米宇宙軍はすでに敵対国の衛星を破壊・無力化するため複数の宇宙兵器(対衛星技術)を保有しており、宇宙空間での抑止力を形成するため機密を解除して公表する日が近いと報じられている。
参考:Pentagon Poised To Unveil, Demonstrate Classified Space Weapon
米国はすでに実用的な宇宙兵器を複数保有しており、これを公表する準備をすすめているらしい
米国の宇宙兵器開発は何年も前から分厚いベールに覆われた向こう側で進めており、トランプ大統領は宇宙軍の創設に合わせて宇宙兵器や関連技術を「スペースシンポジウム(2020年3月開催予定)」で公表することを計画していたのだが新型コロナウイルスの影響で中止になり、バイデン大統領は宇宙兵器の公表計画を見直したため再び分厚いベールの向こう側に追いやられることになった。

出典:U.S. Space Force
しかし来週開幕するスペースシンポジウムで宇宙兵器の公表を行う準備が進めてられていて期待感が高まっていたのだが、今度はアフガニスタンの状況が悪化したため「予定通り宇宙兵器を公表するかどうかは保留になった」と米メディアのBreaking Defenseが報じている。
果たして分厚いベールに覆われた宇宙兵器が来週公表されるのかは不明だが、Breaking Defenseは公表される宇宙兵器は衛星のセンサーを無力化する移動式の地上配備型レーザー、軍事衛星に搭載して敵の衛星を電子的に妨害する装置、衛星の電子装置を破壊可能な高出力のマイクロ波システムを搭載した高機動のディフェンス衛星などが含まれていると報じているが、地上から発射する物理的な破壊手段(衛星攻撃ミサイル)は含まれていないらしい。
では「米国はなぜ隠してきた宇宙兵器の存在を公表しようと考えているのか?」だが、Breaking Defenseは非常に興味深いことを言っている。

出典:U.S. Space Force 打ち上げロケットの先端に収納されたX-37B
米宇宙軍は隠してきた宇宙兵器の存在を公表して「ロシアや中国が密かに宇宙空間へ配備している宇宙兵器、現代戦に欠かせない衛星測位システムや偵察・監視衛星を何時でも攻撃できる」とアピールして宇宙空間での抑止力を形成すべきだと考えており、宇宙兵器の公表を最も推進している統合参謀本部副議長のジョン・ハイテン空軍大将は「目に見えない武器で敵を抑止するのは不可能だ」と主張する伝統的な考えの人々の目を覚まさせるためにも宇宙兵器を早く公表すべきだと言っているらしい。
最も興味深いのはハイテン空軍大将が「抑止力は機密化された世界では発生せず、機密だらけの宇宙では抑止力は生まれない」と主張している点で、極秘裏に開発された兵器が颯爽と登場して敵を打ちのめし戦争に大勝利するという話に魅力を感じるかもしれないが抑止力の本質は「戦争を未然に防ぐ」ことにあり、敵対者に「戦争を仕掛けても勝てない」もしくは「勝利するのに法外なコストを支払う負担する必要がある」と思わせるのに「国防総省や情報機関の伝統的な秘密主義文化は抑止力の形成において弊害だ」と言いたいのだろう。

出典:U.S. Space Force 宇宙軍の求人イメージ
勿論、抑止力を構築するのに機密を全て公表すれば良いと言うわけではないが、ハイテン空軍大将が指摘しているのは「過剰な機密」であり力の露出を上手くコントロールせよという意味なので全くの見当外れではないと管理人は思っている。
少々話がズレたが、Breaking Defenseは仮に来週開幕するスペースシンポジウムで宇宙兵器の公表が不発に終わっても、宇宙兵器の公表を最も推進しているハイテン空軍大将の退任前(今年の11月)までには公表されるだろうと予測しているので我々は宇宙兵器なるものを間もなく目にすることになるかもしれない。
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Space Force
遂にUSSエンタープライズの公開か。
転移装置だけでも爆弾飛ばせば最強だな。
わざわざ抑止力として公表するからにはスタンダードミサイルや航空機発射型の問題点を解決した兵器を配備済みなんだろうか。
00年代に中国、10年代にインドがそれぞれASAT兵器のデモンストレーションをして大量のスペースデブリを発生させて避難を集め、同時に(他の無関係な商用衛星への被害の大きさを踏まえて)ASAT兵器の使いづらさも明らかになった訳だけど、そこらを解決する兵器だったりするのかな。捕獲して落下起動に落とす方式や接近して電波遮断する方式とか色々想定できるけど、衛星の大量破壊でブラックアウトを招くような兵器は例え米国でも配備してほしくないな。
衛星のカメラかレーダー装置・電波発信機能だけをピンポイントでつぶす兵器かな
目か耳と口がなければ、役に立たなくなるから
ただ操作に必要な通信系だけを残しておく必要があるが、
それが実現可能かは不明だな
すでにレーザー攻撃衛星を配備しててもおかしくない
敵衛星を機能停止させるだけの出力があればいいんだから
レーザーを宇宙から撃てば大気による減衰がないから射程距離を伸ばせてミサイル防衛に最適
どうせ発表するのは宇宙関連装備開発(近代化)費用獲得(予算枠の拡大)を目的とした広報用プロパガンダ(PV)だろ。技術的に直接・間接的に衛星(通信網)を無力化する事が可能になり、ロシア等も似た様な技術を開発・使用している。
隠す価値が無い程に機密性が低下した装備・装置があるので公表する。比較的積極的に情報公開する米軍の中では公開が遅れていたのも影響してるだろうな。
最近米軍の雑な広報用CG映像を見てると(広報人材の)人件費抑制や低予算(広報)化が進んでる様に思える。また雑なPV出して来たら十中八九予算獲得目的の情報公開。
神の杖?
何十年も前にすでにASM-135 ASAT(空対衛星ミサイル)をとっくに作っていたし今更感が
使ったら後始末が面等だから使うつもりがないだけで
公表しなければならないくらい中露に追いつかれているとかね。
とりあえず楽しみですな。
SPACE FORCEのマークがどこかのアニメにありそうなデザイン。
惑星連邦、宇宙艦隊
ピカード艦長
逆三角形とか下に窄まるデザインが多かったから宇宙軍のロゴは新鮮。
空から地上を制すのが空軍
地球から無限の宇宙軍を制するのが宇宙軍
を表してるのかな
アメリカ人からしたら1960年代からSTAR TREKで馴染みがある
宇宙軍(宇宙艦隊)をイメージさせるデザイン。
いつだったか、日本で安倍元首相が使ったとされていた地震兵器とかも、でてくるのかな。
あれは防衛省が開発したんだっけ?
ボケたの?
CCSの事でしょ。
SOLだ、SOLを使うぞ
おさえた論調だが、管理人の「秘密兵器をはやく見たい!」という心のウキウキ音が聞こえるw
CoDゴーストのODINかな
アメリカが持っているなら中国やロシアも持っているでしょうね。
そんな雑な話が成立するならソ連は崩壊してねえwww
あれはサウジが、アメリカの原油価格下落要請に同意したからであって
兵器的にはむしろドクトリンに合わせてきちんと進んでたのが分かってるのが当時のソ連では
天寿をまっとうできれば、死ぬ前にレーザーを発射する宇宙戦闘機的なものが見られるかもな
お前らウイルスなんかに負けるなよ
波動砲搭載艦が見たかった。
ムーンライトマイルに出てきた米中の有人宇宙戦闘機の宇宙戦はあるかも?作中だと米が負けるけど 現実は無人戦闘機かもね
デススターはまだですか(破壊力が強すぎて抑止力にならないとか言わないで)
イゼルローン要塞かアルテミスの首飾り派です。
何らかの脅威に対しての牽制じゃないかね?
露か中か、いいもんこしらえちゃったのでは?
ロシアは何年か前に電波妨害衛星を打ち上げている
実験もしくは実戦配備段階なのかは定かではないが
イギリスが設立していてら、王立宇宙軍だったのかなぁ。
アイアンスカイ思い出した
北欧諸国だけが宇宙協定真面目に守ってたやつ