Washington Post紙は30日、ウクライナ軍はロシア軍と戦うため型破りな戦術に頼るしかなく「HIMARSの木製ダミーで都市に向けて使用されるはずだった巡航ミサイルを無駄にさせている」と報じている。
参考:Ukraine lures Russian missiles with decoys of U.S. rocket system
強大なロシア軍と戦うためには型破りな戦術に頼るしかなく、対称に戦っても勝ち目がないので非対称に戦うことが重要だ
匿名を条件にWP紙の取材に応じたウクライナ政府の高官は「HIMARSの木製ダミー」について語っており、このダミーは無人機に搭載されたカメラで確認すると本物と区別するのが難しく「ロシア軍は無人機で発見したHIMARSのダミーを破壊するため巡航ミサイルを使用してきた」と明かし、この成功を受けてHIMARSのダミーを増やした結果「ロシア軍にとって貴重なカリブル巡航ミサイルを少なくとも10発は無駄にさせた」と述べている。
カリブル巡航ミサイルの調達コストは推定650万ドルと見積もられているので6,500万ドル=約90億円をロシア軍は無駄にした格好だが、このミサイルの備蓄量は極端に少なく制裁の影響で電子部品の入手も難しくなっているため補充が難しいと言われており、ウクライナの都市に向けて使用されるはずだったカリブルを木製ダミーの破壊で無駄にさせことは6,500万ドル以上の価値がある。
ウクライナ政府の高官は「強大なロシア軍と戦うためには型破りな戦術に頼るしかなく、対称に戦っても勝ち目がないので非対称に戦うことが重要だ」と付け加えており、木製ダミーの存在を明かしたのはロシア軍が気づかれ通用しなくなったためかもしれない。
因みにウクライナ空軍は30日、公式にAGM-88HARMを搭載したMiG-29の動画を公開して注目を集めている。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. William Chockey
常に戦術や工夫を更新する速さが肝要なのかもしれませんね、と思いました。
これはロシアにミサイルを使いにくくするためのブフラなのか、それとも管理人さんが言うようにもう使えない過去の戦法となったためその実績を明らかにしたのか
もしこれが事実ならまさか令和になってWW2のような戦法、それも軍事大国と言われているロシア相手に使われ、しかも効果を発揮することになるとは驚きとしか言いようがありませんね
実はこの木製の偽装兵器はソ連時代に多用された方法でもあるのですよ。
アメリカ軍が人工衛星からミサイル基地を観測していると、ある嵐の夜の後、
大量に並んでいたミサイルが悉く嵐で破壊されていたという理由で露呈したという昔話を聞いたことがありますね
当時のソ連には偽装兵器を作成する専門の部署まであったと言われています。
わざわざ公開してるし、バレつつあったから疑心暗鬼にさせて、攻撃を躊躇させたい目的もあるかもです
ウクライナはHIMARSなど守れるなら、ダメーでも攻撃をためらわせてもどちらもOK
これを公開することで、S-300なども同じ様なダミーがあるかもねって匂わせてるので、
ロシアの今でも駄目な情報収集・作戦指揮に、さらに混乱を追加できそうです
不鮮明でよく分かりませんが、1:13辺りで動画を止めてバックミラーを見ると、内翼パイロンにLAU-118ランチャーを接続してHARMを搭載しているようにも見えます。
だとするとランチャーとパイロン間をよく接続できたものですね…。
で、今度は木の板で偽装したHIMARSで奇襲を仕掛ける訳ですな。
ギリギリ木製だと見えそうな木材偽装するってのはありえますね
直接見なければ判断できないでしょうし、それだけでロシアの判断能力がさらに低下させられる
木のHIMARSを間違えて破壊して木マズいロシア軍
はい、座布団一枚。
三国志の時代にやってそうな欺瞞工作が今でも通じるのか。
数千年歴史を歩んでも人間そのものは大して進化してないんやなぁ。
そこまで型破りかな?
S-300のデコイバルーン等は有名ですし
湾岸戦争の時も最初の頃は米軍が空爆で破壊したのは
スカッドミサイルとか戦闘機のハリボテだけとか言われてましたよね。
旧ソ連製でバルーンのダミーがあって。
ただ、多分今まで実物を見たことも無かったような他国の兵器のダミーをあっという間に作るフットワークの軽さは凄い。
大工さんとかが動員されたのかな。
全く同じこと思った
こういう欺瞞は割と普通のことなような気がするんだけども、ウクライナの高官は何をもって型破りって言ったんだろう?
そこは翻訳のマジックじゃないかなぁ。
全体としては
>強大なロシア軍と戦うためには型破りな戦術に頼るしかなく、
対称に戦っても勝ち目がないので非対称に戦うことが重要だ
だからね。
ぶっちゃえ「型破りな戦術」ってのはただ単に「非対称戦」の言い換えなんじゃないかと。
そうは言ってもバックにアメリカを始めとする西側諸国がついていて、しょうもないロシア軍に最低限対抗できる物資の供給があるからこそ搦手が生きるわけで、創意工夫で何とかなるという精神論が蔓延られても困る。
でもこの手の桶狭間的な展開は一般受けが良いから、勘違いする奴はでるんだろうなあ・・・。
その最低限対抗出来る程度の物資で、強大な相手に対して馬鹿真面目にがっぷり四つでぶつかっても擦り減らされるだけなんだから搦手でも何でも使うのは当たり前だし創意工夫というよりは独創的な戦術の一環だし何が気に入らないのか分からん
精神論が蔓延られても困るの部分も話が飛躍してるし
違う違う、ウクライナに言ってんじゃない。
ウクライナの表面的な所だけを見て、勘違いした日本人が出てくるのが嫌だって話だ。足らぬ足らぬは工夫が足らぬと言ったのは、どこの国の人間なんだかと。
S-300のwikipediaに「設置型デコイとして各車両のシルエットを模した膨脹式のダミーも存在する」とあり、写真もありました。風船式みたいでさらに面白いです。有効な作戦ということでしょうね。
ロシアが最初の頃ハイマース12機破壊したをロシアが盛んにいっていたのは、ロシアの嘘じゃなくて、ロシアにとっては本当のことで、不鮮明な映像もロシアが自軍の情報ださないようにしていたんだな。
この辺言わなくなってきたのはさすがに木製品デコイで騙されたのロシアが気づいて通用しなくなったんでしょうね。
ロシアの嘘としてハイマース12機破壊されていたらハイマースの被害減らないので民間で分析されていたようにハイマースの被害減らないからロシア軍も気づきますね。
ハイマース12機破壊ロシア発表はロシアの嘘ではなく、デコイ作戦にロシアが嵌まっていたというのが真相でしたね。
一方のロシアはクリミア大橋防衛のインタビュー中に兵士の背後にあったバルーンが動いてバレたと言うオチ。マスゴミ相手にするのを一つとってもこのザマよ。
ホントウクライナには名将がいるなぁ
名前が出でこないのか凄い
アメリカやイギリスの特殊部隊や諜報機関の諸葛亮みたいな天才軍師が現地入りしてウクライナの仕官たちに、色々悪知恵吹き込んでるんじゃないかと邪推してみる…。
ダミーで型破りと言われてもなぁ…。
湾岸戦争でもイラクと多国籍軍の双方が戦車のダミーを配置して、イラクはエンジン(まぁラジコンぐらいの大きさ)を載せて赤外線センサーでわざと発見されて空爆を誘発したり(最も結構バレていた)、多国籍軍は主攻軸を撹乱させたりしていた。
第二次世界大戦でもオーバーロード作戦(ノルマンディー上陸作戦)に合わせて、ボディーガード作戦としていくつもの欺瞞作戦が並行して行われ、フォーティテュード作戦なんかはダブルスパイで嘘情報の流出から、架空軍団の編成それに伴う書類からデコイ、道路の標識の変更、無線交信の増大としていたわけでそれほど目新しい話でもない。
必要は発明の母ともいうが、すげーハイテクな戦争やってるのに、やってることはすげーアナログだよな。
模造品作って敵を惑わすとか第二次世界大戦(ロンメルだっけ?)どころか、下手すりゃ紀元前の時代の戦争でもやってような策。 古典的な知恵比べだけど、効くんだね。
ドローンとはいえ、空撮映像では真贋の判断は困難で、さすがに肉眼距離まで近づかないと偽者か本物か判別できない。ってこれって貴重な戦訓で、
モック品でドローンの目を欺いて無駄弾吐かせるってこの戦法、今後の戦争研究の対象になったり、各地で真似や応用戦術が考案されそう。
ロシアって力任せのゴリ押しばかりで、知恵比べで完全にウクライナに負けてるよね。
火事場の馬鹿力ってフィジカルだけじゃないよね、人間って極限まで追い詰められるくらいピンチになると頭がフル回転になって、普段なら思いもよらないアイデア沸いたりするよね。 締め切りとか納期とかギリギリにならないと出せない力ってあると思う。脳か一時的に覚醒するんだと思う。
侵攻当初から米軍は宇軍は我々が思いつかないような独創的なアイデアでロシア軍を翻弄してきたみたいなこと言ってたけど、これが後々おおやけになる日が来るといいな。
なるほど
って事はロシアの破壊したという発表は適当吹かしてただけではなく、見事に騙されただけだったんだな
何個ぐらいデコイ作ったんだろうな
デコイが何十とあってその中に本物が紛れていたら正直頭痛かろうw
デコイもときどき場所を移していたらいたら完璧
正直今更盛り上がる様な事かなって思う。開戦初期もウクライナがどっかの空港に航空機のダミー置いて巡航ミサイルを凌いだって話あったし、ロシア側でもS-300のダミーが写り込んでる映像もある(なお国内外のTwitter民はロシア軍はハリボテを使うなんて情けないとバカにしてた模様)
見せかけという意味の「ポチョムキン村」という言葉を生み出した国なので、ハリボテや偽装には一家言あるんでしょう。11年前のBBCの記事ですが『Russia inflates its blow-up weapons』、6年前のニューヨークタイムズの記事『A Look at Russia’s Army of Inflatable Weapons』では各種戦車(ダックイン版まである)やMig-31、S-300を摸したエアーで膨らませるデコイが紹介されていました。ユーチューブに膨らませてる動画もあります。
しかも表面素材でレーダーを、熱湯やヒーターで赤外線を誤魔化す機能付きのものまであるそうです。
ちなみにポチョムキン村はクリミア半島を視察するエカテリーナ二世を喜ばすためにグリゴリー・ポチョムキンが絵でみすぼらしい部分を隠したという伝説から来てます。でもポチョムキンはヘルソンとムィコラーイウの都市としての基礎を作った人物であり、ヘルソンにある大聖堂に葬られているのは何とも歴史の皮肉を感じる。
デコイに命中させられるなら本物にも命中してるのではないのかね?
最近HIMARS活躍ニュースが減ってるけど かなり潰されてる?
それは確かにその通りで、逆にデコイだけにカリブル巡航ミサイルを命中させるというほうが難しい。
またこの話が本当なら、ロシア軍は無人機でハイマースを捜索して、カリブル巡航ミサイルで攻撃しているということで、またそれを予想しているからデコイを準備しているということになる。
もちろんロシア軍の方も昔からS-300のデコイ風船とか、デコイ戦車を使っていて、ウクライナ軍の方もデコイを砲撃して無駄玉をたくさん撃っている可能性はある。
MiG-29が使っているAGM-88のような対・レーダーミサイルでも、レーダーと同じ周波数の電波を発信する無線機を使った囮レーダー、というかただの無線機もある。
ミサイルが飛んでいくのはアンテナをめがけてなので、アンテナと本体を離すと、アンテナしか破壊できないという場合も多いという。もともと小型の対・レーダーミサイルの炸薬は多くない。
デコイを隠蔽ミスったみたいな感じで、UAV偵察とかで発見できそうなぐらいの加減にしてるのかと
これを基準にロシア軍が偵察捜索したら、見つかるのはデコイばかりになって
デコイより入念に隠蔽されてる本物は、全く見つけられないって事はあるのかなと
もちろん本物の隠蔽ミスとかで発見されてる可能性はありますが、ロシア軍がウキウキで戦果公開したやつの
1/10とかじゃないですかね、それならHIMARSでの攻撃が回数・範囲ともに全然減らないのと整合性がでます
とくに供与されてるHIMARS・MLRSは台数少ないので、3台も破壊されれば攻撃できる範囲がかなり減りそうなんですが
使われたらしく被害地域範囲が狭くなってないので、最小限の被害なのかと
攻撃回数が減ってるのは弾薬の問題が大きそうな気がします
ウクライナもS-300を保有していますから、バルーンダミーの概念は知っていてそれを応用しただけかもしれませんが、「考えることをやめない」姿勢は素晴らしいですね。
いくらNATO諸国の支援があるとはいえ支援には限りがありますから、手持ちの札を効率的に活用する手段を出してくるのには感嘆します。
カリブルやなくてガリブルの間違いやろw
Su-27と比べられて日陰者だったMig-29が、今になってこんな活躍するとはなぁ
は~りぼ~て~、はりぼ~て~、が、現代戦で通用するとは。
割と最近トマホークの値段が200万ドルと聞いたような気がするけとロシア製で3倍以上とかキツイな。ウクライナにこそトマホークレベルのミサイルで充分のような。
作れるかは別として価格的には3発作れるから3発撃たれる方が迎撃とか考えると負担増になりそうなもんだとおもうが。
デコイは宇宙世紀になっても使われる
自衛隊にも欺瞞部隊を作ろう。
日本人特有の匠の技で(外見からは)本物と分からない軍備をそろえて欲しい。
〉匠の技
食品サンプルの職人
フィギュア職人
プロモデラー
デコトラ職人
ねぷたの山車職人
どれがいい?
大型3Dプリンターで薄いがわを作って、
車両に被せて偽装出来る?
これならバルーンと違って
質感も同じように出せるよね。
分割、組み立てが出来て、軽量素材なら移動も楽。
そういえば一時期ロシア軍が「HIMARS大量に撃破したぞおおお」ってウキウキだった時期あったなあwww