トーマス・モドリー米海軍長官はジェラルド・R・フォード級空母4番艦「ドリス・ミラー(CVN-81)」以降の調達を中止して、他の選択肢を検討していることを明かした。
参考:Modly: Carrier Ford Continues Progress
米海軍は本気でジェラルド・R・フォード級空母を見限る準備を始めているかもしれない
トーマス・モドリー米海軍長官は10万トンを超えるジェラルド・R・フォード級空母について、建造資材の集積が行われている4番艦「ドリス・ミラー(CVN-81)」以降の建造を行うか決まっていないと話した。
1番艦「ジェラルド・R・フォード(CVN-78)」は動力部の欠陥で約15ヶ月間に及ぶメンテナンスを受けていたが無事修理が終わり、現在は海上で中断していた艦載機との適合試験や、新しく開発された航空支援装備(電磁式航空機発射システムや新型着艦制動装置など)の検証作業を進めている最中だ。
2番艦「ジョン・F・ケネディ(CVN-79)」は昨年末に進水し現在はニューポート・ニューズ造船所の桟橋に係留され艤装工事を受けている最中で、3番艦「エンタープライズ(CVN-80)」は建造中、4番艦「ドリス・ミラー(CVN-81)」は建造に必要な資材の調達中で、5番艦「艦名未定(CVN-82)」に関しては正式な発注こそ行われていないが建造する方向で話が進んでいる。
今回のモドリー米海軍長官の発言は、4番艦「ドリス・ミラー(CVN-81)」以降のジェラルド・R・フォード級空母について調達を打ち切る可能性を示唆するものであり、この発言は米海軍が次世代空母の在り方を研究するため立ち上げた「Future Carrier 2030 Task Force」に大きな影響を与えるかもしれない。
ただモドリー米海軍長官は、ジェラルド・R・フォード級空母以外の選択肢についても「確実に検討している」と付け加えたが、その選択肢が何なのかについては明らかにしてない。
しかし「Future Carrier 2030 Task Force」に関連して米国メディアは、長距離精密攻撃兵器からの攻撃を避けるため空母を沿岸海域ではなく外洋へ移動させ、作戦半径を大幅に増やした艦載機で沿岸や内陸部へのアプローチを行うべきだと主張している。
関連記事:米海軍、大型のフォード級空母を止め「中型空母」や「ライトニングキャリア」に移行か?
さらに仮に被弾しても失う戦力を少なくするため10万トンを超えるジェラルド・R・フォード級空母ではなく5万~6万トン程度の「中型空母」と強襲揚陸艦の「ライトニングキャリア」化で喪失リスクを分散させるべきだと主張しており、モドリー米海軍長官の言う「選択肢」とは「中型空母」や「ライトニングキャリア」を指しているのかもしれない。
補足:ライトニングキャリアとは米海軍のワスプ級やアメリカ級強襲揚陸艦に搭載された回転翼機をおろして、通常編成では6機程度しか搭載されていないSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)型のF-35Bを詰め込めば大型空母の任務を一部肩代わりすることが可能という概念のこと。
果たして米海軍は、ジェラルド・R・フォード級空母以外の選択肢を見つけることが出来るのか非常に注目される。
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Connor Loessin/Released
40年前にも同じような議論がありました
中型空母に移行していくといっていますが
次第に要求追加され排水量と建造費が膨れ上がり結局はフォード級を追加建造した方がいい
そんな未来が見えますね
同じことをニミッツ級の時も言われていたけどな。
大国同士の全面衝突がほぼ起こり得ない現状では、これだけの資金を注ぎ込み続けるのに迷いが生じるのは仕方がないでしょう。アメリカほどになると、何をするにもその影響はやってみなければわからないのが事実ですから。
いっそメガフロートでフォード級の10倍の大きさの空母をつくのはどうだろう。
分離合体可能で小型空母10席にも爆撃機発信可能な大型空母にもなる新空母を作る
フォード級を10倍して10で割ると小型空母になるなら、フォード級ってもしかして小型空母なのでは…
その通り、そうやって議員をごまかし、フォード級やすいって思わせていくのよ
動力が分散するのと合体機構の分、無駄が増えるだけ。やり直し。
エンジンは付け替え可能で2隻に1基でもいいよ
今まで空母に囚われないブロック艦隊ということで予算を出させる
実態は…お察し
う~ん、なかなか夢がありますね。
人は何故ハボクックとアーセナルシップを諦められないんだろうか……
移動要塞と超火力艦ってロマンには抗えないんだろうな
B-52着艦も夢じゃない!
不沈空母メリットは計り知れないな
外交に金使った方が結果的に安く上がるだろうね
世界中を作戦海域にしている米海軍からしたら10万トンクラスののフォード級空母は必要
超音速なんちゃって兵器に怯えて建造数を減らすのはやめろ
艦載機から戦略戦術レベルどころか護衛するイージス艦や支援船舶の建造計画まで多大な影響与えるぞ
米軍はまた時間と金を消費したいのか?
いい加減目を覚ませ!
いっそのこと潜水空母にすれば良いのでは
コロンビア級の予算を流用すれば建造できるし
ブルーノアだ!
6万トンクラスの中型空母って、それなんてシャルル・ド・ゴール?
フォードがさしたるトラブル無く艦隊に編入されていたら決して不要論は出なかったろうなぁ。
昨日、このブログでアーレイ・バーク級駆逐艦のフライトⅠ&Ⅱの耐久年数延長計画キャンセルのニュースが流れていたので「なら、米海軍は原子力空母も2~3隻削減しなければ空母の護衛艦不足になるな」と思っていたら、やはりそう言う話が出て来たか。
同じ話はニミッツ級が登場した1970年代にも出たけれど、あの時は代替案とされていた制海艦(スペイン海軍が持っていた空母プリンシペ・デ・アストゥリアスの前身)構想がボツになったので具体化されなかったが、今はライトニングキャリアが実現しているから、如何なるか分からない。
一方で、米空軍のB-21爆撃機の開発状況次第では、朝鮮戦争前夜の「戦略爆撃機B-36対空母ユナイテッド・ステーツ」の再来と言うべき事態が米軍内部で起こるかも知れないぞ。
B-21は、要らない。
戦略兵器は、SLBMだけでいい。
バージニア級にVPNを装備すれば、戦略原潜も要らない。
だが、大型空母の代わりは、ライトニングキャリアでは補助はできても不十分だろう。
写真を見るとあのサイズの空母が物凄い急旋回してる、船体には信じられないような力がかかるだろう、。
ミサイルなどの攻撃を回避する訓練だろうが、すがアメリカの空母は半端ない。
日本もこのサイズの空母を持つことは可能だろう、400m級のタンカーに滑走甲板とエレベータを付けただけの船。
カタパルトは無く、エンジンのパワーだけで発艦する、燃料と弾薬の補給と機体整備・艦を扱う人員だけを載せた浮かぶ航空基地。
船体をいくつものブロックに分けておけば攻撃を受けても簡単には沈まない、防御はイージス艦にしてもらう。
アングルドデッキではなく幅60mくらいの二本の平行滑走路を持たせる。
いずもの拡大版かな。
原子炉燃料交換(RCOH)など大規模オーバーホール時に毎回やる空母ドリフト試験だそうです。
艦載機をワイヤー固定して飛行甲板に載せて異常がないかも確認します。
中型空母を作るにしても動力はどうするんだろう?
通常動力だと蒸気カタパルトでもかなり制約が掛かるんじゃないの?
戦死者リスクを考慮すると、艦載機の航続距離が短く接近が必要で中途半端なライトニングキャリアや中型空母よりも、大航続力の大型艦載機でより遠距離から戦力投射する超大型空母・ハイパーキャリアの方が安上がりではと。やりすぎると空軍と変わらなくなるが
空軍との差別化なんて簡単。
航空機の発信・着陸基地が陸上なら空軍。
航空機の発進・着艦拠点が海上なら海軍。
航空機の発進・収容拠点が大気圏外や衛星軌道上なら宙軍。
US2で早期警戒機・輸送機・給油機を作って欲しくなりますな
これまた豪勢な「卵とバスケット論」ですね。
空母大型化の流れはもともと搭載機の大型化が原因
将来、小型化した無人機やドローンを搭載するならば空母をダウンサイズもありかと
でもね、大は小を兼ねるんですよ
エンタープライズとその予備機が確保できたんで大型空母不要論が表に出てきただけだと思いますけどね。
昔は大型機のF-14や対潜哨戒機S-3など含め大量90機近く載せてましたが、最近では50機程度しか載せていないようなので、中型空母に縮小しても、現状の戦力を維持したまま遣り繰りが出来るとの判断もあるかもしれませんね。