米国関連

巡航速度は740km/h以上、ベルが軍事向け「ハイスピード垂直離着陸機」のコンセプトイメージを発表

米空軍からハイスピード垂直離着陸機(HSVTOL)の研究契約を受注しているベルは3日、HSVTOLのコンセプトイメージを公開して注目を集めている。

参考:Bell Unveils New High-Speed Vertical Take-Off and Landing Design Concepts for Military Application

中国でも研究が進められているハイスピード垂直離着陸機(HSVTOL)のコンセプトイメージを発表したベル

米軍の特殊作戦軍司令部は将来の戦いに備え「ジェット機並な巡航速度とホバーリング効率が向上したCV-22Bとは異なる垂直離着陸機=ハイスピード垂直離着陸機/HSVTOL」を探し始めており、今年4月に空軍研究所(AFRL)はベルとHSVTOLの研究契約(95万ドル)を締結して注目を集めたが、今月3日にベルはHSVTOLのコンセプトイメージを初めて公開した。

公開したHSVTOLのコンセプトイメージから判断できるのは垂直離着陸用と水平飛行用の推進装置を別々に搭載している点で、ベルの説明によれば400ノットを超える巡航速度やダウンウォッシュ抑えたホバーリング能力を備えたHSVTOLの総重量は4,000ポンド/約1.8トン~100,000ポンド/約45トン以上を想定しているらしい。

イメージを見て貰えればわかると思うがベルのHSVTOLは垂直離着陸用のローターが水平飛行に移ると折りたたまれる構造を採用しており、ジェットエンジン(水平飛行用)のエアインテークの取り付け位置や形状、V字尾翼を採用(一番大きなモデルはV字尾翼なのか水平尾翼付きなのか良くわからない)していることからCV-22Bよりもステルスに配慮している設計なのが伺えるが、垂直離着陸用のエンジンナセルにはエアインテークが見当たらないので米メディアは「ハイブリッド電気推進方式を採用するのではないか」と予想している。

まぁ直ぐにHSVTOLが実用化されてV-22方式のティルトローター機が旧式化するといった話ではないが、中国のガスタービンエンジンと電気モーターを組み合わせたティルトロータータイプの有人戦闘機を研究しているのでハイスピード垂直離着陸機(HSVTOL)は今後のトレンドに浮上する可能性を秘めているのかもしれない。

関連記事:中国、ヘリコプターのステルス化やティルトロータータイプの有人戦闘機を開発中か

 

※アイキャッチ画像の出典:Bell

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    V-22のレイアウトをそのままターボファン化するのは厳しいということなんだろうか。あの大直径ローターですら気流速度が早すぎて砂利や小石を巻き上げるから危ないと言われていたくらいだから、ジェット化は容易じゃないのは想像つくけど…。推進用ターボファンを胴体配置にしたら、内部容積がえらく狭くなりそうだ。
    どうでもいいけどVTOLのV字尾翼はターミネーターを思い出しますねぇ

    4
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    野心的ですね、面白い
    しかし、複雑化してメンテナンスがおおごとになると、次第に稼働率の問題にかかってくる
    あとは軽量化してペイロードを出せるかどうか

    5
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    新機軸モリモリで予定通りにいくとは思えないけど、
    こういう研究は重要だよね。

    9
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    サンダーバードの世界じみてきましたな。
    水平飛行中はローターと駆動部がデッドウェイトになってしまうけど、
    翼端のローターの応力で翼が暴れまわるより全然いいかもしれません。

    2
      • 匿名
      • 2021年 8月 03日

      俺はサンダーバードよりもエイリアン2のドロップシップを連想したわ
      ベル社のコンセプトイメージを見てると「あれを現実的にリファインするとこうなりました」って感じが出ていて胸熱

      2
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    何これ無人機?
    コックピット無いよね?

    1
      • 匿名
      • 2021年 8月 03日

      よく見たら前方2機にはコクピットある。
      画像の3機はそれぞれ違うコンセプト(エアインテークの位置が違う)で後ろの1機が無人機型だと思う。

      10
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    よく見たら前方2機にはコクピットある。
    画像の3機はそれぞれ違うコンセプト(エアインテークの位置が違う)で後ろの1機が無人機型だと思う。

    3
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    ドイツ「作ったけどあまりにも搭載量が少なすぎてボツ」

    7
      • 匿名
      • 2021年 8月 03日

      VJ-101にはロマンを感じざるを得ない…

      6
        • 匿名
        • 2021年 8月 03日

        スターウォーズだの砂の惑星に登場してても似合う感じ

        1
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    積載量はないだろうけど、完全武装の兵士を10名ほど、ヘリ以上の高速で運べてステルスならアメリカでは需要あるかな。

    3
      • 匿名
      • 2021年 8月 03日

      デルタフォース御用達に

      2
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    V-280が2030年頃にUH-60を置き換える予定らしいけど、これを見てしまうと従来のティルトローター機が一気に旧式に見えてしまう

    1
      • 匿名
      • 2021年 8月 03日

      FLRAAコンペを勝手にV-280が勝ったことにするのはNG

      3
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    いわゆるインバータが高効率・小型化・大電流対応・長寿命化してきた結果
    鉄道車両でも電気式気動車が増えてきたが、航空機も電動化が一つのトレンドになるのかな

    7
    • 匿名
    • 2021年 8月 03日

    ゼロ戦よりはえーのか

    2
      • 匿名
      • 2021年 8月 04日

      海鳥も二式水戦に追っかけられてましたし

      1
      • 匿名
      • 2021年 8月 04日

      P-3Cだってゼロ戦よりはえーよ

      2
    • 匿名
    • 2021年 8月 04日

    垂直離着陸空輸ってどれだけ小回り効いてどれだけ大量にどれだけ安く運べるか?って事も速力と同じくらい大事なんで在来型回転翼機を代替するような代物じゃないな

    割を食うのはオスプレイとかティルトローター機くらいでは?

    1
    • 匿名
    • 2021年 8月 05日

    エアラコブラもリネームしよう

    • 匿名
    • 2021年 8月 08日

    F135-600のリフトファンが大容量発電機+電動ファンに置き換わるようなもの
    と考えればそう突飛な考えではない気はするけど必要性がわからない。

    そもそも特殊作戦軍って米中戦争でなんかやれることある?
    装備の質や部隊の規模的に無理な気がする。

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