ウクライナ戦況

ゼレンスキー大統領、ウクライナ軍が大半のミサイルを撃墜したと発表

ロシア軍の大規模なミサイル攻撃に伴う空襲警報は午後4時頃(現地時間)に解除され、ゼレンスキー大統領は「ほとんどのミサイルは撃墜され、既に電力技術者が電力の回復に取り組んでいる」と発表した。

参考:ПВО большинство ракет сбили, энергетики уже восстанавливают свет – Зеленский

もし攻撃効果が従来より劣るならウクライナ軍の防空シールドが迎撃効果を高めたということなので非常に注目される

英国のGuardian紙は「ロシア軍機から104発のミサイルが発射され、黒海の艦艇からもミサイルが発射された可能性がある」と報じており、現地メディアの報道を総合するとウクライナ軍はこれまでに計34発(キーウ上空で9発、ポルタバ地域で10発、東部地域で15発)のミサイルを撃墜しているが、まだウクライナ軍の公式発表は行われていないためロシア軍の攻撃規模は不明だ。

しかしゼレンスキー大統領は「ほとんどのミサイルは撃墜され、電力技術者が既に電力の回復に取り組んでいる」と発表、今のところ首都キーウに平穏だ(市内に着弾したミサイルはないという意味)と言われているので攻撃による被害の攻撃の規模の割に小さいか、致命的な破壊を避けられたのかもしれない。

ゼレンスキー大統領の発表が事実なら「ウクライナ軍の防空シールドが迎撃効果を高めた」ということなので、ロシア軍の攻撃に関するウクライナ軍の公式発表に注目が集まる。

因みにロシアはミサイル攻撃と同時に「復旧したクリミア大橋をプーチン大統領自ら車を運転して通行する様子」を公開して注目を集めている。

追記

ウクライナ空軍は「ロシア軍が発射したミサイル70発(Tu-95MSがX-101/X-555×38発、艦艇からKalibr×22発、Tu-22M3がKh-22×3発、Su-35がKh-59×6発、Kh-31×1発)の内60発以上を撃墜した」と発表、この数字は暫定的なものなので発射数や撃墜数は今後変動する可能性が、前回の攻撃は発射されたミサイル70発(Kalibr、Kh-101、Kh-555)の内51発を撃墜していたので、防空シールドの迎撃効果は確実に向上(迎撃率72%→85%以上)していると言って良い。

ウクライナのシュミハリ首相は「ロシア軍の攻撃でキーウ、ヴィーンヌィツャ、オデーサの電力設備に被害が生じ、地域によっては電力システムのバランスを維持しため送電を緊急停止を余儀なくされたが、電力システム自体に大きな被害はない」と述べ、ロシア軍の攻撃は失敗に終わったと主張している。

追記:低空を飛行する巡航ミサイルの侵入進路を予想できれば、旧式のゲパルトが良い仕事をするらしい。

関連記事:ロシア軍が多数の巡航ミサイルを発射、ウクライナ全土に空襲警報が発令中

 

※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE

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コメント

    • 774rr
    • 2022年 12月 06日

    先月スペインとかから届いたNASAMSとか言う奴かな?
    効果があって何よりやいね

    パトリオットもあれば尚良いんだろうけど続報がまだ無いのが残念
    来年には来るかな?

    18
      • てつ
      • 2022年 12月 06日

      スペインから届いたのは改良ホークで、NASAMSはアメリカからだね。
      改良ホークはアメリカからも追加供与される予定だから、ウクライナの防空体制はより強固になるかと。
      改良ホークは退役済または退役しつつあるから各国に余剰があるし、今回の対空戦闘で有効性が確認できたのならもっと渡せるといいけどね。

      17
    • class
    • 2022年 12月 06日

    命中率28%から15%に減少…
    ロシアのミサイルの価値は半分強まで下がったわけですね

    25
      • G
      • 2022年 12月 07日

      前回は予想外のところ(軍事目的ではなく民間インフラ)を攻撃されたからこそウクライナの迎撃率が低かったという条件で命中率28%でしたからね
      どこに飛んでくるのか分かっていれば進路上に対空部隊配置でき、低速大型の巡航ミサイルなら狙いやすいですし

      2
    • みい
    • 2022年 12月 06日

    そもそも攻撃するならするで目標を破壊できるまで撃ち続けるべきなのに、2週間に1回しか攻撃できない時点で残弾に乏しい。生産が追いついてない

    24
      • 7743
      • 2022年 12月 06日

      50発以上同時に撃ち込まないと迎撃されて効果がないんでしょうね。
      そして、今のロシアにそれだけの供給能力はない。
      電力設備も部分的に地下に設置するなどすれば、被害は抑えられるはず。
      このままウクライナが迎撃能力を高めていけばロシアのミサイル攻撃も封じることが出来るようになるかもしれませんね。

      15
      • 成層圏
      • 2022年 12月 06日

      恐らくインフラが復旧したところを狙いたいんじゃないかな?
      とにかく、電力を止めるくらいしかロシアは有効な手段がないんだろうね。
      しかし、イランのドローンも尽きたし、ロシアのミサイル備蓄が相当減っているから、あと2~3回くらいしか大規模攻撃できないんじゃない?
      まぁ、まだICBMがあるけどね。。

      14
      • バーナーキング
      • 2022年 12月 06日

      目標をきっちり破壊しようとすると量に加えて精度が要求されますからね。
      これまでの感じだと露のミサイル攻撃で発電・送電機能を壊滅させようと思ったら精度が低過ぎるので前回の倍や3倍のミサイル撃っても全然足りないでしょう。
      多数の目標に散発的にハラスメント仕掛けて何発か迎撃すり抜けて着弾したのを(効果は問わず)「戦果」として大騒ぎするくらいしかできないのでは。

      8
    • ural T72
    • 2022年 12月 06日

    まさかゲパルトの実戦動画を観れる日が来るとは思わなかった。ちょっと感動。

    40
      • 戦略眼
      • 2022年 12月 06日

      やっぱり、ゲパルト良いよね。
      日本も 87式自走高射砲を再生産しようぜ。
      車台は、10式でFCSも近代化して、中距離対空ミサイルも積んで。
      日本海側の谷筋で待ち構えたら、いけるかも。

      31
      • xyz
      • 2022年 12月 06日

      弾の問題は解消されたのかが気になる・・・。

      4
      • タイヤキ
      • 2022年 12月 06日

      ゲパルトならコストパフォーマンスもいいでしょうからね。1960年代の西ドイツの技術力の高さともいっていいですね。

      1
    • さめ
    • 2022年 12月 06日

    自走式対空砲なんてオワコンもいいところと思ってたが、いい働きするもんだな

    29
      • 成層圏
      • 2022年 12月 06日

      対空砲よりミサイルが全盛になったから、そのミサイルの弱点(高価で弾数少ない)を狙えるドローンが出てきて、再び見直されたんだな。
      デザイナーのドン小西の言葉を思い出す。
      「みんなブームが去ったね、て言うけど、自分は好きな服を作ってるだけでブームが勝手にやってきて勝手去っていっただけ」

      17
    • 2022年 12月 06日

    自走式対空砲なんて、テクニカルで十分では?

    4
      • TKT
      • 2022年 12月 06日

      確かにそうかもしれません。車体は市販のトヨタや日産のピックアップでいいので、非常に安上がりです。

      4
        • 成層圏
        • 2022年 12月 06日

        ピックアップトラックに12.7㎜機関銃2丁を自作で取り付けてるウクライナの自警団?の映像がニュースにありましたね。実際に機種は不明ですがドローンを数機撃ち落としたって言ってたような。。
        自衛隊もドローン対策で作ったらいいのに。

        6
      • 台湾大好き
      • 2022年 12月 06日

      艦載なので参考までですが、ファランクスで6t、ゴールキーパーで10tありますからたぶん無理です

      13
        • 58式素人
        • 2022年 12月 06日

        空自で使っていたVADSならば、一式で1,800kgとのこと。
        ランクルには無理ですが、トラックに載せたものがあるとか。
        ただし、対空警戒レーダーはないので、目視なり他所から
        データをもらう必要があります。それ以外は必要十分と思います。
        あ、標準で500発携行なので、予備弾用にもトラックは入用かと。

        5
          • 台湾大好き
          • 2022年 12月 06日

          やってできた事と、所要の要件を上げて十分な性能を持つものを配備することは違います。極論小銃でShahad136を撃ち落とした記事があったから、じゃあ小銃を大量に配備せよにはなりません。上の方もそうですが、ではなぜ先進国の軍隊がテクニカルにエリコンのっけた自走AAを作らないのか考えれば答えは出るかと思いますがね。
          まぁ簡易なAA作るなら装輪で十分じゃねとは思いますが、それはファランクスのっけたセンチュリオンレベルですね。

          8
            • 58式素人
            • 2022年 12月 06日

            そうですね。
            どうせバルカン砲をAAGで配備するなら、
            米国からM163を譲ってもらった方が確実ですね。
            米国では、もう、いらない子のようですし。

            1
    • makumaku
    • 2022年 12月 06日

    詳細不明ながら、12/05にウクライナ軍は後方のロシア空軍基地へUAVによる攻撃を行った模様。
    リンク
    ロシア国防省はテレグラムで、サラトフにあるエンゲルス空軍基地とリャザンにあるディアギレボ空軍基地が、複数のUAVによる攻撃を受けた結果、2機のTU-95が被災したと発表。ウクライナ軍がどのようなUAVを使用したのかはいまのところ不明だ。

    1
    • 58式素人
    • 2022年 12月 06日

    亜音速で低空を単独で飛ぶ巡航ミサイルは、
    SPAAGにとって良い的かもですね。
    良く考慮された対空陣地が復活するかもですね。
    ただし、固定陣地はかえって敵の的でしょうから、
    随時の移動は必要かなと。

    7
      • らっしー
      • 2022年 12月 06日

      なんかレーダーと機関砲とミサイルのセットを積んだ、
      多脚の重機みたいなのが地形を気にせず
      ニョコニョコ群れで動き回る未来を幻視しました。
      長距離移動は脚を畳んでトレーラーか列車で、
      高機動車の指揮に付いてって無人で展開したり潜伏したり、
      無人だから指揮する人員だけ夜営や宿泊地を確保するたけで、
      一月やそこらは余裕で山林とかに待ち伏せし続けられたら便利そう。

      1
    • 無無
    • 2022年 12月 06日

    ゲパルトじいさん50年目にして初戦果
    一度も実戦に携われるまま消えていく多くの兵器に比べると幸運と呼ぶべきなんだろうか

    9
    • たれぞう
    • 2022年 12月 06日

    撃墜後にゲパルト前方で数回爆発がおきてるのは、撃墜されたミサイルの子弾ですかね?

    1
    • ぽち
    • 2022年 12月 06日

    管理人さんの御投稿は、リアルタイムで拝見しており、続報を見て安心?し寝落ちました
    撃墜率の上昇はもちろん朗報ですが、
    巡航ミサイルが、100発でなく70発であったのは、ドローン攻撃?の効果でしょうか。
    ロシアの逆切れも恐ろしいですが、自前の武器による敵基地攻撃はNATOもアメリカも黙認してくれますよね??
    そして、引き続きのインフラ支援と、防空システムをかき集めて送ってくらはい・・・

    3
    • タイヤキ
    • 2022年 12月 06日

    ウクライナ軍が前日に空軍基地攻撃して爆撃機破壊した影響でしょうね。爆撃機に多数のミサイル装備している時点で、ウクライナ軍の防衛のための敵基地先制攻撃で、爆撃機搭載の多数のミサイルが使用不能になったせいでしょ。

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