ロシア関連

戦闘機に随伴可能な露ステルス無人機「S-70」、空対空ミサイル試射に成功

ロシアが開発中のステルス無人攻撃機「S-70オホートニク」が空対空ミサイルの発射テストを実施したと報じられている。

参考:Russian ‘Okhotnik’ Stealth Drone Tested with Air-to-air Missiles

空対空ミサイルの発射テストを実施したロシアのステルス無人攻撃機 S-70オホートニク

ロシアは第5世代戦闘機「Su-57」のロイヤル・ウィングマン(忠実なる僚機という意味)として作動するステルス無人攻撃機「S-70オホートニク(別名:ハンター)」を開発中だ。

この無人攻撃機はステルスに有利な全翼機スタイルを採用した機体で基本的な仕様は全長14m、全幅19m~20m、推定重量20トン、最大速度マッハ0.8、航続距離6,000km、ウェポンベイの兵器搭載量は約4~6トン、エンジンは最終的にSu-57やSu-35に搭載されている「AL-31(最大推力122kN)」もしくは開発中の「AL-41(最大推力176kN)」を1基搭載する予定で2019年8月にプロトタイプの初飛行に成功、1ヶ月後の9月には自律的な飛行を行うS-70とSu-57が一緒に飛行するなど順調に開発が進んでいる。

正確な日時は不明だがロシアは最近、カスピ海に近いアシュルク演習場でS-70から空対空ミサイルを発射するテストを実施したと報じられており、敵のレーダーに発見されにくいS-70が敵に接近して空対空ミサイルを発射できる能力は敵にとって脅威で、逆に味方はパイロットが操縦するSu-57を危険に晒すことなく敵と交戦できると強調したらしい。

現在までに明かされている情報を総合するとS-70の量産機は2024年に引き渡される予定で、Su-57のアップグレードバージョン「Su-57M」とセットで戦力化することを考えているのだろう。

出典:TerHussein / CC BY-SA 4.0 S-70オホートニクのプロトタイプ

ただプロトタイプのS-70は搭載エンジンの排気ノズルがむき出しでお世辞にもステルス性能が優れているとは言えないが、昨年開催されたMAKS国際航空ショーで公開されたS-70のモックアップはエンジンと排気ノズルが機体に埋め込まれていたため、量産機のS-70はプロトタイプよりもステルス性能が向上する可能性が高い。

余談だがロシアはMQ-9やバイラクタルTB2のような攻撃型UAVの開発が後手に回っており、実戦経験や運用ノウハウの面でも米国やトルコに遅れをとっている。最近になってロシア軍もようやく衛星通信を備え実用性の高い攻撃型UAV「オリオン」を取得するなど努力しているが、戦闘機に随伴可能で空中戦闘任務をこなせる大型無人機に関してだけは最も開発が進んでおり、米国よりも先にロイヤル・ウィングマンを実用化させるのではないかと思っている。

関連記事:ロシア軍がナゴルノ・カラバフ紛争から学ぶべき教訓とは?
関連記事:ロシアが開発中のステルス無人機「オホートニク」、2024年までに量産機納入

 

※アイキャッチ画像の出典:ロシア国防省がアップしたYouTubeのスクリーンショット

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    ファンネルを想像した

    2
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    国がどうなってても軍備は最優先するプーさんは偉いね
    、嫌みだけど
    これは旧ソ連が軍事最優先で経済破綻して崩壊した道をたどってるのかも知れないのに

    4
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      「プーさん」と略すのは紛らわしいのでやめていただけるとありがたいです。

      9
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        どっちも同じような二人じゃないですか
        気にしないw

        1
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        閣下だな。

        1
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        プーちんならいいかい?
        なんか可愛いけど
        プーちん

    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    いいなぁ他国はどんどんステルス機開発している。韓国ですらステルス機を作っているのに、日本はステルス機の作り方を教えてくれる相手を探している。イメージ図が精いっぱいなのが今の日本の現状なんだから英国テンペスト計画に合流してほしいところだ。

    2
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      > 韓国ですらステルス機を作っている
      識者による考察でも韓国の報道でも明確に否定されてますよ。
      「そんなに隣が羨ましいなら隣の子になっちゃいな!」という
      定番の言葉を贈らせていただきます。あ、元々か?

      10
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        韓国は全翼機のステルス無人機を開発中らしいよ

        3
          • にわかミリオタ
          • 2020年 12月 03日

          確認しました。
          全翼機のカオリXというやつですね。
          無人ステルス全翼機は素直にすごいと思いましたが、このような技術があるならなぜKFXが、あんな風になってしまったのか。疑問にも思いました。
          日本は全翼機を作ってないので、その点は遅れているのかもしれません。

          3
          • 匿名
          • 2020年 12月 03日

          開発中というか飛行実証実験中な。
          X-2より更にはるかに手前の話。
          しかもステルス性はKF-Xの組み立て中映像見れば「お察し」だしな。
          多少なりとも技術があればKF-Xに全力で突っ込むだろう。
          それを全くしてないんだからカオリ-Xもパッと見ステルスっぽくても中身は同レベルだろう。

          5
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        日本は1980年ごろから無人機の研究卯をしていたんですが・・・・。

        1
          • 匿名
          • 2020年 12月 03日

          日本の場合、研究止まりで終わるんだよね。
          だから「技術ある」って言うけど実用化していないから説得力がないんだよ。

          8
          • にわかミリオタ
          • 2020年 12月 03日

          はい。存じ上げてします。
          が、ステルス無人機及び、全翼機の開発はしてないかと・・・。

          3
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      一言にイメージ図と言ってもあれは将来戦闘機機体構想の研究、将来戦闘機の技術的成立性に関する研究、将来戦闘機システム開発の実現性に関する研究など様々な研究による結果から得た一つの解であって漠然としたイメージ図でもないんですけど。
      あと日本が英国テンペスト計画に合流しても主導権はイギリスに握られるのが目に見えてるので合流するメリットがないですね。

      1
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      航空機の空力設計に電波ステルス性を適用する技術は独自に確立済ですよ?
      X-2がその技術実証機です。
      所謂全翼機の開発実績ありませんが、古くからある機体形状ですし実用化に大きな困難はないでしょう。
      次期戦闘機開発事業で海外企業の参加を求めるのは、インテグレーション作業での習熟度が高い企業の協力を得て作業の効率化を図るのが主眼でしょう。
      独自に研究開発を行っていない機器類の統合について担当してもらうてのもあるかとは思いますが。

      1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    F-3のまえにこれが出てきたのは吉と出るか凶と出るか。

    • にわかミリオタ
    • 2020年 12月 03日

    全翼機かぁ。
    ステルスちっくで、いいねぇ、いずれ領空侵犯してきそうだけど・・・。

    3
      • にわかミリオタ
      • 2020年 12月 03日

      ちっくじゃなくて、ステルスか。

      1
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      ちっくでいいんじゃない?w

      あのかわいいお尻は隠しようがないもんw

      3
        • にわかミリオタ
        • 2020年 12月 03日

        それもそうか!!!

        1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    これ、どうやって制御してるんだろうね。

    地上基地から衛星経由? それだとまともな回避機動なんかは難しいだろうし。。。
    技術実験としての位置づけは良く分かるけど、実運用はどう想定してるんだろうか?

    2
      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      母機(僚機?)制御だとしたらパイロット過労死だね。いっそ専用のSu-34造るとか。

        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        複座機を改造すればええんちゃう?

          • 匿名
          • 2020年 12月 04日

          戦闘機動中にラジコン操作は流石に無理なんじゃないかな。
          AWACSにくっついてるならわかる。P8みたいな大型哨戒機についてるのもわかる。
          戦闘機でロイヤルウィングマンって良く分からんのだよねぇ。

          1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    レーダー積んでるのかな?マルチスタティックや開口合成出来るようになればステルスの脅威になる。

    1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    どっかで見た形しとるなと思ったらRQ-170か
    イランで鹵獲されてロシアに転売されてたのか

    1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    随伴飛行の動画が見たいです。あるのかな?

    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    F-3はどんな無人機を僚機とするのか、今それを研究中って話だけど
    ここではコスト削減と燃料の兼ね合いで、F-3のボディを利用すればいいんじゃないってこと言ってる人いたが、どうなんだろうな?

      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      理想的ではありますね。
      F-3の生産数が増えて量産効果が見込めるし無人機は訓練が必要ないので維持費は安く上がるし実戦においても同じ行動が取れるしコントロール有人機だけを狙い撃ちしてってのが難しくなり有人機の生存性も上がる。
      更に無人機が普及した結果、無人機を無効化する方法も普及してしまい無人運用出来なくなった、なんて場合でもそのまま有人機として活用可能(乗員が居ればだけど)
      無人機を新規開発する必要も無いので全体のプログラムコストではさほどお高くは無い(のかも)
      と、利点を並べてみたけど・・・本当にこうなったら凄いですな。
      でも最近、10年前なら笑い飛ばされてたような装備や運用が現実化してるのでひょっとするとひょっとするかも・・・。

      3
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    これからSu-57のパイロットには「左薬指を磨いておけよ」は死亡フラグ

    1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    有人機の胴体は「双発」な事を含めてなんだかんだ人命優先に作られるだろうから流用するメリットを感じないなぁ。
    エンジンの共用は悪くないと思うけど無人機にF-3と同じエンジンは奢り過ぎな気もする…。

      • 匿名
      • 2020年 12月 03日

      防衛省が現時点で構想してるのはF-3をネットワークの核とするクラウドシューティングですね。
      この僚機型UAVはクラウドとして機能するセンサー/シューター機であって、F-3の対空戦闘力を拡大・向上するのが眼目です。
      実質的に戦闘機数を数倍以上にするのと同等の効果を出来るだけ低コストで実現しようてことかと思います。その切り口で見ればF-3ベース機てのは有り得ないかと。
      より小型の機体で運用目的に最適化した低コストの機体を開発するのではないでしょうか。
      個人的見解ですが、運用目的が一貫したUAVについては米のデジタル・センチュリー構想と同様で良いと思います。

      1
        • 匿名
        • 2020年 12月 03日

        それ相応のセンサー、兵装、F-3と行動を共に出来る速力と航続力・・・そういったものを考えると小型化も低コスト化もかなり厳しいと言わざるを得ない。
        既存の無人機はどれも監視や対地攻撃を主眼とするものでレーダーを積んでなし武器も外装してるから小型化出来てるがレーダー装備の、例えばグローバルホークなどは戦闘機より大きい。
        結局のところ必要とされる無人機はコックピットが無いだけの『新型ステルス戦闘機』になってしまうわけだから開発のハードルも跳ね上がる。
        その開発費だけで無人化F-3改が2~3個飛行隊くらい買えちゃいそうだけど・・・。

        2
          • 匿名
          • 2020年 12月 05日

          「随伴」っても常時ぴったり付き従わなきゃいけない訳じゃなので
          超音速や親機と同等の航続距離は必須ではないし、
          センサーも「親機の前方・別角度からセンシング出来る」のが重要で、親機並みの性能は求められてはいないでしょう。
          兵装も前方のセンサー機には積む必要ないし、後方のミサイルキャリア機はステルス性も程々でいいし親機と違い「ミサイル射出は亜音速・直線飛行中のみ」とかでもいいので、ウェポンベイも簡易的な物で十分、F-15をミサイルキャリアにする事を思えば兵装外付けだって構わん訳です。
          そして当然ながら生命維持系が一切不要なのもコスト面ではかなり大きいでしょう。
          どこをどれだけ削るかはわかりませんが、「コックピットが無いだけの『新型ステルス戦闘機』」って事は無いですよ。

          1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    多方向からの反射波を検知すればステルスは破れるって言ってるんだから僚機がないと戦術的に不利だろうな。それにしてもこういったUAVは2~3億円くらいだろう。そんなんでレーダー搭載してるのか疑問なんだが大丈夫なのだろうか。

      • 匿名
      • 2020年 12月 04日

      見通しラジコン操作のTB2が5億だから流石に20億程度にはなるんじゃあ?

      1
    • 匿名
    • 2020年 12月 03日

    無人機の運用はガンダムのエルメス的な母機と子機の関係なんだ
    エルメスにはニュータイプという才能が必要だったが、AIの進歩は人の革新より早かったね

    2
    • 匿名
    • 2020年 12月 06日

    これって要はゼビウスよな?

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