米陸軍は不適切なボーイングの品質管理を理由にAH-64Eの受け入れを停止したと報じられており、民間航空業界と防衛産業界から大きな注目を集めている。
参考:Army Halts Apache Helicopter Deliveries
民間航空業界や防衛産業界から疑問の眼差しに晒されているボーイングの航空機製造部門
米陸軍は保有する634機のAH-64Dをアリゾナ州メサの工場に持ち込みAH-64E仕様にアップグレードを行っているのだが、この工場で働く従業員がAH-64Eに取り付けられた部品に関する「不適切な記録」を個人的に保持していたことが発覚、ボーイングから報告を受けた米陸軍はAH-64Eの受け入れを停止したらしい。

出典:U.S. Army photo by Staff Sgt. Isolda Reyes イラクで整備を受けるAH-64E
今のところ「不適切な記録」が何なのかは明かされていないが、米陸軍は「今回の問題でAH-64Eのパイロットが命の危険に晒されることはなく、AH-64E製造に関するボーイングの手順や製造計画を全面的に見直している」と説明、ボーイングのスティーブ・パーカー副社長も「現在陸軍と共同でメサの品質管理プロセス手順を見直しており、適切な是正措置が実際されると陸軍へのAH-64E納入が再開される」と述べているが、旅客機787や空中給油機KC-46Aでも散々問題になった「品質管理」や「生産ラインでの慣行」が再び登場したことでボーイングは苦しい立場に立たされることになるだろう。
ボーイングは連邦航空局(FAA)に対して「サウスカロライナ州の施設で製造された787の部品の一部が設計・製造基準を満たしていなかった」と報告、これを受けてFAAはボーイングの品質管理に関する過失を調査中だ。因みに今回の問題で2011年以降に引き渡された1,000機中900機の787が影響を受けると言われており、これとは別問題でボーイングは今年8月、8機の引き渡し済みの787に緊急修理を受けるよう自主要請したが、その後の調査でボーイングはこの8機の787の継続運行はリスクが高いと公式に認めている。

出典:U.S. Air Force Photo by Tech. Sgt. John Wilkes 空中給油機KC-46A
さらに米空軍に納入された空中給油機KC-46Aの機体内部からゴミや不要な部品、組み立てに使用された工具が何度も見つかったため受け入れが停止され「品質管理」や「生産ラインの慣行」を改善するよう求められる自体に発展、この問題を解決して引き渡しが再開された思ったら今度は電気配線を失敗してKC-46Aの管理システムが搭載されたレーダー警報装置が故障していると誤認する問題が発覚、再び空軍への引き渡しが停止されてしまう。
このようにボーイングの航空機製造部門は何度も品質管理や生産ラインでの慣行問題に直面する度「問題は改善された」と言っているのに、直ぐに同じような問題が浮上するため民間航空業界や防衛産業界から疑問の眼差しに晒されている。
その中で発覚した米陸軍のAH-64E受け入れ停止は、依然としてボーイングの航空機製造部門が問題解消から程遠い状況に置かれていることを証明したと言っていいだろう。
果たしてボーイングは巨大化した航空機製造部門の改革を成し遂げられるのか、それとも効果的な制御を失い崩壊してしまうのか注目される。
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Chief Warrant Officer 3 Mark Leung, 25th Combat Aviation Brigade/Released
ボーイングくんが死亡したら影響は多方面に及びそうだから何とか蘇生して下さい。
コンチネンタル航空張りの大逆転劇がない限り、蘇生は難しいだろう
資金投入の代わりに事業売却を指示するなど、緩やかな死に導いたほうがいいだろう
AIも自動化も効率化も大いにけっこう
されど企業は人なり
人は信なくば動かず
その信は金で購えず
日本企業が順調に後追いしてんだよな…
人の振り見て我が振り直して欲しいもんだけど
今まできっちりマイナス面まで踏襲してるから十数年後にはこんな企業が多分出てくる……
新自由主義者にとってはこの体たらくがそんなに魅力的に映るもんなのかねぇ?
新自由主義者ってのは、自分が儲かれば他人はどうでもいいというエゴを正当化する邪悪な信仰に過ぎないから
国富だの国民の幸福なんか考えもしない、バカ売国奴の宗教
デカくなり過ぎたら末端から腐るのはどこも同じよなぁ
上が腐ってると、末端にその毒素がにじみ出てくるんだよ
こっちの企業でも同じような顛末は珍しくないし
ボーイング、IBM、GE
みんな米国を代表する永遠の不沈企業かと思われてたのに、それぞれ浮き沈みはあるもんだね
組織は、頂点から腐り始めます。
末端まで腐ってきたというとこは、頂点の腐敗はかなり酷いものになっていると見るべきでしょう。
個人的な思い込みだが、コマツがもうヤバいのではと疑っている
例の装輪装甲車の件で、ああいう金額であんな仕事を請け負い当然にしくじる時点で、何か変な空気を感じる
末端よりも経営者がコスト削減にしか頭が向いていない事のほうが大きい
結果、熟練技術者はいなくなるし、末端も質が悪くなっている
??「鯛は頭から腐る」
バケツでウランみたいな手抜き用裏マニュアルみたいな奴かな
ボーイングいつもブーイング食らってるな
Boeing is burning.
ゴーンCEO下のニッサン状態だな、腐った頭を挿げ替えなければ再生は不可能
自分もソレ思い出したよ。あと製鋼所の改ざんとかね
どこの国でもあるんだなぁ・・・
ボーイングってあまりにも巨大化してるけど独占禁止法で解体されたりせーへんのか?
スタンダード・オイルとか航空機メーカーならユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポートとかが解体されてるが
世界最大の航空メーカーでアメリカ唯一の大型旅客機メーカーって解体されてもおかしくなさそうだけど
航空メーカーやってくにはあのくらいでかくないともう持たない時代なのか
巨大企業の悪癖ですね。
こうなったら分割してしまうのが一番では?
旅客機業界全体ではエアバスやバンボルディアがいるから独占状態にはなっていないのではないか?
あと自ら進んでの独占ではないから問題があっても仕方がない部分もあるのかもしれない
軍用機メーカーとしてはロッキードマーチンや、マクドネルダグラス社もある。
ボーイング自身が会社再生法を申請しなければ、アメリカ政府も強く言えないのではないか
マクドネルダグラス社じゃなくて、ノースロップ・グラマンだ
MD社はもうない
一機種が数千機売れる市場は、エアバスとボーイングだけだけど値下げ圧力の方がすごいみたい。
一機種が数百機のリージョナルジェットは、カナダのボンパルディアは解体、売却なんでない。ブラジルのエンブレラルはボーイングになりそうだけど、不良債権扱いで不透明。大きいのは日本の三菱とイタリアのなんとかしか残ってない。イタリアはエアバスに吸収されたっけか?
韓国を笑えない。
スリオンを思い出す。
韓国海軍がブラックホークを退役させて、スペックで劣るスリオンを新規取得する、という韓国の記事をみたが、実は正解だったのかも。
飛行禁止が解禁になればだが。
ボーイングくんさぁ……
マクドネル・ダグラス「ふふふ・・・」
某銀行ドラマみたく内部で派閥抗争とかやってんのかねぇ
海軍もF/A-18E/Fの管理チェック始めてるんじゃないかなぁ。やるだろうなぁ、ふつう。
そして、総てF-35Cになる。
あの国の工作かと勘繰りたくなるようなお粗末なレベル
この勢いでF-3開発協力企業からも落とされてロッキードとグラマンとの一騎討ちになりそう
なんか80年代米国車産業みたいになってきましたなあ
GMだったかな?その当時の経営陣はみなエレベーターでオフィスに直行し直帰して、ランチは役員専用レストランで役員仲間だけで済ませて、誰も現場見回りとか下との交流だのやってなかったと証言してる
上がってくるデータや数字に出てこないものが企業の本質なのではと、それに誰も気がつかない末期的症状
それを聞くと間逆なテスラの例の社長みたいにたまには現場で口喧しくあーだこーだ言ってる方が遥かに良いんだろうな
いうてもテスラはテスラで価格のわりに品質微妙っていわれつづけてるからなぁ…
本当はアパッチ廃止にしたい米軍が
生産中止による賠償を逃れるために難癖つけてるんじゃないの
これで陸自の攻撃ヘリはAH-1Zになるのかな?
陸自はAHを将来的にドローンに置き換える、みたいな話も聞くけどどうなんだろう…?
個人的にはドローンじゃなくて、整備方法が日本に合ってるAH-1Zの方が圧倒的にいいと思うんだけどさ…
アメリカ海兵隊AH1ーW退役させたので貰ってオスプレイで予算無いヘリコプター部隊延命出来るかも?確かアパッチガーディアンの方が価格は安い筈ですよ。
AH-64Eが33.5Mドル(2014年)、AH-1Zが31Mドル(2011年)なのでほぼ同等の金額ですね。
海上利用可能なAH-64D相当のイギリスWAH-64は35Mポンドなのでアメリカの1.5倍くらいです。
ボーイング君さぁ…本気出して、どうぞ。
昔B-29作っているときも同じような問題があったような。
あの時は戦争中で軍が介入して解決したと思うが、今回はどうするんだ
ここに「事例研究セミナー 不良流出ゼロを目指すヒューマンエラー予防対策」というセミナー公告のリンクがあったんで見てみた。
内容紹介でヒューマンエラーの原因を次のように分類し指摘している。
1)【できごと】・・・作業者の問題:直接の原因は人のミス(認知ミス/判断ミス/操作ミス)
2)【現場の状況】・・管理の問題(不備・欠陥);作業環境、作業方法の問題(外部PSF)/プレッシャー・疲れ・焦り(内部PSF)
3)【構造・体制】・・情報の質/コミュニケーション不足 教育訓練不足
4)【文化・風土】・・社内価値観/上司・トップの考え 暗黙のルール・組織風土
2,3,4のどれか一つ或いは二つだけ見直しても1は再発するってことでしょうかね。
週刊ゴラクの『白竜』でちょうどそんな話やってるね。
米議会はGoogleを独禁法でつついてる暇があったら、
ボーイングの内部監査したほうがいいんじゃないの?
上院もしくは下院の、軍事か情報のどちらかの小委員会で聴聞会をやるはずですよ。
もう末期症状だね。民間機は今世紀になってからほとんど新型機を開発して無く787、737MAX、777X(来年デリバリー予定)と少々お寒い状態。挙句に737MAXは墜落、KC-46の不具合、コロナ喎と立て続けて問題発生。内部留保も無く体力削がれまくり…。Chapter 11待った無し?
せめて737MAXが順調だったらな…
開発費すこしケチったおかけでとんでもない事に