フェドロフ副首相兼デジタル化担当相は22日、ウクライナ軍にUAVを供給するArmy of Drones計画について「これまでに計472機のUAVを受け取った」と明かし、ロシア軍を監視する無人機の群れを公開した。
参考:В небо одновременно подняли Армию дронов из 500 БПЛА.
フェドロフ副首相が公開した無人機の群れ、ウクライナ軍の戦場認識力を拡張するに十分役立つだろう
ロシア軍と戦うウクライナは資金調達プラットホーム「United24」を通じて8億5,500万ユーロ=約1,200億円を確保、これで2,450kmもの前線を約1万機のUAVで監視する「Army of Drones計画」を進めている最中だが、同計画を主導するフェドロフ副首相兼デジタル化担当相は「これまでに計472機のUAVを受け取った」と明かしている。

出典:Defense of Ukraine
ウクライナが前線監視のために調達しているのは比較的小型なUAV(DJI製のMatrice300RTKやMavic 3)と、これよりも長距離の飛行が可能な比較的大型なUAV(WB製のFlyEye)で、フェドロフ副首相が公開したイメージ動画に登場する全翼機タイプのUAVはウクライナのCulver Aviation社が製造する商用向けドローン「SKIF」だろう。
FlyEye以外は全て商用規格なので電子妨害やカウンター・ドローンシステムに脆弱かもしれないが、2,450kmの前線全てで電子妨害シールドやGPS信号を阻害するのは物理に不可能で、カウンター・ドローンシステムも少数の兵士にしか行き渡っていないためウクライナ軍の戦場認識力を拡張するに十分役立つはずだ。
因みにウクライナに提供を約束していた徘徊型弾薬のSwitchblade600について国防総省は「30日以内にAeroVironmentと契約を締結する」と明かしたが、ウクライナへの引き渡し時期については未定(契約締結時に納期が判明するらしい)で、量産ラインが存在しないSwitchblade600の安定的な供給は難しいのだろう。
なぜ提供発表から5ヶ月以上たってもSwitchblade600の供給に目処がつかないのかは過去記事を参照してほしい。
追記:フェドロフ副首相が公開した無人機の群れは飽くまでイメージであり、これらの無人機を群れ=スウォームで運用するという意味ではないので注意してほしい。
関連記事:ウクライナ軍、まもなく長距離飛行を飛べる200機以上のUAVを手に入れる
関連記事:米国がウクライナに提供するSwitchblade600は10機、納期も未定
※アイキャッチ画像の出典:FEDOROV
ネトフリ映画的な映像、予告編だな
ドローンスウォームによる監視体制か。商用規格が多いとはいえ、それでもロシア軍にプレッシャーをかけられるし人員損失も少なくできる。適切に使えば、より多くの戦場の霧を晴らしてくれる強力な武器になり得るわけだ。スウォームすげ…。
>追記:フェドロフ副首相が公開した無人機の群れは飽くまでイメージであり、これらの無人機を群れ=スウォームで運用するという意味ではないので注意してほしい。
だそうです。
oh…。まあそりゃそうだよなw
それでもこれだけのドローンを手に入れた以上、効果的に運用していきたいところ。さて24日はどうなるか…。
バッタの群れみたいで何か不気味といえば不気味。SF映画のワンシーンのようだ。
なんかこんなにドローンがわさわさいるとなんかこえーw
貴重なドローンを、大量、過密に、それも人間の近くを飛ばすかな
CGなのでは
無論CG。
影も映ってないしね。
こちらの記事にFlyEyeの動画がありますが、着陸方法が面白いですね。まずセンサー部分を切り離してパラシュート投下してから本体は胴体着陸している。センサーが守れればいいということなんでしょう。
一方でロシアが撃墜したという映像にはセンサー部が無いので、墜落前に投下したのかもしれません。パラシュート無しで落下させれば壊れるので捕獲・解析されるのを邪魔することができますから。
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