NYT紙は5日、新たに機密が解除された米当局の情報に基づき「ロシアが北朝鮮から数百万個の砲弾やロケット弾を購入している。ロシアがイランや北朝鮮に頼る姿は制裁が効果を発揮している現れだ」と指摘している。
参考:Russia Is Buying North Korean Artillery, According to U.S. Intelligence
北朝鮮がロシアに何をいつ引き渡すのかについて不明だが、遂にロシアの弾薬備蓄にも陰りが見てきたという意味で中々興味深い
米当局はイランがロシアに無人機を引き渡した数日後に「ロシアが北朝鮮から数百万個の砲弾やロケット弾を購入している」と機密情報を開示、政府関係者は「ロシアがイランや北朝鮮に頼る姿は制裁が効果を発揮している現れだ」と指摘しているが、北朝鮮がロシアに何をいつ引き渡すのかについては詳細を提供していないため不明だ。

出典:Mil.ru/CC BY 4.0 ソ連規格の榴弾砲
ただ関係者は「ロシアは短距離ロケット弾や砲弾以外にも、北朝鮮の武器を追加で購入することが予想される」と述べており、戦争研究所の関係者も「ロシアが北朝鮮から何かを購入している動きに警戒すべきだ」と主張している。
米国はウクライナ侵攻を裏付ける情報を事前に世界各国へ開示、これを一般にも公開してロシアの偽旗作戦やプロパガンダを牽制、さらにイランからの無人機購入や兵士不足に関する問題など「ロシア軍の苦境を浮き彫りする情報」を次々を公開しているが、NYT紙は「西側諸国が課した広範囲の経済制裁は今のところロシア経済に大きなダメージを与えておらず、上昇したエネルギー価格のお陰でロシアの金庫は満たされており、プーチンの権力を弱体化させるに至っていないものの兵器補充の妨害には役立っている」と指摘。

出典:The Russian Presidential Press and Information Office / CC BY 4.0
さらにロシアは中国が西側の制裁を無視して武器や物資を供給してくれると期待していたが、米政府関係者は「中国がロシア産の安い石油を購入することはあっても、ロシアに対する制裁を遵守して武器や関連部品を売ろうとしていない」と明かしており、ロシアが頼りにできる国はイランや北朝鮮といった制裁下にある国だけのようだ。
因みに北朝鮮が保有する榴弾砲や多連装ロケットシステムの中にはソ連規格(122mm砲弾、152mm砲弾、122mmロケット弾など)のものがあり、弾薬だけを購入するのか、ランチャーごと購入するのかは不明だが、遂にロシアの弾薬備蓄にも陰りが見てきたという意味で中々興味深い。

出典:Vitaly V. Kuzmin/CC BY-SA 4.0 BM-21
露独立系メディアのThe Insiderは先月末、入手可能なデータを分析した結果「最低でもロシア軍は半年の戦いで700万発の砲弾を消耗しており、戦いの激しさが今後も維持されるなら2022年末までに砲弾が不足し始め、砲兵戦力の使用が制限されるだろう」と指摘、さらに700万発以上の砲弾を発射した砲身は摩耗するため「仮にロシア軍が今でも砲身の交換規則を守っているなら予備砲身も枯渇しているはずだ」と予測していた。
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※アイキャッチ画像の出典:Kremlin.ru
ロシアが北朝鮮から助けを請う姿を見れるとは思わんかった
そろそろ朝鮮語しか話せない傭兵達が戦場に現れそうだな
中国が北に格安で武器弾薬提供、それをロシアがお友達価格でお買い上げという説がある
シリアにイランに北朝鮮、ロシア君の友達は強力で頼りになる軍事国家ばかりだね(皮肉)
ただ中国さんは近頃ちょっと引き気味だけど、どうしたのかなーw
そら自前の台湾侵攻が控えてるんだしね・・・。
そこで冷静に世論と実利を天秤にかけられる事、国内統制を徹底できるのが中国の怖いところじゃないですかねー。インド然りですが。
逆に北朝鮮はロシアから何を引き出してるんやろ
天然ガスとか食料品とかかね?
北朝鮮としてもアメリカを下手に刺激するつもりはないから遠巻きに援助はしても沈みゆく船には乗らないだろうな、イランしかり
FIRMSの情報をまとめているアカウントを見てもらえばわかるけど、パイプライン死んでてアジアへのガスの安売りは空売りになる可能性が高いです。
西側の制裁の本命は金融ではななく、モノ。
そのうち中国が北朝鮮に売って北朝鮮がロシアに売る迂回輸出みたいな事が起きるかも?
流石に旧ソ連ほどの備蓄が北朝鮮にあるとは思えないので、ロシアがウクライナで使用できる砲弾も折り返しに来たということだと思います。とはいえ平衡状態は破れていても30年以上前の装備なら半永久的に作れると思われるので、西側も弾薬の製造体制整えたいですね。
対露制裁に関するロシアシンパの決まり文句は「経済制裁に効果は無い、ルーブル相場は下落してないし中印は制裁に参加せず、意味がない」というものですが、まぁ的外れですね。
ロシアへの経済制裁はロシア国民を飢えさせるためではないし、政権転覆を直接狙うものでもない。
ロシアの戦争継続が困難になれば、それで良い訳です。
その意味では、ロシアは資源を売ったカネはあれど生産活動に必要な産業製品は満足に入手できていない。
中印も、この機会にロシアの資源を買い叩きはするが心中してまで兵器や禁制品を流すつもりもない。
で、ついて来るのはイランや北朝鮮などのアレなところだけ。当然アレな国なのでメリットもたかが知れている。
経済制裁は立派に機能していると言えると思います。
>経済制裁に効果は無い
日和った結果として、な気はするけど
ロシア国民を追い詰めすぎないという意味で、経済に破滅的な影響はない今の塩梅がちょうど良いのかも
ロシアの展開する理屈(ナラティブ、とか呼ばれる語り口の話)的に、変にロシア国民に影響が出ると反発こそ生まれど戦争終結に繋がる気はしないし
砲弾や先進部品、工作機械が不足して戦争を続けるための兵器が足らなくなる
という方向で制裁の影響が出るなら結果オーライかな
これが事実なら、国連の北朝鮮制裁違反に該当するのでは?
本気で常任理事国外しを検討しても良いと思うけど、中国が反対するんだろうね。
インド·ブラジル·アフリカ諸国も追随するか。
ロシアを常任理事国から外すことを、常任理事国のロシアに問うという非生産的な決議案ですかね。
常任理事国の拒否権と改選方法規定なしが将来国連が行き詰まる要因かなと、割と真面目に思ったりします。
ロシアですら弾切れするのかって感じ。
これが事実なら日本と韓国は安全保障問題としてウクライナにもっとかかわったほうが良いのかもしれない
もう十分ウクライナは日本の安全保障に貢献してますよ。北方領土や極東の軍隊がだいぶウクライナに引き抜かれているわけですから。
やはり何らかの兵器類の供与を行えるのなら行ったほうが良いと。直接が難しいなら東欧圏のNATO諸国でもよいとは思うのですが。
6/15にロシアがベラルーシの弾薬を運び出したため倉庫が空になったという情報が流れて約三か月
北朝鮮からどの程度の提供があるのか分からないけど、「今年の末までに」という弾切れ予測は来年以降に持ち越されることになりそう
火砲はともかくSAMのような防空システムが提供されないなら大勢は変わらなさそうだけど、ウクライナにとっては嫌な話だ
この前の日本製迫撃砲弾みたいな骨董品級の武器弾薬が戦場に出回りそう。
支払は穀物でも燃料でも北朝鮮としてはありがたいだろうし、ウィンウィンな取引ですね。
北朝鮮の弾薬がまともに動作するものか見物
あまり不発弾ばかりだとウクライナの戦後処理が増える
旧ユーゴスラビアの紛争で北朝鮮製のAk47は弾薬とともに最低扱いだったそうです。
将軍様の護衛はチェコスロバキアから輸入品を使用。
砲弾の品質も怪しいのと、北朝鮮も在庫を言われるママ出すとも思えないので効果は限定的だと思います。
韓国からすれば、北韓に武器技術供与して来たウクライナと潰し合いになる上に、弾薬・ミサイルを消耗してくれるわけやから一時的には圧力が減るんやけど、武器輸出が順調に推移すれば経済状態が良くなるので痛し痒しやね。
実戦で使えるかどうかはまだわからへんけど、万が一使えるとなったら激安商品として売れまくるんとちゃうやろか?
気がついたら、韓国を上回る武器輸出大国になってたりなんかしてな。
電力供給が不安定でAKが突っ返されていたりしていたことがあったような
>さらにロシアは中国が西側の制裁を無視して武器や物資を供給してくれると期待していたが
それは流石にロシアは虫が良すぎですな。
中国はウクライナと親密な関係だったし、中国はロシアによるウクライナ侵攻に当初から賛同していなかった。
中国は「やるなら勝手にやれ」のスタンスだったけどロシアは勘違いしたのかな?
北京オリンピックが終わった直後に侵攻が始まりましたからな。
中国はウクライナと親密な関係だったけど、短期間にゼレンスキー政権が倒れて親ロ政権が樹立されると思って侵攻を黙認したし、ロシアに対して公言できない約束もいろいろしてしまったんでしょう。
当てが外れましたな。
そもそもロシアは中国にウクライナ全面侵攻を伝えていなかったとの情報もありますね。
その程度の関係性で「西側の制裁を無視して武器や物資を供給してくれる」と考えるロシアはある意味凄い。
何でパラリンピック終わるまで待たなかったんだよ?とは思いましたね。
大前提として、中国は「少数民族が迫害されていたので、独立します。隣国が軍事支援します。」という
ロシアのシナリオを受け入れられないという事情があります。
つまり、ロシアの主張を受け入れてしまうと、チベット・ウイグル・台湾でも同様に分離独立運動に
お墨付きを与えてしまう形になるからです。
なので、仲介役として停戦交渉に関わることも出来ません。
この戦争に関して、中国が一貫して主張しているのは「ロシアに経済制裁すべきではない」という点だけであり、
この戦争の顛末に関しては何も主張してない(出来ない)のが中国です。
民主主義の武器庫(韓国)VS全体主義の武器庫(北朝鮮)…
今までロシアは北朝鮮という国の体勢をあまり信用していなくて、北朝鮮に武器を与える事に抑制的でした。だからソ連時代にT-72も売らなかったし、ソ連崩壊後の苦しい時期にT-90を売れと要求された時も流しました(その裏で韓国にはT-80を売却している)。だから北朝鮮も軍事技術の調達は専らウクライナなどを頼ってきた訳ですが、ここに来てロシアの弱り目で北朝鮮の立場が向上するのは朝鮮半島情勢にとっても東アジア情勢にとっても怖い話ですよねえ。
ウクライナで鹵獲された西側のATMやUAVが露経由でイランや北朝鮮に流れるんじゃという話はこれまでもありましたが、北の発言権が強くなったりロシアの北評価が変わることで本物の極超音速ミサイルやSSBNや小型核弾頭の技術が流れていく可能性を考えると頭が痛くなります。
中国がロシアに肩入れしない事で欧州との対立を上手く避けているのは、日米台にとっては良い状況とは言い難い。
北朝鮮からドンナ輸送ルートで引き渡すのかなー
この前演習していた辺りを使うのか?
北朝鮮とロシアとの間には鉄道が敷かれ国際列車(平壌~豆満江~ハサン~ウスリースク~ハバロフスク~モスクワ)が運行されているので鉄道輸送だと思います(航空機では重量物の運搬に制限があり海路だと時間がかかる上にアメリカなど西側諸国の軍艦から追跡される可能性があり拿捕の危険もある)。このシベリア鉄道経由のルートは飛行機嫌いだった金正日氏がロシア訪問の際に特別列車を運行したルートとして知られています。
ウクライナの地で、南北朝鮮の兵器が代理戦争するのか。
普通に北朝鮮のロケットは種類が豊富だし370km飛翔したとされる600mmのKN-25とか価格が安いなら嫌がらせとしてはよさげじゃないだろうか。仮に魔改造してCEP狭められるなら侮れない兵器にもなる可能性もある。イスカンデルのパクりのKN-23もあるし、その改良型?で北朝鮮の発表を鵜呑みにするならペイロード2.5トン射程600kmあるらしい新型戦術誘導弾とかもCEPが高い場合ウクライナに取って結構な打撃になるんじゃないだろうか。
戦争で北朝鮮に頼らないとならないとかもう終わりだろ
侵略側のくせに末期感出してんじゃねーぞ
抑止力は核兵器で十分だし韓国だって一時期と違って北進してこないから資源と引き換えに不要な弾薬を提供して問題ないという判断かも
どうせ批判されても西側への緩衝地帯という立地上、中国が守ってくれるし元々評判は底辺だから失うものは何もない
私はこの「ロシアが北朝鮮から数百万個の砲弾やロケット弾を購入している」というネタは割と眉唾というか、かなり盛った話だと考えます。
数百万個というのは、これまでベラルーシの在庫も含めて、ロシアが消費した量に匹敵する量であり、休戦中とは言え、戦争中の国が売却できる量ではありません。
弾薬の供与が簡単ではないことは、アメリカやEU諸国の支援が小出しになっていることからも明らかです。
北朝鮮にはロシアに相当する弾薬があることになりますが、
①深刻な食糧不足に悩む北朝鮮が、肥料の製造を差し置いても弾薬の製造を優先してきた?(原料は共通)
②北朝鮮の土木事業ではほとんど火薬を用いられることがありません。にも関わらず弾薬だけ豊富?
③弾薬の保管には広大な土地が必要になるが、軍事施設の大半を地下施設としている北朝鮮で、どうやってロシア並の弾薬を保管するのか?
以上の理由から、これだけの量の弾薬があるとは疑わしいです。
いずれにせよ数百万個の弾薬が、極東からウクライナまで運ばれるとなれば人工衛星からも、ハッキリと観測できるでしょうから、この先の答え合わせを待ちたいと思います。
北朝鮮の主な外貨獲得手段が武器の輸出って知らん人がまだいるのか…
ミサイルを数100発くらい売ることはできると思うけど、
弾薬100万個なんて、今の北朝鮮にストック自体ありますかね?
北朝鮮単独で供与難しいですね
簡単な話で北朝鮮は中国からも弾薬を大量に購入していますので、製造国ロンダリングして輸出する算段なんじゃないかな?
これは単に想像であって確定ではないですが
動くからには何らかの利益があるのは間違いないですしね