ゼレンスキー大統領は19日、ウクライナにとって歴史的な1週間が始まるため「ロシア軍の敵対的な行動(攻撃)が増加するだろう」と明かした。
参考:Зеленский: Начинается историческая неделя, ожидаем усиления вражеской активности
政治的な意味合いに重きを置いた攻撃=キーウへのミサイル攻撃などを強化してくるのかもしれない
これまでEUの主要加盟国はウクライナがコペンハーゲン基準を満たし本格的な加盟交渉の立場=「加盟候補国の地位」を与えることに否定的な立場を示し、EU首脳会議に出席したイタリアのドラギ首相は今月1日「イタリアを除く主要加盟国はウクライナに加盟候補国の地位を与えるのに反対している」と明かしていたが、先週キーウを訪問したドイツのショルツ首相、フランスのマクロン大統領、イタリアのドラギ首相、ルーマニアのヨハニス大統領は「ウクライナにEU加盟候補国の地位を与えることを支持する」と発表。
さらにウクライナ加盟を支持する決議案を可決したEU諮問委員会も「加盟候補国の地位をウクライナに付与するべきだ」と欧州理事会に勧告、EU加盟に警戒を示してきたロシアもプーチン大統領が「ウクライナの領土を軍事利用することには反対だが経済統合については彼らに選択権があり、(ウクライナのEU加盟)に反対しない」と表明したため、今週末に開催される欧州理事会でウクライナがEU加盟候補国の地位を正式に獲得する可能性が高まっている。
加盟候補国の地位は飽くまで「加盟手続き」の始まりに過ぎないため「ウクライナがEU加盟国の地位を獲得するには何年もかかる」と予想されているが、集団安全保障の枠組み外に置かれたウクライナにとってEUから「欧州経済の一員(候補)」だと認められることは政治的に重要で、ゼレンスキー大統領は「ウクライナにとって歴史的な1週間が始まる」と表現したものの「ウクライナだけでなく欧州の国に対してもロシアの敵対的な活動が強化されるだろう」と警告しており、ウクライナはロシア軍の攻撃強化に対応する準備ができていると明かした。
果たしてロシア軍がどの部分で攻撃を強化してくるのかは不明だが、ハルキウ方面、イジューム方面、スラビャンスク方面、セベロドネツク方面、ポパスナ方面、バフムート方面、ザポリージャ方面、ヘルソン方面のどれを見てもロシア軍は突破口を開けないでいるため、恐らく政治的な意味合いに重きを置いた攻撃=キーウへのミサイル攻撃などを強化してくるのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:President Of Ukraine
欧米もさ、ロシアがキーフ攻撃するならば戦闘機や調教ミサイル供与するぞって警告くらい出せばいいのに
温存カードなのかやる気のないのか、よく見えない
すでにロシアはキーウ攻撃したから、とっくにレッドラインは越えている。
欧米が戦闘機や長距離ミサイルを供与できないのはロシアの核が怖いから。
やる気も何も出せる制裁を含めすべての切り札を出し尽くした。
あとはロシアと戦争するかどうかの決断しかない、だから祈るしかない。
ここから踏み出さない限りロシアには勝てまいて
もちろんそんなことはEU諸国は知っている、あとはどうするかだよ
ここで防衛線を突破されないようにしなければ。NATO諸国へのロシア戦闘機による領空侵犯が増えるかもしれない。それで撃墜できればいいが。まあ、ウクライナはこの一週間特に警戒する必要あり。頑張ってほしい。
当該国が一斉にウクライナの加盟支持に回ったことは驚きですし、ロシア側も対抗的な動きを強めていくのでしょうね。
同時に、手のひらを返した仏独の首相にとってはこれは大きな決意や方針転換などではなく単なる政治的アピールであるという見方もあるそうです。
EUの加盟手続きは加盟希望国の申請、理事会の受理、欧州委員会による加盟希望国の内政状況調査、理事会による加盟希望国の審査と加盟議論をするかどうかの判断、全加盟国と加盟希望国との交渉、欧州委員会加盟国による全会一致の理事会採択、加盟協定の締結という手順を踏むそうです。
おそらくウクライナの現状は一段目と二段目の間の、申請を理事会として受理させるかどうかのラインです。通常この手続は数年を要しますし、ましてウクライナは過去にこの手順を踏むことを欧州側で拒否された前例があるような国です。さらにEU内にもハンガリーやオーストリアなど公然とロシアの側に立つ国がいくつかあり、全会一致採択をするのは現状ではほぼ不可能でしょう。
そこを踏まえて、本心では(人材力も高く資源も出て重工業化されて黒海アクセスがありロシアに近いという経済的に”強すぎる”)ウクライナを欧州経済圏に参加させる気は全くなくても「一部の国が反対してるのでどうなるか分かんないですけど~でも私達の心はウクライナと共にありますよ~多分ね」と表明していい顔だけしているのかなというふうにも見えます。
プーチンがウクライナのEU加盟に反対しないのは本心かもしれません。
もし仮に、停戦が成立して、ウクライナがEUに加盟すれば、ウクライナ人男性の多くが西ヨーロッパ諸国で働くためウクライナを出国し、その後に再度攻撃すればウクライナは兵士不足になりロシアはウクライナを攻めやすいからです。
私は逆にプーチンのこの発言に驚きましたね
というのは、侵攻当初にプーチンは、「そもそもウクライナが独立した国であることがおかしい」
みたいな事を言ってたからです。
プーチンは侵攻初期にソ連圏の復活という、野心側としては絶対に話してはならない青写真まで口を滑らせてましたが、
ウクライナというのは本来ロシアの一部であるというスタンスからも自分たちの侵攻の正当性を話してたので、
「EUに入るのは彼らの自由」と、今回ウクライナという国を認めた前提じゃないと成り立たない発言をすることで
しれっと後退してるのはどういう事情なのか、
プーチン側もいよいよしんどくなってて、東部併合だけで終わらせたい気持ちの表れを思わず口に出してしまったのかとか色々思いますわ
ウクライナの非武装中立化、ロシアに害する兵器配備なし、第三国による防衛協力有りとか都合の良い状態なら認めそうな流れあったから驚くに値しないと思う。
個人的にはEU加盟するにはウクライナとEUそれぞれに解決しなければならない問題があると思うんだよね。
それはウクライナの国土をどう考えるか。
首尾良く加盟時に2014年以前の領土までほぼ奪還出来ていれば問題無いが、解決出来てないなら加盟と同時にEUはウクライナの領土問題を抱える事になる。
もしくは加盟時点で実効支配地域のみをウクライナ領土とEUがするなら占領地がある場合にウクライナは面白くないだろう。
少なくとも加盟国が領土攻撃受けたらどこまでの規模になるかは知らないが相互防衛義務が発生するんだからNATOと同じで簡単に加盟なんて話にはならないと思う。
プーチンの野心の矛先はウクライナだけでなくバルト三国もありますからね。EUに入られても切り崩せばいいと考えているかもしれません。
政治的な理由で攻撃が強化されるのでは?と対独戦勝記念日あたりでも言われたが、そうはならなかった。開戦当初は明らかにプーチンが軍に干渉していたが、最近はそうでもない。軍に戦闘を任せるべきだと理解し始めている。
もし攻撃が激化したとしても、ウクライナが加盟候補国になったからという理由ではなく 、単に軍の戦略上の決断である可能性もある。ゼレンスキー大統領は「ロシア軍はプーチンに振り回されている」「政治的な理由で無意味に攻勢を強化している」という戦争初期のロシアのイメージを引きずっていないだろうか。
まあ、ゼレンスキー大統領もその辺の事を考慮した上で「国民の戦意を鼓舞しつつ引き締める」「プーチンに対して揺さぶりをかける(そして政治的且つ戦略的には無意味な攻撃をさせる)」意味であの発言になった感じがしますね。