ウクライナ空軍は18日「ロシア軍がTu-160とTu-95から22発のKh-101/Kh-555を、黒海の艦艇から6発のKalibrを、地上配備型システムから2発のイスカンデルKを発射し、防空部隊は30発中29発を撃ち落とした」と発表した。
参考:ПВО отразила несколько волн атак РФ: уничтожено 29 из 30 крылатых ракет
参考:Оккупанты нанесли ракетный удар по Одесской области: есть погибший и раненые
参考:Утром РФ атаковала Хмельницкую область: есть попадание в объект инфраструктуры
参考:Оккупанты ночью атаковали Циркуны: в ОВА объяснили причину взрывов в Харькове
複数のShahed-136やS-300が「ウクライナ軍の防空シールドを貫通している」と理解した方が真実に近い
17日の午後9時頃からロシア軍によるミサイル攻撃が始まり、キーウ、オデーサ、ヴィーンヌィツャ、フメリニツキー、ハルキウで爆発音が確認されていたが、ウクライナ空軍は18日「ロシア軍がTu-160とTu-95から22発のKh-101/Kh-555を、黒海の艦艇から6発のKalibrを、地上配備型システムから2発のイスカンデルKを発射し、防空部隊は30発中29発を撃ち落とした。Shahed-136を2機、偵察用UAVを2機撃墜した」と発表した。

出典:Командування Повітряних Сил ЗСУ / Air Force Command of UA Armed Forces
イスカンデルKは短距離弾道ミサイルのイスカンデルMとは完全に別物で、同じプラットホームを使用して発射可能な巡航ミサイル(推定射程500km)と言われており、今回の攻撃にはキンジャールやイスカンデルMは使用されていないという意味だが、発射されたShahed-136の総数は不明でオデーサ、フメリニツキー、ハルキウではミサイル(もしくは無人機)の着弾が確認されている。
オデーサ当局は「残念なら産業施設にミサイルが着弾して死傷者が出ている」と、フメリニツキー当局は「防空部隊が対処したもののインフラ設備に被害が出いている」と、ハルキウ当局は「S-300の迎撃弾を使用した攻撃がありツィルクヌイ村に着弾した」と報告しており、仮に空軍の発表が正しいならフメリニツキーのインフラ設備を攻撃したのはShahed-136である可能性が高い。

出典:IMA Media 演習に登場したShahed-136
ウクライナ軍が保有するS-300PT/PS/PMU(推定28セット/ランチャー200基)は弾道ミサイルの迎撃に対応しておらず、弾道ミサイルの迎撃に対応したS-300V1(推定3セット)は数が少ないため、手持ちの防空システムでも弾道ミサイルの迎撃は論理的に可能だが「我々に本格的なミサイル防衛の能力はない」と主張し、迎撃が不可能なキンジャール、イスカンデルM、Kh-22、S-300の攻撃を公式のカウントから除外することが多かった。
ハルキウに着弾したS-300の迎撃弾を公式カウントに含めなかったのは、恐らくパトリオットシステムがキーウしかカバーしておらず、ハルキウをカバーする防空システムで対処不可能だからだろう。
要するに今回の攻撃を「撃ち漏らしたミサイル1発だけが着弾した」と解釈するのではなく、複数のShahed-136やS-300が「ウクライナ軍の防空シールドを貫通している」と理解した方が真実に近く、戦果をよく見せるという手法は戦争における常套手段なのでウクライナ軍の発表が「特に悪いもの」という意味ではない。
関連記事:ロシア国防省、キンジャールがパトリオットのレーダーとランチャーを破壊
関連記事:ウクライナ当局、防空システムが作動する様子を無許可で公開した市民を摘発
関連記事:ウクライナ軍のパトリオットシステム、レーダーは無事で損傷具合も軽微
関連記事:ロシア国防相、ウクライナは常にミサイルの種類を間違って識別する
関連記事:米当局、ロシア軍の攻撃でパトリオットシステムが損傷した可能性が高い
関連記事:ロシア国防省、パトリオットシステムをキンジャールで破壊したと発表
関連記事:ウクライナ軍、ロシア軍が発射したキンジャール6発を全て撃ち落とした
関連記事:米国防当局、迎撃されたキンジャールの標的はキーウ郊外のパトリオット
関連記事:米国防総省のライダー准将、パトリオットによるキンジャール迎撃を確認
関連記事:パトリオットによるキンジャール迎撃成功、ロシア軍から確実な攻撃手段を奪う
※アイキャッチ画像の出典:ANDRII NEBYTOV
情報部と空軍の発表は毎回食い違いますが情報部発表がほぼほぼプロパガンダなのに対して空軍発表は開戦以来ずっと事実に近いので今回の記事の内容の方を信じた方がよさそうですね
結局30発のミサイルはキエフに向けられたものではなくウクライナ全土に撃たれた総計でキンジャールはなし?ただ発表していないだけ?
管理人さんの御指摘通り完封こそ出来ていませんが、今回の攻撃にキンジャールやイスカンデルMが使用されていないのは大きいと思います
もしも先日の攻撃でキンジャールがパトリオットを撃破していれば今回の攻撃で30発の巡航ミサイル中29発までが撃ち落とされるはずは有りませんから、ロシア軍によるパトリオット撃破の主張は根拠無しのプロパガンダと見て良いでしょう
それと今回の話題とは異なりますが、先頃英蘭の外相会談でF-16のウクライナ供与が合意され、英国がパイロットの訓練を行ってオランダがF-16(恐らくA/B型のアップグレード仕様であるAM/BM型)を提供する事になったそうです
但し、最終的な判断はF-16の開発国である米国が判断する為、米国がエスカレーションを理由に止める可能性が有りますが、仮にそうなったとしてもロシアに対して「何時でも供与出来るぞ」と言うプレッシャーにはなるでしょう
戦車提供の時に見た流れですね。
今度はドイツではなくアメリカが叩かれる流れになるんでしょうか。
それはそれとしてイギリスは本当に上手いことやりますね。
イギリスのタイフーンは提供できないのだろうか?たしか中古タイフーンをどっかに輸出するとか言う話があったような、、、
それにしてもイギリスは賢いですね
ユーロファイターはイギリス、ドイツ、イタリア、スペインの4か国による共同開発なので特にドイツの承認が取れないと難しいでしょう(主力戦車の時の様にアメリカがF-16供与を表明しないと難しいし、ドイツも「戦闘機の供与について主導的に果たせる役割は無い」と発言しています。)
現時点ではラファールの導入で退役の進んでいるフランスのミラージュ2000が最有力とされていますが(フランスがミラージュ供与の為にウクライナ人パイロットの訓練を行っているとのデマ報道があった)、フランスが率先して供与を表明するとは考えられにくいので戦闘機の供与は紛争の更なる長期化や戦後を見据えた上での判断だと思います。
アメリカは大統領選挙戦入る前までに8兆円規模の軍事支援をする計画、みたいな話がTwitterに出回ってるから
本当ならF16も含まれるんじゃないかな
それとも数年間戦争が続く前提の支援内容でウクライナに納入されるのは数年後で、F16は含まれないのもあり得るだろうけど
パトリオットもSAMP/Tも必要でしょうね。キーウの次は、どこでしょう。
ハルキウか、オデーサか、リヴィウか、ムィコラーィウか、ザポリージャか、あと他には?。
首都と産業都市を守らないと、でしょうか。弾道弾を墜とさないと、ですね。
戦争に負けないようにするために。
場所によっては、都市ごと移転も必要かもですね。
関係ない話だけれど、韓国は何でソウルに一局集中しているんだろう。
そうでなければ、金正日時代あたりに核なんて開発させずに朝鮮統一できた気がするのに。
もう北は核保有国だから、韓国は戦争が起こらないように抑止するしかない。
日本ではあまり知られていませんが、盧武鉉大統領時代に首都機能移転が推進されましたが、国民の反対と憲法裁判所の違憲判決でポシャった経緯があります。
あと首相と省庁の多くが韓国中部の世宗市に移転していることも知られていませんね。
日本は文化庁の大部分が京都に移転しましたが、国家機能のほぼ全てが東京に集中した状態なので、あまり韓国のことを言えないかも知れませんね。
それと朝鮮(半島)統一のロジックがよく分かりません。
回答ありがとうございます。
北の核が日本にとってもかなりメンドウなので北の核開発が止められたらとの妄想です。
色々ある説のうちの一つのIFだから断定的ではありません。
どこか忘れましたがメジャーなマスメディアで、クリントン時代に北の核保有国化を避ける為に先制攻撃をするという話がありました。
米軍でシミュレーションすると国境に近いソウルが火の海になり100万人以上の死傷者が出るとの推定が出ました。
どんなに頑張っても人命を守ることは不可能らしいのです。
それでクリントンは北を攻撃することを諦めたとのことです。
もしソウルの人口が少なく先制攻撃が現実になったとしたら、今のウクライナ侵攻より大規模な電撃戦をしただろうと予想します。
結果として韓国=朝鮮政府となるだろうと思いました。
イスラエル対イランみたいに核施設に対する破壊攻撃を小出しに繰り返すIFもあると思われますが、北の核保有をやめさせるのには、政府転覆くらいしないと無理だったと思います。
フセインイラクに対しては核を理由に政権転覆をしました。
(イランはいろいろ突っぱねていたから核開発していないことがアメリカにはわからない)
北にアメリカが実力行使しないのが変だと思ってきましたが、他国人の韓国人とはいえ100万人死ぬと言われれば軽薄なクリントンも決断できなかった。
その説を聞いてアメリカが北を攻撃しなかったことに納得しました。
先日、レズニコフ国防相が国営企業ウクロボロンプロムに主力戦車のBMオプロートを発注したとの報道があったので防空体制を強化するとしたら製造元のマリシェフ戦車工場のあるハルキウでしょう。ロシアによるウクライナ侵攻前のマリシャエフ工場の敷地や工場には予備保管状態のT-64、T-72、T-80が大量に留置されていて「戦車の墓場」として紹介されていましたが多くが近代化や整備の後にロシア軍との戦闘に投入されているでしょうね。
アイアンドームも野原や空き地に落ちるロケットは無視する
その選別こそが優秀と称される
今回の記事については管理人さんの言ってることが、ちょっとよく分からない。
95%を越える迎撃率を叩き出し、クリティカルな被害も出ていないのだから
防空シールドは機能していると言って良いのでは?
無謬で無ければシールド出ないというのは、流石に極端に感じてしまう。
>95%を越える迎撃率を叩き出し、クリティカルな被害も出ていないのだから
防空シールドは機能していると言って良いのでは?
管理人さんが言いたいのは、以下に抜粋した部分のように、
首都のキーウは防空できているが、ウクライナ全土を防空出来ているわけではない。
その他の地域では、対処できていないので、
ロシアのミサイルや無人機による脅威がなくなったと、誤解しないようにということでしょう。
>ハルキウに着弾したS-300の迎撃弾を公式カウントに含めなかったのは、恐らくパトリオットシステムがキーウしかカバーしておらず、ハルキウをカバーする防空システムで対処不可能だからだろう。
パトリオット撃破は出来ずにロシアの超音速ロケットはウクライナに何発か撃破されたから外しているでしょうね。
ロシアの超音速ロケット開発に携わった開発担当の技術者を三人以上、ロシア政府が中国に情報流したとして公式に公表して今逮捕していますからね。
裏ではロケット撃破されてプーチン大統領の最強ロケットの発言を潰して面子潰したからでしょ。
粛正と口封じと八つ当たりですね。
ロシアみたいな準先進国にはキンジャールは、お高いので効果が出ないなら使いたくないでしようね。
ごく特定機の空投でのみ投入のキンジャールは秘匿性がない上に高高度空中発射のBMは西側警戒システムで早々に検知されるので奇襲になってない感じですかね。
また航跡の異物感でSAM部隊も明確に区別出来てるように思える。CMも空発と艦発となれば西側総力が相手では動向がモロバレです。しかも旧式の代物では終末段階で近代防空の突破がやはり無理。
逆にシャヘド型のほうが相変わらず対処が難しいのは数だけが理由ではないでしょう。新ロッドは民生技術で常に改善されてます。オイルプラント用の雑な弾頭がマルチEFP化して自走榴を距離150mで破壊もする。気がつくとCMよりはるかにヤバい相手になり得る可能性が高いのがシャヘド型ですかね。
シャヘド131や巡航ミサイルは対空砲や歩兵携帯ミサイルで撃墜可能
弾道ミサイルや準弾道ミサイルは射高から迎撃不可能
パトリオットPAC3MSEは1本につき300万ドルすると言われている
ランチャーに12機装備してるなら最大迎撃数6機
これガチでわからないから誰でもいいから教えて欲しいんだけど、以前パトリオットに向けて発射したやつとかとなんで合わせて飽和攻撃仕掛けなかったの?
今回の三十発+シャヘド+S300合わせたらキエフのパトリオット破壊できたのでは?
破壊できなくとも弾を相当減らせたんじゃないの?
本当の理由はロシアしか知らないだろうから、正確に知りたければ、ここで聞くことではないけど、
個人的には、パトリオットの性能を確かめるために、ストレステストしてるのかなと思いますね。
私がロシアなら、パトリオットに実弾打ち放題のこんなおいしい状況、放っておかないです。