトの包囲網はさらに狭まりますが、
    北東のシヴェルスクの補給路も厳しくなりつつありますね。

    さらにいうと、バハムト南西のロシア軍は既にコンスタンチノフカ
    方面に進軍しており、ビラ・ホラとディルウカに迫っています。
    この2都市が陥落すると、さらに南の大都市ジェルジーンシクと
    アルテーモヴェのコンスタンチノフカからの補給路であるT0516
    までもが危機にさらされ、ウクライナは主要都市が次々に包囲される
    可能性が出てきています。

    11
    • カディロフ上級大将
    • 2023年 1月 29日

    ロシア有利の記事だといまいちコメントが増えないね。
    もともと真面目にやってればロシアが勝って当たり前の戦力差だし、
    初期の混乱から抜け出して真面目に戦争を始めたロシアは普通に強いねとしか感想が出ないよ。

    33
      • ホテルラウンジ
      • 2023年 1月 30日

      確かにそうですよね。ウクライナには勝って欲しいですが。
      このままの流れで2月のロシア大攻勢を迎えるとウクライナはだいぶ押されるかもしれません。
      今回はロシア側も練りに練った作戦と準備で来るでしょうから、去年のような稚拙さは無く、厳しいものでしょう。
      そこで思うのは、NATO側は最終的にこの戦争はどのように捉えているのかが気になりますね。
      このまま支援の甲斐なく、今年ウクライナが平定されても「仕方が無い」と思ってるのか
      第二次世界大戦のナチスの増長を踏まえても、ここでロシアを潰さないと大火事になると判断してて
      ウクライナがいよいよ潰れかけたらNATOによる直接空爆に踏み切る算段にしているのか。
      今年ウクライナが平定された場合、ロシアは国際的な地位から北朝鮮と同じく捨てるものが無い状態ですので、
      モルドバ等々、気にせずに更に攻め込んでくるでしょうし、中国がこれに乗っかって台湾開戦して
      米が対応できない二方面目を作り出す可能性もあります。
      そうなるとバルト三国に攻め入るとNATOと直接対決になるからと言って、プーチンは本当に躊躇するかどうかですね。
      プーチンは、去年の時点でウクライナに全面侵攻は選択肢的に「あり得ない」と言われていた選択肢を採用しましたからね。
      NATOはその可能性を考えて、ウクライナはNATOでは無いものの、ウクライナが負けるとウクライナが負けたで終わらない事は自覚していると思います。
      ただNATO内でも意見は分かれていると思いますからもしかしたら腹積もりはまだできていないかもしれませんが、
      今年ウクライナがもし自力での抵抗が無理な情勢になったらNATO空爆はあるかも?いや、無いかも?いや、あるかも?
      マジで分かりませんが・・・

      24
    • hiroさん
    • 2023年 1月 29日

    情報が錯綜している様ですね。
    ISWはバフムート包囲の兆候は見られないとかなり楽観的な分析をしているとの報道もありますし、ワグネルの死傷者が昨年末から1.4万人を超えてワグネル自体が疲弊しているとのISWの観測も。
    ゼレンスキー大統領が長距離ミサイルの供与を訴えているのを考えるとウクライナも切羽詰まった印象はありますが、ロシアの肉弾戦も何時まで継続できるのか。
    もしかすると東部の戦況がこの戦争の切所になるのかも。

    6
    • paxai
    • 2023年 1月 30日

    これさ「T0504」って退路としては使えなくない?
    幅10mぐらいの川あるじゃん。現段階で破壊されてないのならロシア軍が意図的に残してるだけだよね?
    同じ理由で「00506」も橋があるから退路としては危険じゃね?
    っとなるとメイン退路は「オリホヴォ・ヴァシリフカ」へ抜ける道路
    サブで「00506」から分岐したフリホリフカに抜ける道路 の二つになるんじゃね?

    5
      • TKT
      • 2023年 1月 30日

      バフムトは諸説ありますが、戦車旅団、空挺旅団を中心とする10個以上の旅団、数万人のウクライナ兵が市街に展開しているといわれ、攻撃するロシア軍の方はロシア空挺軍の第106赤旗親衛空挺師団が主力で、その他にもたくさんいるようです。

      現時点でウクライナ軍はバフムトからの退却を考えていませんが、退路でなくても補給路の方は確実に狭められていき、直接制圧されなくても、砲撃や爆撃でも道路の使用は困難になります。

      またウクライナ軍がバフムトからの退却を決めても、少ない道路、ロシア軍の砲撃や爆撃にさらされる危険のある道路を、10個以上の旅団、数万人のウクライナ兵が退却するのは容易ではなく、ヘリコプターによる空輸にも限界があるでしょう。アメリカ軍、NATO軍が退却を要請しても、すでに実行は容易ではないということです。

      下手をすると、ウクライナ軍の精鋭の切り札である10個以上の旅団が、バフムト市街でまるごと壊滅するかもしれません。

      14
    • 匿名
    • 2023年 1月 30日

    バイデン政権はバフムト放棄はいってそうだが、バフムトで時間稼ぎのあといってそう。バフムトは衛星写真みると後方に道路や陣地つくりまくったりと地形がかわりもう戦前の地図での分析では上手くいかなそう。
    シル駅などの鉄道ライン奪われると、各地のロシア軍のように直してロシア軍補給線がバフムトまで伸びるから、ば

    3
      • 匿名
      • 2023年 1月 30日

      シル駅などの鉄道ライン奪われるとポパスナのように半年あれば直してロシア補給線がバフムトまで伸びるから厄介になるから、ロシア軍の攻撃も利用してバフムトが破壊しつくされ復旧が困難になるまでウクライナ軍が粘りそう。
      この周辺は、ウクライナ軍が空爆しているから、退却時は、空軍支援の元で増設された道や郊外の陣地に逃げ込めますしね。
      クレミンナ方面もウクライナ軍の奇襲が失敗したり、ハルキウでロシアの地上軍が国境こえて攻撃があったりとウクライナ軍が全体的に劣勢ですね

      4
    • mun
    • 2023年 1月 30日

    ロシア軍の戦法は歩兵による波状攻撃ですので
    攻めるロシア軍の人的被害もハンパではありません

    劣勢のウクライナ軍にできる事は
    バフムートからの撤退を視野に入れつつ
    なるべく多くの出血をロシア軍に強いる事でしょうね

    6
    • mun
    • 2023年 1月 30日

    バフムートの北には南北にバフムトカ川が流れており
    これを天然の堀としてウクライナ軍はロシア軍を食い止めているようです

    ウクライナ軍は主にバフムート市内に立て籠もり抵抗しているわけではなく
    多くはバフムートを包囲し補給線を寸断するべく回り込もうとするロシア軍と
    相対していると思われます
    すぐに包囲されるという状況では無いようです

    ロシア軍の人海戦術による波状攻撃は少し弱まっているようで
    さすがに連日あれだけの人員を失い
    同じペースで攻め続けるのは不可能と思われますが
    補給、再編成をして再度波状攻撃をかける準備をしているのでしょうか
    ロシア軍の内情も楽では無いと思いますが
    再度大攻勢をかけるまでの時間やその規模は予想が難しい所です

    6
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