スケールド・コンポジッツは親会社のノースロップ・グラマンと共に有人機とのチーミングが可能な無人戦闘機「Model437」を発表して注目を集めている。
参考:New Unmanned Loyal Wingman Design Based On Stealthy “Son Of Ares” Jet Emerges
ノースロップ・グラマンが公開した無人戦闘機「Model437」は米空軍のスカイボーグと英空軍のモスキートの候補?
今回発表された無人戦闘機「Model437」はV字尾翼や機体上部にエアインテークを配置したステルス無人機でよく見かけるスタイルを有しており、4000ポンドの燃料を搭載すると最大3,000海里(約5,560km/巡航速度0.8/FJ44シリーズのエンジンを採用)を飛ぶことが可能で機体下部に設けられたウェポンベイには最大1,000ポンド(約453kg)までの武器や追加センサーを搭載することができると報じられている。
With a rich heritage in autonomous systems, our family of multi-role UAVs is set to strengthen air dominance with trusted autonomy to support the warfighter. #DefiningPossible https://t.co/mB336HVWL5 pic.twitter.com/UylpgagssC
— Northrop Grumman (@northropgrumman) September 9, 2021
このModel437は2017年に存在が確認された有人バージョンと無人バージョンが選べるステルス機のModel401をベースに開発されたと言われており、公開されたModel437のイメージCGの背景にはModel401(無人バージョン)やノースロップ・グラマンがMQ-9の後継機「MQ-NEXT」として発表したステルス無人機「SG-101」も描かれているので、ある意味ノースロップ・グラマン及び傘下企業が開発している無人機が勢揃いしたイメージと言えるのが興味深い。
Which Scaled aircraft design first flew in 2017, has a carbon copy twin that flew six months later, and is now on our portfolio? Model 401 Sierra! pic.twitter.com/lJgttx28px
— Scaled Composites (@ScaledC) September 9, 2021
スケールド・コンポジッツとノースロップ・グラマンが主催したイベントに招待されたAviation Week誌の記者は「このModel437は米空軍のスカイボーグ(無人戦闘機プログラム)と英空軍のモスキート(無人戦闘機のデモンストレーションプログラム)の候補に挙がっている」と説明しているが、他のメディアは「スケールド・コンポジッツはスカイボーグやモスキートの候補としてModel437を親会社のノースロップ・グラマンに提案しているものの米空軍や英空軍には正式に提案されていない」と言っているので情報が錯綜している。
米空軍はボーイング、ノースロップ・グラマン、ゼネラル・アトミックス、クラトスの4社に対して無人戦闘機プログラム「Skyborg(スカイボーグ)」のプロトタイプ製造契約を与えたと昨年7月に発表したが、その後の発表で実際に資金が供給されたのはノースロップ・グラマンを除く3社(ボーイング2,570万ドル、ゼネラル・アトミックス1,430万ドル、クラトス3,780万ドル)だけだ。
ただスカイボーグのプロトタイプ製造からノースロップ・グラマンが脱落したもの米空軍は言っていないのでModel437が提案されていても不思議ではないが、英空軍のモスキートにModel437を提案するのは些か話が飛躍している。
英国初の無人戦闘機開発プログラムにパートナーとして選ばれたノースロップ・グラマンは技術実証機「モスキート」の開発期間を短縮するためデジタル・エンジニアリングの知識や技術の提供に加え、無人機に欠かせない自律分散制御システム、ゲートウェイ装置、メッシュネットワーク機能を提供すると説明しており、無人機の設計自体は別企業が行うので特に頼んでもいないModel437をいきなり提案しても採用される可能性は低いだろう。
果たしてノースロップ・グラマンのModel437はどういう旨趣で発表されたのか謎が残るが、これで公式に有人機とのチーミングが可能な無人戦闘機計画を発表していないのはロッキード・マーティンだけになってしまった。
※アイキャッチ画像の出典:ノースロップ・グラマン
現実的なサイズとスペックの機体がいよいよ出てきたな
ここ十数年ほどウハウハだったロッキード・マーティンも、これからの5年で危うくなりそうだな。
Model401の有人機バージョンが前進翼ならほぼ震電Ⅱな見た目でビビる
同じことを考え付いた方がいるとはw
販売先も未定なのに発表、それは仕事やってます技術ありますの株主対策アピールとみた
ハッタリでは無いにせよ、見える形にこぎつけられるといいね
最近、コンセプトばかりの無人機やミサイルだらけなのはそういう事か
後退角が浅いけど亜音速機なんだろうか
ところでアイキャッチ画像の左下になんか有人機がいるなぁ…
YF-23っぽくはないしなんだろなぁ…
F-35にしか見えないけど
雲に隠れたF-35Aだよねぇ?
全翼機じゃないのかぁ
暇じゃないLMはF35だけやってろ!
F35で使うオマケなんか暇人がやってろ!
と議会がおっしゃってます