デル・トロ米海軍長官はSea Air Space 2024でのスピーチで「我々は世界で最も高性能な軍艦を世界水準から数十年も遅れた造船所で建造している」と述べ、日本や韓国が造船所が使用しているデジタルツールを取り入れることに関心を示した。
参考:US Navy secretary points to foreign shipyards’ practices to fix delays
米造船業界も自己投資を行い、再び艦艇を予算内でスケジュール通りに提供できるようなって欲しい
米造船業界は海軍が発注する艦艇を予定されたスケジュールで建造するのが難しくなっており、デル・トロ米海軍長官は「我々は世界で最も高性能な軍艦を世界水準から数十年も遅れた造船所で建造している。これは多くの時間、労働力、税金を必要とする非効率極まりないアプローチだ」「日本や韓国の造船所はイージス艦を含む高品質な艦艇を我々の数分の一のコストで建造している」と述べ、両国の造船所が使用しているデジタルツールを取り入れることに関心を示した。
米海軍長官は2023年9月「日韓を含む親密な同盟国の造船企業と提携する機が熟しており、世界で最も先進的な造船企業を誘致して米造船産業の近代化や拡充を測るべきだ」と主張し、今年3月に日韓を訪問して佐世保重工業、三菱重工業、Japan Marine United、現代重工業、Hanwha Oceanと会談。
この訪問で得られた経験について「私は韓国を訪問した際、建造状況をリアルタイムで把握できるデジタルシステムのレベルの高さに、ストックされた個々の建材情報まで一瞬で入手できることに驚かされた。彼らは実際に艦艇がいつ引き渡し可能なのかを直ぐ説明することができのだ」と説明し、Sea Air Space 2024に参加している造船関係者に向けて「我々の造船業界も自己投資を行い、再び艦艇を予算内でスケジュール通りに提供できるようなって欲しい」と訴えた。
さらに「国営造船所のデジタル化のためどの様な技術を持ち込めるか検討する」とも述べており、米海軍長官はデジタル管理された造船技術を米造船業界に持ち込みたいのだろう。
関連記事:造船への投資、米海軍長官がハンファオーシャンと現代重工業に米国進出を促す
関連記事:日米首脳会談、米国は防衛産業基盤への日本統合の可能性を夢見ている
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy USS Jack H. Lucas
韓国のシステムはかんばん方式?をリアルタイムで監視できる水準なのね。造船に力入れてるだけあるなぁ
それはそれとしてアメリカは品質の主権を商品や消費者に取り戻す必要がありそうだ
造船に力は入れてない…
財閥としても割と切り捨てたい部門(国外に移転させたい)だよ
何せ採算が全然取れてない(というか赤字が凄く、利益を気にしない売上至上主義の韓国ですら問題視されてる)
さらに韓国人が働いてくれなくて、製造現場は不法滞在の外国人に頼ってる現実があるんだから
(韓国人は工員などの現場職を非常に下に見る傾向がある中で、造船は日本でいう4Kの職場。つまり働くこと自体が恥
不法滞在の外国人というのは、外国人労働者が一人前の工員に育つ頃には滞在期間が切れているため、
雇用継続しようとすると、不法滞在者状態になる…そしてその状況を解決しようとする政治的な動きはない)
えっ、アメリカの造船所はアナログ管理+現場人材の記憶と経験だけで「今」も造船してるの!?
冗談だろう、、50年前の作り方じゃねえか
F35のデジタル管理システムが革新的扱いされてるから不思議だったんだが
アメリカの製造業がそこまで遅れてるとは
流石に50年前レベルの事はして無いでしょう。
クラウド使うとか船舶設計のデジタル化はしていても日〜週レベルでリアルタイムレベルの高度な建造管理はされていない。造船所オペレーションの高度なデジタル化をしてないから場当たり的にスケジュール突っ込んで設備使用に待ちが発生しているとかでしょう。
さすがに PART図を発明したアメリカです。工程管理がそんなひどいことになっているとは思いたくないです。
デジタル管理で思いつくのは、CAD図面から部品発注 (BOM) とかメンテナンス管理とか現代のCAD システムでは当たり前なのですが、その辺の仕組みができていないのかなと。CADだけあってはダメで、CAD図面の情報を活用して発注だのメンテだのを行うひとを動かす仕組みがないとどうしようもないのです。
近年では米韓などとの間にある技術格差による
デジタル赤字というものが日本にはあるのですが
この分野では米国以上かつ韓国と概ね互角くらいの実力があるんですかね
まさか、「デジタル赤字=技術格差」と思ってるの?
日中韓で造船の9割を占めているらしいからね。
韓国は「新しいものほど良い」「古いものは悪い」という考えが根底にあるので
新しいシステムを取り入れたりする事に抵抗が無いんですよね(自分たちの権益を侵さない範囲でという条件がありますが)
逆に古いものを馬鹿にするので、韓国で10年前の車とかに乗ってると人格否定レベルでこき下ろされるわけなんですよ
だから旧車愛好趣味とかの土壌が無いので古い韓国車が走ってる姿はまず見かけない
例外として「外国人が価値を認めた古い物は認める」というのがありまして、古美術品とかがこれに該当します。
韓国が処分したのを日本が引き取って保管してあるもので価値があったら盗まれたとか騒ぐのはそういうわけです。
韓国が褒められる記事に、必ずこういう謎の韓国論が出るのは何故でしょう(笑
アメリカは、民間巨大船舶建造の競争力が、なくなっていますからね。
一般的に、新規投資が入らないのでドンドン遅れますし、取引業者からも相手にされなくなっていきます。
アメリカ海軍、何とか再建して欲しいですね。
日本製鉄が、USスチール買収の話が出ていますが、買収してもらって川下からも底上げ(ノウハウ異色)した方がいいと思うんですよね。
アレのせいでアメリカの製造業の信用が下の下の下に落ちている気はするけどね。
アレをUSスチールと解釈しましたが、仰る通りですね。
新日鉄、金とノウハウ入れるつもりですから、雇用も増えるしアメリカにプラスと思うんですよね…。
ドラマで申し訳ないですがハウスオブカードで政治的思惑で造船所が閉鎖されるエピソードがありましたが
閉鎖される造船所の職員や家族が集まった集会の面子が「仲間同士の繋がりが強い気の良い下町の人々」という感じでデジタル化したサバサバした職場に居るような感じじゃない人々として描かれていましたね
アメリカの造船所はどこもあんな感じなんですかね
それに今更復活させると政府が意気込んでも、人が集まらないんちゃいますかね
未来をきちんと見せる事が出来るんですかね
日本の半導体産業もそうですが、壊滅した業界を単に過去の通りに復活させるというのはやり方として筋が悪いと思いますね。
造船に日韓のようなデジタル工程管理を入れるのは良いとしてもそれをしても日韓の造船レベルに追いついただけなんで
それを魅力に感じてやる気のある人間がアメリカ中から集まってくるとは思えません
復活するからには今の業界を塗り替えるゲームチェンジャー的なコンセプトがあっての再参入であれば行けると思いますが
EVで自動車業界に参入してきたテスラみたいに
フサフサになった私の頭にも驚いてましたね
髪の毛を投影するAR技術だと思ったのかな?
毛根への投資誘致は重要ですね。
大変残念なことですが。もう時代遅れなのです。
確かにあなたの髪の毛はアメリカの産業のように繁栄していますね
まるでデトロイトのようだ
あまりにも辛辣過ぎる評価(髪に対して)
もう少し、こう、手心を……
中心部が荒廃している…ってコト?!
ザビエルじゃん
ああ良かった。ちょうど焚き付けに使うのが欲しかったんだ
その頭に乗せたムートンの座布団を「頭髪」と言い張るのは、そろそろ辞めるべきではないか…と
アメリカは資本家のコストダウン圧力
モンスター労組による保障圧力
事故などによる訴訟圧力
これらでなかなか製造業が難しい
二十年ほど前まだ他社にいたときは、アメリカからの輸入品の品質に泣かされました。
アメリカ人はおおざっぱ過ぎる、当時の中国より品質のばらつきが酷いと言われるほど
リーマンショック後の造船産業の顧客囲い込みにおいて、日米欧中韓それぞれで対応が違っていたのが現状の全てだと思います。
中:国営企業の鉄鋼過剰生産を何とかするために造船部門にも受注拡大ノルマが発生、安値攻勢へ←すべての始まり
韓:造船業界に公的資金注入。業務改善のための拡大投資しつつ中国に価格でも対抗して対抗しシェア拡大
日:国が公的資金注入を否定したので企業統合で原資を捻出し業務効率化で延命。(一時期民間受注が途絶えた)
米欧:公的資金を入れたところまでは韓国と同じだが地域的・公的・特殊造船需要だけで延命できる方向に業界転換
もちろん造船業界の能力の偏在の理由はこれだけじゃないんですが、過去に壮絶な国際受注の奪い合いが発生して勝ち残った韓国が質でも量でも総取り状態なのは当然っちゃ当然なんですよね。次世代の技術への投資の原資は業務での利益なので、そこが痩せると技術・設備投資も細ってやがて規模でも技術でも覇権企業に勝てなくなるんですね。
ちなみに中国の鉄鋼供給問題は不動産部門で解決する目処が立ったこともあり、造船業界の受注競争は今は一時期ほどではないそうです。日本も半導体はじめ民業不介入とかいうくだらない原則論を見直す方向で動いているので、次同じ事が起こっても同じ結果にはならないでしょう。
しかし、韓国の造船業は最低賃金の規制のかからない不法移民(不法滞在者)でなりたっている。それでも人手不足。(ダンピングで大量に受注しすぎなのもある。)どう考えても、持続可能なビジネスモデルではない。
逆に日本は国が援助してフィリピンや島嶼国にODAとして国産の巡視船などをバンバン送り込むなどして造船業を補助して欲しい。
中国の造船業のホントのところを知っている方は、教えてください。
いつも博識・見識に感心してコメントを拝読しております。
アメリカの造船業についてですが、統計をご覧になると分かるとおり、リーマンショックどころか、戦後から (もしかして建国以来?) そもそも立ち上がっていません。1958 年の世界シェア 8 % が直近の最高値です。アメリカは戦後、ずっと艦艇を作るための造船業で民間向け造船はありません。造船業の不振はリーマンショックに始まったことではありません。
ということなので、アメリカの造船業が衰退したのは中国・韓国のせいでもなく、ましてやリーマンショックのせいでもないということです。米海軍は、自衛隊が民需もないのに無茶苦茶高い航空機を専用開発しているのと同じようなコストを背負うことになるのだろうな、と思っています。まず、インチネジを捨てなはれ。
いつも博識・見識に感心してコメントを拝読しております。
アメリカの造船能力不足は歴史的なもので、いまさら修正不可能だと思います。
アメリカの造船業は、統計をご覧になると分かるとおり、リーマンショックどころか、戦後から (もしかして建国以来?) そもそも立ち上がっていません。1958 年の世界シェア 8 % が直近の最高値です。アメリカは戦後、ずっと艦艇を作るための造船業で民間向け造船はありません。造船業の不振はリーマンショックに始まったことではありません。
ということなので、アメリカの造船業が衰退したのは中国・韓国のせいでもなく、ましてやリーマンショックのせいでもないということです。米海軍は、自衛隊が民需もないのに無茶苦茶高い航空機を専用開発しているのと同じようなコストを背負うことになるのだろうな、と思っています。まず、インチネジを捨てなはれ。
そして、現在総取りなのは中国です。中国:韓国:日本 = 4.5:3:2 で、残りの僅かな部分を他国が製造してます。中国造船業は技術も向上して日本の独壇場だった LNG 船も製造してます。そこまで技術も向上しているので、シェアを奪うことはとても大変です。
いつも博識・見識に感心してコメントをいつも博識・見識に感心してコメントを拝読しております。
アメリカの造船能力不足は歴史的なもので、いまさら修正不可能だと思います。
アメリカの造船業は、統計をご覧になると分かるとおり、リーマンショックどころか、戦後から (もしかして建国以来?) そもそも立ち上がっていません。1958 年の世界シェア 8 % が直近の最高値です。アメリカは戦後、ずっと艦艇を作るための造船業で民間向け造船はありません。造船業の不振はリーマンショックに始まったことではありません。
ということなので、アメリカの造船業が衰退したのは中国・韓国のせいでもなく、ましてやリーマンショックのせいでもないということです。米海軍は、自衛隊が民需もないのに無茶苦茶高い航空機を専用開発しているのと同じようなコストを背負うことになるのだろうな、と思っています。まず、インチネジを捨てなはれ。
そして、現在総取りなのは中国です。中国:韓国:日本 = 4.5:3:2 で、残りの僅かな部分を他国が製造してます。中国造船業は技術も向上して日本の独壇場だった LNG 船も製造してます。そこまで技術も向上しているので、シェアを奪うことはとても大変です。
拝読しております。
アメリカの造船能力不足は歴史的なもので、いまさら修正不可能だと思います。
アメリカの造船業は、統計をご覧になると分かるとおり、リーマンショックどころか、戦後から (もしかして建国以来?) そもそも立ち上がっていません。1958 年の世界シェア 8 % が直近の最高値です。アメリカは戦後、ずっと艦艇を作るための造船業で民間向け造船はありません。造船業の不振はリーマンショックに始まったことではありません。
ということなので、アメリカの造船業が衰退したのは中国・韓国のせいでもなく、ましてやリーマンショックのせいでもないということです。米海軍は、自衛隊が民需もないのに無茶苦茶高い航空機を専用開発しているのと同じようなコストを背負うことになるのだろうな、と思っています。まず、インチネジを捨てなはれ。
そして、現在総取りなのは中国です。中国:韓国:日本 = 4.5:3:2 で、残りの僅かな部分を他国が製造してます。中国造船業は技術も向上して日本の独壇場だった LNG 船も製造してます。そこまで技術も向上しているので、シェアを奪うことはとても大変です。
今頃気付いたのか・・・呆れた
もはやデジタルの生産管理では中国が世界トップクラスになりつつあるってのに
今から中国の造船業に全て自前で追い付くの普通に無理じゃないかな?幸い造船所の声はさほど大きくないんだから日本や他の国の協力受けた方がいいよ。
日本のハイテク造船技術は唐津一さんが昔から言っていたこと
岩倉使節団じゃなくてデルトロ使節団くる?
遅れた地域から来た人たちが、文明社会みて驚くみたいなかんじでしょうか
外国製ツールで思い出したんですが、米海軍の基幹システムは独SAP製ERPを導入したそうです
すごいですね ITで先行してるとは本当になんだったのか・・・・
日韓?
デジタル化で進んでるのは中韓の事でしょ?
日本はいまだに手描きの図面とファックスとハンコ使い、国民は職人の技がーとか言ってるんですよ?
>手描きの図面
どこの日本の何屋さんだろ。
ここ20年ばかり車屋でも船屋でもがっつり手書きの新しい図面なんて研修とか以外ではおよそ見た記憶がないけどなぁ。
まあ「ドラフターの代わりに2D CAD使ってるだけ」みたいなところはちょいちょい見るけど。
エアプが過ぎるやろ
手書き図面は絶滅して10年以上経ったのでは?
とはいえ今日も日本のどこかで設計がCADで書いた図面をFAXで送信し、受信した会社の設計がFAX図をCADに書き直してそれを元にCAMに流して加工してるぞ…
すんません、一体どこの世界線ですか?入社して10年間、紙の図面を見たことがありません。CADでプログラムを組んで来ました・・・
元加工屋の私ですら仕事で手書き図面なんてほぼ見なかった。簡単な手書き図面での加工依頼はきたけど。
CADCAMデータだけ渡されるか、CADから書き起こした図面を紙に印刷してFAXやメールで送ったり現場で使うくらい?
20年くらい前の話だけどね。
意外とデジタル化進んでるのよ。ものづくりの現場ってw
日本企業も競争力を失ってるのに頼みの米国がそれ以下とは
中国の圧倒的な生産能力にどうやって勝つのか不安になるなあ
造船に関しては普通にアメリカは外国に投げ過ぎて日本以下でしょう、自動車や製鉄みたく助成も手厚くなく。平時の利益が出ないとは言え防衛関係は維持して置かないとこういう事が
デジタル化だけじゃ生産性も生産品質も上がらん。
管理ツール入れるのは見える化されるから入れないよりは良いけどそこからが本番。
アメリカの造船業は見えない状態どころか属人化だらけで
新人を採用しても同じように出来るまで5年10年掛かる段階なのでしょう
各種マニュアルすら存在してない可能性すらあります
韓国造船業界は安値受注を止めて業績改善した大手3社と、変わらない中小3社で明暗が分かれているので、軍需を追い風にシェア拡大のためだけのダンピングを止めて採算取れるようにできるのかね。
日本の造工会は「中国や韓国の造船業は政府による各種支援措置を背景に受注を獲得しており、公平であるべき国際競争環境が大きくゆがめられている」とは言うものの、船主は関心無いからな。その辺りの事情は。
その結果が自国防衛の軍艦が納期どおり作れなかったり、船が傾いたり、ろくにメンテナンスが出来ず、多額の費用が掛かる結果となって帰ってきている。まさに国防の危機。そして、その対応費の原資は税金なんだからね。
欧米は日本に対しては自動車や半導体で徹底的にたたいてきたが、造船では中韓のダンピングを軽視し、その旨味を享受してきた。そのつけが、今まさに白日の下に晒されているのだろう。
それと、船籍の件もそろそろちゃんとした方がいいのでは。節税でパナマ船籍ばかりだと、テロ組織やテロ国家に無差別攻撃されるよね。
商売にはならないけど必要だから政府が色々やって維持している、というのは軍事関係ではどこでもある事ですが、
民需ではほぼ力尽きている造船業が、よりにもよって世界最強と言われる海軍を支えているというのは流石にアンバランスというか、維持し続けられるものなのか…
ボーイングの話だと経営者が株主(配当)ばかり気にしてロクに現場に投資してないってことだったが
造船もいっしょなんやろね
根本的な原因は、米造船業界が民需での国際シェア争いから脱落したというか、国際競合を諦めてしまってたということなんでしょう。
一方で自国の安定した軍需の配分だけで何とか食ってこれた。株主への利益配当も極端に悪化することは無くて、そこには設備の近代化・効率化に投資するほどの危機感を抱く環境が無かったてことなのかと。