Naval Newsは18日、海上戦闘におけるバイラクタルTB2の威力は想像以上で「役割が増大する一方のUCAVは戦争を再定義する存在だ」と報じて注目を集めている。
参考:Incredible Success Of Ukraine’s Bayraktar TB2: The Ghost Of Snake Island
高度な防空システムの前にTB2は役に立たないか? 理由はどうであれ現実の戦争ではそうでないことを示している
MQ-1やMQ-9といった武装可能な無人航空機(UCAV)が登場して20年以上が経過、幾つも実戦を通じて有効性を証明してきたものの海上戦闘にUCAVが投入されたのはウクライナでの戦争が初めてで、Naval Newsに寄稿した記事の中で軍事アナリストのサットン氏は「海上戦闘におけるバイラクタルTB2の威力は想像以上で、役割が増大する一方のUCAVは戦争を再定義する存在だ」と述べている。
サットン氏が「威力が想像を遥かに超える」と言及しているのは黒海の蛇島周辺における戦闘を指しており、島に配備されていた防空システム「Tor-M1(もしくはより高度なM2)」の破壊、島の防衛力強化のため兵士や装備を運び込もうとしていたMi-8、ラプター級巡視艇、セルナ級揚陸艇への攻撃のことだ。
カタログに記載されたTB2のスペックは平凡で小型兵器しか携行できないため「高度な防空システムや電子妨害の前には役に立たない」と考えるかもしれないが、理由はどうであれ現実の戦争では「そうでないことを示している」とサットン氏は指摘しており、TB2の成功について防衛アナリストのテイフン・オズベルク氏は「幾つかの理由がある」と興味深い説を披露した。
TB2はUCAV向けに開発された小型の精密誘導兵器を使用するため有人機向けのヘルファイアやペイブウェイを使用するMQ-9よりも機体サイズが小型で、複合材料の使用と相まってレーダー反射断面積(RCS)の値も小さく、130km/hという低速な巡航速度(MQ-9は270~310km/h)と低RCS値が組み合わさると従来のレーダーでは識別や追尾が困難になるらしい。
この特性についてはポーランドのDefence24も過去に言及しており、シリアやリビアで収集されたデータに基づき「ロシアのパーンツィリは有人機を20km以上遠方で検出できても、TB2のような小型機になるとRCS値が小さいため検出範囲が7km前後まで減少、電子妨害とセットで運用すればパーンツィリのレーダーの検出範囲は4km前後まで狭くなり、TB2は正面から堂々とパーンツィリに精密誘導兵器を叩き込むことが出来た」と指摘。
米陸軍参謀総長のマコンヴィル大将もウクライナ軍のTB2が活躍し続ける理由について「高度な防空システムを隙間のない壁のようにイメージして『脅威はこれをすり抜けることが出来ない』と考えるかもしれないが、実際にはこれを回避する方法もあるし突破する戦術もある」と発言、これを取り上げた米ディフェンスメディアは「防空システムはあらゆる高度を飛行する目標を確実に検出できる訳ではない。全ての空域を完全にカバーすることは不可能で、24時間以上も戦場をうろつくことができる無人機は脆弱な部分から侵入してインパクトを十分残せる」と主張している。
少々話が逸れたが、TB2に搭載されたディープ・ラーニング・アルゴリズムは任務をこなせばこなすほど効率的な判断を下すようになり、電子妨害環境下での経験(シリア・リビア内戦やナゴルノ・カラバフ紛争など)を元に強化された妨害耐性に加え、ウクライナ海軍が導入したTB2にはGPS信号に対する妨害を無効化するアンチジャマーアンテナが追加されているためロシア軍には効果的な阻止方法がなく、蛇島に配備されていたTorを破壊されると同海域はTB2にとって最高の運用環境になったとサットン氏は結論づけている。
勿論、ここで上げた説は第三者によって検証されたものではないが、ここ数年「なぜTB2のような無人機が活躍できるのか」という話題について海外の軍事関係者やアナリストの言及を追いかけ続けた結果、大体「上記に似た主張」に集約され始めているので、近い将来「UCAVの存在が戦争の中でどういった立ち位置になるか答えがでる」と管理人は思っている。
因みにUCAVは有人戦闘機を無用の長物にする存在ではなく互いの長所を活かして補完しあう関係であり、有人機に随伴可能な無人戦闘機とアスペクト比が大きい主翼やターボプロップエンジンを採用するUCAVとでは長所が全く異なるため、高度な無人戦闘機さえあればUCAVなんて不要かと言われると恐らく答えは「NO」だと思う。
16式機動戦闘車があれば10式戦車は不要かと言われれば「役割が異なる」と答えるのと同じで、バランスよく戦術的な手段を揃えておくことが重要(UCAVは無敵でも万能でもない)なのだと思う。
関連記事:現地メディアの警告、ナゴカラ紛争を理解していないポーランド軍はアゼル軍にすら敗北する
関連記事:米軍がウクライナから学んだ重要な教訓、戦いにおける人間の重要性
※アイキャッチ画像の出典:Армія Інформ / CC BY 4.0
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
日本も尖閣警備用に導入しよう
尖閣に限定せず、国境の離島防衛には向いてる
僻地に自衛官を常駐させるよりも効率よく、テロリストや偽装難民を排除できるだろう
ただ見通し線と距離の問題があるので、TB2よりTB3とその運用艦とドローン対応軍事衛星の3点セットのほうがより向いていますね
水陸機動団に組み込んで襲撃された離島奪還にも使えますし
ニッチな偵察手段にちょっとした攻撃力。
企画の勝利だな。
こういう企画力は、日本の弱点だな。
16式機動戦闘車は、正に戦車の代わりとして配備されている。元ネタのチェンタウロもM47 105mm砲型の代わりだからねえ。
M1128MGSの様に戦車とは別にストライカー旅団火力支援車として使うなら、良いんですけどね。
例に出したチェンタウロなんて北部と南部でそれぞれ状況が違うから北には戦車が配備された面もある。
ジャベリンさえあれば問題無いと言う訳でもないし、機動性の高い大口径砲も活躍はいくらでもできるから単純に支援車両として使うならいいと言う物でもないと思うが。
海保がシーガーディアン導入を決めているので尖閣監視向け無人機と言う要求は実現するのでは。
TB2で一番破壊力がある兵装は、1発しか搭載出来ないが重量94kg、射程30km-80kmの滑空型レーザー誘導爆弾と書かれていますね。
さすがにこれ1発で撃沈される可能性は低いでしょうが、もがみ型クラスの艦艇なら一時的に戦闘不能になる可能性はあるとおもいます。
30km以上彼方を飛行するTB2を確実に探知出来るとも思えないので、こりゃまた厄介な時代になったなあという感じですね。
無人航空機分野(特に武装可能なUCAV)で主要国より大きく開発&配備で出遅れた日本
さて、巻き返しの時ですか???????
憲法その他の縛りがあるので「武装可能な」で遅れるのは仕方ないとしても
ならその分監視・哨戒・捜索方面で頑張って欲しいんですけどねぇ。
いくつかの企業はそのつもりで自費で開発・試験を進めてるのになぜ適切に支援してあげないのか…。
TB2が海上でも幅を利かせ始めたのはモスクワ撃沈以降だし、モスクワが排除された今も(恐らくは)もがみ型より防空能力の低いフリゲートですら損害を受けた話が出てこないのを考えると流石に前のめりすぎるかと
もちろんこの先そういう実績は出てきても不思議じゃないけど
「一定の役割は果たせるが相応のリスクを負う」
というのが妥当な位置付けじゃないの
直接大型艦艇を撃沈できるかどうかがUCAVの価値を左右するんじゃないよ。
UCAVは有人戦闘機を無用の長物にする存在ではなく互いの長所を活かして補完しあう関係って書いてあるし、蛇島の防空システムをTB2で破壊したから、Su-27は安全に島の施設を爆撃できたんでしょ?
UCAVと有人戦闘機が長所を活かして戦うところに価値があるんだよ。
>TB2にはGPS信号に対する妨害を無効化するアンチジャマーアンテナが追加されているため
GPSスプーフィングって割とお手軽に無効化できるんだ…
パイロットの仕事を奪う危険があると採用凍結した米海軍の判断は失敗でしたね
小さいということは、それだけで長所ですね。
もっと小さく、もっと安くなれば、高度な防空兵器とのコストパフォーマンスの関係は覆しがたいものになるのかも。
厄介なのはこの手の無人機の強みは「先制攻撃全振り」にあることです。少し前に話題になったカミカゼドローンもそうですが、レーダーで捉えにくい小型の機体、戦闘機で対応しにくい低空飛行で対象に近づき無慈悲に爆破する。コストが安く数が揃えられる上、これまで高価な兵器に手が届かなかった途上国にも導入できます。他方、有人機のようにスクランブル用には向かないので「やられる前にやれ」という過激な戦術思想が萬栄して世界中で紛争が頻発する可能性があります。
実際アメリカが中東でプレデターやリーパーだの使ってた時は左翼からは無慈悲な殺戮兵器扱いだったし
まあ仮に10年前にあんなもん導入しようとしてたらそれこそ大騒ぎでしょうね
>16式機動戦闘車があれば10式戦車は不要かと言われれば「役割が異なる」と答える
10式戦車があれば16式機動戦闘車は不要かと言われれば肯定したくなっちゃう
普段地日本全国各地に分散配置しておいて、いざと言うときは高度に整備された道路網を活かして輸送支援を受けずに自力で即時展開…は10式にはできない芸当ですかね
結局コストとの兼ね合いなわけで両方持てりゃそれに越したことなんでしょうけど、互いが予算を食い合う状況で「じゃあそれぞれどれくらい買う?」となったときセクショナリズムやなんかで面倒臭いことになるのが大きな組織の悩みどころ
16式が無かったら機動装甲車も無いので、今頃はいつまでも完成しない装輪装甲車(改)をグズグズ開発してたか、
(改)がBANされた後に、AMVかLAVを言い値で買わされた可能性があったから、それはそれでと思わなくはないです
ただ機動装甲車がどれほどの物かはサッパリ解らないので、コンペが公平かどうかも解らないですけどね
個人的にはAMV推しですが、十分な数が揃えられる装甲車なら機動装甲車でもどっちでもいいですが
装輪装甲車(改)とかってやっぱり元大臣の趣味で計画されたんでしょうかね?ファルージャの教訓とか活かされてるんだろうか・・・
軍事用や航空用のレーダーは鳥を表示しないためのアルゴリズムを持っているはずで、おそらくこれが小型のドローンを探知しにくくしているのだと思います。
小型ドローンを表示するようにセッティングすると今度はドローンより数多の鳥も映ってしまい攻撃対象を選別することができないのでしょう。スピードが遅い対象が探知できないのも鳥対策だと想像します。
ちなみに漁船は海鳥用のレーダーを積んでいます(鳥が集まるところに魚がいるので)
以前Twitterで、航空管制用レーダーで捉えた鳥の動画が紹介された事がありました。
珍しいから紹介された可能性もありますが。
うろ覚えだけど、単純飛行だと低RCSでも探知される、との説明の流れで鳥の直線飛行を捉えたレーダー画像が出て来たかと思います。
鳥単体か、鳥の群れかは分かりませんが。
あと漁業用途で、海鳥の群れの検知を目的としたレーダーが商品化されているます。
海鳥の群れがいる→その辺りに魚の群れがいる、といった図式で需要があるのでしょうね。
Sバンド 60kWのFAR-2268DSで、最大48NM先を検知出来るみたいです。
ドップラーレーダーって、視線方向の速度成分しか処理しません。
視線の垂直成分でも特殊相対性理論でドップラーシフトは起きますが、確かmHz単位なので、処理後の情報では消える筈です。
精度などもレーダーの場合、視線の垂直方向成分は視線方向に比べて劣ってたかな。
垂直成分は、ビームの細さ頼みだし。
あと民間ヘリとかだと飛行速度が100km/h程度だと思いますが、それらもレーダーの処理対象になるかと思います。
鳥の情報排除について、ドップラーだけでは実用的でないような気がします。
何らかの処理はしているとは思いますが。
FAR-2268DSって、「海鳥の群れ」の規模を検出するアルゴリズムが実装されているみたいです。
それをUAV検出に逆用出来たら、と妄想してしまいます。
>スピードが遅い対象が探知できないのも鳥対策だと想像します。
ドップラーの特性から、「スピードが遅い対象が探知できない」と足切り処理するよりも、
「低RCSでもスピードの速いものは人工の飛行物と判定して表示」といった感じで、復活処理に使う方が無難な気がしています。
現代戦は短期戦、艦艇が無人機の大群に襲われる脅威を理解する中国海軍がとった行動
リンク
TB2が1機でも厄介なのに物量も追加されると、対処がかなり面倒になりそう。
中国はすでに対応策検討に動いているようだけど、日本は大丈夫なのかな
日本の無人機開発導入云々は侵略者や自国の売国奴より「財務省」というね。
やっぱり予算がないのが辛い…。
財務省も自国の売国奴側では?木っ端より権限ありますがここ30年のは明らかに作為と悪意を
日本に限らず社会保障費の割合が多い先進国では国防費が割を食うことがあり、社会保障費の質を落とすことを国民に納得させるか限られた国防費をやりくりするかのどちらかになることが多いです
国民の理解を得られ国防費大幅増に成功したポーランドのような例もありますが、たいていは日本やイギリスのように国防費大幅増(他の割合減)の理解が得られず、そんな状況で強硬すれば政権へのダメージも大きくなるため(国防費減らしたがる一部野党の力が増してしまい本末転倒になる)、一概に財務省を非難することは問題の本質を見誤る危険性があるかと
あと総務省。
無線帯域絡みで。
ナゴルノ・カラバフの時はともかく、ロシア程の大国ならドローンの効果も限定的では…と自分も思っていたけれど
強国と言われたロシアですらも安価なDJIドローンも含めて迎撃やジャミング出来てない事が多い状況を見ると
今後思った以上にドローンのウェイトは大きくなりそう
ウクライナの中の人が民生ドローンはすぐ損失するって言ってたよ
単に誰もそういうのをカウントしないから見えにくいだけじゃない
安くて入手が容易というメリットを考えるとコスパ良いとは思うけど
民生品はコアレスモーターがすぐ焼き付いちゃうんだよな
1つ壊れるだけでほぼ回収不能、8個ついているヤツならまだなんとか帰ってこれるかもしれないけど
一番多いクワッドコプター(4ローター)は、1基でもモーターが機能不全になると即墜落ですね
モーター1基動作不能時でも冗長性が有るのは、オクトコプター(8ローター)以上からですね
TB2が低RCSで、それと低速の組み合わせがレーダーでの探知を難しくする、という話ってあんまりしっくりこない
TB2のRCSって0.3〜0.7m^2で4.5世代機程度かそれ以上の大きさだし、言うほど低RCSか?ってのがまずあるのと
「上空の」「時速100kmオーバーで飛ぶ機体」が探知できないのは”従来”の範囲がそこそこ昔になりそうな気がするんだけど教えて詳しい人
RQ-1が出てから四半世紀あって、少なくともそれを演習とかで敵として見てきたであろう米軍が何も対策してないならあまりにも間抜けな気が……
第4世代機最小はtyphoonやグリペンEの0.5m^2程度では?
クソデカ反射のF-15系列は15m^2くらいあるしSu-27も13m^2あるし
そうなんですよね
蛇島もtorの射程外から攻撃しただけで、
今回の活躍もロシアが航空優勢取れていないのが問題で、それはバイラクタルTB2の性能云々は関係ない気がします…
アルゴリズムで弾いてるからじゃないですかね
もしそうだったらあまりにも間抜けだと言ってます
何十年も前に自軍の兵器で低速(RQ-1の巡航速度は大体TB2と同程度)で空を飛ぶ航空機を作っておきながら、それを探知できるような改良は一切しなかったなんてことが許されるとは思えないんですが
そういや「北朝鮮のAn-2をレーダーで正確に認識できない。」って伝説もありましたね。
そのAn-2がナゴルノ・カラバフでデコイ代わりに使われたので、旧ソ連製防空システムですら検出可能だということが証明されましたね
少なくとも防空システムの射程内において、ある程度以上の高度をのんびり巡行している様な運用では、TB2だってバタバタ落とされるでしょう
TB2の強みは、従来の短射程防空システムをアウトレンジ出来る最小限の機体と武装に有り、またハーピーなりネプチューンなりで長射程防空システムを排除できたからこそ堂々と高高度を飛べる訳でしてね
>従来の短射程防空システムをアウトレンジ出来る最小限の機体と武装
これは本当にでかいんでしょうね
従来であれば十分な規模の空軍、それを支えるインフラ、それらへの投資を考えると負担がでかかったけど
“それなりのコストでそれなりの性能”が手に入るようになったというコモディティ化こそがUAVの戦場にもたらす変革なんじゃないかと思うほど
実際の戦場を経て”それなりの性能”が巷?で思われてたより遥かに高かったのはさておき
上で、鳥類研究者 さんがドップラーレーダーで低速飛行物体を除外しないと鳥に反応して困るからと説明されてますが、それ以外にも撃墜のための対空ミサイルの追尾の誘導方式に大きな理由があると思います。
対空ミサイルの誘導方式の大部分は、(1)赤外線誘導・(2)セミアクティブ誘導・(3)アクティブ誘導です。
(1)まず、赤外線追尾誘導ですがバイラクタルTB2はミサイルやジェット機のように火炎を噴射しませんし、わずか100馬力で1000馬力以上の攻撃ヘリの10分の1未満の熱廃棄です。しかも、対空ミサイル発射を検知直後にエンジン止めて降下すれば熱廃棄ゼロです。攻撃ヘリはエンジン止めると墜落しますが主翼の大きなバイラクタルTB2はエンジン止めても滑空できてすぐには墜落しません。それゆえ赤外線追尾から逃れうるのです。
(2)セミアクティブ誘導の場合、ロシア軍艦から40km以上離れていれば海面20mにまで降下すれば水平線下に隠れてロシア軍艦のレーダーには映りません。ただ、この場合、問題となるのはバイラクタルTB2も陸上からの操作指令の電波を受けれない事が問題となりますが、バイラクタルTB2には電波受信できない場合に自律飛行能力があるそうですし、また、電波中継用のUAV(無人僚機)があれば問題ありません。
(3)アクティブ誘導はミサイルが超小型のレーダーを搭載して追尾する方式ですが、バイラクタルTB2は小型で大部分がカーボンファイバー複合材でできておりRCSが小さいのでミサイルに搭載された超小型レーダーでは10km未満しか反応しませんので回避可能です。
海鳥位だと、船舶レーダーでは40NM位﹙70km台﹚でも探知出来る様です。
大出力で、恐らく大型アンテナ﹙高ゲインなアンテナ﹚も使用しての話しでしょうが、
距離の四乗根で減衰する事を加味すると、終末誘導は近距離で動かすので、致命的には成り難いような気がします。
低RCSで高機動だとロストし易いでしょうが、
低速低機動な標的だと、移動量が少ないので、ロスト確率が低下すると。
UAVに迫ってくるAAMを撃墜される直前まで撮ってる動画を時折見かけますが、
上記なのが理由で捕捉され続けるのだろう、と解釈しています。
赤外線画像センサー自体は、水上を航行する船の船体と水面の温度差を検知出来るみたい。
波長は絶対温度での対数計算になるので、差は微小な筈なのに。
UAVの発熱量の低さは、検知し難さには貢献するだろうけど、検知回避までには至らないと思います。
空中だと、周囲も赤外線発生源な水上や地上と異なるので、尚更です。
低速云々だと、ヘリ検出の問題が出てくる筈だし、
あとドップラーレーダーは、視線を横切るような動き﹙距離変化が少ない軌道を取る場合﹚だと速度検出が出来ないから、
昔から何らかの対処していそう、ですよね。
これが、ハイローミックスの話しじゃなくて役割分担の話しだってことを、防衛省や自民党国防族の人たちに理解させるところから始めなきゃならない気がする。
「UAVが戦場を変える」というのなら何故UAVの保有数で勝るロシアのUAVの活躍が低調なのかって疑問が沸くはずなのに誰もそこを検証しないんだよなぁ。
って思って1ヶ月近く過去の情報を掘りかえすためにROMった結果、「ロシアのC4Iシステムを含めた情報通信網がくそだから」って結論になったわ。
UAVの数だけ増やしても情報を共有する基盤がなきゃただの産廃でしかない。
で、本邦を見ると陸自は2020年から各梯団、各職種(兵科)ごとに整備されてたC4Iシステムを各指揮官がリアルタイム共有するため「陸上自衛隊C4Iシステム(仮称)」の整備を進めてるのよね。
結局、「素人は戦術を語り、プロは兵站を語る」の格言そのまま、俺ら素人がUAVの導入が遅いこれからはUAV
の時代だ日本は遅れてるとイキってる間に、プロは真に必要なものを淡々と揃えてるわけだ。
そしてそんな素人と発想が同じロシア軍のお粗末ぶりが鮮明になってるのが今回の戦争な訳なんだな。
ロシアはC4Iシステムをちゃんと整備しないままUAVを運用していたんですか?宝の持ち腐れですなぁ。
そりゃあ、ウクライナの携帯通信網を頼りに作戦を実施している惨状ですからね
せっかくUVAが貴重なデータを取得してきてくれても、其処から先は人の頭と手で処理しなくてはならない。WW2と大差無しですね
かたや、最新のC4Iシステムであれば、ゲームの戦場マップが如く、自動で更新してくれますから。処理速度と判断のループの差が段違い
ロシアの大隊戦術群も、本来ならば西側同様のC4Iシステムが整備されてこそその実力を発揮する想定だったはず。それがWW2と大差無しの指揮通信であれば、単に小さくて弱いだけの存在に成り下がっているのでしょう
>そりゃあ、ウクライナの携帯通信網を頼りに作戦を実施している惨状ですからね
あとアマチュア無線と同じ帯域のアナログ無線を使用して、アマチュア無線ユーザー達に傍受祭りをもたらしたのだっけ?
ロシアはUCAVを軽視してたから持ってないんだよ。ようやくオリオンが量産化に入るタイミングでウクライナ侵攻が始まったからMQ-9やTB2に相当するUCAVをロシア軍はチョットしかもってない。
>俺ら素人がUAVの導入が遅い、これからはUAVの時代だ、日本は遅れてるとイキってる間に、プロは真に必要なものを淡々と揃えてるわけだ。
それこそ素人考えで、日本は遅れてなかったと言いたいだけでしょ?
ロシアはUCAVを軽視したからウクライナで使用できるオリオンの数が無いんだよ。
もう何でもかんでも「俺たちの自衛隊は間違ってなかった」と擁護すんのはやめない?
TB2なんて買えば済む話でしょ。
それより、ネットワークは自前で整備しないといけないから、それを自衛隊が優先しているという話なら、特に批判する点が見当たらないと感じる。
まあ、なんでもかんでも国産じゃないといけないと言われるなら、話は別だけど。
買えば済む話を買おうとしないから問題なんだよ。
>匿名さん
のコメントは
買えば済む話なのに何故買って済ませないのかという見解に対して
「防衛省が必要ない(少なくとも優先順位が低い)と判断している」
という話なので
「防衛省が無能だから買ってない」
という意図のコメントをしても大した意味は無いかと
ネットワークの整備より現物の整備を優先しなければいけない理由が提示されないことには(倒置法
総合火力演出だと、ネットワーク戦用の装備紹介の方は以前からあったけど、
UAVは昨年漸くネットワーク戦での情報提供手段として登場したと思います﹙利用シーンはEVAのBGMが欲しくなるような演出でした﹚。
ネットワーク構築が先で、
その後そのインフラに情報を流すリソースの一つとしてUAVを整備、
との流れが見れた気がしました。
両方同時の整備が望ましいけど、予算
が無くてそのような順番なのかな?、とも。
その予想が当たっていたら、貧乏が悪いのだろうな、とも思います。
印象としてはほんと影が薄いけど実際どうなんだろう、と思ったらOryxjapanでその辺論じた記事あったわ
> アメリカや中国、トルコの最新鋭無人戦闘航空機(UCAV)がすでに世界中で多数の国や紛争で投入されているの一方で、ロシアはその開発と生産で著しく遅れをとっています。
>それどころか、戦場の上空を飛び回りながら攻撃任務をこなす「Ka-52」や「Mi-28(N)」のような(有人)攻撃ヘリコプターを好む彼らは、UCAVによって念入りに実施される偵察・攻撃任務を軽視し、より攻撃的な捜索・急襲任務を行うドクトリンに忠実に守っているのです。
それはそうと
「ロシアがUCAVを軽視していたか否か」
「日本は機体より先にネットワークを整備しているから遅れているわけではない」
という独立した命題に対して、前者を否定しても後者を否定する根拠にはならないしその逆も然りなので
> 「俺たちの自衛隊は間違ってなかった」と擁護すんの
を否定したいなら、ネットワークを先に整備しているから遅れてるわけではない、という主張に対して反論しないといけないのでは
結局のところ、防衛省がどういう経緯で判断してるのかのデータが外部にはないから、
センスのあるなしやら、やむをえない結論だったかどうかについて、
外から決めつけて批判や擁護することに無理があると思う。
その辺、最近このブログでもちょいちょい管理人さんのコメントで出てくる
「経緯や情報公開しなさすぎじゃね?」
の通りなんだろうね
自衛隊のC4Iへの取り組みって先進国(米英中とか)の中で一歩遅れを取ったからその挽回に必死になって取り組んでようやく今の状況にあるっていう流れだったと思うんだけど認識違いますかね
その中で他国は更にUAV関連へ力を注いでいたわけで、それを横目に見ながらもUAVの整備・運用で自衛隊が遅れを取ったのは事実では?
露軍のC4IがダメダメでUAVを活かしきれていないこと、自衛隊がC4I整備を優先したこと
これは確かに正しいですが比較対象を露軍に設定してあっちの方がダメだから自衛隊は問題ないっていうのはちょっとまずいのでは…
またUAVを導入しても活かせる基盤が無いとダメという点は同意しますが、UAVを買ってくればそれでいきなり戦力化されるわけではなく運用研究と実動訓練を重ねないと効果的に使うことは出来ないことを考慮する必要があると思います
「力を注いでいた」のはMDや島嶼防衛のためのスタンドオフ兵器でしょう
というか滞空型無人機も今度はそれを理由にするつもりだし
逆に対艦攻撃やら機甲部隊に使いますとか言ったら財務省からここのコメで言われてるみたいな理屈で却下されるでしょう
今後もMD一本槍みたいな感じですけど有限の予算に対して偏重過ぎないかなあとは思います。
UCAVの搭載センサー群には当然レーザー測遠機も含まれてると思いますけど、レーザー誘導式の精密誘導兵器だけじゃなくてGPS誘導式のミサイルの射撃支援もできるんじゃないですかね?
沿岸部や陸から数十キロの蛇島での戦闘を海上戦闘と言われるとなんとなく釈然としない…(バイラクタルの効果を否定するものではありません)
たしかにバイラクタルは効果的ですが、沿岸部を海上と呼んでいいのか、亜音速対艦ミサイル2発程度でやられるのを巡洋艦と呼んでいいのかというのは別の問題を感じますね
ま、まあ、モスクワがなぜ沈没に至ったかは戦後しばらくして研究されないことには分からないからあんまりディスらないであげていただければ……
色々なその筋の人が推察してるけど、艦の能力というより
攻撃側がうまかったか、乗員が下手こいたかのどちらかと言われてるし、どちらにせよダメコンしくじったのは間違いないみたいだし……
まさしくこれ
沿岸部は地対艦ミサイルの射程に入って防空艦を撃退できたが離島はそれが難しく、UCAVを利用する環境に持っていくこと自体が難しいと思う
日本の南西諸島では多くの防空艦に加え日中両国がステルス戦闘機やAEWを保有していることからUCAVは補充が間に合わないほどの大消耗戦になる可能性がある
>大消耗戦になる可能性がある
日本の場合、「大消耗」が可能になるだけの数を揃える所からですね。
世界の艦対艦、地対艦ミサイルの多くはGPS誘導機能が付与されているわけでUCAVがそれらミサイルの攻撃効果を高めている可能性があるので間接的に海上戦闘に関与していると言えると思います
テレビをつけたら…
ウクライナ兵が「バイラクタル〜!!」って歌ってた。
ジャベリンに続いて新たな神が?
キリスト教徒だろうに、
多神教に改宗しちゃったのかな。
> TB2に搭載されたディープ・ラーニング・アルゴリズムは任務をこなせばこなすほど効率的な判断を下す
ここ、気になったんですけど流石にTB2本体の中にGPU積み込んででその場で学習してるわけじゃないですよね?
予想ですが、多分、収集したデータを後方のウクライナか西側ののどこかにあるDWHに送って都度機械学習モデルを再トレーニングしてる感じですよね?
TB2とF-35を比較したときに、10倍の速度と50倍の搭載量を併せ持つインパクトはでかいんだよな。
訓練費用と人件費を合わせても、価格当たりの火力投射量ではマルチロール化した有人機が(おそらく桁一つ)上回る。
ロシアの防空網破壊は最近加速してきたことから、TB2ではなくスイッチプレード300じゃないかという憶測もある。
レーダー断面積はさらに小さく、集中複数投入が可能で、装甲は抜けなくてもアンテナを壊すことくらいはできる。
一口にドローンと言っても、再利用を前提としたUCAVと使い切りの俳諧爆薬では使い勝手が一味も二味も違うだろうしね。
1回のソーティーでTB2がミサイルランチャーを1基破壊できるとして、F35は50基破壊できるわけではないでしょうから任務によって費用対効果が変わってくると思えます。
我が国はこういう攻撃型UAVの類いは遅れてるから大量に導入してほしいところ
ヘリと違って人が死なないから自衛隊にピッタリだとおもうけどねぇ
>TB2に搭載されたディープ・ラーニング・アルゴリズムは任務をこなせばこなすほど効率的な判断を下すようになり、
ちょっと異なるけど、ガンダムの教育型コンピュータを連想しました。
トルコから買ってもいいし開発してもいいからバイラクタルTB-2に近いレベルの無人攻撃偵察機には予算と早期取得目指してほしいな 島嶼防衛で隊員の生命が脅かされないのはなににも代え難い
自分もそこが気になりました
サーバーはどこなのか、どのレベルでデータ蓄積してるのか(さすがにMAXで国単位?)
アップデートはどれくらいの頻度なのか
全部のデータがバイカル社に行ってたら、バイカル社の次世代UAVはとんでもないアルゴリズムを積んで来そうですな