米国のミッチェル航空宇宙研究所は無人航空機は航空機であり巡航ミサイルや弾道ミサイルとは異なるので航空機と同じ扱いにするべきだと主張している。
参考:Why the U.S. Is Driving Allies to Buy Chinese UAVs
なぜ中東の同盟国は米国ではなく中国から無人航空機を購入するのか?
米国が軍事用途に開発した無人航空機(UAV)は戦場の様子を一変させ「戦闘」という概念すら破壊してしまうほどの力を持っており、今では多くの国がUAVの開発に取り組んでいる。しかし米国は最初に無人航空機の開発に取り組み、その後も継続した投資のお陰で米国のUAV技術は成熟し、速度や兵器搭載量などの機体性能はより洗練されたものになったがUAVの海外輸出に関しては中国製UAVに圧倒されている。
米国のミッチェル航空宇宙研究所は最近発表した報告書の中で「なぜ米国の同盟国は無人航空機を米国から購入するよりも中国から購入するほうが簡単なのか?」という問に対して、米国は拘束力のないミサイル技術管理レジーム(MTCR)の合意に縛られているからだと指摘した。
核兵器の運搬手段である弾道ミサイル(技術)の拡散を防止するためミサイル及び関連汎用品や技術の輸出を規制した国際合意「ミサイル技術管理レジーム(MTCR)」では、無人航空機は核兵器を運搬可能な兵器に分類されて第3ヶ国への輸出に規制があるため簡単に海外輸出することが出来ないのだ。
ミッチェル航空宇宙研究所の発表した報告書では、この部分を問題視して「無人航空機は航空機であり巡航ミサイルや弾道ミサイルとは異なるので航空機と同じ扱いにするべき」と主張している。
では、中国の無人航空機輸出手続きは何故米国よりも簡単なのか?
中国はミサイル技術管理レジーム(MTCR)に参加していないで規制を守る必要がないからで実際、中東の米国の同盟国(サウジアラビアやアラブ首長国連邦等)は規制に引っかかる無人航空機を中国から調達しており、このような取引を通じて中国は米国の同盟国に影響力を構築し始めている。
このような状況を見過ごせば米国は同盟国に対する影響力を失い始めると指摘されており、これは米国の親密な同盟国(英国や日本等が該当)にも同じことが言える。
米国の無人航空機開発は幾つかのカテゴリーに分けられており、カテゴリー1(時速800km以下で作動する無人航空機)のUAV開発を親密な同盟国と共同で行うことすらMTCRに否定されているため、F-35開発に貢献してくれた英国とでさえ無人航空機を共同開発することが出来ないと問題視されており、米空軍が進めている無人戦闘機プログラム「Skyborg(スカイボーグ)」のようなプロジェエクを国際協力下で進めることは今のところ夢物語に近い。
関連記事:ロッキードもボーイングも参戦! 米空軍の無人戦闘機「Skyborg」計画は大混戦か
ミッチェル航空宇宙研究所は無人航空機は核兵器を運搬するミサイルではない事実を受け入れて、米国は事実上拘束力のないミサイル技術管理レジームを厳守するのではなく無人航空機はただの航空機であることを認識すべきだと言っている。
※アイキャッチ画像の出典:public domain 翼下にヘルファイア4発とペイブウェイ II 2発を搭載したMQ-9
ただ単に高いからでは?
カネ余りのサウジの王族ですら中国製だけどね
彩虹シリーズのCH-4 MALE
原油安で苦しいらしいよ
単純に性能が良いからね
無人機AIの分野では中国が独走してる
中国の翼竜Ⅱなんかめちゃくちゃ安いからな
日本も中国と揉めてる国で無ければ導入したかもしれない
パクったアイデア盗んだ技術の結果お安いからな。
無人機は使い捨てにしたいが、米国製のは戻ってくることが前提でセキュリティが甘い
中国製は戻ってこないことが前提で、撃墜されたら重要部分は確実に壊れて調査不能になる。
といったところかな。
アメリカ製の無人機は対地攻撃しようとするとアメリカの許可が必要とかじゃないの?
そんな制約のあるものよりも同じ性能で安くて無許可で攻撃ができる方を買うよね